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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?

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最終章『ふたりで…』
  代・表・滅・殺(上)

 
前書き
どうも、クソ作者です。
タイトルの通り、この話では代表を滅殺します。
おまたせしました。いよいよやってきた落とし前タイムでございます。
前の話で正義くんがまとめてツケを押し付けられたように、
諸悪の根源こと葛城 恋にもこの崩壊世界にて好き勝手したツケを払ってもらうことにしましょう。
 

 
「あばよ。あっけない最後だったぜ。」

どのみち死ぬ正義。
こんな奴に俺が銃弾を一発くれてやる価値もない。
そのまま放置し、俺達は全ての元凶がいるであろう一番高いビルへと

「s@bieh…?」
「ぎゃあああ!!!!」

行けなかった。

「まーちゃん!感傷に浸るのはいいけどこっち何とかして!!」
「バカこっちもだ!!入口から新手が出てきやがったの!!」

さぁいざ敵地へ踏むこもうと自動ドアが開かれれば、お迎えしてきたのは真っ白なラフム。
さらに後ろを見ればなんということか、ラフム達はさっきと変わらずおっきーやその他仲間達を襲い続けている。

「え、なんで…?親玉倒せば機能停止する的なやつじゃねーの?」
「俺もそう思ったが…あいにく違うようだな…!」

新たに飛来するラフムを叩き潰しながら、大和はそう答える。

「さすがに限度がある。このままじゃあたし達、数で押し潰されるよ!」

葵の言う通りだ。
ラフム達の勢いはおさまるばかりか、ビルの窓や他の建物からまだまだ出てくる。
数の暴力により圧倒され、このままじゃ俺達は…。

「くそ…っ!おっきー!!」

この後何かあるか分からないため、出来れば戦力は温存しておきたいが…!
いや、ここで出し惜しみして死ぬよりかは何百倍もマシだ!!

「やれるか一斉射撃!」
「勿論!!」
「舞!!ちょこっとおっきーに魔力寄越せ!!」

アンデルセンとシェヘラザードさんに魔力を送り続け、電池と化した舞にそう支持する。
無茶なことかもしれないが、こっちは背水の陣なんだ。
そんくらい頑張ってやってくれ。

と、思った時だった、

「g@7333!!!」
「!!」

その舞目掛け急降下してきた一体のラフム。
それが、爆ぜた。

「なにが…?」

降り注ぐラフムの肉片に目を細め、舞は辺りを見回す。
すると気付いた。俺も今気付いた。
ラフムの対処に精一杯になりすぎたせいで、今この状況に気付けなかった。

「どうやらキミ達は気づいていなかったようだね。既にこの島は包囲されていることに!!」

この財団本部は今、複数の船に囲まれていた。

「あれは…!」
「バーソロミューの船!それにあっちには黒髭の船もある!!」
「アタシらのことも、わすれてもらっちゃあ困るさね!!」

そして上空からはこんな騒ぎでも聞こえるほどの大声。
見上げれば中に浮かぶ巨大な船、黄金の鹿号だ。
ということは…

「ドレイク船長じゃないすか!?」
「おうとも。しっかしなんだいこりゃ。いつぞやの気持ち悪いのがうじゃうじゃ飛び回ってるじゃないか。」

と、大砲でラフムを撃ち落とし、さらに船に取り付こうものならその銃で即座に撃ち落とすドレイク船長。

「バーソロミュー!黒髭!ともかくこいつらは1匹も逃すんじゃないよ!!」
「了解した!!」
「わかりましたぞ!あのおぞましさは拙者も思わず身震いしてしまうでござる。あんなトラウマ生物は生かしてはおけぬ!一方的に蹂躙ですぞー!」

ドレイク船長、バーソロミュー、黒髭。
その三騎が引き連れた艦隊がこの島を包囲し、一斉に大砲が火を噴く。
駆逐されるラフム。彼らは容赦ない砲撃で次々と落ちていった。
ということは、だ。

「やったんだな…!子安さん、以蔵!」

ここに援護が来た、ということは"見えない壁"はなくなったということ。
さぁこれで形勢逆転だ。

「ここからビルに一発ぶちかましてやりたいけどね、トドメはあんたらがやりな!!」

ドレイク船長にそう言われ、大量のラフムの始末は彼らに任せて俺達は奴のいるビルへと行くことに。

「それじゃあ後は任せたぞ。ここからは専門外だからな。」

アンデルセンとシェヘラザードはここでお留守番。
とても良くやってくれたよ。マジで。
この二人いなかったら正義に勝てなかったもんね。

「じゃあ行こう。俺達であいつに引導を渡しに行くぞ。」

さぁここからが本番だ。
このビルを駆け上がり、ふんぞり返ってるあのクソデブをぶっ殺してやろう。
いや、ぶっ殺すのはやめよう。死にたいと思うくらいの拷問にかけてからギリギリ生かし続けよう。

「…うわ。」

それからビルの中へと入るが、予想通り中は誰もいない。
しかし辺りに飛び散った血飛沫やまだ微かに残る性行為のにおい、たまに転がってる腕や脚といった凄惨な光景が広がっていた。
乱行パーティーしてるとかいってたし、恐らくラフムに変貌したあとそのままヤッていたサーヴァントを美味しく頂いたのだろう。
ともかく、中は酷いものだった。

「他は無視だ。エレベーターで一気に上まで上がるぞ。」

他に何かあるかもしれないが研究者でもなんでもない俺達には無用のものばっかりだ。

大和が指さした先には確かにエレベーターがあり、それは問題なく動いていた。
おそらく、上ではあいつが待ち構えている。
これが…最後の戦いになるんだ。

「これ、ゲームだったらここに最後のセーブポイント置いてあるやつだよね。」
「俺も思ったけど今言う状況じゃねーだろ。」

最終決戦だしそうだなーとは思ったけどさ、

「まぁお前はいつも通りってことで安心したわ。緊張しすぎも良くねーし。」

エレベーターへと向かい、上へ行くためのスイッチを押す。
程なくしてやって来るエレベーター。
罠らしきものもない。
多少の警戒心を持ちつつ俺達全員はエレベーターに乗り込み、黙って最上階へのボタンを押した。

「…まさか、こんなことになっちゃうなんてね…。」
「なんだよ急に。」

黙ったままのエレベーター内。
しかし少ししてから舞が口を開いた。

「もっと早く片付けるつもりだった。こんな大事になるなんて…思ってもなかったから。」
「実質あいつは、おれ達がこの崩壊世界に連れてきちまったようなモンだ。巻き込んじまって本当にすまねぇ。」

北斎もらしくねーな。

「気にするもんか。こんなことなけりゃ、俺達4人は会えなかったんだぜ?」
「まぁ、そうだよね。姫も式部パイセンや北斎先生、武蔵ちゃんなんかに会えなかったし。」

あいつがいなけりゃ会えなかった。
とはいっても、別にあいつに感謝するつもりなんて1ナノミクロンもねーけど。

「舞もさ、あんま気にしない方がいいよ。悪いのはアンタじゃない。全部あいつだから。」
「葵ちゃん…!」
「だからちゃんはいらない。」

別にこいつらがあの全ての元凶を連れてきたとしても、それはこいつらのせいじゃないと俺は思う。
聞いたよ。舞と北斎。2人は幸せに暮らしたいからここに来たって。
あいつはあくまでそれを邪魔しに来ただけだ。つれてきたんじゃなく、くっついて来た。

「昔のことは考えるな。折角だから未来を考えよーぜ。ほら、この戦いが終わったら何するか、とかさ。」
「まーちゃんそれ、死亡フラグじゃない?」

お前はいちいちうるせーな。

「俺は…そうだな、旅がしたい。」
「旅?」

この後どうするか、という話題にまずは大和が乗ってきた。

「運び屋も、修行も関係なく、俺は旅がしたい。自由気ままに各地を訪れて、武蔵と2人で宛もなく2人きりで旅がしたいんだ。」
「えっ。」

隣ビックリしてますが。

「俺に付き合ってくれるか?武蔵。」
「え、あ、ああうん!勿論ですとも。わたしは大和くんのサーヴァントですし!?例え火の中水の中!大和くんが行きたいというのなら喜んで飛び込みます!ええ!!」
「武蔵。もう少し気楽でいいぞ。」

あたふたしてるけど一緒に旅がしたいなんて言われて嬉しいんだろうねこの恋愛クソザコ大剣豪さんは。

「僕はね、お栄ちゃんと」
「いやお前はいい。」

次は僕の番だと舞が嬉々として話し出すが止める。
だってロクなことじゃねーもん。

「なんで?」
「周囲がドン引くからやめとけ。胸の内にそっと秘めてろ。」

どうせ犬として扱われたいとか奴隷になりたいとか、北斎にアブノーマルなプレイたくさんされていじめられたいとかそんなんばっかだろ。

「おれのやりたい事も聞くかい?おれァマイに」
「やめよう。やめよう。」

聞かなくてもわかる。
んでこのアブノーマルコンビは見事にやりたいことやられたいこと一致してると思う。

「葵様は…いかが致しましょうか?」

さて、ここまで来たら葵も話すが中々浮かばないらしく、腕を組んで少し考えたあと口を開いた。

「あたしは…今まで通り図書館経営して、取材して、本書いて、いつか自分の本を出す。ってまぁ基本的なことは変わらないよ。」

とまぁ、考えてもそういったものは簡単に出るものでは無い。
今まで通りにやる。それもそれで大事な事だ。
そう思った時、葵が「あっ、そうだ。」と声を上げた。

「あたし達も…結婚する?」
「え…?」
「結婚。舞と北斎さんがしたみたいに、あたしと香子もいっそのこと結婚しよっかって。」

何言ってんだこのレズ。

「よろしいの…ですか?」
「香子が良かったら。」
「…!」

おいおいやべーよどーすんだよ。
この戦いが終わったら結婚しようって王道のど真ん中を往く死亡フラグおったててんじゃねーか。

「じゃあ決まりだ。帰ったら葵殿と式部殿の式を上げよう。ここにいる全員で祝福してやろうじゃないか。」
「良かったねまーちゃん。これで結婚式参加するの2回目だよ。」

良かったねじゃねーんだよやめてよ。
なんで2回ともマトモじゃねー結婚式なんだよ。
一回目は妻と夫が逆転してて二回目はレズの結婚式ですか。
誰か俺をマトモな結婚式に参加させてくれよ。
そんでまた俺料理作らされんだろ。やだよ。

「まぁともかく、それぞれやりたいことはあるワケだ。」

三人のマスターには皆やりたいことがある。
だから、ここで死ぬ訳にはいかねーのな。

「ところで誠は?何かないのか?」

と、大和が俺にやりたいことはないのかと聞いてくる。
やりたいこと、まぁあるさ。

「俺がやりたいことと言えば…決まってるよなおっきー。」
「うん、その為に探偵始めたみたいなものだしねまーちゃん。」

2人で顔を見合せニヤつく。
別に旅に出るわけじゃない。
別に色んなプレイがしたいわけでもない。
さらに結婚までするわけでもない。

俺達がしたいことは、世界崩壊直後から決まってる。

「!」

ちょうどその時、最上階に到達したことを告げる音が鳴る。
さぁ、身を引き締めて行こう。

「ともかく行こうぜ。夢の実現…この先にいる最低野郎を倒せばもう目と鼻の先だ!!」

エレベーターが開き、やつの部屋まで一直線の廊下に出る。
各々の武器を手に取り、俺達はやつのいる部屋に向かって走った。





「負け…た?」

ガラスにはりつくようにして、下の様子を伺う置鮎。
どうやら、正義はやられたようだ。

「どうした?」
「私の…私の最強のサーヴァントが…あんな、あんな産廃風情に…!!」

メアリー・スーの擬似サーバント、神代正義は不法侵入してきたマスターとそのマンコ共に敗れた。
まず正攻法では勝てない正義だ。恐らくズルかなにかしたんだろう。
だとすると、奴らはエレベーターを上り、真っ直ぐ俺様のところまでやって来るはず。
来たけりゃ来いよ。俺様はこの崩壊世界の王。淫虐王ソロモン=レン。
王は逃げも隠れもしねぇ。
そして、敗北もしねぇ。

俺様の最強の軍団と令呪があれば、どんな奴でもカス同然。
たかがマスターとマンコ4人ずつ、軽くあしらってやるよ。
島の周りには何か船が停泊してるが、今から来る奴らを始末してからそこにいる奴らもゆっくりといたぶってやる。
あ、いたぶるのはマンコだけな。男のサーバントは容赦なく殺す。

さぁ、来いよ低学歴のクソガイジ共。
お前達の未来が目に見えるぜ?
自分達が大好きだったマンコ共に裏切られ、苦悶の表情を浮かべながら死んでく未来がなぁ!!

「最強…最強とは…一体…。」
「置鮎。」
「…?」
「うるせぇ。」

さっきからブツブツうるせぇ置鮎はもう必要ないので死んでもらう。

「な、なぜわたしがこんな」

俺様がパチンと指を鳴らすと即座にお気に入りのマンコ共が現れ、彼を串刺しにしていく。
お前は有能なやつだと思ってたけどな。
結局、サーバントを失えばこのザマだ。
まぁ王ってのは孤独なもんだ。
家来がごまんといるが、ホントの王の心は誰にも理解されない。そういうもんだ。

「…来たな?」

置鮎を殺害した直後、バァン!という音ともに扉が吹き飛ぶ。
蹴っ飛ばして開けたらしい。全く、低学歴かつ低脳なやつらは扉の開け方も知らないらしい。
そして、しつれいしますと礼もなしにずかずかと入り込んでくるクソガイジ共。

「よぉ。わざわざやられに来たのか?」
「いいや違うね。俺達は依頼を受けて、てめぇを殺りに来たんだよ。」

ザコマンコのマスターが銃をこちらに向ける。
だが、俺の周囲に控えているサーバントが何本もの刀や槍などの得物を向けた。

「お前の野望もここまでだ。葛城 恋…!」
「ええ。野望も因縁も…ここで私達が斬る!」

うるせぇ奴らだ。
どうやら王に対する言葉遣いも知らないらしい。

「とりあえず分かることは…女をモノ扱いするアンタを殺さないとこの崩壊世界に平和なんて訪れない。」
「そしてあなたの事は後世に伝えるべく特別に記しましょう。最悪の王として君臨しようとした…憐れな男として。」

馬鹿言え。
王である俺様が統治することで、この世界に平和が訪れる
んだ。
最悪の王?いいや違うね。俺様は最高の王だ。
さて、後は…

「ここで死ね。もう…それ以外に言うことなんかない。」
「あいつの前だとマイは急に辛辣になるナ。まぁおれもそうだ。とっとと消えろ。消えねぇってんならおれ達が存在ごと塗り潰して消してやらァ!!」

消す?消されるのはてめぇの方だクソガイジ。
兄貴に散々迷惑かけた罪は、死んでも償いきれねぇぞ?
まぁその落とし前は、てめぇのゲロマンコにつけてもらうんだけどなぁ!!!

「さぁかかってこいよクソガイジ共!!俺様の名はソロモン=レン!!最強にして最高の王!!てめぇらなんぞに負けるはずがねぇんだよォ!!!」
「負けるはずがない?やってみなきゃわかんねーだろ!!」

たかが四騎のマンコ、俺様が蹴散らしてやる!!! 
 

 
後書き
つづくよ。 
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