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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》

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【第183話】

――シャル&ラウラの部屋内――


 ラウラが洗面所で着替えてる間、俺自身自己嫌悪していた。

 理由はさっきした(された?)行為について――流石に俺、ダメすぎで流されだろ……。

 キス自体は……まあ嫌じゃないんだが、曖昧な事ばかりして結局皆を傷付けてるだけだし……。

 頭を抱えると、流石にシャルも俺に声をかけてきた――。


「ご、ごめんね、ヒルト……? ……我が儘な子だよね、僕って……」

「う? わ、我が儘何かじゃないぞシャル? ……ただ、俺って曖昧な奴だなって……自己嫌悪です。 ……シャル、キスしなくてもちゃんと意識してるからな? じゃなきゃ、俺は興味すら抱かないし……な」


 事実、割とどうでもいい子だと恋愛的に見なかったりする。

 ……篠ノ之とかがそうだな、まあ篠ノ之の場合は向こうが嫌ってるし、俺自身も木刀や真剣で暴力を振るうやつは彼女としては願い下げだからな。

 その矛先が俺に本気でまだ向いてないが、一夏は被害にあってるのか時折愚痴を溢していた。

 ……何にしても、不用意な行為は避けないといけないな……。

 ふと、唇に触れるとそれを見たシャルは急に顔が赤くなり、落ち着かなさそうに指をもて余しながら明後日の方向へ視線を移した――と、着替えを終えたラウラが洗面所から出てくる。


「シャルロット、これならば文句はないだろう。 ……嫁と二人きりなら、制服等着ずにそのまま出迎えても私は問題ないのだがな」

「も、問題あるよ! ち、ちゃんと慎みを持たなきゃダメだよラウラは!」


 顔を赤くしながら言うシャルだが、内心シャルも俺に対しては慎みを持たないとダメな気がする……。

 ……しかし、いくらシャルが今朝のセシリアの挨拶を見たからといって、俺にキスまでして何されても大丈夫とまで言うだろうか?

 ……何かしら、不安な事でもあるのかもしれないな。

 ……シャルの不安な事と言えば、やはり卒業後の事だろう。

 ……聞かないとわからないから、時間を作ってシャルに一度聞いてみるかな。

 そんな風に考えていると、ラウラが――。


「ところで、どうして我が嫁がここに居るのだ?」


 そう告げるラウラは、長い銀髪散らすように掻き分け、靡かせた。

 シャンプーの香りだろうか、良い香りが鼻腔を擽った。


「ん? あぁ、ラウラも昨日誘ったウォーターワールドの件だよ。 シャルも用事があったんだが急遽行けるって事でチケット渡しに来たのさ、これがな」

「む、そうだったか。 ……わ、私も嫁と共に行きたいのだが……生憎と明日は――む、クラリッサから連絡が入った。 ……ヒルト、シャルロット、少し席を外させてもらうぞ? 一応機密の話の可能性もあるのでな」


 言ってる途中で連絡が入ったのか、ラウラはそう告げると洗面所へと入り、鍵をかけた。


「……何か、重要な連絡なのかな?」

「ん~、この辺りはわからないが……。 言える内容ならラウラも喋るだろ?」


「それもそっか。 ……ふふっ」


 軽く微笑すると共に、洗面所の方へと視線を送るシャル。


「……シャル?」

「ふぇ? ……な、何?」

「……そのさ、何かあったのか? ……さっきの……だが」


 言って、俺もさっきのシャルとのキスを思い出し、顔が赤く染まる。

 一方のシャルも、思い出したかの様にその白い肌を赤く染め上げた。


「…………」

「…………」


 お互い沈黙したままの状態で少し時間が流れると、シャルが口を開いた。


「……んと、ね? ……今朝、ちょっと嫌な夢見ちゃってね。 ……フランス代表になれず、そのまま牢屋に入っちゃう夢……」


 きゅっと握り拳を作るシャル――そんなシャルを見た俺は。


「……シャル?」

「ふぇ?――きゃっ!? ひ、ひる……と……?」


 シャルに声をかけると共に、握り拳を作った腕を強引に引っ張り寄せ、腕の中に収まる様に抱き締める。

 自分でも大胆な方法をとったと思うのだが、それ以上にシャルの不安な気持ちを少しでも和らぐ事が出来ればという想いが勝った。


「……安心しろって、そうならない為に俺は時間がある時に色んな方法を探してるんだ。 ……いざとなったら、フランス政府を敵に回してでもシャルを救出するしな」

「…………ぁ」



 腕の中のシャルは、か細い声をあげると共に、見上げるように顔をあげた。

 それに応える様に笑顔で返すと、表情を見せないように小さく頷く。


「まあ俺に任せなよ。 シャルが不安な気持ちになったときはいつでもハグするしな?」

「……ぅん、ありがとう……えへへ」


 照れくさそうに笑顔を向けるシャルの頭を撫でると、そのまま解放する――と。


「……ヒルト? 僕……ヒルトのそういう所凄く好きだよ? ……だからね、さっきも言ったけど……。 ヒルトに何されても……大丈夫だから……」

「う……そ、そっか……。 ……俺の理性が飛んだとき、襲うかもしれないが文句いうなよ? 俺だって男なんだ……あんな風に迫られて我慢できるほど人間出来てないんだし……な」

「……ぅんっ」


 照れながらも笑顔で力強く返事をするシャルに、俺は視線を逸らす――と、ちょうど電話を終えたラウラが嬉々とした声をあげて洗面所から出てきた。


「ヒルト! シャルロット! 喜べ、明日の予定だがシャルロットと同じく日曜日に変更になった! だから私も明日行くぞっ!!」


 心底嬉しそうな声をあげながら出てくるラウラなのだが――。

 問題はチケットが無いということだ……。

 俺とシャルは互いに顔を見、どうしようかと思うのだった――。 
 

 
後書き
IS視聴

謎空間あらわるΣ(゜□゜;)

あれ?他の皆無傷の勝利?Σ(゜∀゜ノ)ノ

会長……(つД`)

一夏気絶('A`)

そして完全無欠で泣きも笑いもしないヒーローか(* >ω<)=зハックション!

人間だもの(b^ー゜)

そして何か気付くと武器エネルギーという項目が 
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