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この凄まじいセカイに祝福を?(カズマがサッキュバスにヤられたり、触手の化け物や両性具有の天使にガチ堀されて出産する話)

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29本土決戦兵器

 魔族軍では、まず伝令の飛竜がすっ飛んで行って「魔族の呪いを解ける本当の人間発見」の一報を知らせるのに隊を離れた。
 その後、帰還する火竜、飛竜とは別行動になって、手で合図や挨拶の信号をかわしてから指揮官と別れて基地に帰った。
 レッドドラゴン、サッキュバスの飛竜、めぐみんなど親衛隊は同行して、護衛の魔族が乗った火竜も同行した。
(うわ~~)
 レッドドラゴンの背で揺られながら、どんどん魔族領深く連れて行かれてしまうカズマ、もうアクセルの街には帰れないような気がした。
「何度か休憩を挟んで、明日には父の館に着くはずだ! 我が家はドラゴンの血を引く一族でな、他のドラゴンも沢山いるぞ!」
 飛びながら大声で話しかけられるが、高度も高く、飛行慣れしていないカズマは酔った。
 昨夜のピロートークでも聞かされたが、この少女はドラゴンの一族で、竜を組み伏せた魔族の勇士がお互い友情を深め「俺の妹をファックして良し」と言って、人化の魔法を使った竜が妹を孕ませ、勇士もドラゴンの娘と結婚し、その末裔が今の一族だと教えられた。
 何かレプティリアンみたいなのと、勇士の妹なのでダクネスどころじゃないオーガみたいな、アメコミに出てくる筋肉大女を想像して引いたが、この少女も女神やめぐみんぐらい、作り物臭がする整いすぎた顔なので、美男美女を生む遺伝に修正されて竜の力を受け継いでいるのだと思った。

 その頃の女神
 ウィズに蹴り込まれてから石の床で数時間過ごし、寒さに体が震えて目覚め、フラフラのまま風呂を沸かして入ってみたが手遅れ。
 風邪を引いて熱が出て、胃袋は空に近く、宿便が便秘で出ない所に、飲みすぎたので下痢のお知らせが出て悶絶、出したいのに出口が詰まっていて七転八倒、さらにカズマの種が当たらなかったのか生理まで来てしまって下腹部にボディブローを食らった苦痛が2倍、生理痛と炎症の発熱も重なって苦しみ、どうにか便は開通して出したものの、それで残存体力の全てを使い切ってしまい、トイレで気絶したり、どうにか這って自分のベッドに転がり込んで、寝たきりBBAになってしまったアクア。
「う~~、あ~~~、誰か看病してよ~~、カズマ~~」
 喧嘩別れしたままの仲間に助けを呼ぶが、サッキュバスの巣とは飛竜で一日半の遠路。
 めぐみんもダクネスも、カズマを追って魔族領に入ってしまい、ウィズは施錠の呪文で鍵を閉めて出ていって、無理に無報酬のクエストに付き合わせた恨みで無視。
 このまま誰の助けも来ず死んだりすると孤独死して、蝿が集って家の中で凄いことになって、死後数カ月後に発見と言う、女神には有り得ない死に方をする。
「エリスでも良いから助けて~~」
 後程、あまりにも哀れなので、女神エリスであるクリスが鍵を開けて救出し、駄目な先輩を看病して帰った。

 魔族領、魔族幹部の館
 ついに悪の巣窟?魔族幹部の屋敷で、竜部隊の巣、航空基地の本拠地に連行されてしまったカズマ。
 龍の巣には、竜の一族である魔族だけが侵入できて、生身の人間など到底入れない場所だが、スクランブル発進した竜がすっ飛んできて横を飛び、顔見知りのドラゴンに乗っての帰還だったので挨拶して許された。
(食われる、燃やされる、爆裂される、水攻め、雷攻め、何でもアリだ……)
 周囲でギャーギャー鳴いている目付きが悪すぎる竜の殺気を感じ取り、この少女やドラゴンから一瞬でも離れるとSATSUGAIされてしまうのが分かったので、ギュッと抱きついて離れないようにした。
「ああ、カズマ殿、このような昼間から、だめだ」
 違う方に勘違いされたが、ションベンチビリそうな恐怖に震えながら着陸させられた。
 ドラゴンの背から降りたが、レッドドラゴンにも尻尾で足を払われたり、高温ブレスとか色々と嫌がらせをされてから屋敷に向かった。
「ピーちゃん、今後カズマ殿に何かすれば、もう背中カキカキしてやらんぞ」
「ピューーーピーーーーキューーーーー(お姉ちゃん、もうしません、それだけは許して)」
 レッドドラゴンが泣いて謝って、土下座する姿を見せられたカズマは、この少女にだけは逆らわないようにしようと思った。
 旗を上げた魔族所有の飛竜と護衛のサッキュバスも着陸を許され、他は誘導されて基地に着陸させられた。
「お嬢様、お帰りなさいませ。そのお客様が「本当の人間」カズマ様でいらっしゃいますか?」
「そうだ、今後、我が夫となる人物だ、ピーちゃんのように侮ると許さん」
「畏まりました、屋敷の者にも徹底しておきます」
 車寄せならぬ竜寄せから屋敷に入り、ヘリポートのような高い場所から降りて、父の居室に向かう少女。サッキュバス親衛隊もカズマの後を追った。
 その手はまた恋人繋ぎで繋がれ、少女は頬を染めて歩いていたが「優しい父だから心配するな」と言ったピロートークなど信じられるはずがなく、優しい父イコール娘信者で娘教徒原理主義者右派なのは知っている。
 もしこの子の処女を奪っった後で妊娠寸前とか、他にも女が沢山いる、婚約者がいるのに破断にさせた。公式の場でYシャツ一枚、下着も付けずに足の間から精子と破瓜の血を流しながら歩いた。と知られた瞬間、父親から本物の雷が落とされて消し炭にされるか、ドラゴンが沢山いる闘技場に出され、素手で全員倒せたなら娘をくれてやる、という緊急クエストを命じられてタヒぬ。絶対にタヒぬ。
「父上、今帰った、土産は本当の人間だ!」
 召使がドアを開けたので、ノックもせずに秘書の前を通り、先行の使者が通知したとは言え、高官にアポイントも了解も無しで面会した。
「お帰り、我が娘よ」
 娘に声を掛ける時は、とろけるような笑顔だったが、カズマを見た瞬間鬼のような顔になり、どっかのイデオンのドバ総司令みたいに「娘を異星人に寝取られた、この悔しみが分かるものかよっ!」みたいなトミノ台詞で悔しさの最上級の新語を作れるぐらい、悔しそうな顔で睨まれた。
 娘の処女喪失から婚約発表、公式の場でのシャツ一での徘徊、何か月に送信したのも全部お前のせいだ、と言う怖い顔で睨まれ続けた。
「父上までピーちゃんのような顔をする。この方こそ、妾の呪いを解いてくれた本当の人間なのだぞ? サッキュバス王で小さな城一つだけではない、この世界全体のサッキュバスの王だ、無礼ではないか?」
「ああ、そうだったな、それは失礼した」
 カズマから目を逸らし、奥歯を噛み締めて口の端から血を流して答えた魔族幹部。
(夜に暗殺される、野良ドラゴンが不始末を仕出かしたと装って、窓から突入されて必ず殺される)
 魔族少女が対応する暇もなく噛み殺されるぐらい咥えられて誘拐され、落下させられて地面に激突、ピーちゃんに爆裂され、父親に雷撃を受けて消し炭、もしかすると呪いを解く「鍵」の部分だけ障壁に守られて、カズマきゅん本体は破壊の限りを尽くされるのだは無いかと、父親の表情から理解させられた。
「一報は聞いたが、詳しく聞かせて貰おう」
 魔族少女は、父に包み隠さず話し、サッキュバスの伝承に歌われた救世主と、魔族全ての呪いを解ける本当の人間が同一人部であったこと、護衛兵士に試させると本当に呪いが解けて角も落ち、穢されたサッキュバスまでカズマの鍵で呪いが解け、「自分も呪いを解いて貰い」サッキュバスの呪いはカズマの精子を希釈した物でも解呪可能で、これからも採取と魔族領サッキュバス城に送られるのを伝えた。
「ふむ、お前の腹から音が鳴り、(バキッ)月に信号を送ったのだな、その時の内容は?」
 途中、父親が奥歯を噛み割ったような音が聞こえたが、あえて聞かなかったことにする。
「ああ、その時私は信号に命令され、意識を失っていたので分からん、カズマ殿、覚えているか?」
「ええ、凍えない程度の格好で表に出て、月に向かって手を広げて送信。それから…… 俺を保護して、お腹の子供ができたら保護して、暴飲暴食しないで、無理はしないで「救援部隊」を待て、って言ってました」
 サッキュバス族長や部屋の外で控えている親衛隊など、聞いたものは多かったが、意味がわからない単語も多かったので、完全版は後日になったが、「お腹の子供」と聞いた父親が、椅子の肘掛けの先端を両方共握り潰し、圧壊させながら自然発火温度に到達したらしく、ブスブスと燃え始めて、血の涙を流しながら震えていた。
「父上、カズマ殿に何かしたら、もう耳掃除してやらんぞ」
「うっ……」
 娘の膝の上で、耳元で話しかけられて蕩けながらカキカキされ、最後に「ふ~~~っ!」としてもらうのが、人生で最高の快感と喜びだった父親は、損得を打算上皿天秤で比較して、この男を抹殺して娘にも二度と口をきいて貰えず出て行かれたり、ピーちゃん共々仕返しされて始末されてしまうのを考慮して、目の前の男を殺せないのを感じて陥落した。
「ううっ、ううううう~~~」
「泣くな、娘とはいつか、嫁に行くものだ」
 手塩にかけて育て、魔族幹部手ずからオムツの交換までして、風呂にも入れ、何かに感染して熱でも出したら、大騒動で回復魔術者総動員で治し、警護役のドラゴン複数と兄弟同然に育て、参観日とか運動会には休暇まで取り、兄弟最強のレッドドレゴンまで付けたのに、娘を奪われてしまい泣き崩れる魔族幹部。
 当然今までに娘に近づいた男はピーちゃんと共謀して始末し、交際、婚約希望者も闇に葬って、婚約者など絶対に作らなかった父。娘が一生結婚できない呪いとは、こいつの事だった。
(これ、アカン奴や)
 今後も「ちょっと稽古を付けてやろう」と言われて剣とか素手で半殺しから全殺しにされたり、ピーちゃんからも笑顔のまま噛まれたり火を吹かれたり、愛情表現で軽く爆裂されたり、様々な姑、小姑の嫌がらせを受け続けるのが予想された。
「報告は以上だ、これからカズマ殿には、古代遺跡の発掘現場に行ってもらう、夜にはまた戻ってくる」
 父は娘を見送りに出て、目にしたピーちゃんに怒りをぶつけ「お前が一緒にいながらっ」と怒り、ピーちゃんも「お姉ちゃんに怒られたから」と涙ながらに竜語で話し、二人で男泣きしながら抱き合った。
「また孫ができれば産みに帰る、そうすれば孫は預けるから父上が育ててやれば良い」
「「はあっ!」」
 憎い婿の可愛い孫、父とピーちゃんは、この子が産んだ可愛らしい宝石を想像して喜びの涙に包まれた。

 発掘現場
 遺跡に到着したドラゴンは、穴の最下層までホバリングして降り、そこでカズマ達は安全靴とヘルメットを装着して、作業服の上着も着て、竹製の足場やタラップを降りて、何かの中に入った。
 その何かは30度ほど傾いて埋まったままで、中央の広間には照明器具が取り付けられて、木で段差も付けられて、滑り落ちないようにされていた。
(また日本語だ)
 計器類やスイッチには日本語説明が付いていて、どこかのナウシカさんの巨神兵みたいに、監視版のプレートに「東京精機」とか書いてあった。
「これを見てくれ」
 分厚い取説か何かを出され、表紙を見ると「本土決戦兵器、屠龍」と書いてあった
(うわあ……)
 本土決戦兵器と言えば、伏龍とか回天とか、試験中でも殉職する碌でもない兵器で、桜花みたいに1トンぐらいの爆薬を先端に付けてロケットで発射される自殺特攻兵器と相場は決まっていた。
「多少解析は進んでいてな、これがドラゴンスレイヤーであり、決戦を決める兵器だと判明している。これを動くようにして貰いたいのだ」
 魔族からすると、対人間用の決戦兵器のようで、サッキュバス神殿みたいな防衛装置で、数十万の敵でも始末できるなら、人間も始末される。
(ンゴ……)
 目の前の少女には逆らえないが、人類抹殺が可能な兵器は稼働させられない、もし埋まっているのを掘り起こして、移動なんかされると破滅である。
「付箋が有る所でどうしても止まってしまうのだ、ほら」
 紙製じゃない、何で出来ているかも分からない、プラスチックか何かの取説か仕様書を開くと「オペレータ登録について」が書かれていた。
「始動しろ、この手順まで進めるのだ」
 作業員が始動キーを解除して、スタートまでの手順を手慣れた順序でスイッチを押していく。
「核電池良好、粒子加速器再起動、反物質生成良し、臨界点突破、量子エンジンスタート」
 カズマが聞きたくない単語がズラズラ並び、碌でもない決戦兵器が始動してしまった。
 室内の本照明が付いて、パネルもホログラフの外部映像も始動してしまう。この決戦兵器は生きていたので、「火の七日間戦争」とか出来そうで目が眩んだ。
「セルフチェック良し、半身以上土砂に埋没中、この兵器の起動、破壊には、人間の判断が必要となります、オペレ-タ登録を開始して下さい」
「ここまでが可能で、これ以降、登録手順を全部やっても動かないのだ。火竜に乗るほどの士官で、航法も天測の知識がある優秀な兵も登録できん、私も父も誰も登録できないのだ」
 そこで呼び出されたのが自分だと分かったので、答えてくれそうにない質問をしてみた。
「あの、これが動いたらどうするんですか?」
 敬語は禁止されていたが思わず丁寧に聞いてしまったカズマ。
「決まっている、我らが覇道を阻む天使を倒し、全世界を魔族で支配するのだ」
 後ろで聞いていた、作業服姿のサッキュバス兵の中で、悪魔の微笑みを浮かべる人物が二人もいた。
 カズマの後ろに悪魔のロリ女王様、黒髪で前髪パッツン、栗毛の女王様が佇んでいた。
「「カズマ様~~、私で登録してみて下さい」」
「らめえええええっ!」
 
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