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近親相姦に立ち会うことになるなんて

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全裸の天使の壊しかた

本当に信じていいのだろうか?

彼に妹がいることを知っていたが、先天性の全盲だとは聞いてなかった。
彼女は、この春盲学校を卒業したばかり。

「で?」
シーツにくるまった全裸の私は、彼に訊く。
「どうして、タツヤが妹さんのバージンを破らなきゃならないの? しかも、その場に私が立ち会えですって?」

めちゃくちゃな話だった。

数日後の夜。

私の部屋に、彼と良子さんが来た。
小柄な良子さんはアイドルみたいに可愛い。

処女のままでいればいいのに。

いつも助けてくれる兄に恩返ししたい気持ちと、年頃の女の子の自然な欲求が合わさっての決心だった。

彼だって、何度も説得したが、その意志は固かった。

しかたなく、擬似体験として、お互い全裸になって抱きあったりしたと言うのだが……

「逆効果に決まってるでしょ」

もう、お望み通り、近親相姦するしかない。

私は、経験者として、女性として、の安全なセックスになるように見張るというわけだ。

はあー。
──────────
良子さんは、緊張して無口だった。

──裸になったほうが、かえって落ち着くかも。

私のアドバイスを受けて、良子さんは椅子に座って脱いでいく。

盲人だからといって、脱衣に手間取るわけではない。

下着は黒だった。

清楚な少女だからといって、イメージ通りの純白ではないのか。

「ここまではいいんですけど」

良子さんは声までかわいいのだ。


「自分で脱いだほうが恥ずかしくないと思うよ」

「あ、はい……」

私のアドバイスを受けて、ブラジャーのホックを外す良子さん。
受け取る役目も私。丁寧なパス。ちなみにCだった。

そして、ショーツ。

「自分で脱げるよね」

今度は無言で、ショーツに手がかかる。
お尻を浮かして素肌から外す。足から抜いてやるのは私の役目だ。

天使が出現した。

そうとしか言いようのない、美しい裸身。

もったいないな。
でも、本人が望んでるんだし。

ちなみに私は、青いビキニの水着姿にされていた。

もし勃起しない場合の保険に、私をすぐ裸にできるようにだ。
──────────

とりあえず、良子さんの手を引いて、ベッドに誘導する。
この“こわれもの”の裸の天使を正しく壊すには、どんな姿勢がふさわしいだろう。
……なんて、考えるまでもなかった。
良子さんは右を下にして、横たわった。
すぐに全裸の彼(兄)がおおいかぶさる。

私は、二人の上にシーツをかける。

二人の裸体が隠れると、ビキニという、裸に近い私が残される。
なんか笑ってしまう光景だった。

──────────
兄と妹。
息はあっている。


全身を責められながら、良子さんはうっとりと目を閉じている。

AVの撮影現場みたいになったらどうしようと思っていたのは杞憂だったか。

──いや、そうでもない。かわいい声であえぎ始めた良子さんが上になってしまっている。

おまけにシーツがずり落ち、かわいいお尻が丸見えになった。
シーツを直すヒマもなく、もっと淫らな形になった。

完全な騎上位。

もはや結合しているのではないかと錯覚するほどだった。

「タツヤ、ちゃんと組み敷きなさい。これじゃ入らないよ」

わー、なんてはしたないアドバイス。

結局、私が良子さんの両肩を引いて、そっと後ろに倒した。

同時に、正座しているような足を彼がつかみ、優しく伸ばしながら、開いていく。
恋人同士の連携プレイが成功し、全裸の天使は最終の形にされた。

「ああ、とうとう、私……」
あえぎ声にまぎれていたが、良子さんは確かにそう言った。

そうよ。

あなたは壊されるの。
──────────

正常位には間違いない。

しかし、無防備な素っ裸で、のしかかってくる見えないものを抱きとめるのは、どれほど怖いのだろう。

「見られてるんですか? 私の……見られてるんですか?」

一瞬、ためらったが、言うことにした。

「そうよ。しっかり見られてるわ」

とたんに良子さんは顔を覆う。

「大丈夫、だからこそ正確に入ってくるから」

これは正しいだろう。
あとは彼の経験値次第だ。

その期待に応えるように、彼は良子さんを完全に折り曲げた。

「ああっ」

「力を抜いて。兄さんにまかせて」

目をそむけるヒマもなかった。
彼のものが“くぼみ”にあてがわれた、と思った瞬間、ずふりと埋没した。

「ああーー、あー」
天使の悲鳴。
耳をふさぐのも間に合わなかった。
──────────
挿入したまま、二人の動きが止まった。

無理な抽送運動を始めたら、私がドクターストップをかけるつもりでいたら、あっさりと凶器は抜かれた。
そのまま、密着の体位を解く。

意外な展開だった。
ただ、すらりとした良子さんの脚を、彼は肩幅に開いた。

だから、見えてしまう、彼女の秘孔。

「うわ……」
──────────

どろりと血が混じった粘液が……。
明らかに、彼が送り込んだものだった。
──────────

「中で出してよかったの?」

看護師になったつもりで良子さんの局所を浄めながら、訊いてみた。


「そういう日を選んだんです」

「なかなかやるわね」

しかし、あいつは早漏か。
挿れただけで放出するとは。

ちなみに、その男はシャワーを浴びている。



まあいい、最終チェック。

「痛いところはない? あそこ以外で(笑)」

訊きながら、良子さんの裸体を観察する。

アザや引っ掻き傷は論外だが、無理に曲げられた関節がないか心配だった。

「大丈夫です」

彼がシャワーを終えてくる。トランクスだけのワイルドな姿で。

かわりに良子さんをシャワーに誘導した。

彼は、ベッドに座ってぼーっとしている。

これが、近親相姦という大それたことをした男なのか。

「明日は私の番よ」

私は彼の前に立って、ビキニのボトムを落とした。

すぐに後ろを向く。

このお尻、あげるね。
──────────

(終) 
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