KANON 終わらない悪夢
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17リボンロボ襲来
次の日から祐一は、香里を家族にまかせ、昼間は学校に行くようにした。遅刻ギリギリの名雪特急の発車時刻より早く、用意を済ませて家を出ようとした所で。
「お早うございます、祐一さん」
現在の彼女で秋子さんも了承した「婚約者」がお迎えに来てしまい、今回も「うぐぅ」の音も出ない祐一。もう四月なのに寒風吹きすさび、雪の結晶が見え「ダイヤモンド・ダスト」のフィニッシュブローでも喰らっている気がした。
「ヤア、ヲハヤウ」
またカタカナ言葉になり、さらに旧仮名使いにまで後退している祐一。昨日のタクシーでは、乗り込む前に母親に極太の釘を刺され、祐一は母親と会話したので事情は聞かれなかったが、早朝から詰問の時間が用意された。
「昨日は一体、どんな「治療」をしたんですか? あんなお姉ちゃん初めて見ました、きっと凄く太い注射だったんでしょうねぇ」
通学中、いつものように腕を組まれ、日常会話でもするように詰問が始まる。
「ウグゥ」
栞の右手の力もクマ並になり、腕をクマれて嬉しいはずが、クマさんにベアハッグでも喰らったような感触がして、クマってしまってウグゥの声を漏らす祐一。
「イヤア、キノウハ、香里ノ友達ガ来テ、キスノ仕方ヲ教エテモラッタンダ、ダカラ……」
「へえ、教えてもらった? それって実習ですよね? 四人ともしちゃったんですか? それは良かったですねえ」
(キャイイインッ!)
栞が出したクマさんスタンドに、オラオラにボコられそうな気がして、犬のような悲鳴を上げる祐一。
「チガウヨ、チガウヨ」
ここにもいた名探偵の推理にも負けず、何とか言い訳をするが、栞に掴まれた左腕がミシミシと音を立て、昨日、香里に与えられたダメージを上書きした。
(警告、祐一クン・コレダー使用不能、左腕のパージを推奨します、挫滅のダメージにより、カリウムショックが起こる可能性があります。緊急退避……)
祐一クンロボに搭載されたAIが警報を出し、内蔵武器の使用不能と、左腕のパージを推奨してきた。普通のロボのように、腕の交換ができない祐一クンロボは、脱出を試みようとした。
通学路を100メートル7秒の速度で走りきる名雪特急、その俊足を活かす時が来た。祐一は無詠唱で「神移」を発動させ、100メートル7秒で走りだした。
(運命の乗り換えが開始されます、お待ちの方は白線まで下がってお待ち下さい)
「どうしたんですか? 祐一さん、急に早く「歩き出して」そんなに急ぐんですか? さぞ凄いキスを教えてもらったんですね」
「げえっ、まさかっ?」
車田調で驚く祐一に、荒木調で駆けて同じ速度で通学する栞。どうやら四次元技の一つ「縮地」を駆使して「歩いて」いるらしい。
祐一も相手がシルバーかゴールドの実力を持っていて、例え那由多の距離を走っても無駄なのを悟り、立ち止まってフィニッシュブローを繰り出すため、技名?を叫んだ。
「こんなキスさ、受け取ってくれよ」
「ええっ? あっ、こんなとこ……」
祐一の攻撃など、掌底一本で返せると踏んでいた栞は、自分より下位のスライム程度の相手に、クリティカルヒットを喰らった。
一回目の人工呼吸は鼻から抜けたものの、二度目は鼻を塞ぐほどの激しい人工呼吸をして、三度目は鼻を摘まれ、息と気をたっぷり流し仕込まれた。
「うううっ」
一瞬で人工呼吸を三度繰り返す、「ローリングサンダー?」が炸裂し、栞はダメージを負った腹を押さえながら、荒木調で近くの壁に当たり、電柱にもたれ掛かった。
「ゆ、祐一さんは悪い人です、女の子を朝早くからこんなにして」
太ダメージ?を負った栞は、通学中に出してはイケナイようなバルトリン氏腺液を出し、クロス?で受け止められる限界を超えないよう太腿をしっかりと寄せて耐えた。
しかし、そのような行為を通学路で行った場合は?
「きゃあ、路チューよっ、路チュー」
「おいっ、三回も息を吹き込んだぞっ」
「ヤダー、妊娠しちゃう」
ド底辺高校ではない高校では、路チューは犯罪行為である。それもこんな早朝の真面目な学生が中心である時間帯では、堂々とレイプが行われたのと同等であった。
「またあの人よっ、妹とお姉さんと従兄弟の子まで食べちゃった人」
「だから言い訳に詰まると、ああやって「口を塞ぐ」のね、最低~~」
全てが言われる通りの事実なので、言い返すことすらできない祐一。「奇跡の恋」を信じない者達からは、ただの「鬼畜姉妹丼男」以外の何物でも無かった。
(あれは医療行為、俺は無実だ)
そう言いながら、昨日も四人ほど唇を奪い、ファーストキスだと震える女の子にまで人工呼吸をして、腹を押さえて「キスだけで孕んじゃう」「もうお嫁に行けない」とまで言わせたエグいホストでジゴロ野郎の祐一であった。
「おっはよ~~、相沢くん、今日も女の子泣かしてるっ?」
モメている最中に、昨日のキス魔の張本人、リボンの少女が現れた。
(あの、尿サンプルとか昨日の謎の会話、何だったの?)
と聞きたかったが、声を聞いた訳でも無いし、録音したわけでもない、聞けずにいるとリボンの子の顔色が変わった。
「んん~~、何のことかな~~?」
ジャギのようなセリフでとぼけるが、素で答えてしまった所からも、佐祐理と同じく祐一が考えていることが、日常会話のように聞こえているに違いない。
「あっ、そうだ、「昨日はファーストキスありがと~」でも、「私だけ人工呼吸してもらってないや」それで「妹ちゃんにも早速してあげた」んでしょ? 「私にも孕んじゃうぐらいスッゴイのしてよ~」、オ、ネ、ガ、イ」
括弧内を強調して、周囲の人間と栞によ~く聞かせている少女。
「また被害者よ、それも複数」
「一体何人食われたんだ? 畜生」
(すいません、四人です)
当然隣では、一度倒したはずの栞が、セブンセンシズに目覚めて立ち上がった。
「祐一さん、私のポケットの中、見せてあげます」
下のポケットの中を見せてくれるなら大歓迎だが、明るい場所で見られるのは嫌がる栞には無理な相談だった。
しかし四次元の中を漂ってバックトゥザフューチャーしたりするのはお断りなので、栞のフィニッシュブロー「アナザーディメンション」を食らうのは、ご辞退させて頂いた。
「イヤ、実はミンナ、栞ト一緒デ血ガ足リナクナル病気ナンダッテ、ダカラ治療のタメニ人工呼吸を少々……」
苦しい言い訳だったが、その隙に祐一君ロボの破損した左腕は、リボンの少女に抱き付かれ、控えめな胸を擦り付けるようにしてモーションを掛けられていた。
「ねえ~、相沢く~ん、今度の土日空いてるでしょ? 昨日の続きしてよ~、私も香里と一緒で~、体が離れられなくなっちゃった~」
祐一としては、土曜を待たずに今すぐにでも体育倉庫に連れ込んで一発お願いしたかったが、祐一君ロボのAIは、まずは目の前の栞ロボの脅威に対し警告を発し、一日数発しか発射できない「ジャイアントバズーカ」の使用まで推奨していた。
(アルファワンの脅威が再度確認されました。即座にJ・Bを使用して撃破して下さい)
(待てっ、街中でジャイアントバズーカが使えるかっ)
街中の通学路でJ・Bを発射するのは犯罪行為である。猥褻物陳列罪で逮捕され、人生もろとも破壊されてしまう両刃の剣、J・Bの使用は拒否された。
(では再度R・Sにより沈黙させて下さい。ベータワンの脅威は現在確認されておりません。アルファワン起動! 高エネルギー反応確認! 重力子反応増大! 回避をっ!)
「祐一さんから離れて下さいっ、貴方誰なんですかっ?」
(アルファワン、ベータワンと交戦開始、今のうちに退避をっ!)
祐一の尿や唾液のサンプルを奪取した、悪の秘密結社が送り込んだリボンロボは、現在、栞ロボと交戦状態に入った。そこでAIは撤退を推奨したが、祐一君ロボは撤退できなかった、腕に当たるリボンロボの胸部弾性装甲の感触が気持ちよかったからである。
『あれ~? 妹ちゃん、昨日香里の病室でもあったじゃん、覚えてないの~?』
「お姉ちゃんの友達が、どうして祐一さんを誘惑するんですか?」
『え~? 香里も貸してくれるって言ってたもん、ケチケチしないでよ』
リボンロボの音波攻撃にたじろぐ栞ロボ、通常の反撃ではリボンロボの顔面装甲の分厚さには対処できない、そこで栞ロボは秋子ちゃんにも封印されている必殺技を放った。
「私は祐一さんの婚約者ですっ、これは私の両親も、祐一さんの叔母様も認めてるんですから、邪魔しないで下さいっ」
法的にも裏打ちされた、栞ロボだけが持つ伝家の宝刀が、右手突っ張りと共にリボンロボの肩に炸裂した! しかし、リボンロボには「世間の常識回路」が搭載されておらず、強面の顔面装甲にも、その程度の攻撃は通用しなかった。
『え~? せいぜい5回寝ただけでしょ? 昨日、香里なんか9回もして、口で3回したって言ってたわよ? 妹ちゃんって、恥ずかしいだとか、家に人がいる~とか、今日はダメだなんて断るそうじゃない、そんなの婚約者どころか、恋人失格よ。ねえ相沢くん、私んち一人暮らしだから、いつ来てもいいんだよ、学校サボって今からなんてどう?』
「ううっ」
何故か恋人同士の事情や交接回数まで正確に知られていて、リボンロボの超音波攻撃で痛いところを突かれ、爆発炎上して崩れ落ちる栞ロボ。
悪の秘密結社が放った最新鋭のリボンロボは、栞ロボのようにメンタル最弱で、旧型で胸部装甲も顔面装甲も極貧なロボの性能を遥かに凌駕していた。
(アルファワン、太ダメージ、エネルギー、重力子反応共に低下、今ですJ・Bの発射を!)
(待てっ、リボンロボも無限エネルギーは持ってないっ)
そこで祐一は気付いた、栞ロボもリボンロボも、祐一君ロボにだけ搭載された、動作理論不明の無限エネルギーを持つ「祐一君エンジン」は搭載されていない、戦闘が長時間に及ぶと、エネルギー伝達用の血小板が破壊されて行き、行動不能になるのは目に見えていた。AIも祐一も、その時を待った。
『ねえ、妹ちゃん? あんなスッゴイキスされたんだから、そろそろトイレに行きたくなったんじゃない?』
「ああっ?」
栞ロボが感じていた違和感を、リボンロボのピンポイントの思念波攻撃が加速させる。昨日済ませて出すものが無いはずが、腸を刺激され便意と錯覚させられる。
大ピンチに陥った栞ロボは、AIの推奨に従い、排泄物の緊急パージを行うため、縮地を行使して学校のトイレにスッ飛んで行った。
「祐一さんっ、後で行きますからねっ」
ドップラー効果により声質が変わりながら、捨て台詞を吐いて離脱して行く栞ロボ、学校近くまで来ているので、「部品」とかは落とさないで済むよう願う祐一クンロボだった。
(アルファワンの無力化を確認、ベータワンは友好的です、攻撃を加えますか?)
栞ロボを撃退するために、音波攻撃や思念攻撃を連続で行ったリボンロボ、今なら残存エネルギー低下で、撃退も可能かも知れない。だが愚かな祐一クンはこう言ってしまった。
(リボンロボのアジトに向かう、悪の秘密結社の目的を突き止めるぞ。もしかしないでも「合体」の可能性もあるっ、ジャイアントバズーカの弾丸を緊急増産しろっ)
(了解、前日の発射がなかったため、J・Bはフル装填されています、連射も可能です)
(おお、そうかっ)
昨日は香里や栞、名雪にも使用しなかったジャイアントバズーカ、疲れていたので空打ちもしなかったが、今はその状況に感謝する。
有能と思われた祐一君ロボのAIだが、所詮戦術級のAI、戦略を組み立てるほどの性能は持ち合わせていなかった。
「うわっ、本妻で婚約者の子が追い払われちゃった、最低~」
「男としても許せんな、寝た回数で優劣が決まるのかよ? タヒねっ、相沢」
あった通りの事実を並べられ、学校での名声がどんどん落ちていく祐一。今回も言い訳の余地は無かった。
「うぐぅ」
『ねえねえ、学校サボッちゃおうよ~、一人で足りなかったら、昨日の三人も呼ぶし~』
今度は祐一に音波攻撃と思念波攻撃が向いた、余りにも美味しすぎる条件に、大きな罠の可能性を考えた祐一だが、そこで新たな敵が現れた!
たったったったった
また緊張感の無い足音が近付いてくる。そう、名雪特急の通過時間だった。
「ゆういち~~」
(名雪ロボの接近を確認、以後ガンマワンと呼称します、敵対度は中級、友好度最低、現在当機とは交戦状態にあると認識します、警戒を怠ら、名雪ハンド異常接近! 回避をっ!)
リボンロボに拘束されたまま、名雪ハンドの接触を受け、右手を掴まれる祐一君ロボ。電撃や名雪クローは受けなかったが、睡眠中の名雪ロボなら「睡拳」が使える、無我の境地から繰り出される回避不能の必殺技、それは祐一君ロボでも、リボンロボも一撃で破壊できる必殺技であった。
(撤退を推奨します、ガンマワンにも当機と同じ無限エネルギー「名雪エンジン」が搭載されています、たくあんアタックに注意して下さい、重力子反応! 音波攻撃が来ます!)
祐一君ロボと時を同じくして生産された名雪ロボ、それはジャイアントロボとGR-2のように同型で、無限のエネルギー量を誇っていた。
「ゆういち~~、おはようのキス~~」
周囲の目からも、大ダメージを受ける祐一君ロボ、四股、五股疑惑でさらに世間での評価は下がり、登校不能のダメージを負う可能さえあった。
『おっはよ~名雪、昨日ね、私達四人とも相沢くんに、スッゴイキスして貰ったの、名雪はもうして貰った~~?』
卑怯な音波攻撃と思念波攻撃を加えるリボンロボ、しかし、アストロンの呪文を唱えた名雪ロボの鋼鉄の瞼には通用しない。
(今です、今こそR・Sをっ!)
AIに指示される前に祐一の体が動いた、キスを受け止める体制の名雪ロボに、人工呼吸をぶちかました!
「ううううっ!」
目を見開き、無敵状態が解除されて弱体化した名雪ロボ、メンタルは最低近くになり、ユルすぎる涙腺はすぐに決壊し、睡拳が使えない名雪ロボは祐一君ロボの敵ではなかった。
(名雪ロボ被害極小、エネルギー容量は当機と同等です、再攻撃の必要あり!)
そこで祐一は、人工呼吸を五度に渡って繰り返す、スペシャルローリングサンダー?を繰り出した。
「あううっ、うむうっ」
都合八回に渡る人工呼吸で、只人ならばパンクして破裂してしまう程の気を流し込まれ、名雪ロボはようやくその場に座り込んだ。
(成功です、重力子反応低下、ガンマワンを無力化しましたっ)
「うわっ、最低~、またキスで黙らせたわよ、あの子も気の毒ね」
「何であんな最低男に女が群がるんだ? 俺にも一人ぐらい回せよっ」
名雪ロボの撃退には成功したが、さらに世間の評判は下がった。もう自主退学も見えてきた将来を思い、うぐぅの音も出ない祐一君ロボだった。
『おっはよ~、やっと起きた? すごかったでしょう? 昨日ね、私達四人も相沢くんに同じことして貰ったんだよ~』
名雪ロボに対して、目が覚めても卑怯な口撃を加えるリボンロボ、名雪ロボには常識回路が取り付けられているので、香里同様、絶交を宣言したのも同然であった。
「えっ? みんなも? 四人とも?」
メンタル最弱に近い名雪ロボは、早速涙腺が決壊を始めた。親友だとばかり思っていた少女達が、尽く名雪を裏切り、香里に続いてリボンの少女達までが祐一と関係を持ったと宣言した。
「みんな、わたしの気持ち知ってるくせに、ひどい、ひどいよっ!」
『あれ~? どうしたの? な、ゆ、き?』
栞ロボに続いて、名雪ロボも撃退し、勝利の雄叫びを上げるリボンロボ。名雪ロボ最大の攻撃である「泣いてからの駄々っ子モード」によるグルグルパンチを警戒していたAIと祐一も、あの攻撃が発動しなかったのに安堵していた。
周囲の人物も、祐一を汚物のように見下げ果てながら、名雪特急に続いて遅刻しないよう登校して行った。
『ねえねえ、やっぱり学校サボろうよ、学校には電話しておくからさ』
そう言ってリボンの少女は、この時代の女子高生が持っているはずのない、携帯電話を取り出した。
「え? 凄いなあ、年間の契約料って高いんだろ? 結構お嬢様なんだな」
『ええ? そうかなあ? 持たされてるだけだから、いくら掛かるのか知らないけど』
悪の秘密結社の支給品で、高価な携帯電話を所持しているリボンの少女、祐一君ロボの前には大きな罠が口を開けて待っていた。どうなる、祐一君ロボの運命や如何に?
選択肢
1,リボンロボのアジトに潜入し、リボンロボと合体した上で撃破、悪の秘密結社の目的を吐かせる
2,学校に向かい、次の休み時間、緊急パージの完了した栞ロボの襲撃を受ける。
3,治療のため、残り三人も呼んで早退させ、悪の秘密結社のアジトでまとめて撃破する。
4,秋子ちゃんと愛の逃避行
選択「1」
リボンの少女は、学校に電話して手早く要件を話し「香里の具合が悪いので登校が遅れる」と適当な理由を付けて、祐一共々悪の秘密結社のアジトに向った。
(集え、集え、我が家に)
「あれ? また何か言った?)
『ううん~、何でもないよ、気にしない気にしない』
祐一は罠の可能性より、目の前の小柄で可愛らしい少女と、これから一発できる可能性に胸を膨らませ、別の場所も歩行困難になるほどパンパンに膨らませていた。
『うちね、すぐそこなんだ、実家からだとね、通学に三時間掛かっちゃうからね、往復六時間とか嫌でしょ? だから学校の近くにマンション借りてもらってるんだ』
「へえ、やっぱりお嬢様なんだな」
そのお嬢様の初物をブチ抜けると思い、通学中に出してはイケナイ、カウパー氏腺液を分泌してしまう祐一。所謂「先走り汁」である。
やがてリボンの少女の家に着き、鍵でオートロックを解除すると、その鍵を差し出された。
『合鍵持っててよ、これからもシタくなったら電話してすぐ来て、毎日でもいいよ、妹ちゃんみたいに断らないし、もう名雪としないでくれたら嬉しいな』
今まで名雪を便利に使用して来た鬼畜な祐一、しかし栞が帰って来たことにより名雪には別れを告げたが、栞と成功(性交)したのは、先程の指摘通り僅か5回、何故そこまで知られているのかは不明だったが、毎日でも相手してくれるのは心強かった。
「いいのか? ありがとう」
先日の会合の結論には反するが、祐一の浮気によって苦労するのは栞も承諾済みのはずである。セフレとして付き合った上、体の相性が良かったり、料理上手で床上手なら、乗り換えすら考えてしまう鬼畜な祐一だった。
『ここだからね、覚えててよ、さあ上がって』
「え、ああ」
朝も早くからエロいお店に招待されたような気がする祐一、部屋の中は綺麗に片付き、一人で住むには広すぎる2DKの部屋の「寝室」に通された。女の子特有の匂いが部屋に充満し、さらにエロい妄想を掻き立てた。
『まだ朝だし、シャワーとか浴びなくていいよね? できたら三時間目ぐらいには登校したいから、急いで済ませようか? 服、そのハンガーでも使って』
「ああ、そのぐらいで」
そう言ってエアコンを入れ、畳の床に布団を敷く少女。プレイ時間は二時間のコースと説明され、壁に掛かったハンガーに上着を掛ける、シャツなどは適当に詰め込みズボンのベルトを外す。
少女も上着とブラウスを脱ぎ、スカートも降ろして両側で髪を纏めたリボンを外した所で異変が起こった。
「えっ?」
リボンの少女は下着姿で祐一に向き直ると、その場に正座して、床に手着いて深々と頭を下げた。
『相沢様、詳しくは申し上げられませんが、わたくし共はとある神道の旧家の者です。研鑽及ばず拙い術しか使えず、未だ修行中の身、なれど相沢様のお胤を頂戴致したく参上しました。本日、伽を努めさせて頂きますが、まだ本当の名は名乗れません、ご容赦下さい』
「急にどうしたんだ? その喋り方しなくていいよ、今まで通りにしてくれよ?」
話し方だけでなく、声色も変わり、別人と話しているような気がした祐一。ちょっと怖くなって、ギンギンだったオットセイ君も少しだけ萎えてしまい、少女の前に正座した。
『いえ、わたくし実は、相沢様より一つ年下ですので、続けさせて下さい。リボンを結っている間は今風の人柄に成れるよう自分に暗示を掛けております。今まで失礼な態度を取りましたことをここにお詫びいたします』
何が起こっているのか分からない祐一だが、この子が実は非常に礼儀正しい子なのは理解できた。
『それにお情けを頂く間だけは、わたくしは相沢様の妻、ほんの少しの間、本来のわたくしでいさせて下さいまし、不束者ですが今後共よろしくお願い致します。これから可愛がって頂けるよう精一杯努力致しますので、不行き届きがありましたらお命じ下さい』
下げた頭をさらに下げる少女、祐一は居たたまれなくなって少女の手を取り、頭を上げさせようとした。
「やめてくれよ、これからその… 恋人同士になるんだから他人行儀なのは止めてくれないか?」
『左様ですか? どうしてもと仰るのでしたらリボンを巻きます。でも、精を受ける時は本来の自分で居たいのです、どうかご容赦を』
この話し方を止めさせるのは諦め、せめて楽に話してもらえるように頼んで見る。
「じゃあそのままで、でもできるだけ固くならないように頼むよ」
『承知いた、いえ、分かりました。相沢様は秋子様から、お力のことをどの程度お伺いでしょうか?』
「え? ああ、うちの話しなら、何だか力がある家系で、そのせいで栞と香里が治るんだとか何とか」
『そうでしたか、それではこちらから多くは話せませんね、余りお待たせするのも何ですから、早速失礼します』
祐一クンのオットセイが我慢できそうに無いのを見て、抱き付かれて唇を奪われ、舌も入れられ盛大に吸われる。祐一からも息を吹き込み、一分近く吸われて口を離すと、大量の涎が垂れていたが、それまで全部舐め取られた。少女は発情でもしたのか下腹部を押さえながら体を震わせた。
『ああっ、秘薬が効いておりますので痛みは無いと思います、どうかご存分に』
祐一は床に置いたズボンのポケットからゴム製品を出し、封を切って装着しようとした。
『おやめ下さいっ、そのような無粋な物、お使いにならないで下さいっ』
少女に奪い取られるように引ったくられ、壁際の一番遠い所に投げ捨てられたゴム製品。
「でも、避妊しないと妊娠しちゃうじゃないか?」
『わたくし共は相沢様の子を産むために参っているのです。どうかお情けを下さいませ、子供が産まれればわたくしの実家で大切にお育てします。相沢様にご負担を掛けることはありません、どうか』
また土下座でお願いされてしまい、小さな手を取って顔を上げさせる。そこまでされて断る訳には行かなくなり、ゴムの装着はあきらめた。
「その、子供が出来てもいいんだね?」
『はい、勿論産ませて頂きます、精を沢山頂戴できると嬉しいです』
エアコンが効き始めた暖かい部屋で、下着も取って全裸のまま四つん這いになる少女。薄いカーテンからは朝のまぶしい光が差し込み、照明も消さずにいるので、まだ幼さの残る体をじっくりと堪能できた。
『このような格好で失礼します、わたくしの初めての印、お改め下さい』
「え? いいの?」
栞なら泣いて嫌がる行為をあっさりと許可され、どうやって見せてもらおうか考えていた祐一は、拍子抜けしながら後ろに回って座り、秘所を盛大に広げて真新しい膜を拝見した。
(きれいだ、写真に取りてぇー)
その声が聞こえたのか、少女に枕元のカメラを渡された。まだ黎明期の200万画素のデジカメである
『証拠としてお収め下さい、わ、わたくしが広げますので……』
声を震わせて両手を後ろに回し、肩で上半身を支えながら、尻肉ごと広げる少女。
「もう少し上を、もっと広げて、もっと」
『こ、こうですか?』
祐一は狂ったように写真を撮り、局部の接写、皮を剥いて、形の良い尻全体、手をどけて全体を、細い足も入れて、足を折りたたんで尻の幅が倍近くになった所を上から、仰向けにさせて全身を、手ブラを外させて胸も、恥ずかしそうな真っ赤な顔も、胸も入れてバストショット、腹、局部、足、足を広げさせて色々、背中、尻、高画質モードだったのか、小容量のメモリは一杯になってしまい、警告が出た。
『メモリの用意が少なかったので、残り三枚です。結合の瞬間や、お済みになった所もお撮り下さい。表には出しませんので、相沢様も入って下さい』
全身を撮影され、真っ赤になって恥ずかしがる少女、強く広げた所なども赤くなっていた。手間取る祐一に代わって、使い慣れたカメラのメモリも自分で入れ替え、さらに恥ずかしい姿を撮影させるよう手近に置いた。
ちなみに棚の中に隠された、当時の高画質ハンディビデオで全てを隠し撮りされているのには気付かない祐一君だった。
『あの、そんなに興奮なさって苦しいですよね? もうなさいますか? それとも、口でご奉仕させて頂きましょうか?』
興奮しきって、溜まっている祐一を気遣い、お口でしてくれると言う少女。まだ綺麗なアソコを堪能したかった祐一は口で抜いてもらうのを選んだ。
「ご、ごめん、もう我慢出来ないんだ、口で……」
『はい』
初めてなのに、躊躇わず口に含んで奉仕してくれるが、とても上手とは言えず、下手すぎて困るほどだったが、それでも懸命に奉仕してくれる少女にほだされ、頭を撫でながら最初の一回分をたっぷりと口に中に出した。
「出すよっ、一杯出すよっ」
『ゴフッ、ゴフッ』
奥で出されて、間違って気管に吸い込んだようで、激しく咳き込む少女。それでも決して口を外さず、放出が終わるまで吸って、昨日のカップを出して精子を流し込み、厳重に蓋をした。
(ついに精子サンプルを入手、お喜び下さい)
また奇妙な声を聞き、さらに歓声のような声も聞いた祐一は我慢できず聞いてみることにした。
「あの、精子サンプルって何? どこかで調べるの?」
『えっ?』
祐一には聞こえていない前提で話していたらしく、シーツに落ちた精子まで舐めとっていた少女が顔を上げ、驚いた表情で見上げた。
『あのっ、そのっ…… 相沢様のお種を欲しがる者は沢山いるんです、ですから土産に持ち帰って、その、子供を、沢山……』
悪の秘密結社の怖い計画を聞かされ、身震いする祐一クン。自分の知らない所で数十人、数百人の子供が作られるのは恐ろしかった。
「それはやめてくれないか? 自分が全然知らない所で子供が産まれるなんて怖いだろ? それに、俺のなんて何の価値があるんだ、教えてくれよ」
『いえ、わたくしの口から申し上げる事はできません、秋子様にお聞き下さい』
「少しでいいんだ、教えてよ」
困った表情をしながら、目を泳がせて考えている少女、隠すのに疲れたのか、ほんの少しだけ答えてくれた。
『あの、相沢様は、丘から降りて来られた、妖狐の血を受けた血族なのです』
「あ~、そうなのか」
真琴と同じ一族で、災厄を起こす力を逆手に取り、栞のように何かに役立てる方法が存在して、秋子のような千里眼だとか、自分のように癒やしの力があるなら、色々な使い道がある。ようやく話が繋がり、納得した祐一。
「でも、子供は自分と相性の良い人とだけ作りたい、君みたいに、好きになった人とだけ愛し合って産んで欲しい、ダメかな?」
『いえ、これは飲めば百薬の長、その身に受ければさらに強い力を持ち、授かる子供にも必ず大きな力を持たせてやれる、夢の霊薬なのです』
そこで部屋の電話が鳴り、寝室の子機も鳴り始めた。
『誰? ここの番号は……』
数回鳴った所で留守番電話に切り替わり、スピーカーから声が聞こえた。
「始めまして、名雪の母で水瀬秋子と申します、電話に出て頂けませんでしょうか?」
驚きの表情で電話の方を見る二人。祐一は出したばかりなのも含め、オットセイクンが縮み上がってしまったが、周囲を見回して何処かから見られていないか確認する。
少女は諦めて子機を取り、秋子からの電話に出た。
「はい、電話で失礼します、秋子…様」
「あら、いつもとは話し方が違うようですね。高校からずっと名雪のお友達でいて下さった方に「始めまして」は変ですが、お話するのは初めてですね」
「はい、ご挨拶にもお伺いせず、失礼しました」
「いえ、いいんですよ、お会いすると正体がばれてしまいますものね」
少女は苦渋の表情を浮かべながら秋子の叱責を受け、しばらくは狐と狸の化かし合いが続いた。やがて話が核心に迫り、祐一も受話器に耳を当てた。
「貴方が一人の女として、乙女を捧げてまで祐一さんと愛し合いたいなら邪魔はしません。でも、子種を持ちだして、何の関係もない複数の女性と掛けあわせたり、子供を切り刻んだりするのは許しません。それは捨てて下さい」
「はい、分かりました」
その後は当り障りのない挨拶をして、電話を切った少女は、祐一に向き直って頭を下げた。
『秋子様からお胤の持ち出しは禁じられました、ご心配をお掛けして申し訳ありません』
「じゃあ、捨ててくれるね、もういいだろ?」
『いえ、そんな勿体無いことできません』
そう言うと少女はキャップを開け、サンプルを一気に飲み干した。さらに背中を向けて舐め始め、底まで届かなかったので、ペットボトルから水を注ぎ、指でかき混ぜてからもう一度飲んだ。
『お見苦しい所をお見せしました、賤しい女と思われたでしょう。でも、相沢様のお胤はそれほど価値が有るのです』
「そ、そうなんだ、でも、秋子さんにバレちゃったみたいだから、学校行こうか?」
電話中にパンツも履き、帰り支度をしていた祐一。一度口で抜いてもらい、裸を見せてもらって写真にまで収めたので、満足して帰ろうとしたが、そこで少女にしがみつかれパンツも降ろされた。
『お待ち下さい、秋子様も私達が愛しあうのは許可して下さいました。お胤を頂戴して子供を産むのも禁じられませんでした。どうか、どうかお情けを下さいっ』
選択肢
1,心の恋人秋子ちゃんにバレたから学校に行く
2,秋子さんの許可が出たのでサルのようにヤリまくる
3,栞ロボが復活し、名雪ロボと共に浮気現場に突入
4,秋子ちゃんと愛の逃避行
選択「2」
祐一も迷ったが「秋子様も許可」したのを聞いたので、少女の望みに答え、約束のプレイ時間の残りをこなすことにした。
「本当に俺でいいのか? 初めてなのに」
『はい、わたくし共は相沢様に嫁ぐ日を夢見ていましたが、それは成らず、栞さんが射止められました。それで終わりのはずだったのですが、香里がその地位を奪い、乱暴してまで寝取りましたので、紳士協定は破られ、振り出しに戻ったのです』
転校早々、香里の友人には良くしてもらい、遊びにも誘われたが、今風と言うか、チャラい感じの娘達は敬遠して疎遠になったが、こんな誠実そうな少女なら、自分から頼んででも付き合いたいと思えた。
「こんなしっかりした人柄だなんて知らなかった、最初から素で接してくれてたら、君と付き合ってただろうな」
少女は驚きの表情をして、やがて自嘲的な笑みを浮かべた。
『わたくしが愚かでした、名雪や香里に近寄るのに、こうしなければならなかったのですが、相沢様にも同様にしなければならないとばかり……』
がっくりと肩を落とす少女を見ていられず、元気付けてやる祐一。
「やっと本当の君と会えたんだ、これから付き合って行こう、もっと親密になろう」
下心満タンのセリフだったが、少女の顔が輝き、プレイの続きを即してくれた。
『はい、どうぞ、わたくしの初めての印、指で裂いて下さいまし、それで流れ出た破瓜の血をこの皿に受けて、このペンでわたくしの体に、相沢様のお名前をお書き下さい』
「え? そんな事していいの?」
再び四つん這いになった少女は、祐一に乙女の印を差し出した。何故かその子の言葉には逆らえず、操られるように処女膜を確認して大きく広げた。
『うっ、どうぞ、左右に広げて裂いて下さいまし』
「痛いだろ? いいの?」
その間も、綺麗な処女膜を堪能し、男子高校生が一番知りたい部分を、触ったり舐めたりして、奥の方までじっくりと観察した。
『お早く』
「じゃあ、開くよ」
折角じっくり見せてもらえるので堪能していたが、急ぐようなので指を二本入れ、力を入れて左右に広げて行った。
『あふぅああっ!』
薄い膜や肉の一部が裂け、真新しい場所に自分が通り抜けられる程のスペースを作った。すると色が薄い貴重な破瓜の血が溢れてきたので、指示通りカップで受けて、名前が書ける量が出るよう、広げたり絞ったりして貯めた。
『貯まりましたら、この辺りにご署名下さい、できれば、この体は今後相沢様の物になるのだと念を込めてお書き下さい』
仰向けになり、下腹部を指さされて、子宮や卵巣の上に署名を要求される。
「ああ……」
今度も逆らう気が起きず、危ない署名を始めてしまう愚かな祐一クン。返品が一切効かない魔術系の署名をさせられ、太い文字が書けるペンで、左側に「相沢」右側に「祐一」と署名した。
『ありがとうございます、それでは定着しますのでお待ち下さい』
少女は契約条項や特約の説明もせず、悪魔の微笑みを浮かべながら手鏡で確認し、署名を見て満足そうに置いた。
『我が身は既に相沢様に捧げ、今生の間逆らう事を許さず、この御ん名と乙女の血をもって契約の証とする、盟約の印、この身に刻め、貞淑の誓い、安産の願い、ここに成さん』
祐一が写真に収めている間に儀式が終わり、少女がテッシュで腹を拭いても、名前の跡は痣のように赤い文字が残り、触っても消えなかった。
「あれ? これって消えないの?」
『はい、この痣は今生の間ずっと、わたくしが死んで焼かれ、灰になるまで消えることはありません』
「えっ?」
怖い話を聞かされ、ビンビンだったオットセイ君がまたしぼむ。
『念のため、こちらの方にもお願いします』
再び四つん這いになり、ウエストがくびれた下側、尻の上に再度署名を要求される。お尻の穴の使用禁止契約らしい。まるで香里の婚姻届のようで恐ろしくなった祐一は、ちょっと断ってみる。
「いや、消えない痣とかダメじゃないか? 着替えの時とかどうするんだ?」
『一応隠しておきますが、見られた時には公表します、「この身は相沢様の所有物であり、誰にも触れさせないための刻印である」と』
チャラい性格の子に軽くセフレになってもらい、ゴム持参で毎日の様にお願いするつもりだったのが、超ヘビーな話になり、度肝を抜かれる祐一クン。
『ただの浮気禁止の盟約です、お気になさらず。それとも相沢様は、わたくしが浮気したり、他の男に乱暴されても良いのですか? どうかご署名をっ』
もう前には書いてしまったので、言葉にも逆らえず諦めて署名する祐一。この後何を要求されるのかも分かってしまった。
『ありがとうございます、こちらも定着しますね』
先程と同じ儀式が繰り返され、少女の尻にも祐一の刻印が残った。さらに口を使われないよう首の後、手コキ足コキ禁止用に手足にも小さな署名をさせられた。
『これで全部です、ではわたくしも少々、相沢様に署名させて頂いても宜しいでしょうか?』
(来た……)
香里と同じく、いや、婚姻届よりさらに恐ろしい「呪術的な契約」をさせられる祐一クン。もう二度と他の女と出来ない呪いを掛けられるのか、秋子さんの処女?を貰う前に浮気禁止にされるのか、祐一は次の言葉を待った。
『浮気禁止はお嫌ですよね? では他の女には気は出せても、子種は出せない契約では如何でしょう?』
栞と別れた訳でもないので、困り顔でいると、次の条件を出してくれた。
『では、意図しない相手、子作りしたくない相手の時には、子種が出ないよう選べるようにしては如何でしょう? 治療の時に役立ちます』
「ああ、それなら助かるよ」
香里を妊娠させず、治療だけ続けるのには便利なので、ついお願いしてしまうが、少女はすかさず祐一の股間に何かを書き込み、読み辛い筆記体で真名を書き、処女の血で花押を押し、祐一の所有者として刻印を刻んだ。真名は見えないように隠し、花押だけを痣に残したが、祐一クンはまた選択肢を誤った。
『さあ、これで私の体は、生涯相沢様の物です、存分にお使い下さい』
祐一の股間に署名し四つん這いになっている少女の後ろに回り、処女だった場所をじっくり観察する祐一。流れている乙女の血を拭き取るのももったいなくなり、垂れたものも舐め取って、直接口を付けて吸い取った。
『あっ、ありがとうございます、相沢様のお胤のように、百薬の長では有りませんが、ご堪能下さい。宜しければ息を吹き込むようにして下さいまし』
その声に答えて、風船でも膨らませるように息を吹き込む祐一。
『ああっ、強い気を感じます、これで強い子を授かれます。も、もう入りません、どうぞお情けを下さいっ』
欲を言えばもう少し堪能したかったが、我慢できなくなり、最後に大きく息を吹き込んで口を離した。
ブブ~~、ブチビチ、ブイ~~
『いやっ、ああっ』
何度も息を吹き込んだので、当然出て来る、狭い穴からでる空気は汚らしい音を出し、リボンの少女は羞恥に顔を染め、手で押さえて音を隠した。
「入れるよ」
小さな手を押しのけ、最大限まで巨大化したオットセイ君を当てがう祐一。縮こまっていたオットセイ君は、綺麗な膜や奥の方まで見て興奮し、アザラシかトドにクラスチェンジするほど成長して、幼く華奢な少女を貫こうとしていた。
『うううっ、ふああっ』
上からお尻を掴むと、ウエストも足も細いのに、骨盤だけ大きいのに驚きながら、奥の奥まで自分の物を詰め込んだ。
「ううっ」
この子が気に入った祐一は、余りの気持ちよさに早くも達しそうになったが、何とか堪えて出し入れを始めた。しかし、どうしても我慢ができず、三、四回往復しただけで達してしまい、女の子の一番奥に、先程より大量の、ありったけの精子をぶち撒けた。
『ああっ、気が、気が流れ、うっ』
一度終わってしまい、その手のお店のようにプレイが終了しないよう、達したのを知られないよう、抜かずの二発目に挑戦する祐一。一番奥を音がするほどこね回し、放出しているのが分からないようにしてから、ゆっくりと出し入れし、萎えないように次第に速度を上げ、尻肉がパンパンと音が鳴るほど乱暴に動かし始めた。
『はあっ、はあっ、はあっ、どう、ぞっ、ご、存分、にっ』
祐一の意図を察し、精を受けていながら行為を続ける少女は、自分だけが特別待遇を受けられるのを喜んだ。
処女の女の子にはきつい作業だが、嬉しそうに耐えてくれるのを見て、萎まずに再び成長するオットセイ君。大量の精子で滑りも良くなり、粘膜の相性も良いのか、一度目より気持ちよくなって来た。
『どうか、どうかお情けを下さいまし、達しても外に出すのだけはご容赦下さい』
中に出して貰えるのは分かっていたが、泣いて懇願したことによって祐一の方が来てしまい、ラストスパートに入ったのも分かった。
「行くよ、中に出すよ、全部出すよっ、俺の子供、産んでくれるんだな?」
『はい、頑張ります』
「ううっ」
少女の尻の上に出ている骨盤を痣が残るほど強く掴み、「絶対に逃さない」と言いたげに引き寄せ、届く限り奥の奥に押し当て、精巣の中にあるものを全部残らず放出した。空になるとさらに力を込めて気張り、気が出るなら少女の体に入りきるだけ出そうとして何度も力を込めた。
『あああっ、気がっ、脳天まで突き抜けるほど来ています、これならきっと孕みますっ、必ず孕みますっ』
祐一を見ながら、頭の天辺を押さえて、やがて満タンになったのか、胸や腹を押さえて震え始めた。
『はーっ、はーっ、もう、もう入りません、体が破裂してしまいますっ、お許しをっ』
気を送るのを止め、満足した祐一は抜き出す作業を始めたが、リボンの子はまたカップを用意して祐一に渡した。
『一滴も零さないようにお願いします、今度も、その、飲ませて下さいまし』
言われた通り結合部の下に当てて「中出し物AV」のようにゆっくり抜いて、流れ出る物を残らず回収すると、二回分の精子と、一度出した後に激しくピストン運動したので、泡や血が混じった二人分の汁が大量に溜まった。少女は自分の穴にも返しと紐が着いた、抜けにくい物を押し込んで栓をした。
『ありがとうございました、こんなに可愛がって頂けるとは思ってもいませんでした。きっと丈夫な子を産みます、お任せ下さい』
血や色々な液が流れた自分の股間をハンカチで拭き、仕舞い込むと祐一の前に跪いて、オットセイ君を口に含んで二人の精液を舐め取って綺麗にし、筒に残った物も吸いだした後、愛おしそうに頬ずりをした。
『一度頂ければ十年は寿命が伸びると言われるお胤ですから、わたくしの病状は治ったと同じですね、香里も治った事でしょう』
そう言って祐一が持っていたカップを大事そうに拝領すると、自分の血や汁が混じった精液を、躊躇うこと無く飲み干し、先ほどのように舐め取り、水を注ぐとかき混ぜて飲み込んだ。
『お胤も頂戴できましたので、この思い出と子宝を心の縁として生きてゆきます、ありがとうございました』
「そんなお別れみたいな言い方しないでくれよ、これからもずっと」
『はい、本来、懐妊が確認できれば姿を消し、実家に帰る予定でしたが、思いも寄らず秋子様からご許可を頂き、大手を振ってお付き合いさせて頂けます、今後共よろしくお願いします』
嬉しそうな目で見つめられ、キスでもする雰囲気だったが、この子のお口はオットセイ君の出した毒液で三度汚染されているので遠慮した。もうすぐお腹の中に寄生して、細いウエストをパンパンに膨らませ、十ヶ月もすると出て来る怪獣の元である。
「うぐぅ、また祐一くんの恋人が増えちゃったよ」
(知らない子だから殺しちゃってもいいよね?)
「だめだよっ、殺しちゃダメッ」
(好き嫌い言わないで、何でも食べないと、早く復活できないよ)
「えっ?」
そこで、自分が復活するのに使われている材料が、どんな物なのか分かったあゆ。今までのお願いが間違っていたのに後悔した。
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