| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

詩織の【ヌードモデルでいろいろ初体験】

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
< 前ページ 次ページ > 目次
 

本格的ヌードモデル体験

私が通っているのは、学生の30人に1人がヌードモデルを経験する女子短大だ。
美大でもないのに、この数字は異常かもね。

で。

私は、いま、素っ裸でモデル台に立っている。
S教授のゼミの募集に応募したのだ。

一応、ガウンを脱ぐ時は緊張した。
学生は女ばかりだけど、S教授は男性だし。

考えてみると、学内で全裸は初体験だった。

初めてにしては、落ち着いてるね、とS教授は評価した。
学内では初披露だけど、数人の男女に、マンツーマンで鑑賞された裸体だから、よほどのポーズにされない限り平気ですよ、と心の中でつぶやいていた。

S教授から、お尻を誉められた。
ここはちょっと複雑。
さすがに言葉だけでは濡れないけど、最近は、意外なほど軽い刺激で潮を噴くことあるのだ。

お尻を誉められると、控え室で脱衣した時を思い出してしまう。
ショーツを下ろす前に、備え付けの姿見を見た。
セルフチェック。
もし、どうしても下着を脱げなかったら、つけたままでモデルになってもかまいません。モデル料は差し引きません。と事前に言われたのだった。
土壇場で脱げなかった人が過去にいたのだろうか?
そんなこと言われたら、よけい恥ずかしい――あ。

濡れちゃった。

だから、脱ぐしかなかった。


拘束時間が終わって、モデル台を降りた。
またお願いします、と言われて、嬉しかった。

その日は、家での夕食を少しリッチにした。

またお願いします、か。

――――――――――
ほんの数日で、再び、S教授にヌードを見せる日が来た。

教授は52歳。容貌も振る舞いも紳士そのもので、女性を安心させる魅力がある。

今度の依頼は、個展の作品になるかもしれないという。

私のヌード公開の経歴はというと――

・中学生で、クラスメートに半裸。
・高校生で、文化祭限定で映画デビュー。

・短大生で、個人画家のデュエットヌード。

脱いだわりには、多くの人の目に触れてないことに気づく。
ついに、今回、初の一般公開の全裸となるかも。ちょっと複雑だった。

二度目の全裸の私は、藤椅子でしどけない姿をさらしていた。
楽なポーズだし、教授の姿は視界に入らない。
緊張もしないし、恥ずかしくなもい。
ただ、無防備な全裸で男性と二人きりでいるシチュエーションは初めてだ。

エロ小説では、襲われたりするよね。
なにしろ裸だし。男と女だし。

そういえば、最初は、結構ヤバかった。

私はブラウスとミニスカートで来た。ポーズは決まっていて、すぐ裸になるものと思っていたら、

何も脱がずにポーズ決めからだった。
しゃがんだり、寝転んだりするたびにピンクの下着が見えてしまう。
どうせ裸になるけど、女性としての羞恥心はあるのだ。

続けて、上半身裸のマリオネットにされ、乳房の変形の具合を観察された。恥ずかしくないわけがない。

これだけの羞恥プレイの結果が、藤椅子でのくつろぎポーズというわけだ。


楽なポーズ過ぎて、眠りそうだった。
裸の人間のために暖房が入っているせいもある。

眠り姫はキスして起こすよー、と教授は冗談を言う。
――冗談じゃなくてもいいけど。

休憩は、控え室で。
下着の線が残らないよう、素肌にガウンを纏う。

不意に、一枚の絵が目に入った。床に直置きだが、完成品だ。
薄いベールを羽織った少女の絵だった。最初は裸体画だった作品に、ベールをまとわせたという感じがした。

「娘だよ」教授が言った。

高校生から大学2年まで、全裸もいとわず、モデルになってくれたそうだ。
しかし、最後は拒まれた。もう裸はイヤと、キッパリ。
完成寸前だった最後の絵は、服を着せてくれと要求され、ベールを描くことで妥結した。

娘さんの気持ちは、当人しかわからないだろう。

運命みたいなものだ。

「娘さん、すこしだけ私に似てますね」

言うか言うまいか迷ったが、結局、言ってしまった。

どういうことが起きるか、予測できなかったわけではない。

教授は私を裸にした。

裸になるのと、裸にされるのは大きな違いだ。

アトリエに戻って裸のキスを受けた。

教授も全裸になって、再びキス。
私は教授の股間にそっと触れて、意志を伝えた。

ソファに運ばれた。初めての寝ポーズはうつぶせだ。

背中は柔らかく、お尻はやや乱暴に、脚は丁寧に、教授の手が触れていく。爪先の仕上げは舌だった。

必死で声を封じた。潮を噴くのだけは避けたかったから。
快感を遅らせたかった。

さまざまなポーズを強いられることを覚悟していたのに、意外なほど、裸身のポジションは変えられなかった。
かといって、じっくり鑑賞されることもない。
、切れ目ない愛撫を受け続ける私は、羞恥心を完全に克服した、快楽の受容体だった。


教授の手は、うつぶせの私の体の下に入り込んだ。
脚の間からという、信じられない角度で。

草むらを触ってくる指。わずかに復活する羞恥心。

「また生えてきたね、マユ」

えっ!?

これが全裸だと思っていたのに、

さらに裸にされていく私。

温かいお湯と石鹸の泡。
丁寧に丁寧に剃られる恥毛。

気が遠くなるようだった。

マユさんがヌードを拒否した理由はこれだったに違いない。

鏡を使わなくても見える、自分の下腹部。

剃毛で中断していた愛撫が再開された。

完全な無防備で敏感になった秘所は全面降伏した。

「あん、あん、ううん、う、あっあっ」

ソフトなタッチでも、いつもの3倍は感じる乳房。

「うん、ううん、あっ、はああ、ああ、ああ、はあ」

お尻の下のソファをラブジュースが濡らし、
それを知った教授が私のお尻を持ち上げた。

ああ、高いよ。

全裸ブリッジという究極の形。しかも無毛で。

さらに教授は姿見ミラーの角度を変えて、私にも見せた。

もうだめ。

潮が、ほとばしった。

全裸ブリッジで果ててしまった私を、教授は貫かなかった。

けして男性機能的に不可能だったわけではないが、もう十分と思ったのだろう。

シャワーはないから、蒸しタオルで拭かれた。

控え室で、二人とも服を完全に着てから、コーヒーを飲んだ。

飲み終わると、
教授はMDを再生した。

なんと、隠し録りしたマユさんのあえぎ声の録音だという。
…………
「ああ、ああ、ああ、ああーん、ああ、ああ、あん、あっ、うう」
…………
「はあはあはあ、ああ、う、うぐっ」
…………
「ああーん、あー、あー、ああ、うう、やめ、やめ、いや、…ああ、ああーん、あああっ」
…………

激しかった。
ベッドのきしみに混じって、肉と肉がぶつかる音まで入っていた。
教授が我が娘と一線を越えたのは明らかだった。
しかも、おそらく合意のうえで。

私は、また濡れてしまった。

――そして、こっちが、今の詩織くんの声だよ。

教授は、もう一枚、MDを取り出した。

――これ、どうしようか?

聞きたいです、と私は言った。

私が服を脱いでいくのを、教授は止めなかった。
――――――――――
(終わり) 
< 前ページ 次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧