艶やかな天使の血族
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4部 淫楽に堕ちる天使
21話 プライベートビデオ
水菜とエリオットはお互いに淫楽を分かち合うセックスパートナーとしての生活を始める。エリオットが仕事に行っている間は、水菜はエリオットの家で彼女なりの生活をしている。
時間が空くと彼女はホームステイ先のレム家の中を探検するようにうろつく。エリオットの家の客間とされているホームシアターの部屋には沢山の種類の映画のDVDが置いてあった。
水菜の実家もそうだった。父親が映画好きでほぼ毎晩映画を観ていた。ハリウッド映画が多かった記憶がある。中学生の自分には観てはならない種類の映画も観た。リアルなセックスが描かれた映画だ。
遠い記憶にあるのは、何故か父親はアダルトアニメのパンフレットを持ち帰ってきた事だ。意識的に持ってきたとしか思えない。水菜はそれを貰って毎日眺めていた記憶がある。意識の底では『観てみたいな』と思いながら。
そして晴れて一人暮らしができるようになると彼女は思い切ってアダルトアニメやゲームを買って密かに自らの欲望を満足させてきたのであった。
エリオットの映画の趣味も似たり寄ったりだった。ただ恋愛映画もかなりある。その他にも割と様々なジャンルを観ている様子だ。部屋の隅の方にはアダルトビデオもあった。この辺はやはり男性なんだな…と思った矢先にエリオットの声が響く。呆れた様子で。
「へぇ…。そんなに興味深いかな?俺のプライベート?」
「エ、エリオットさん、お、おかえりなさい」
「声が上ずっているよ。ビックリした?」
「エリオットさん、色んな映画を観るんですね。うちの父親も映画が大好きでした」
「……まぁね。ジオン公国では、規制がかかって観られるテレビ番組も限られている。特に戦時下では、ね。そういう時には映画が娯楽になる。そういうものさ」
「隅の方にはアダルトビデオも置いてありましたね」
「そりゃあ、俺も男だし。でも、そんなものよりもっと刺激的なビデオもあるよ?」
「刺激的なビデオ」
軍服を纏ったままエリオットが隅に置かれたDVDを棚から取り出す。ラベルはシンプルに年月日だけ書いてある。
年月日はつい最近の日付だった。
おもむろにオーディオの電源を入れると、そのDVDをプレイヤーに入れて再生する。
水菜は驚いた。
流れている映像はこの間のアネットとエリオットと自分でした3Pシーンだったからだ。
「驚いたかな」
「いつの間にこのシーンを撮影していたのですか?」
「カメラのアングルをよく見てごらん?」
水菜はカメラのアングルをよく見る。
丁度、自分達が収まるようにカメラは置かれている。寝室にカメラらしいものは無かった。角度からして棚の上辺り。棚には色々な小物が置いてあった。
という事は…?
「そうだよ。小物にカメラを仕掛けてあったんだよ。俺の個人的な趣味さ」
「隠し撮影が趣味ですか?」
「外では勿論してないよ。この家の中だけ。それに映像もネットとかには流さない。個人的に観るだけ。まぁ、気分が盛り上がらない時はアネットと観ていたけど」
「種明かしすると、寝室の黒猫の置物に仕掛けてあるのさ」
映像では自分自身が乱れる姿が流れていた。それを茫然と観る水菜。私が乱れるとこんな顔してはしたなくセックスをしているんだ。ちょっとショックかな。
「恥ずかしいよな。自分がこんな顔して楽しんでいるんだから。でも……今に快感になるのさ?撮影される事で誰かに観られているという意識が、こんな心理になる。もっと見せつけてやりたい、と」
ビデオの再生を止める。
そして、他にも沢山のシーンを隠し撮影した事を明かすエリオット。
「なかなか他人のセックスシーンを垣間見る事はできないと思うよ?1番古いのは10年前のかな。丁度、ジェニファーを宿した夜だな」
その他にも15枚程、DVDがある。
その全部に年月日の記載だけしてあった。
水菜はどうやってこのカメラの映像を入れたのか気になり、訊いた。
「でも、どうやってカメラの映像をこのDVDに入れたのですか?」
「いい質問だね。カラクリはこうだよ」
彼らは寝室に行くと、エリオットが黒猫の置物を取り、水菜に見せる。
黒猫の瞳の部分にカメラのレンズがあるらしい。よく見ると確かにレンズが仕掛けられている。
その黒猫の置物の底板を外し、カメラを見せた。高感度カメラと呼ばれる小さな盗撮に使われるカメラだ。
それをエリオットは自分のパソコンに流れるようにセッティングして、ハードディスクで観られるようにした。後は編集なりしてDVDに焼いて完成である。
「何で撮影してみようと思ったのですか?」
「そうだね。最初はふざけて撮影しだしたのが始まりだったかな。若気の至りさ。カメラを前にして交わると誰かから観られているような錯覚になった。アネットも見られる事で興奮を覚えたようでね。それが始まり」
エリオットは懐かしそうに話す。
「それからさ。2人で見返すと「あの時は燃えた」とか「あのプレイが面白かった」とか結構思い出す事ができるんだ。だから、記録として残そうと思った。色々忘れる事が多いからね。嫌な記憶は覚える癖に」
「あの」
「何かな?」
「もし見せてもらえるならそのビデオ、観させてください」
「どうせならもっと興奮する事をしないかい?」
「自撮りですか?」
「そういう事さ」
水菜を客間で抱く事にしたエリオットは、ソファに座らせる。
襟を大胆に開くと軍服の上着を脱いだ。
2人で見つめ合う。
銀色の瞳が茶色の瞳を見つめる。
そして確かめるように唇を重ね出す。
「ンッ…ンッ…エリオットさん…」
「待っていたんだろう?俺も待っていた」
まるで纏わりつくように身体を動かす。
水菜を洋服を脱がし、下着を外し、そして2つの蛇のように絡まり出す。
水菜の股を大胆に開かせる。そして花びらを盛大に舐める。
彼女が喘ぎ始めた。
久しぶり過ぎて興奮が追いつかない。
すると、エリオットは正面の大きなモニターを見るように促す。
「え!?……こ、これは…?」
今、まさにされている光景がモニターに出されている。
下半身でエリオットが蠢いている。
一旦、エリオットがそこから離れて、胸を舌で舐めながら言った。
「ビックリしただろう?今、まさにライブ中継だよ。自分の顔が映ってないから安心できるだろう…?」
確かに映っているのは水菜の胸から下の部分だけだ。しかもかなり近くにカメラが寄って見える。
エリオットが大股を開かせ、よく濡れている光景を見せる。
「自分自身の下半身がドロドロに濡れる感覚はわかるけど実際に見える事はないだろう?こんなにしている……男を誘う濡れ方だ」
「私……こんなに……濡らしているの」
そこから溢れるように愛液が流れていた。
するとエリオットの銀髪が映る。そしてまた激しく口で愛する。その口の動きが見えた。とことんエッチな口だった。
水菜の興奮に反応してドロドロに濡れていく。舌先が花の芯を攻撃する。
「アウッ!アアッ!スゴイ!」
「もう…そろそろ…イクかな?」
「エリオット…!ダメェ!イク…!いっちゃう!」
絶頂にいく所でエリオットが深くキスをした。
水菜の身体が軽く痙攣して、エリオットの身体にしがみつく。
そのまま横たわる。モニターは水菜からは見えない。
彼女は軽く脱力感に襲われている。
「ハアッ…ハアッ…いった後のこれ…気持ちいい…」
「だろうね…。どうする?続きさせて貰えるかな?」
「させて貰えるなら俺の上に背中を向けて乗って?」
ソファにどっかり座るエリオット。
水菜が全裸で自分の上に乗る。
「こんなの初めて…」
「身体を預けて。体重を預けてみて…?支えるから」
「……んっ……」
「入れるよ。いいね…」
こんなの作りものの世界だと思ったけど、実際にされてみると気持ちいい。
ああ……また快感の嵐がくる…。
モニターに映る私はその日、淫らに求めた。まるで纏わりつくようなカメラの視線を感じて。
モニター越しのエリオットさんも、目の前の淫楽に夢中になって、その顔は綺麗に歪んでいた。
器用な腰が私を喰らい尽くす。
その一部始終をカメラは見つめていた…。
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