IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
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【第567話】
前書き
同じく短いです
軍事障害物走は無事終了、簪組はのほほんさんが大健闘したものの、最終結果的にはラウラ組が圧勝だった。
軍経験者故のアドバイスもあったからだろう、とはいえこの競技は無事に終わり、またも次の競技の為にグラウンドが整備されていた。
次の競技は騎馬戦らしいが……どうも普通の騎馬戦ではなさそうだ。
というのも、何故かラファール・リヴァイヴや打鉄といったISが並んでいるからだ。
とりあえず障害物走の撤去は終えるや、楯無さんのアナウンスが再開した。
「次の競技は皆大好き騎馬戦! ですが! ここはIS学園……ただ単純な騎馬戦では面白くない! という訳で、ISを用いた騎馬戦にしたいと思います! ルールは単純、組代表が大将となり、専用機を騎馬として使用してもらいます! そして、組の仲間の子達にもIS三機貸しますので、最後まで残った組の勝利です! これもちなみにだけど、専用機持ちが大将のハチマキをとっても通常得点ですが、一般生徒が取れば得点は三倍です!!」
ルールとしては各組四機によるハチマキ争奪戦だろう。
ここに騎馬戦としてハチマキをとられたらアウトという感じか……。
「あっ、それとあくまでも騎馬戦なので、武器の使用は禁止とさせていただきますので悪しからず」
念のためそう告げる楯無さん、まあ戦いになったら複数戦でしかないからな。
「それでは、各組大将の紹介です!」
実況に熱がこもってる楯無さん、とりあえず黙って俺は見ることにした。
「先の戦いでの失敗、ここで挽回させてもらう!」
紅椿を身に纏い、腕組みする箒、腕で持ち上がる乳房はより一層谷間を強調していた。
「武器の使用は厳禁……。 とはいえ、わたくしはあくまでも華麗にいかせていただきますわ!」
ブルー・ティアーズを纏うセシリアは、いつものようにモデル立ちをするのだがいかんせんブルマ姿なので締まりは悪く見える。
「嫌でも接近戦って訳よね? ふふん、今度こそあたしが勝つわよ!」
甲龍を纏う鈴音は、ない胸を必至に張るのだった。
「さっきは大事をとったからね。 今回は僕、参戦するよ」
ラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡを纏うシャル、まだ足にガーゼは貼ってるものの問題はなさそうだった。
「ふむ……これ程のISが揃い踏みするのも悪くはない」
静かにそう呟くラウラ、黒ウサギ隊隊長という事もあり隊行動でいえばラウラが有利だろう。
「……上手くハチマキ、とってみせる……!」
擦れた眼鏡を掛け直し、簪が前に出た。
「ちょっとドキドキする。 ……でもでも、今度こそお兄ちゃんに良いところ見せなきゃ」
手に握ったハチマキを頭に巻く美冬、気合いが空回りしないといいが。
「今度は出るしかないんだね? ……なら、代表として私、出るよ!」
天照を呼び出した未来、白亜の装甲に青いライン――鮮やかかつ神聖にも思える色使いが特長だが、体操着で纏うとコントラストとしては変に見えた。
「よーし! 皆ーッ、今回も頑張ろーッ!!」
元気一杯の美春は声高々にそう叫んだ。
「組織行動が鍵になるのか? ……むぅ、な、何とかやってみよう」
ウィオラーケウス・デンスを纏うエレンだが、苦虫を潰した様な表情を浮かべていた。
各代表が揃い踏みした所で、各組から新たにISに乗る子も選出された。
ラウラも言っていたが、これだけISが羅列するのもそうそうない光景だ。
というのも専用機が十機、随伴する量産機は三十機とぶっちゃけ学園全戦力投入してるのと同様の規模だ。
「ふふっ、これだけの規模、そうそう見れないでしょ?」
「そ、そうですね。 ……凄いな」
「うふふ。 君のそういう顔、見てみたかったのよ」
屈託ない笑顔でそう告げる楯無さん、そして騎馬戦がそろそろ始まるらしく各組グラウンド全体へと散っていく。
改めて確認、従来の騎馬戦がISに変わっただけだがIS特有の空中戦及び地上戦でのハイスピードハチマキ争奪戦って事だろう。
勝手に納得する俺に、楯無さんはソッと耳打ちをした。
「君も後で参戦ね? サプライズって形で乱入したらやっぱり盛り上がると思うから」
「え? ……因みにですけど、もし、もし俺が逆に皆のハチマキ取ったらどうなります?」
「え?」
驚きの表情を見せた楯無さん、もしかすると断ると思っだろうか、暫く考え込み――。
「……その時は……うふふ、後のお楽しみよ♪」
「そ、そうですか」
何か誤魔化された気がする――。
そして専用機及び量産機一同揃い踏みしたIS騎馬戦の幕が切って落とされた。
後書き
ぶっちゃけただIS使ったハチマキ争奪戦だったりする
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