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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?

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ほんへ
最終章『ふたりで…』
  女神創造領域 『崩壊世界』其ノ壱

 
前書き
どうも、クソ作者です。
折角なのでタイトルをFGOっほくしてみました。
これから最終決戦が始まるわけですが、魔神柱ってあるじゃないですか。
あれ、AC版だと中々個性的ですよね。
色んなタイプがいて、アプリにもこういうの出ないかなーと思ってました。
というわけで私クソ作者も思いっきり個性的な魔神柱を出すことにしました!
最終章なんだもの。好き勝手したっていいじゃない。
本編を読んで個性的過ぎだバカ!という意見は聞きません。
それではどうぞ!!
 

 
「魔神柱じゃねーか!!!」

突如として現れた魔神柱達。
なんだよこれ…下手すりゃ二、三十本はあるぞ!?

「まーちゃん!!」
「なんだよ!」
「コレ見て!!」

そう言うとおっきーは俺に端末を見せてくる。
液晶に映っているのは緊急ニュースの中継なのだが

『緊急ニュースです。全国各地に柱のようなものが現れました!原因、正体共に不明。国民の皆様は至急安全な場所へと避難をお願いします!繰り返します!全国各地に…。』
「おい…なんだよこれ…!」

映っている映像。
それはここと同じように、日本全国至る所に魔神柱が生えてくるものだった。
そう、魔神柱が出現したのはここだけじゃないってこと。

そしてその魔神柱なのだが、

「気持ちの悪ぃ顔しやがって…!!」

ほら、魔神柱って目ぇいっぱいついてるじゃん?
今全国に現れた魔神柱、みんなその目の部分が顔なのよ。

あ?誰の顔だって?
言わせんなよ。言いたくもねーんだよ。

「ぶっはははははははははは!!!!!どうだァ!!俺様は王!!淫虐王ソロモン=レン!!死の淵からこうして蘇ってきたぞぉ!!!!」

死んだはずの葛城恋の顔だった。
いくつもの顔が一斉に目を見開き、皆が再誕の産声を上げる。

「さぁどこだ!!奴らはどこだ!!俺様を殺した低学歴クソガイジは!!見つけ次第殺して!マンコは全て俺様のモノにしてやるぅうううう!!!!」
「ここだよボケ。」

と、探しているみたいなのでわざわざ教えてやることにした。

「んん?ぶっはは!わざわざ教えるなんてな!!なんだ?死たがりかァ?」
「死にたがりはてめぇだよ。そんな風に蘇ったんだからな。」

ああ、本当に死にたがりだ。
それとも、あの時俺が言った言葉を真面目に受け止めたとか?

「聖杯から"閲覧"させてもらったぜ?お前が言ったのは"コレ"だろ?まさかこんなもんになって来いって言うなんてなぁ!!」

やっぱりそうだった。

「ぶふ…ぶっふふふふぅ。力が漲る…!あの神父のおかげで…力が溢れてしょうがねぇ!!」
「やれるやれるやれる!!俺様は王!この世界の王!!てめぇらマスターなんぞ根絶やしにしてやるよォ!!」
「ぶっひゃははははは!!マンコマンコマンコ!!!見渡す限りのマンコだらけ!!後で全員!俺様ご自慢のチンポで犯してやるからなァ!!!」

と、各々の魔神柱共は欲望のままに口を開く。
いや、魔神柱なんかじゃねぇ。こんなん同じにされたら魔神柱さんとゲーティアさんが可愛そすぎるだろ。

「旧神柱…。」
「あ?」

どう呼んでやろうかなぁと考えていた中、舞がそう呟いた。

「きゅ、キュウシン?」
「旧き神の柱。旧神柱。あいつを呼ぶならそう呼んだ方がいいよ。」
「なるほど…よく分からんけどそうさせてもらうわ。おい!旧神柱!!」

顔の一部が俺の方を見下ろす。
しょうがないから死にたがりのこいつに、一つ教えてやるとしよう。

「お前…"死んでいってる"だろ?」
「?」

こいつ、どうやら俺の言ったことの意味が分からないらしいな。
その見た目で現れるってことは、一体どういうことになるか…!

「死んでってる?ぶっははは!!何言ってんだお前は!!やっぱ低学歴ってのはバカしかいねぇみたいだな!!俺様の魔力は無尽蔵!例えてめぇらが俺を倒したとて、聖杯の魔力によってすぐさま復活する!だから何百回何千回殺そうが無駄!!無駄なんだよヴァーカ!!!」
「いや、バカはお前だよ。」

その見た目になったということは、死にたがりということ。
自殺に等しいということ。
そして何千本…いや、何万本何億本生えたとしても、
コイツは必ず1本残らず刈り取られる。

「その魔神柱もどきになったらどういうことになるか…その意味、教えてやるよ!!」



場所は変わり、東京からは遠く離れたどこかの町。

「なんだよアレ…!」
「き、きもちわりぃ…。」

かつてここはモンスターから逃げた人々が集まってできた集落であった。
資源も乏しく、モンスターに怯えながら貧しい生活を強いられた人々。
しかしある時、一人の少女がサーヴァントを召喚したことにより運送業などで町は大きく発展。
モンスターも追い払い、快適な暮らしかつ安心して眠れるようになった
そしてついには町と呼べるほど豊かで大きくなった。
そしてここにも、旧神柱は出現する。

「ジーク…!」
「準備は出来ている。行くぞ!マスター!!」

その少女は令呪の刻まれた右手を握りしめ、自らのサーヴァントであるジークと共に覚悟を決めた。

「こんな化け物に町は壊させない…!ここは私達が守る!!」

ジークが宝具を解放し、巨大な邪竜へと姿を変える。
いや、彼の場合元の姿に戻ったという方が正しいのだろうか。
ともかく、彼は旧神柱を屠る為、町のみんなを守るために戦う。

「テレビで見てたよ。大和さんだって遠くで頑張ってるんだ…!だったら私達もこの街を守るため…頑張る!」
「いくぞマスター!」

ジークへと飛び乗り、彼と出会ったかつての日を思い出し少女は旧神柱へと挑んだ。

そしてまた、別の場所でも

「遠からんものは音に聞け!!近くば寄って目にも見よ!!彼こそはシャルルマーニュ十二勇…」
「あぶねーってマスター!!」

旧神柱に向け何やら叫ぶ女騎士…のコスプレをした女性。
旧神柱の放ったレーザーをサーヴァントに抱えられ、すんでのところで死ぬということは免れた。
そのサーヴァントこそ、

「すまないシャル。だが敵が例えどうあれ、名乗らねば無作法だろう?」
「確かに。名乗りなしの不意打ちはカッコ悪いからな。」

かの有名な残念集団、シャルルマーニュ十二勇士を束ねるリーダー。シャルルマーニュだった。
FGOに彼は実装されてはいないが、こうしてサーヴァントとして現界している。
ときおりそういったものが現れるらしいが、それはまた別の話にて。

「ともかく、これは最高にカッコイイ舞台ってワケだ!他の勇士達はいないが、ここは俺が十二勇士を代表してカッコよく暴れさせてもらうぜ!」
「ふ…そうだな。」

女騎士…のコスプレをした人はメガネをくいと上げ、細身のレイピアを抜き、旧神柱に向けた。

「ならば行こう!我がサーヴァント、セイバーシャルルマーニュ!!この不気味な悪の闇を、お前の光を以て切り開くがいい!!」
「了解!!」


と、各地では旧神柱に屈するものなどおらず、こうして抗い始めているものが多数だ。
そして旧神柱と戦うことを選んだ理由としては、何よりも大事な大きな理由がある。

「やべぇ!!めっちゃ出やがった!!」

またとある別の地方にて、
名も無きマスターとサーヴァント達が旧神柱を撃退していた。
力尽きた旧神柱は塵となって消え去り、辺りにあるものをばらまいて消えていく。
それは

「聖晶片がこんなに!!」
「やべぇ!!取り放題だ!!」
「復活する前に早く回収させろ!!これは儲けもんだぞ!!」

聖晶片。
魔力の濃い地帯にごく稀に見つかるもの。
欠片ではあるが中にある魔力量は莫大なものであり、貴重な魔力リソースやサーヴァントの霊基を変えるためのものとして重宝されている。
そして最近、新たな資源エネルギーとしての利用法も研究されているため誰もが喉から手が出るほど欲しくなるお宝なのだ。
そして、旧神柱を刈ればそれはどんどん出てくる。
さらに旧神柱は葛城恋の魔力、正確には聖杯の魔力が尽きない限り無限に復活することが可能。

いってしまえばそう。

「まさか現実でもレイドバトルできちゃうなんてな!!」
「採集決戦の再来だ!!お前ら!狩るだけ狩るぞ!!」

いつぞやの採集決戦のように。

世界を守る。そういった理由で戦うものもいるだろうが大きな目的としてはそうじゃない。
貴重なものをおとすから刈る。
邪魔だから刈る。
気持ち悪いから刈る。
殺したいけど死んで欲しいわけじゃないから刈る。
ただそこにいるから刈る。

全マスター達にとって、葛城恋は"この姿"をとったことで格好の獲物となった。
恐れもしない。崇めもしない。
王だからなんだ。刈り尽くしてやる。






「…?」

場所は戻り東京。
魔神柱もとい旧神柱と化した葛城恋はある違和感を覚えた


「なんだ…これは。」

妙な感覚。
日本全国各地にいる旧神柱は全て自分であり、感覚や情報は全て共有している。
だがおかしいのだ。
端からじわじわと削られていくような、
言うならばそう、先程探偵が言っていたように

"死んでいってる"

「ほほー、どうやらビンゴみてーだな。」

刑部姫から端末を奪い取り、探偵はゲスな笑みを浮かべた。
液晶に映っているのはニュース速報。
だがそこには生中継で、全国各地で旧神柱を刈り続けるサーヴァント達の姿があった。

「てめぇ!何がおかしい!!」
「おかしくてたまんねーよ。折角逆襲出来ると思いきや、そんな姿で来ちまったもんだからぶっ殺されまくってやんの!バーカ!!」
「まーちゃんの口車に乗った結果がそれだよ!!いぇーい!!」

と、旧神柱に向け探偵刑部姫の2人はゲスい表情でダブルピースをかましてみせた。

「…!!!!!」

歯ぎしりをする恋。
確かに探偵の言った通りである。
死んでいった旧神柱達から送られてくる最後の映像はどれも、自分にトドメを刺すサーヴァント達。
そして恐れもせず怯えもせず、楽しそうな表情のマスター達。
こうじゃない。こうなるはずではなかった。
もっと恐れ、崇め、全員が見ただけで降伏しサーヴァントを差し出すはずだった。
プランと何もかも違う。
そしてプライドの高い彼は思い通りにいかないことと煽り全開のゲスコンビに腹を立て

「このぉ…死にやがれえぇぇぇぇぇぇぇーっ!!!!!」

旧神柱の口が一斉に開き、レーザーを放った。
全方位に放たれるレーザー。それは辺りのものを焼き払い、一瞬にして焦土へと変えていく。
しかし、

「させるか!!」

彼らに届く前に、レーザーは斬られる。

「武蔵。」
「ええ。この程度…斬れない相手じゃない!!」

レーザーを弾き返し、大和と武蔵の2人は駆ける。
そして手始めにまず

「!?」

目の前の旧神柱をすれ違いざまに両断した。

「な、なん…で?これが、さいきょうの」
「魔神柱の真似事をすれば強くなると思ってたのか?悪いが、それじゃ俺の武蔵には遠く及ばない。」
「この…クソガイジ共があぁぁぁぁぁ!!!!!」

旧神柱は倒れ、そして大量の聖晶片を遺して消えていく。
しかし近くには新しく現れる旧神柱達。
休んでいる暇はない。

「ぶっはははははは!!!言っただろ!!殺そうが無駄!!俺様は何度でも蘇る!!!」

旧神柱の顔がゲラゲラと笑い出す。
しかしその程度では怖気付いたりはしない。
何度でも甦る。ならばその分叩き潰せばいい。

「ちょうど良い。てめぇに対する恨み辛み、実は一回殺したくらいじゃ足りねぇくらいだったしナ。」

各々が武器を手に取る。
そう、これが本当の最終決戦。
サーヴァントの存亡と王の最後の足掻き。
サーヴァントが欲しい王とレイドバトルの再来に喜ぶマスター。
まさにエゴとエゴのぶつかり合い。
世界一下らない理由の最終決戦の幕が今まさに切って落とされた。
 
 

 
後書き
⚫淫虐式魔術兵装『旧神柱』

葛城恋が死ぬ間際、聖杯により願ったことで手に入れた最強の魔術。
自らを変貌させ、無敵の力を誇る魔神柱そっくりの物体、通称『旧神柱』となる。
変わったところは劇中にて述べた通り、本来なら目がある部分が全て葛城恋の顔になっている。
攻撃方法は顔から放たれる全方位レーザー。
根元から生えた巨大なタコ型の触手によるなぎ払いや叩き潰し。

⚫淫虐式使役獣(次回で出るよ。まっててね。)
旧神柱から無限に生み出される魔物。
その姿はラフムそのものであるが、顔だけ葛城恋にすげ替えられている。
ラフムのような言語は話さないが喃語のようなものを話し、時々赤子のように泣き叫ぶ。
その顔、その言動から嫌悪感を湧き立てられ思わず目を背ける人も多い。
人間、サーヴァント問わず襲いかかり、この魔獣に犯された者は同じように使役獣となってしまう。
何故、どれもこれも見苦しい顔もとい葛城恋の顔に出に変わっているのかというのは正直よく分かっていない。
彼の元弟の葛飾舞によれば、強すぎる自己顕示欲の表れではないかと言っているが定かではない。
 
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