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俺はここにいる!

作者:月下美人
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第四話「オシオキ」 ※



 楽しい決闘も終え、ホテルに戻った俺たちは各々に割り振れられた部屋へと戻り一夜を過ごした。草薙は何か用事があるのか直ぐに帰国したが、俺たちは明日帰宅する予定だ。


 ローマに来てからというものシアの相手が出来なかったためホテルに着くなり早々、メイド妻の相手をさせられた。俺だけ黄色い朝を迎えたぜ。


 時刻は朝の六時。いつもならこの時間にはシアは起床しているなのだが、隣では全裸ですやすやと眠る嫁の姿が。先程まで互いに貪り合っていたから今は夢の中だろう。おかげ様で手で三発、口で四発、胸で五発、膣で十二発も出したぜ。疲労、体力、精力、その他もろもろを回復させる能力がなければここまでハッスルするのは難しかっただろうな。


 汗で髪を身体に張り付かせたシアに口づけし、自室へと戻る。ちなみに朝まで睦合った場所はシアの部屋だ。俺の部屋は隣である。


「シャワーでも浴びるか」


 部屋に戻った俺はシャワールームに直行するが、すでに誰かが使用していることに気がついた。耳を澄ませばシャワーの音に混じってエリカの鼻歌が聞こえてくる。


 出るまで待つかと回れ右をするが、ふと思い留まった。


 ――そういやアイツ、草薙との決闘では妙に奴を褒めてたな……。フッフフフ……夫の目の前で別の男を褒め称えるとは、いい度胸じゃないか。


 戦闘中でも周囲の情報はリアルタイムで把握できる。無論、いつの間にか近くで観戦していた外野に草薙の権能を解説しつつ、称賛の声を上げていたのは言うまでもなく知っていた。


 ――ここは今一度、誰が夫なのかをその身体に教え込まないとな。これは再教育だ!


「能力『無意識の選別』発動」


 これは他者の意識と無意識を操る能力であり、嗅覚、視覚、聴覚の認知を阻害する効果を持つ。触覚と味覚だけは認知されてしまうため、触れると効力を失うのが難点だ。


 俺は脱衣徐で着物を脱ぎ捨てると、そのままシャワールームへと突入した。


「~~♪ ~~~~♪」


 ――クックック、何も知らずに暢気にシャワーを浴びておるわ。では、今こそ我が怒りを思い知れぃ!


 エリカの背後に回り「Revolutionary both hands!!」との声とともにその豊満な胸を背後から揉みしだく。


「きゃあっ、な、なに!?」


 触れたことで『無意識の選択』の効力が無効となり、俺のステルス迷彩が解かれてしまうが、構わん。すでに我が手は敵の陣地を占領中だ!


「よぉ、エリカ~」


「あ、あら、蒼蓮? どうしたのかしら急に。もしかして、シアとしたのにまだ足りないの?」


「クックック、エリカさんよぉ……、お前さん、ちぃとばかし草薙くんを褒め過ぎじゃないかね?」


 エリカは一瞬怪訝そうな顔をするとニヤッといつもの笑みを浮かべた。


「嫉妬しているのかしら? 確かに少しばかり護堂を褒め過ぎたかもね」


「ごどぅおぉぉ~~?」


 乳首をクリッと捻り、俺の怒りを伝える。


「あんっ、ちょっと痛いわ」


「俺以外の男の名を呼ぶなんていけませんよぉ……これはオシオキが必要ですねぇ」


「ちょっと、キャラが崩れてきているわよ――って、きゃあんっ!」


「うるさい! 悪い嫁さんは旦那様が直々にオシオキだ!」


 キュッキュッと片方の乳首を擦りながら捻り、もう片方の手を秘部へと伸ばした。ねっとりと絡みつく感触に眉を顰めた。


「むっ、濡れていやがる……。キサマ~、この状況で発情するとはとんだ淫乱だな……!」


「だって、蒼蓮が……やんっ、あんっ、」


「黙らっしゃい! 言い訳無用! さてはまだ状況を理解できていないんだな? 自分の犯した過ちをよく理解するがいい!」


 ――能力『無慈悲の枷』発動!


 淡い光が一瞬エリカを包む。


「ちょっとなにしたの、今!?」


「クックック……直ぐにわかるさ。どれ、ほどよく解れてきたことだし、そろそろぶち込んでやろう!」


 だらしなく愛液を洩らす肉孔に俺の肉棒を宛がい、一気に押し込む。十分に濡れた肉孔は何の抵抗も見せず、むしろ進んで肉棒を受け入れた。蠢く肉壺が俺の息子を迎え入れる。


「これはオシオキだからな。俺のペースでいかせてもらうぞ!」


「ひぃんっ! あっ! ああんっ! は、入ったぁ……!」


 エリカの声を無視して腰を動かす。背面立位は角度がついた状態で重力に従い密着するため、自然と亀頭が子宮口をノックする形となる。


「ひあああぁん! そ、そこぉ! あっ、ああっ、はああんっ! そ、蒼蓮っ……んんっ、そこ、感じちゃうぅ……っ!」


 首を振って悶えるエリカ。ゆさゆさと揺れる肉乳を乱暴に片手で揉みながら小刻みに腰を動かす。頻繁に鈴口と子宮口が接吻を交わすのに合わせて、俺もエリカの顎に手を当て強引に後ろを振り向かせて唇を重ねた。


「んふぅ……! じゅるぅ! むぷっ、ちゅぱっ! 蒼蓮の舌ぁ、とっても美味しぃ……この激しいキス、たまんない……!」


 唇を割って口内で舌を不規則に這わせる。舌を絡ませ、口から唾液が漏れてベトベトになるのもお構いなしに唾液を飲ませ、啜る。


「んっ、じゅじゅっ、れろぉ、あはぁっ、いっぱい舌が動いて……じゅっ、ぴちゅっ、気持ちいぃ! ふぁああんっ! チンポもズンズンッて速くっ、なってるぅ……! 出して、わたしの奥に……子宮に中出ししてぇ!」


 喘ぎ声を洩らしながらエリカは自分から腰をくねらせた。


「ハッ! そんなに精液が欲しいなら、お望み通りくれてやるわ!」


 我慢する必要はないため早速膣内に射精する。俺は長年の性交により任意で射精が出来る。その気になれば一日中、射精を堪えたまま繋がり続けることも可能。これも妻たちとの愛の結晶の賜物だ。


「はぁううぅ、も、もうダメぇ! イク、イッちゃう……! ――えっ、ええっ? なんで、なんでイケないの!?」


「ふははっ、今頃気が付いたか! 能力『無慈悲の枷』でお前のオルガズムを一時的に禁じたのだ! イキたくてもイケない快楽地獄を味らうがいい!」


「はあぁっ! はげ、激しい! また来る、来ちゃうぅ! イクの……でもイケないのぉ! 蒼蓮、これ止めて! ちゃんとイカせてぇ!」


「問答無用!」


 繋がったまま移動して扉に身体を押し付ける。扉に押し当てられたことでエリカの胸が圧迫し、潰れた饅頭のように扁平な円となった。むぅ、けしからん胸だ、実にけしからんぞ!


「さあ、今度はこの格好で犯してやろう!」


 殿部を掴み、精液でローション代わりとなった膣内を深く突き刺す。一突きで肉棒は子宮口を突破した。


「ひぁああっ! あっ、ああ……っ、お、奥に……奥に当たるっ! ふぁ! んああっ!」


 嬌声を上げるエリカを見下ろしながら、緩急をつけて徐々にペースを上げていく。結合部からはじゅぷじゅぷっと精液と愛液が混ざり合い、淫靡な音を生み出していた。


「お前は俺のなんだ?」


「わ、わたしは……海堂蒼蓮の、妻ぁ! あっ、あんっ! ひああぁっ」


「そうだ、お前は俺の嫁だ。だが、それだけじゃないだろう? もう一度聞く。お前は俺のなんだ?」


「わたしは、蒼蓮の妻でっ! あぁんっ! 淫乱牝女なのぉ! エッチが好きなぁ、変態妻なのおおぉっ! あんっ、あんっ、んああぁ!」


「そうだ、お前は淫乱の牝女だ! 俺のチンポでよがり狂い、だらしなく愛液を溢す変態女だ!」


 色白な殿部を叩くと、薄らと朱く色付く。


「お前は俺のものだ。俺だけを見ろ! 他の男など放っておけばいいんだっ」


「それ、それ気持ちいい! 蒼蓮のチンポでダメになるぅ! オマンコ蕩けちゃうぅ……っ! ふああぁっ! またイク! イクっ!」


「俺だけを見て、俺だけを愛し、俺だけに微笑め! 優しい言葉も、慈しむ言葉も、叱咤する言葉も、淫らな言葉も、全て俺だけに向けろ!」


 泡立った液がエリカの腿を伝い、愛液が滴り落ちて足元に洪水を作る。背に付着する汗が光を反射し、上気した肌が扇情的に目に映る。


「重ねて言うぞ、お前は俺のものだ。俺だけを見ていればいい!」


 上体を倒して覆い被さるように密着する。その金色の髪を掻き分け、うなじにキスを施した。


 ――残してやる、俺の証を。お前は俺のものだということを、その身に刻んでやる!


「ふああぁんッ!」


 ちゅ~っ、と吸引する。十秒程吸いついていると、うなじにはくっきりと跡が残った。うなじだけでなく、背中、腕、脇、太腿へと次々にキスをしていく。


「まって、まってぇ! らめぇ! それ、感じすぎちゃうのぉ!」


 夢中になってキスをしていくと、いつの間にか至る所にキスマークが出来ていた。


 言い知れない征服感が心を満たす。これでお前は俺のものだと、キスマークが暗示しているようだった。


 ラストスパートに入るため、ギュッと強く抱き締めたまま強く腰を振るった。パンパンっと狭い室内に乾いた音が木霊する。


「ひぃいいいぃんッ! もう、らめ……ほんろに、げんかいなのぉ……! お願い、イカせてぇ! イカせてくらしゃいぃ! しょうれぇぇんッ!」


「いいだろう……いいだろう! 怒涛の快楽に身を晒し、我が精液の味をその身で味わえ! くぅおおおおおぉぉぉ――――ッ!」


 エリカの懇願を聞き届けた俺は獣のようにがむしゃらに腰を打ち付ける。


「ひゃぁあああうッ! しゅごいいぃ! チンポしゅごしゅぎるぅ~~ッ!」


「くぅうう……っ! 愛してるぞ、エリカァァァ――――ッ!」


「わらひもッ! わらひも、しょうれんを愛ひてるぅッ! イクッ、イクッ、イケる! やっとイケるぅッ! あぁああああああぁぁぁッ!」


 ――『無慈悲の枷』解除!


「~~~~~~ッ!! ふあああああああぁぁぁ~~~~ッ!」


 枷が外れた今、快楽という名の津波が押し寄せてきていることだろう。途端に膣が締まり、俺も精を放出した。迸る精液が、瞬く間に子宮を満たしていく。


 背中を仰け反らせ、エリカの身体がビクンビクンと跳ねる。目は虚ろで口角は下がり半開きになった口から唾液が滴り落ちた。


「あ~、こりゃ向こうまでイッちゃったな」


 ポリポリと頬を掻いた俺はまだ繋がったままエリカの両足を持ち上げて、俗にいう逆駅弁の体位となる。


「まだまだオシオキは終わってないぞ。寝てても起きても満足するまで犯し続けるからな?」


 ――長い朝はこれからである。





   †                   †                   †





「あー、それにしても結構ヤッたなぁ、俺」


 結局、あれからノンストップで犯し続けること五時間。風呂場で十二回、寝室で二十三回も精を放出した。気を失ってもエリカを犯し続けたため、快感で目が覚め、再び快感で意識を失い、これを延々と繰り返した。


 今もベッドの上で気を失っているエリカは時折ビクンビクンと身体を細かく震わせて、未だ快楽の海に沈みこんでいる。背中を撫でるだけで軽くイッてしまう次第だ。少しやり過ぎた。が、後悔はしていない。


 ベッドのシーツは情交の名残で愛液と精液、唾液、汗、涙によりぐちゃぐちゃ。臭いも充満しているため、部屋一帯の空気を換気する。


 どうも俺は独占欲や執着心が強く、自分の女が他の男と仲良くしているのを見るのは我慢がならない。器量が小さいだとか、妻たちを陣容出来ないのかと思うだろう。


 別に俺の嫁たちや恋人たちが他の男と関係を持つなど考えてはいない。あいつらは等しく俺に愛と信頼を捧げてくれているし、俺も信頼して変わらぬ愛を注いでいる。けれど、やはり俺以外の男と仲良くしているところを見るのは面白くない。嫌なものは嫌だ!


 まあ、だからといって俺以外の男とは一切言葉を交わすななど、非現実的なことは流石の俺も言わないが。力にものをいわせれば可能だが、それは何か違う気がするしな。


「ん……そうれん……」


 幸せそうに顔を緩ませているエリカの髪を梳く。今回は俺のペースで抱いてしまったから、次は優しくしてやるか。ふやけるまで愛を囁きながらポリネシアンセックスに勤しむのも一興かもしれんな。


『浄化の炎』で後始末をして、眠るエリカに掛布団を掛ける。備え付きの冷蔵庫から缶コーヒーを取り出し、ソファーに座りながらブルタブを開けた。


「エリカは今日一日、ダウンかもしれないな」


 いけしゃあしゃあとコーヒーを呷る。


 ――エリカが起きたら、抱き起してキスを浴びせながら一日中イチャイチャするか。デートは日本でだな。


 エリカが起きるまで、見晴らしの良い最上階からローマの街並みを見下ろしながら、そんなことを考える俺であった。

 
 

 
後書き
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