無限の赤龍帝
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魔界へ行こうか
前書き
ユーリという名前を使わせて貰います。
ありがとうございます
さて、やって来た魔界旅行だ。行く方法は至極簡単で、オーフィスに空間を通して貰った。それだけ、オーフィスの力は強いので簡単だった。右手にはドライグ、左手にはオーフィスの篭手を出し、頭には白音を乗せた状態で魔界に来たのだ。
「さて、魔界観光だが…………何だここ?」
「にゃ?」
そこにあるのは巨大な黒い門。そして、多数の人や動物の列が並んでいる。
『…………冥き途(くらきみち)…………ナベリウス…………直轄地…………』
どうやら、オーフィスはナベリウスの直轄地へと直接運んでくれたようだ。
「なら、行ってみるか」
観光気分で門へと近づくと人だかり…………もとい、悪魔だかりが見えて来た。
「ええい、この役たたずめっ!!」
「あぐっ!? やっ、やめて…………いっ、痛い…………」
「我がナベリウス家が力を取り戻すためにはレーティングゲームで勝ち上がるしか無いと言うのに…………もうケルベロスを持つのはお前しかいないのだぞ!!」
どうやら、数人の男が金髪の小さな女の子を殴る蹴るなどの暴行を行っているようだ。
「というか、どこまで衰退してんだここ?」
『ナベリウス家は冥き途(くらきみち)…………冥府へと続く道を守護する家だな。しかし、その実態はただの門の管理者に過ぎない。一族の者はケルベロスと共に産まれて来るらしいな。だが、今の世代ではケルベロスと共に産まれて来る存在は少なくなり、家の力はかなり落ちて衰退しているらしいぞ。前の主達の時の話しではだが…………』
「という事は、本当に崖っぷちかよ…………まあ、今は取りあえず、行くぞ白音」
「にゃあ」
頭に乗せている白音が元気に返事をする。なので、男が暴行を加えて居る場所へと向かい、殴られたり蹴られている少女の顔を見る。その少女はかなりの美少女で、金色の髪の毛に碧眼。黒い小さな翼の耳も似合っている。そして、右目が髪の毛で隠れているが可愛くて良い。というか、戦女神に出て来るナベリウスか。正確は違うみたいだが、姿は一緒だ。
「ユーリを虐めないでっ!!」
「幽霊風情が五月蝿いっ!! そもそも、こんな奴を貴重な悪魔の駒(イービル・ピース)を使って悪魔化させたから負けたんだっ!!」
「やっ、止めてっ、リタは悪くない…………うぐっ」
「ゆっ、ユーリっ!!」
ゴスロリ幽霊がユーリと呼ばれたナベリウスを庇うが、ゴスロリ幽霊に振るわれた拳を逆にユーリと呼ばれたナベリウスが受け止めている。というか、二人してかなりボロボロだ。その二人の背後には小さなケルベロスが震えて居た。
「はいはい、そこまでだ」
「ん? 何だ貴様は…………冥府へ行くなら一列に並んで…………いや、貴様は生身の人間か」
「神器(セイクリッド・ギア)を持ってるようですね」
偉そうな男と偉そうな女がこちらを見てくる。二人共金髪碧眼で、黒い羽耳をしている。
「人間風情が何の用だ」
「要件はただ一つ。その子達を俺にくれ」
「何だと…………」
「身の程を…………」
女の方が掌に魔力を集めて行く。ユーリやリタはこっちを見てくる。
「待て」
「アナタ?」
「お前の目的は何だ?」
「レーティングゲームに参加する事だ」
「それだけか?」
「そして、ハーレムを作る事だ!!」
イッセーらしく、堂々と宣言して見たら、女達は呆れて男の方は眩しいものを見た感じになった。
「それに、お前達にとっても良い事だぞ」
「ほう…………」
「俺は神すら滅ぼすことが可能な力を持つと言われる特殊な神器、神滅具を二つ所持している。しかも、そのうちの一つは確実に上位神滅具…………いや、最高位の神滅具を所持している。黄昏の聖槍(トゥルー・ロンギヌス)など関係無い程のな」
『えっへん』
『無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)ならそうだろうよ』
可愛らしく胸を張っているオーフィスが幻視出来てしまった。
「馬鹿なっ!!」
「そんな、ありえませんっ!!」
驚愕に染まる二人の男と女。
「有り得ない事は有り得ないのさ。俺が所持している神滅具は赤龍帝の籠手と無限龍の篭手だ。悪魔なら二天竜の一角と最強のドラゴンの名前は知ってるだろ? なんなら、実際やってみるか?」
『Boost』
ドライグの声が聞こえて力が増幅される。しかも、無限を増幅しても無限なのだから本来は意味が無いだろうと思う。でも、そんな事は無い。無限と言っても一度に出せる出力には限界が有るのだ。でも、ドライグが限界値を増幅する事によって火力面では劇的な変化を得る。100しか出せないのが200になるのだから当然だ。ましてや、他者に供給出来る力もあるのだから、この二人の相性はかなり良い。Transferを使ってもオーフィスの扱える100は上級悪魔の全力と同等以上なので相手にすらならないが。
「というか、だ。お前らに選択肢は二つしかねえよ。俺に滅ぼされてその娘を奪われるか、大人しく俺に差し出してナベリウス家を再興するかだ」
掌を上に向けて小さな太陽を作り出す。その光は辺りを照らし出し、暗いこの場所を昼間のように明るくする。そう、悪魔の天敵である光の属性も白夜を司る白夜叉の血も入っている為にこの擬似小型太陽には入っている。
「…………わかった。そちらの要求を飲もう。ただ、娘であるユーリの悪魔の駒(イーヴィル・ピース)は新しく届くまで待ってもらわなければ行けない」
「え?」
「つい先程、修行させていたのだが、ユーリの眷属はそこの幽霊を除いて消滅してしまった。元々が弱い幽霊だったので仕方無いがな。その為、新たな駒を手配している所だ。だが、ユーリ程度では君を眷属化できないだろう」
小説には書かれていなかったが、死ぬ場合も確かにあるんだよな。成程、再配布か。まあ、そのほうがいいよな。
「さて、それなんだが…………悪魔の駒(イーヴィル・ピース)とその子自身を好きにしていいなら悪魔化は自力で出来ると思うが、俺が眷属では無く、ユーリ自身を俺の眷属にするが、王にはユーリになってもらいたい。そっちの方がそちらとしてはありがたいだろう? ちなみにユーリの年齢は何歳だ?」
「16歳だ。それと、ユーリを王にするの確かにありがたいな。ユーリ自身は君の嫁の一人にでもしてくれればいい。それならば直接」
リアスと同じか。丁度良いな。
「おっ、お父様…………?」
「おっ、お館様?」
「これは決定事項だ」
「それじゃあ、届くまでこの子を…………」
「いや、届いたようだ」
上空からカラスが包みを持って来ていた。その中身は予想通り駒だった。
「じゃあ、早速するか。先ずは悪魔化だな」
「では、私は出来るか見届けさせてもらう。その他は仕事に戻れ」
「はい」
他の連中が消えた後、儀式を行う。
「あっ、あの…………」
「安心しろ。ドライグ、オーフィス」
『供給開始』
『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost』
オーフィスの力を大量に増幅する。
『Transfer』
そして、全ての力をユーリ・ナベリウスに渡す。これによってユーリは一時的に神をも超えた力を手に入れたユーリ。
「あぐっ、あぎぃ、痛っ、痛い…………」
「さあ、眷属化してもらうぞ」
苦しむユーリの手を掴み、悪魔の駒(イーヴィル・ピース)力を使って全てのポーンを使用する。神を超えた力だけあって、ポーンは全て変異の駒(ミューテーション・ピース)へと変化していたが、自身でも肉体を変更させる事によって悪魔化が成功した。そのせいか、牙と白夜叉と同じく、黒い角が二本生え、髪の色も白く染まってしまった。それと同時にユーリは気絶してしまった。
「どうやら、できたようだな」
「ああ。さて、今度は逆にユーリを眷属化する。無理矢理な強化なだけあって、こちらは簡単だ」
ユーリと俺とでは力の差がありすぎる。白き夜の王たる白夜叉の血を引く俺とではな。だから、眷属にされた事で出来たラインを逆手に取って逆にユーリ支配して眷属化させる。俺を眷属悪魔に転生させるために力を使い切ったユーリなど容易い。
「え? なに、これ…………いやっ、やめ…………あっ、あぁぁっ!?」
ついでにリタもユーリのラインからたどって俺の眷属としておく。白音も同じだ。こちらは完全にユーリというバイパスを通って俺が眷属化させて、悪魔へと転生させた。
「こんな物か」
「素晴しい。これから宜しく頼む」
「ああ。そうそう、この二人を人間界に連れて行くぞ。グレモリー家の駒王学園に転向させてくれ。俺もそこに通うし」
「わかった。良いだろう。こちらからの連絡はユーリを通して行う。それと、できれば大地に力を注いでくれないか? この土地は冥府へ近いだけあって、死の大地でな…………収入がはっきり言って援助金しかないのだ」
「わかった」
それから、俺は土壌に大量の魔力を注いで、大地に力をくれてやる。というか、これのせいでケルベロス持ちが生まれなかったんじゃないか?魔力がなさすぎて。
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