IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
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【第182話】
前書き
うーん
今回は作者の妄想が少し暴走したかもしれない
読まなくても大丈夫だったりするので、閲覧ご注意を
通路を若干駆け足気味で進んでいると、道中で美冬を発見。
自販機の隣のベンチに腰掛け、買ったばかりのリンゴジュースに口付けし、一口一口飲んでいた。
「よぉ、美冬帰ってたんだな」
「ん? あ、お兄ちゃん。 ただいまぁ~」
「おぅ、お帰り」
声をかけると、顔を此方に向けて笑顔でただいまと言う美冬。
服装はIS学園の制服だが、少し他の子よりスカートが短く、今回はニーハイを穿いてる為か妙にちらちらと視線がそっちに行ってしまう。
そんな俺の様子を不思議そうに見つめる美冬は、早速口を開く。
「あ、お兄ちゃん? あれからチケット捌けた?」
「ん? とりあえずセシリアに渡して、これからシャルの部屋に向かう途中さ、これがな」
「セシリア、帰ってきたんだ? 後で様子見に行こうかなぁ? ……シャル、明日の搬入予定大丈夫なの?」
「それについては何でも、向こうのミスで日曜日搬入になったってさ」
「ふーん、じゃあそのミスおかした人、クビだね?」
そんな呟きと共に、両足を交互に前後に揺らす美冬。
不思議と小さい頃の美冬とダブって見えた――。
「……まあ、IS関連は厳しいからな。 そのお陰でシャルが明日行ける様になったんだが」
「……そうだね。 部屋に戻って水着の準備しないと。 ……お兄ちゃん、気になる?」
唐突に美冬の口から出た気になるという言葉。
唐突過ぎて思わず気の抜けた返事をし、俺は聞き返した。
「へ? 何をだ?」
「私の水着だよ? ……気にならない?」
まだ足をぷらぷらさせながら、見上げる様に此方を見る美冬。
「……まあ、気にはなるな」
「……ふふっ、えっち~♪」
正直に言うと、照れつつも悪戯っぽく言う美冬に何故かドキッと心臓が跳ねる。
……ほんと、最近の美冬が妹なのに可愛く見えるのはやはり俺が重度のシスコンだからだろうか?
自分で自分がよくわからなくなるな……俺。
軽く咳払いをし、ポケットに入れていたチケットを取り出すと――。
「こほん。 ……ほら、チケット。 一応明日の朝10時に集合だからな」
「りょーかい~。 じゃあ私、まだこれ飲んでないから暫くここに居るよ」
「そうか。 俺はシャルに届けてから一度鈴音の部屋にも行くから」
「うん。 じゃあお兄ちゃん、またね~♪」
ひらひらと手を振る美冬をその場に残し、俺はシャルとラウラの部屋へと向かった。
――シャル&ラウラの部屋前――
ドアの前に到着するや、直ぐ様ノックをする。
中からパタパタという足音と共に、ドアが開くと――。
「ま、待ってたよヒルト? ……た、立ち話も何だし……中に入ってよ?」
「ん? チケット渡すだけなんだし、部屋に入らなくても――」
「そ、それは――。 そ、そうそう、ヒルトに見せたいものもあるからっ。 ほらっ、早く入って?」
自分の腕を絡ませるように俺の腕を取るシャルは、半ば強引に部屋へと入れられた。
頭をポリポリと書きつつ、部屋へと入ると――。
「あれ? ラウラは居ないのか?」
「え? ら、ラウラなら今シャワー浴びてるかな。 あはは……」
「……?」
何故か少し様子がおかしく見えるのは気のせいだろうか?
まあ、たまにはそんな時もあるかなぐらいにしか思わず、俺はポケットからチケットを取り出し。
「はい、シャル。 場所はわかるか?」
「え? ど、どうだろ……? 多分……わかる……かな?」
そんな曖昧な返事をしつつ、落ち着かなさそうにそわそわするシャル。
「わかるなら大丈夫だな。 ……まあ困ったら美冬と一緒にいけば良いしな、これが」
「そ、そうだね。 ……ひ、ヒルト? 今少しだけ大丈夫? ちょっとヒルトに用があるんだけど……」
何故か頬を朱色に染め、指をくっ付けてお願いしてくるシャル。
「ん? ……まあ少しだけなら……」
「そ、そっか。 ……じゃあ、そこのベッドに座って?」
そう指差したのは、シャルが使っているベッドだった。
ラウラのベッドとは違い、傍に女性ものの化粧品等がおかれていたのでわかった。
疑問を抱くこともせず、ベッドに座るとシャルは――。
「し、失礼します……」
「は? ――ちょ、ちょっとシャル!?」
ベッドに座った俺に、対面になるように膝の上に座るや首に腕を回すシャル。
いきなりの出来事に吃驚しつつ、シャルの顔の近さと制服越しに伝わる肌の柔らかさに心臓の鼓動が一気に加速していった。
そんなシャルも、やはり恥ずかしいのか視線を少し逸らしつつも――。
「い、いきなりごめんね? ……その、今朝ね? セシリアとヒルトが正門ゲート前に居たのを見て……」
「う? ……って事はもしかして、セシリアのあの挨拶を見たって事か……?」
「…………うん」
頷きつつそう言うと、ふぃっと軽く顔を横に向ける。
……やっぱり、誰かしら見てるんだなぁと改めて思っているとシャルが――。
「だ、だからね? ぼ、僕だってちゃんとヒルトにはいつも意識してもらいたい……。 前にも言ったと思うけど。 ……僕、ヒルトにだったら何されても……大丈夫だし、ヒルトが僕にして欲しいことがあれば何でもするよ……? ……えっちな事でも……」「……なぁっ!?」
言ってから真っ直ぐと潤んだ瞳で見つめてくるシャルに対し、いくら前に言われたからといっても、流石に俺の脳の処理能力を越える言葉を言われると、流石に混乱してしまう。
言葉の意味を噛み砕くも何も、意味が直球過ぎな上にシャルの直視された潤んだ瞳を逸らす事が出来ず――。
「あ……しゃ、シャル……?」
「……なに、ヒルト……?」
「か、顔が近くないか? ……その、鼻がもう当たってるんだが……」
そう、徐々にだがシャルの顔が近付き、既に鼻の頭がくっついていた。
シャルの吐息も近くに感じ、より一層心臓の鼓動が速くなり、血液が沸騰する思いだった。
「ん……、だって……顔、近付けてるから……。 ヒルトの真っ赤な瞳を見てると……吸い込まれそうだもん……僕。 ……ううん、もう……吸い込まれてる……」
「しゃ、シャル……。 ら、ラウラがシャワー浴びてるんだろ? こんなところ見られたら……気まずくなるぞ? お、俺がラウラに何かされるのは俺の責任だが……ルームメイトだろ? な?」
辛うじて持ちこたえてる理性を保ちつつ、何とか説得する一方で昨日のたっくんの言ってた事を思い出していた。
毎日あんなことやこんなことが出来る――事実、現実に今その状況にある現状が、辛うじて保つ理性を一気に崩壊させようとしていた。
「……じゃあ、キスだけ……良いよね……? ダメって言っても……しちゃうけど……ね」
そう悪戯っぽく微笑むシャルの目は座っていて、既に拒否権すら言わせない様な雰囲気だった。
「い、いや……選択肢な――んむっ……!?」
言葉の途中で遮られる様に、唇が重なって塞がれた。
前にも感じたその唇の感触が全身を駆け巡り、甘い香りが鼻腔を擽ると脳が麻痺した様な感覚に陥った。
頭ではダメだと思っていても、逃れることはしようとも思わない――アダムとイブが、禁断の果実を口にした気持ちが今ならよくわかる気がした――。
何度もついばむ様に口づけをするシャルに、素直に反応する俺自身の欲望の塊――それが構築されると、流石にびっくりしたのかシャルはキスを止め、顔を真っ赤にして――。
「ひ、ヒルト……? あ、当たってるんだけど……」
「ば、バカ……あんなことしといてこうならなかったらEDじゃねぇかよ……」
シャルに対して、二度目の失態と言っても過言では無いだろう……。
膝に座っていたとはいえ、キスするときは寄り添うように密着していた為にシャルの腹部に思いっきり押し付ける形になっていた。
気恥ずかしそうにしながらも、何処か嬉しそうに――。
「ぼ、僕でこんなに……。 ……ヒルト、辛くない……?」
「へ? ……べ、別に大丈夫だから。 ……だ、だからもう……な?」
「……嘘ばっかり。 ……でも、ラウラがいつシャワーから上がるかわからないし……続きは今度、ね?」
満足したのか、小悪魔っぽい笑顔で見つめるとパッと離れた。
それに安堵しつつも、この時、シャルは潜在的Sなのかもしれないと思ってしまった……。
俗に言う蛇の生殺し状態――こんな状態でも未だに完全に理性を失っていないのは俺自身何処か可笑しいからだろうか?
そんな考えをしていると、シャワー兼洗面所室のドアが開く音が――。
「ふぅ、シャルロット……使ってもいい――」
「わあっ!? ら、ラウラってばいつもシャワーから上がるときは最低でも下着ぐらい着けてよっ!?」
「む? 嫁が言っていた事を実行してるだけだぞ、私は。 このままベッドに飛び込むと気持ちがいいと言っていたからな、ヒルトが」
「ぼ、僕も聞いたけどさ。 い、今そのヒルトが来てるんだからせめて制服ぐらい――」
「何!? シャルロット、それを何故早く言わないんだ!」
そんなやり取りをしてる間に、俺自身の突起が収まって一安心しつつも、今日の夜夢精しないかという検討違いな心配をしていた――。
後書き
何気にハニートラップで来られたら、ヒルトって……
うーん
俺の妄想がいつか爆発するかも
お目汚しすみません
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