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夜に交わる伴装者~Heros a H eroism~

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聖夜を性夜に(純クリ、誕生日エッチ)

 
前書き
大大大大大遅刻ですが、バレンタインには仕上がったので良しとしましょう(よくない)

皆さん、大変長らくお待たせしてしまいました。
本編純クリの初エッチです。

今回は寄稿や代筆に頼らず、ほぼ自力で完成までこぎ着けました。褒めてください。

全文自力でのエロSSは初挑戦なので、至らぬ部分もあると思います。
ですが、純クリ推しの皆さんが喜んでくれれば幸いです。どうぞお楽しみに。 

 
「一緒に寝たい……ダメか?」

クリスちゃんがそう聞いてきたのは、同棲を初めてからしばらく経った頃。
魔法少女事変が終わった頃だったのを覚えている。

急な事で驚いた僕が理由を尋ねたところ、クリスちゃんは言いにくそうに答えた。

「嫌な夢見てさ……。昔の、バルベルデで囚われてた頃の……」
「……ごめん」
「純くんは悪くねぇよ。ただ……あの戦いで、昔を思い出す機会があったせいだ」
「……いいよ。一緒に眠れば、きっと不安も和らぐさ」
「ありがとな……」

その夜から、クリスちゃんと僕は一緒に寝るようになった。

最初は悪夢に魘されるクリスちゃんを抱きしめたり、頭を撫でたりして落ち着かせたりしていた。

そのうち、悪夢は見なくなったみたいだけど、クリスちゃんと僕は今でも同じベッドを使っている。
今では一緒に寝るのが当たり前になっていた。

だけど最近、それとは別の問題が僕を悩ませている。

悪夢から解放されて以降、クリスちゃんは寝ながら僕に甘えてくるようになった。
それこそ、起きてる時以上に素直で、スキンシップ激しめな感じで……。

お陰で、その……ちょっと困っている。
確かに僕は、クリスちゃんの“王子様”でいることを誓った。
そうあれるように、心身共に心掛けてきた。

だが……同時に僕は今、男としての劣情と向き合わざるを得なくなっている。

クリスちゃんの胸が背中に押し付けられる感触とか、腰に腕を回され思いっきり抱き着かれた時の感覚は、どうしたって僕にクリスちゃんを意識させる。

でも、そんな僕に彼女は幻滅しないだろうか?
バルベルデで囚われていた頃、そういう事が無かったとは言いきれない。
クリスちゃんの体に残っている痣が、色々と物語ってくる。

薄氷のようで、僕でさえ踏み込めない部分だ。
僕自身、触れる事を恐れている自覚がある。

果たして、この劣情とどう向き合えばいいのだろうか……。

悩んだ末に僕は、経験がある親友2人に話を持ちかけることにした。

話を聞いた2人からの答えは、こうだった。

「別に、いいんじゃないか?雪音先輩当人の同意があれば、咎められる言われは無いはずだぞ」
「俺も翔と同意見だ。クリスとは、将来を誓い合ってるんだろ?だったら、唾つけるくらいはしておいた方がいい。口では言い出せないだけで、案外向こうも望んでたりするんじゃないか?」
「いや、でも……迷惑なんじゃないかなって……。僕自身、柄にもなく踏ん切りがつかなくてさ……」
「純」

ツェルトが僕の肩に腕を回しながらポン、と叩く。

「心の底から本気で惚れた異性と身体を交わしたいって想いは、生き物として当然だ。本能なんだ。まして、初恋の幼馴染と添い遂げられる男はほんのひと握りだろ?」
「それは……確かに……」
「それに、クリスは俺から見てもかなり可愛い。お前が居なかったら、きっと共学高じゃ引く手数多だろう。そんなクリスが、もしも他の男に狙われてたらどうする?」
「渡すわけが無いじゃないか」
「即答だな。だったら話は早い。それだけクリスを想っているお前なら、夜のお誘いだって何とかなるさ」

成年済みのツェルトからの言葉は、かなり説得力があった。
ウインクがかなり決まっているのが、何だか頼もしい。

「翔、お前からも何かあるか?」
「言おうとしてたこと、殆どツェルトに言われたな……。じゃあ、俺からは一つだけ」

そう言って翔は神妙な顔で口を開いた。

「雪音先輩の悪夢。多分、その由来は純とまた離れ離れにされる事への恐怖だと思うんだ」
「……やっぱり、まだ不安なんだ……」
「そういう不安は、中々消えてくれないからな……。きっと、幼少期のトラウマと結び付いてるんだと思う。だから──」

翔は拳をゆっくりと突き出し、僕の左胸へコツンと当てた。

「純、お前が救ってやるんだ」
「僕が、救う……」
「そうだ。過去の恐怖という呪いを、お前が解いてやるんだ」
「……」
「“男なら、彼女のために強くなれ”。きっとこれが、最後の試練だ」
「……最後の試練、か。いいね、燃えてきたよ」
「しっかりやれよ、相棒」
「やってみせるよ、相棒」

翔とツェルトに焚き付けられ、僕は覚悟を決めた。

そして、いよいよその日がやってきた──。

ff

「クリスちゃん」
「ふぇ……!?な、なななんだよ……!?」

夕飯も終わって、食器も片付けて、リビングで寛いでいる頃。
ソファーに腰掛けながらぼんやりとテレビを観ていたクリスちゃんに、僕は静かに切り出した。

「その……実は、前から言おうと思ってた事があるんだ……」
「お、おう……?」
「落ち着いて、聞いて欲しい。……僕は──」
「……」

心臓の鼓動が早まる。
いつもは殆ど感じない緊張で、体がガチガチになりそうだ。

翔やツェルトも、初めて恋人を同衾に誘った時は、こんな気持ちだったんだろうか?

「僕は……君を……」
「……っ!」
「君の事を──」
「待って!言わなくていいから!!」

……え?

「あーいや、別に嫌とかじゃないんだけどさ……。クソッ、意気地がねぇなぁ……あたし……」

ボソボソと呟きながら、クリスちゃんは頭を掻き毟る。

やがてクリスちゃんは、こちらをチラチラと見ながら口を開いた。

「その……本当は……あたしの方から誘うつもりだったんだ……」
「……え?」

それは……どういう?

「でもよ……ほら、その……色々恥ずかしいし……それに、もしも今の関係が壊れちまったらって考えたら……中々勇気が出なくてさ……」

クリスちゃんの頬が少しずつ赤くなっていってる気がする。

それに、このしどろもどろな感じは……。

「でもまぁ、その……やっぱこういうのって、歳上から誘うべき……だよな……。悪ぃな、こんな事で気ぃ遣わせちまって……」

そう言ってクリスちゃんは、僕の頭に手を回すと……

その豊満な胸に、僕の顔を抱き込んだ。

心臓がバクバクと音を立てて鼓動しているのが伝わる。
クリスちゃんの方も、僕と同じだったのが伝わってきた。

「ずっと……ずっとずっと、純くんとこうなりたかった。あたしの隣に居て欲しいのはジュンくんだったし、あたしの全部を許すのもジュンくんだけがいい。他の奴じゃねぇ、あたしの初めては……全部ジュンくんにあげたいんだ」

僕の頭を胸に埋めさせて、全然顔を見せてくれないクリスちゃん。

だけど今、彼女がどんな顔をしているのかは……何となく分かる。
胸の鼓動が、どんどん大きくなっているからだ。

「こ、告白もしたし……キスだって何度もした。一緒に住むことだって許してくれたし、クソッタレな夢に魘された時も支えてくれた……。どんな時でも抱き締めてくれる。どんなあたしでも、絶対に迎えに来てくれる。あたしには……ジュンくんしかいないんだ」

そしてクリスちゃんは、僕の頭を胸から離すと……そのまま、僕ごとソファーへと崩れ込む。

押し倒される形になった僕に、クリスちゃんは顔を耳まで真っ赤にさせながら……それでいて、期待するような目を向けながら、息を荒くしている。

「ジュンくん……大好き、愛してる。だから……あたしと、シてくれ。……あたし、ジュンくんに抱かれたい……あたしの初めて、ジュンくんに奪われたい……!」

……一世一代の大告白だった。

こんなに激しい告白をしてくれたんだ。僕もそれに応えなきゃ……王子様(プリンス)の名が廃るッ!

「……いいよ」
「ッ!」
「クリスちゃん、僕からも改めて……言わせてくれないかな?」
「ああ……」

今度は僕がクリスちゃんを抱き寄せ、そして目を逸らさせないよう、両手を頬に添えて真っ直ぐに僕の方を見てもらう。

「クリスちゃん……いや、王子様の仮面(ペルソナ)は、今夜くらい外そうか」

かけていた眼鏡を、一旦外してテーブルに置く。

フィルター抜きで、直にクリスちゃんを見つめながら、僕はこれまでずっと堪えていたものを吐き出した。

()に求められてみたいんだな?」
「ああ。むしろジュンくん以外、求めてねぇよ」
「俺もだよ。クリス以外を抱く気なんて無ぇ。8年ずっと待ってたんだぜ」
「気の長ぇ王子様だな。でも……ありがとな」

そして俺は、クリスと顔を近付ける。

「クリス……俺とヤろうぜ」
「随分と品の無ぇ誘い文句だな。……けど、そういうジュンくんも好きだよ」
「これまでずっと、抜かずに溜め続けてきたんだ。今夜は寝かせねぇぞ?」
「ハハッ、いいぜ。あたしが先に搾り尽くしてやるよ。なんてったって、歳上なんだからな!」
「言ったな?なら、試してみようぜ」

そうして僕とクリスは、ソファーの上で唇を重ね合い、そしてバスルームへと向かった。

ff

互いの身体を見せ合いながらシャワーを終える。
そのまま前戯しても良かったが、お互い敢えて見るだけに留めた。

初めての夜なんだ。ベッドの上での逢瀬に全力を注ぎたかった。

そして今、僕の目の前には……髪を下ろし、バスタオル1枚で目の前を歩くクリスが居た。

ベッドルームのドアを閉めると、クリスはその華奢な身体を包んでいる布1枚を、ゆっくりと床へ落とした。

「綺麗だよ……クリス」
「そう……だといいな……」
「これからクリスが綺麗な身体してるって、全身で分からせてやるよ」
「ッ……!」

(ヤバい……ワイルドなジュンくんもゾクゾクする!このままだとあたし、何か目覚めちまう……!)

全身をブルっと震わせながらも、クリスの口角は上がっていた。
身震いしながらも、期待するような目で僕の方を見つめてくる。

「ジュンくんの方こそ……見ないうちに、すげぇ男らしい身体になったな」
「クリスに見せる日が来ると思って、結構鍛えてたんだぜ?」
「ッ!!……ば、バカ……そういう事は、シラフで言うなよ……」

お互い一糸まとわぬ姿で歩み寄り、互いの背中に手を回す。

光源は、ベッド脇のスタンドライトただ1つだ。

「それからクリス……こういう時くらいは俺の事、呼び捨ててくれないか?」
「ん……悪ぃ、昔の癖でさ。……純」

あんまり聞けない、彼女からの呼び捨て。
昔よりも更に距離が縮まった気がした。

「クリス……」
「純……」
「……始めるか」
「だな……優しくしてくれよ?」
「保証は出来ないかな。でも、なるべくね」



そうして、あたし達は深く口付けすると、ベッドへと転がった。



「ふっ……ふっ……はぁ……いい……すっげぇいいぞ、クリス……」
「んっ……く……ふっ……ぅ……♡」

胸の間に、熱された鉄棒みてぇに熱いモンが挟まれ、あたしの乳房で交互に擦られる。

口に含んだ硬い肉杭の先端は、脈打ちながら主張する。

あたしは今、大好きなジュンくんのアレを咥えながら、胸で刺激している。
いわゆる、パイズリフェラってやつだ。

こんな事最初に考えた奴はどうかしてると思う。
けど……やっぱり好きな相手のだから、かな……。嫌悪感とか、そういうのは全然ない。

むしろ、あの性欲とは無縁そうに見えていたジュンくんが、あたしに興奮してくれていた事実を実感出来て、嬉しいとすら感じてる。

「クリス……射精すぞ……ッ!」
「ん゛っ……!!……ぢゅる……ちゅぅ……んっ……くっ……ぅう……はぁ……はぁ……」

口の中へと迸る、白濁した熱い液体。
勢いで思わず飲んじまった……正直、苦い。

けど、不思議と不味くは感じなかった。
変な気分だ……。

「飲んだのか……!?大丈夫なのか!?」
「心配すんなって……純の味、しっかり感じたよ」
「……今のもっかい言ってくれない?」
「二度も言わせんな恥ずかしい!」

たまにいつもの純と変わらない所が出るけれど、きっとどっちも純なんだろう。

あの眼鏡の有無は、純にとってスイッチの切り替えそのものらしい。
伴装者としてRN式を纏っている時の様子から、何となくそれは気付いていたけど。

「眼鏡……無いだけで、そんなに……ッ……変わるのかよ……?」
「装いで人の性格は変わる、って言うだろ?」
「それにしたって……はぁん♡あっ♡」
「ここがいいんだな?」
「ちょっ♡や、ぁッ……やめ♡あぁん♡」

手つきがどんどんいやらしくなって来てる……。
今度はあたしの胸を遠慮なしに、まるでオレンジでも搾ってるように揉みくだして……あたしの口からこんなッ……こんな……恥ずかしい声を引き出しやがる……ッ♡

でも、なんだろうな……。全然悪い気はしねぇ……。
純があたしの事、本気で大事にしてくれてるのが分かるから……かもな……。

あのバカが「大好きな人に触ってもらうと、胸の奥から温かい気持ちが溢れて来て、幸せな気分に浸れるんだよ♪」なんて言ってたけど、こーいう事かよ。

……やべぇ、なんか臍の下が熱くなってきた。

疼いてやがる……。
純に……あたしだけの王子様に、裸見られて、触られて……もう、あたしの中に純を受け入れる準備が……できちまってる……。

でも、あたしらまだ学生だし、それにシンフォギア装者としての活動だってあるんだぞ!?
いくらなんでも、そんな……

でも………………

「クリス」
「ひゃうッ!?」

耳元に息を吹きかけられたッ!?名前呼びながら……ずりぃぞ、それ……。

「な、なんだよ……」
「今、何考えてるか当ててやろうか?」
「ッ!?わ、分かんのか……?」
「ああ。メガネが無くても、俺はクリスの考えてる事、ひと目でわかるよ」

純の左手が、あたしの腿の方へと伸びていく。
それも、胸から脇腹、腰をつたって、そのまま腿の内側へと沿うように。
まるで蛇みたいに、純の腕があたしの身体を這いずって、そして秘所へと辿り着く。

「パンツ、かなり湿ってるぞ」
「ッ……!」
「どうして欲しいか……言ってごらん?」
「……分かってるクセに……」
「口で言わなきゃ分からないぞ?分かってるとは言ったけど、あくまで俺の想像でしかないからな」
「そ、そりゃあ……そうだけどよ……」

ダメだ。ここで正直に言っちまったら……あたしはもう、自分を抑えられる自信がねぇ……ッ!

そんな事になったら、その……は……恥ずかし過ぎて死んじまうぅぅ!!

「クリス」
「うぅ……」
「ク~リ~ス?」
「うぅぅ……」
「……本気で嫌なのか?」
「ッ!!」

純の声のトーンがマジになるのが分かった。
それも、あたしを本気で心配してる時の声だ。

……クソっ!なにゴチャゴチャ面倒なこと考えてんだ、あたしは!!

やっと、純くんに初めてをあげられるチャンスなんだぞ!?
それを、小っ恥ずかしいからって言い訳並べて、逃げて……ビビってんじゃねぇか!!

「そんなに嫌なら、これ以上は……」

離れそうになった純の両手首を、思いっきり掴む。

そして、その掌をあたしの……あたしの、一番恥ずかしい所に押し付けた。

「そっ、その……違ぇんだ……。ただ、その……少しだけ、不安でさ……」

肩越しに、純があたしの顔を覗き込んでくる。

もう、逃げたくない。
だから、あたしは純からの視線を、ちゃんと真っ直ぐ見つめ返す。

「……純……あたし、多分……これから、滅茶苦茶恥ずかしいとこ、見せると思う……。ずっと、純とこうなる事……望んでたから、さ……その……抑えが効かなくなりそうなんだ……」
「クリス……」
「それでも……あたしの事、ずっと見ててくれるか?……あたしの全部、愛してくれるんだよな?」

純の手首を掴んでいた手を、純の手の甲に重ねる。
あたしの恥ずかしいとこに触れてる、純の手の上から……。

まるで、独りでシてる時の感覚に、純の存在が重なったみたいだ。

自分が何やってるのかは理解出来てる。やっぱり死ぬほど恥ずかしい。

それでも……純は……あたしの王子様は、あたしの期待している答えをくれる。
そういうやつなんだよ、純は。

「当たり前だろ」

肩に顎がのせられる感触がある。
背中から抱き寄せられ、胸が高鳴っていく。

「クリスのどんな面でも受け容れる。恥ずかしい所も、隠したいことも全部受け止めて、愛し続ける。そう決めたからな」

言葉と同時に、唇が重なる。
お互いの舌が絡み合うようなキスじゃない。
ただ、触れているだけの優しいキスだった。

でも、それだけで十分。心が満たされていく。
きっと、これが幸せってやつなんだろうな。

……でも、ちょっと物足りないかな。

「もっと、強くしてくれよ。……今のじゃ、全然足りねぇ」
「仰せのままに。お姫さま」
「んっ……」

もう一度、触れるだけのキスをする。
今度は、深くまで。

「んちゅ……じゅる……んふぅ……」
「……はぁ……」

息継ぎの為に一度離れて、またすぐ口付ける。
何度も、何度も、数え切れないくらい繰り返していく。
次第に、互いの吐く息にも熱が入り交じる。

「純……そろそろ……挿れても、いいぞ……。ううん、違うな……貰ってくれよ、あたしの処女」

そう行って股を開くと、純はガチガチに硬くなったソレを……火傷しそうなくらいの熱を感じる、肉の杭のようなイチモツを、あたしのアソコに当てがった。

「行くぞ、クリス」
「ああっ……来てくれ、純……」

ゆっくりと腰を前に突き出す。
押し広げられるような痛みと共に、純のモノが膣内へと侵入してくる。

「ぐっ……痛っ……」
「大丈夫か?」
「へっ、平気だって……これぐらい……」

強がりを口にするも、正直かなりキツイ。
指なんかとは比べ物にならねぇ太さだし、それに熱い。

おまけに、今まで経験したことのない圧迫感で呼吸すらままならない。

「クリス……」

純の声に顔を上げると、

「んぅっ!?」

優しく頭を撫でられながら、キスをされた。

さっきまでのとは違う。安心させる為だけじゃない、愛情を確かめ合うような深いキス。

「んむぅ……ぷはぁ……。ははっ、これで緊張ほぐれたぜ」
「~~~~~ッ!!」

顔が真っ赤になっていくのが、熱さでわかる。
でも、同時に敵わないなって感じてる。

これだからズルいよなぁ……あたしの王子様は。

「よし、動くぞクリス!」
「ああ!きっちりと責任取ってもらうからな?覚悟しろよ、ダーリン♪」

こうして、あたし達は一つになった。
それは、長い時間だったように思えるけど、実際はそんなに長くないんだろう。

……そして、遂にその時が来た。
純が、あたしの中で果てたのだ。

ドクンッドクンドクンっと脈打ち、吐き出される精液を感じながら、あたしは幸せな気持ちに包まれていた。

大好きな人に、ようやく初めてを捧げる事が出来た。
大好きな人の初めてを、こうして全身で受け取めている。

例えようのない幸福感が、涙となって溢れてくる。
やっとだ。やっと、手に入れた。こんなに嬉しい事はない。

……まぁ、本当はもっとロマンチックなシチュエーションでヤリたかったんだけどな。
そこは、残念だけど我慢してやるよ。
だって、今はこの幸せに浸っていたいからな。

「クリス」
「ん、なんだよ?」
「もう一発、いけるか?」
「……ふふっ、ばぁか♡」 
 

 
後書き
出だしの相談乗ってくれたサワグチさん、どうもありがとうございました!!

この調子でツェルマリとかも書ければいいなぁ……。 
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