詩織の【ヌードモデルでいろいろ初体験】
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本格的ヌードモデル体験
私が通っているのは、学生の30人に1人がヌードモデルを経験する女子短大だ。
美大でもないのに、この数字は異常かもね。
で。
私は、いま、素っ裸でモデル台に立っている。
S教授のゼミの募集に応募したのだ。
一応、ガウンを脱ぐ時は緊張した。
学生は女ばかりだけど、S教授は男性だし。
考えてみると、学内で全裸は初体験だった。
初めてにしては、落ち着いてるね、とS教授は評価した。
学内では初披露だけど、数人の男女に、マンツーマンで鑑賞された裸体だから、よほどのポーズにされない限り平気ですよ、と心の中でつぶやいていた。
S教授から、お尻を誉められた。
ここはちょっと複雑。
さすがに言葉だけでは濡れないけど、最近は、意外なほど軽い刺激で潮を噴くことあるのだ。
◆
お尻を誉められると、控え室で脱衣した時を思い出してしまう。
ショーツを下ろす前に、備え付けの姿見を見た。
セルフチェック。
もし、どうしても下着を脱げなかったら、つけたままでモデルになってもかまいません。モデル料は差し引きません。と事前に言われたのだった。
土壇場で脱げなかった人が過去にいたのだろうか?
そんなこと言われたら、よけい恥ずかしい――あ。
濡れちゃった。
だから、脱ぐしかなかった。
◆
拘束時間が終わって、モデル台を降りた。
またお願いします、と言われて、嬉しかった。
その日は、家での夕食を少しリッチにした。
またお願いします、か。
――――――――――
ほんの数日で、再び、S教授にヌードを見せる日が来た。
教授は52歳。容貌も振る舞いも紳士そのもので、女性を安心させる魅力がある。
今度の依頼は、個展の作品になるかもしれないという。
私のヌード公開の経歴はというと――
・中学生で、クラスメートに半裸。
・高校生で、文化祭限定で映画デビュー。
・短大生で、個人画家のデュエットヌード。
脱いだわりには、多くの人の目に触れてないことに気づく。
ついに、今回、初の一般公開の全裸となるかも。ちょっと複雑だった。
◆
二度目の全裸の私は、藤椅子でしどけない姿をさらしていた。
楽なポーズだし、教授の姿は視界に入らない。
緊張もしないし、恥ずかしくなもい。
ただ、無防備な全裸で男性と二人きりでいるシチュエーションは初めてだ。
エロ小説では、襲われたりするよね。
なにしろ裸だし。男と女だし。
そういえば、最初は、結構ヤバかった。
私はブラウスとミニスカートで来た。ポーズは決まっていて、すぐ裸になるものと思っていたら、
何も脱がずにポーズ決めからだった。
しゃがんだり、寝転んだりするたびにピンクの下着が見えてしまう。
どうせ裸になるけど、女性としての羞恥心はあるのだ。
続けて、上半身裸のマリオネットにされ、乳房の変形の具合を観察された。恥ずかしくないわけがない。
これだけの羞恥プレイの結果が、藤椅子でのくつろぎポーズというわけだ。
◆
楽なポーズ過ぎて、眠りそうだった。
裸の人間のために暖房が入っているせいもある。
眠り姫はキスして起こすよー、と教授は冗談を言う。
――冗談じゃなくてもいいけど。
◆
休憩は、控え室で。
下着の線が残らないよう、素肌にガウンを纏う。
不意に、一枚の絵が目に入った。床に直置きだが、完成品だ。
薄いベールを羽織った少女の絵だった。最初は裸体画だった作品に、ベールをまとわせたという感じがした。
「娘だよ」教授が言った。
高校生から大学2年まで、全裸もいとわず、モデルになってくれたそうだ。
しかし、最後は拒まれた。もう裸はイヤと、キッパリ。
完成寸前だった最後の絵は、服を着せてくれと要求され、ベールを描くことで妥結した。
娘さんの気持ちは、当人しかわからないだろう。
◆
運命みたいなものだ。
「娘さん、すこしだけ私に似てますね」
言うか言うまいか迷ったが、結局、言ってしまった。
どういうことが起きるか、予測できなかったわけではない。
教授は私を裸にした。
◆
裸になるのと、裸にされるのは大きな違いだ。
アトリエに戻って裸のキスを受けた。
教授も全裸になって、再びキス。
私は教授の股間にそっと触れて、意志を伝えた。
ソファに運ばれた。初めての寝ポーズはうつぶせだ。
背中は柔らかく、お尻はやや乱暴に、脚は丁寧に、教授の手が触れていく。爪先の仕上げは舌だった。
必死で声を封じた。潮を噴くのだけは避けたかったから。
快感を遅らせたかった。
さまざまなポーズを強いられることを覚悟していたのに、意外なほど、裸身のポジションは変えられなかった。
かといって、じっくり鑑賞されることもない。
、切れ目ない愛撫を受け続ける私は、羞恥心を完全に克服した、快楽の受容体だった。
◆
教授の手は、うつぶせの私の体の下に入り込んだ。
脚の間からという、信じられない角度で。
草むらを触ってくる指。わずかに復活する羞恥心。
「また生えてきたね、マユ」
えっ!?
◆
これが全裸だと思っていたのに、
さらに裸にされていく私。
温かいお湯と石鹸の泡。
丁寧に丁寧に剃られる恥毛。
気が遠くなるようだった。
マユさんがヌードを拒否した理由はこれだったに違いない。
◆
鏡を使わなくても見える、自分の下腹部。
剃毛で中断していた愛撫が再開された。
完全な無防備で敏感になった秘所は全面降伏した。
「あん、あん、ううん、う、あっあっ」
ソフトなタッチでも、いつもの3倍は感じる乳房。
「うん、ううん、あっ、はああ、ああ、ああ、はあ」
お尻の下のソファをラブジュースが濡らし、
それを知った教授が私のお尻を持ち上げた。
ああ、高いよ。
全裸ブリッジという究極の形。しかも無毛で。
さらに教授は姿見ミラーの角度を変えて、私にも見せた。
もうだめ。
潮が、ほとばしった。
◆
全裸ブリッジで果ててしまった私を、教授は貫かなかった。
けして男性機能的に不可能だったわけではないが、もう十分と思ったのだろう。
シャワーはないから、蒸しタオルで拭かれた。
控え室で、二人とも服を完全に着てから、コーヒーを飲んだ。
飲み終わると、
教授はMDを再生した。
なんと、隠し録りしたマユさんのあえぎ声の録音だという。
…………
「ああ、ああ、ああ、ああーん、ああ、ああ、あん、あっ、うう」
…………
「はあはあはあ、ああ、う、うぐっ」
…………
「ああーん、あー、あー、ああ、うう、やめ、やめ、いや、…ああ、ああーん、あああっ」
…………
激しかった。
ベッドのきしみに混じって、肉と肉がぶつかる音まで入っていた。
教授が我が娘と一線を越えたのは明らかだった。
しかも、おそらく合意のうえで。
私は、また濡れてしまった。
――そして、こっちが、今の詩織くんの声だよ。
教授は、もう一枚、MDを取り出した。
――これ、どうしようか?
聞きたいです、と私は言った。
私が服を脱いでいくのを、教授は止めなかった。
――――――――――
(終わり)
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