KANON 終わらない悪夢
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102四国やっ、四国が攻めて来たで~~~っ!
バス旅行中、頭の中もお花畑の女子高生達は、バスがどこに向かっているかも知らず、ジュース飲んでお菓子ボリボリ食って騒ぎ、目が覚め来て腹が減ったら教団が冷蔵庫に乗せてきた弁当やおにぎりまで食っていた。
「どうぞ、お飲み物もありますよ、2階の皆様にはビールでも」
休みの日でもバス旅行でも給仕している爺やさん。もちろんお嬢様方と奥様の警護中で、武装している女がいないか、バスジャックする娘がいないか目を光らせている。
籠に入れて持ち歩いている缶ジュースとビールは、倉田家から持ち込んだ薬物も入っていない品で、投擲用の武器でもある。
(妖狐に選ばれ神域に立ち入る許可を得た巫女を、このような危機に晒すなど…)
教団が持ってきた飲み物とか菓子類、おにぎり、弁当類は廃棄したかったがお嬢様に止められ、おにぎりのサンプルを家の者に渡して、薬物が入っていないか分析させている。
普通は開栓できない缶類ペットボトルはまだしも、調理中に仕込んだり注射もできる弁当類は恐ろしすぎた。
(警備の段取りも取り決めもなく敵地へ… せめてお出しする食料品だけでもこちらで用意したかった)
お嬢様や奥様に相沢様まで、評判が悪い新興宗教の神社になど行かせたくなかった爺やだが、お嬢様のお願いなので断り切れず、警護も何もかも相手側の思惑通りで後手後手に回る不手際。
準備期間も何もなく、相手側とも警備や食料品の取り決めも一切ない状態での見切り発車。
一人だけ胃が痛い爺やと意見が合うのは、ケツが手負いで瀕死の舞だけと言う異常事態。
それと爺やですら気付けない一名、美汐プレデターさんもこのバスに乗っていた。
昨日、ゆうくんが佐祐理お姉さま達に拉致されたのを見送ってしまい、倉田家が政治的呪術的に即日結婚式を行うとは思っていなかったので、今後「これから、ゆうくんとずっといっしょだよ」と言った魔物は、約束を守って同行していた。
「ホント、ガッタ凄かったよね~? 脳みそ壊れるって言うか~、ホントに壊れちゃって耳から出たよ~」
陸上部でも選手じゃないメンバーや、文化部のクラスメイト3人、元々部活に参加していない連中は、「王子様」で「ユウイチクン」で「おにいちゃん」に同行したがってバスに乗っていた。
例え機械の体をタダでもらえる星行きでも、快楽落ちしたメスは地獄まで同行するが、昨夜ヤラれちゃった一弥付きのメイドさんとか倉田家の庶子は、安全のために家に残された。、
「ああ、パパのはすごいからな、それも夜とか夜中のは、体ん中一周して、頭から突き抜けてたよなあ?」
教団的に、地位が上がってしまうヤンキー娘など隣のクラスの信者三人。険しかった表情が無くなって、なんか引退前のアランプロストみたいな優し~い顔になってしまって、別人というか違う生き物。
1階にいる女子高生という人類とは別種の生き物も、この窮地も知らずにカラオケなんか出してもらって早朝から騒いで歌っていた。
「それにしても、お前… 凄いな」
眼鏡地味子さんは、佐祐理のコレクションの中から、黄色い幼稚園帽子、赤いランドセル、子供服に子供スカート、リコーダーを持ち出して、完全に小学生に変装していた。
「ピピッピピッピ、ピピピピピーピッ!」
北海道を支配してるコンビニとかスーパーのテーマソングを吹いて、絶対音感でもあるのか、楽譜も見ないで音声完コピ。
祐一や佐祐理が幼児誘拐略取とか、ょぅじょの連れ回しで現行犯逮捕されそうになった時のためにも、写真付き学生証だけは所持していた。
この二人と教頭の孫も、ガチレズスイチはオンに切り替えられたので、祐一が湯戻しされている間に結構怪しいカンケイになっている。
「えへへ、パパ、パパァ」
まだ中学生の教頭の孫が、初めてできた「パパ」の膝に乗って懐いているが、さすがの佐祐理お姉さまでも邪魔できず、後ろからナデナデしたり、髪の香りをクンカクンカしたり、バスの揺れを利用してお尻を触る、オッサンのようなセクハラで我慢している。
(ハァハァ、お姉ちゃんはね、お姉ちゃんはね? 小さい女の子も大好物なのよ)
妖狐との交尾で脳が壊れて正体を表したとは言え、レズでロリコンで男装女子好きなどなど、結構重篤な患者である佐祐理お姉ちゃん。魔物が憑いてなくても表に放ってはいけない人物である。
念願の「舞ちゃんの好きと、わたくしの好きが同じになったのですわ~」を果たしたので、「わが人生に悔いなしっ!」なのだが、メスの味を覚えた男子高校生ぐらいに盛っている。
それでも美汐プレデターさんはゼロトレランスの許容量ゼロなので、ょぅじょでも許さなかった。
『ズレソデタヘミサコヅ、ラキグフェタクデヘニト。もうお前はゆうくんに甘えられない、お前は一生相沢様の下僕…』
プレデターさんから小さい女の子の頭を守り、幼い少女の両こめかみに爪を叩き込んで、術で始末しようとしているモンスターを止めるゆうくん。
「ゆ、ユルシテ、まだ中学生の子に、それだけはユルシテっ」
ゆうくんは、天使の人形が寝たり、分離して名雪の中で充電に入ると、睡眠不足とフニャチンで無力だった。
『ドウシテ? コンナコ、ドコニデモイルジャナイ? ドウシテ、ネエ、ドウシテ?』
「このコに術まで掛けたら、教頭先生に殺されます」
他にも北川の親分さんにエンコ詰めさせられたり、用務員の叔父さんにも念書書かされたり、本日連れ回している女子高生の父親にも、キズモノにして妊娠させて嫁に行けない体にした娘の親にも殺される祐一。
徹夜で数十人の女とヤリまくって、エネルギーと言うか人類として体力切れ、レインボーマンみたいに白くなって血の気が引いたのか、約5時間の眠りを必要とした。
精力とか精子は補充されているが、筋肉を動かすエネルギーがミトコンドリアに伝達されず、大量のタンパク質とブドウ糖を体が要求して、香里に12回レイプされた翌朝のように、ガッフガッフ飯を食って回復に励んでいる途中。
本日も天使の人形は栞方面の監視、それも「また誰か殺してしまわないように」監視、佐祐理と委員長を守るためにも憑依、結構分散して数も減っていた。
もう一人、回復に励んでいる舞は、最後尾の長椅子にうつ伏せに寝転んで、朝飯の後に炎症止めを飲んで多少マシになっていた。
本来五人の人格が揃った舞には回復魔法が使えるのだが、より上位の天使の人形が刻んだ傷でお仕置きなので、妖狐のパワーでは回復できず、弟に「…薬塗れ」とガン付けして命令。
腫れ上がったケツ*を出して「…私のケツを舐めろ」と命じて、黒騎士物語の隊長みたいにキッスマイアスもさせて、妖狐の唾液と舌で修復。指で中の方まで消炎鎮痛剤を塗らせて座薬も入れさせた。
これも本来、祐一に掘らせてしまえば妖力で「んほおおおおおっ」になって、迎え酒的に痛みが収まって引っ込んでいたが、天使の人形が抜けたフニャチン状態では不可能。
天孫さんも定着して間がなく、夜間には力を出せても、昼間はお休みしていた。
「あう… うぐぅ」
教団の皆さんから、祈りとかパワーを貰うために同行している、うぐぅさんのタヒ体。
委員長的思考では、マイナスエネルギーを蓄積しすぎて、悪鬼羅刹のままでは死者の門を潜れす、例え天孫降臨しようが、黄泉平坂を登っても存在が巨大すぎてゲートを超えられないと結論付けられ、実際にその通りになった。
これだけのメンバーがいると、バスもSpeedぐらいの事件を起こして暴走して最終痴漢電車しそうだったが、旅行の主催者がほぼテロリストの教団で、既に主導権を握られている。
人質?として倉田と天野と月宮のお嬢様もいて、祐一がタヒぬと一番困るのが教団、子種も貰えずに今度こそ里に災厄が落ちる。
秋子ちゃんもソッチ系のパワーだけは交尾しまくって満タン。癒やしとか回復の能力は元から持ち合わせていないが、洞爺湖カルデラを噴火させるぐらいのパワーはある。
『ウフフ、アイザワクンッテ、モテモテナンダ』
日陰者で良いはずの委員長が、オニギリを鬼の握力で握り潰し、魔物の声で話し始めた。
昨日の夜中、自分と母だけスッッッッゴイことされてないのに気付いて、ご機嫌が傾斜地の原野で焼け野原になっているらしい。
夜中に起こされそうになって、『「フザケンナッ、今何時だと思ってるっ!!」』と、天使の人形をダブルツッコミでシバいたのは覚えていない。
現在、名雪以外にも、この2名にも災厄の停止能力がある。
2階には、臨時に参加している面白い物好きの委員長の母、月宮に表敬訪問する倉田家当主である佐祐理の母、舞の母、保健医なども「ご主人様ぁ~(ハート)」に同行して、表向きは「ユリクマ会ミステリーツアー」として、保護者と監督の教員も同行していた。
保健医は倉田か月宮で保護してもらわないと、天野家の先見衆として、災厄を止められなかった馬鹿者として、倉田に寝返った裏切り者としても名誉殺人でタヒぬ。
妖狐のお手付きで妊娠しているはずなので即タヒはしないが、監禁されて結構な仕置きを受ける。出産後は多分タヒぬ。
(うへへへへ、式の最中にもしてもらって、夜中にも壊れちゃうまで… もう絶対妊娠してるよ、エヘ、エヘヘヘヘ。スッピンのほうが可愛いって言って貰えたし、もうそんなに化粧しないでも良いんだ…)
でも本人は、初体験から妖狐へ嫁入りの逆転満塁ホームランかっ飛ばして、ダブルピースしながら場内一周して、ワールドカップで5人抜きしてゴール決めたぐらいのゴールアピールしながら踊り出したいのを抑えていた。
今朝のトイレで妊娠検査紙をもらって尿検査、まだ陽性ではないが、欲情が収まっているので妊娠していると思ってニヤニヤへっらへらしまくっていた。
化粧が崩れて毎回化け物になるより、就寝後すっぴんのほうがマシで、40歳超えてるBBAよりも肌は綺麗で白髪もないので、天使の人形からも薄化粧にするよう言い渡されただけだが本人大喜び。
教頭の孫と一緒で、「用務員の叔父さん、あのとき生徒指導室に連れて行ってくれてありがと~~~っ! おお~~、お~~~!」とやまびこ入りで叫び出したいぐらい感謝して、普通の人間の価値観とかは壊れていた。
相沢様月宮教団御行幸に、倉田家当主としても同行する佐祐理の母。
(ああ、夜中にまで、あんなに求められるなんて思ってなかった…)
愛する妖狐のご主人様で、男子高校生の若いツバメ。表向きは娘の夫である、新しい夫?とのセックスと天上の快楽に夢中なのは公然の秘密だが、昨日までのキッツい性格と表情を無くして全然別人。
(ああ、佐祐理の妹か弟を、一弥が生まれる頃に一緒に産むんだわ)
メスの顔をして額に髪を下ろして若作り。ご主人様好みにして、両手で自分を抱きしめながらラブラブの秋波を出しまくっているのでバレバレ。
しかし、周囲の者も学生も、全員似たような感じなので、このバスに乗っている者で天上の快楽を知らないのは、爺やさんだけである。
祐一きゅんに抱かれたり抱いたりしていないのは、40歳ぐらいまで若返った爺やさんだけである。大事なことなので2回言いました。
それでも委員長の母だけはお花畑思考ではなく、自分も捕まってみたり実験されたり、人道に外れた実験をしているなら、是非自分も参加したいと思っている、基地の外にいる人外だった。
爺やさんとか舞のように、真面目に心配している訳ではない。
路上
約一時間走行して、長い車列と言うかヤンキー軍団の車も、姐さんとレディースのために休憩に入った。
トイレがない連中なので、茂みの中で小便をしたり野糞までして原野を汚染、冬眠明けの熊に襲われそうになったのもいたが、気合入ってるのでバットだけで追い払った。
そんな連中の中、もし姐さんの弟であっても、ケツを使いすぎて破壊してしまい、座れない状態に追い込んでいると知られると、やっぱり西部の掟?で、広場で高い所に吊るされて、タヒ体でも首にロープ巻かれれたまま車で引きずられて、現地到着した頃には地面で削れて、紅葉おろしになる刑罰が加えられたはずである。
「オッス、自分たちがお車の点検させて頂きますっ、オッス」
車屋の若いのはバスの下にまで入り込んで点検、故障とか爆発物とか、ブレーキホースが切られていないか目を皿のようにして数人で点検した。
(案外使えるんじゃないか? この若い奴ら)
新生倉田家として、舞の傘下の手下として、北海道統一総長二代目、美坂栞の配下として、結構使えるのでは無いかと思い始めた爺やさん。
世間の礼儀は知らないようだが、口からウンコ垂れる前と後に「オッス」を入れるように仕込まれているらしい。
違う意味で「オッス、オッス」されると、倉田家がハッテン場にされてしまうが、驚くべき事にこいつらが20歳超えると全員「選挙権」を持つ。
舞と栞を市会議員、県会議員に送り込むのは非常に簡単な作業になっている。
ふたりとも前歴はあっても前科は無い。妖狐系の事件なのでノーカウント。
その頃の月宮の里
「倉田やっ、倉田が攻めて来たで~~~っ!」
明らかに何か違う、極道高校とか、魁とか暁の男塾系、週間チャンピオンで連載していたようなヤンキー極道系のコミックに出るようなセリフを言う人物。
この世界線では、長ランボンタンの人物がトラックに分乗して別の地域に行き、学生同士が戦争を行うような世界なので「ツッパリ全国統一」だとか「極道生徒会世界制覇」とかが普通に聞ける世界線なので仕方がない。
例えば四国が全国制覇を目指して「四国やっ、四国が攻めて来たで~~~っ!」が日常で、別の地域で暴れたり、生徒会が実権を握って生徒パトロールするのが普通なので、女子校生能力バトル物でもロボでも成立する世界である。
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