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黒猫現る 少しの夢を見させる 青年編

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 その後、半年位は二人と付き合っていたが、中野麗子とは初めて抱いた後、結婚を決めさせられた。式の予定が決まって、理恵に分かれ話を切り出した。彼女はうすうす気づいていたのか、すんなり承諾した。俺は、昇進の道を選んでしまった。会社の連中の間では、社長の娘は学生時代から男関係が激しく、かなり遊んでいるというウワサだったが。

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港を見下ろすホテルの一室にいた。ローズピンクのキャミソール姿で、長い髪の毛を拭きながら風呂から麗子が出てきた。麗子がこのホテルの最上階のレストランを予約し、俺は食事に誘われたのだが、麗子は最初から泊るつもりだったようだ。酔い過ぎたから、部屋をとってきて、と相変わらず上から目線で見下すような言い方だ。

「うぅーん 恥ずかしいからあんまりみつめないでー 新一さんもシャワーしてきてぇー」と自分からそんな恰好見せているくせに、甘ったるい声で、俺の首に巻き付いてきた。

 俺が、バスローブだけで、ソファーでビールを飲もうとしていたら、向かいの椅子から俺の上に乗っかってきてキスをせがんできた。強い香水の匂いに嫌気を感じたが、俺は髪の毛をかきあげ、耳元から首すじに沿って唇をはわしながら、麗子の中心をパンティの上から指で撫で上げていった。もう、すでに湿ってきているようだ。肩紐をずらし、ブラをしていない乳房をむきだしにして、乳首を口に含んでころがしていると

「あぁーもう だめーそんなこと 嫌だ 麗子恥ずかしいぃー」

パンティの上から撫でていても、浸み出てきている。指をくぐらせて中に入れると、もうあふれ出すかのようだった。

「だめよー もう いぃー 早く、ベッドでして ねぇ連れて行って お願い あぁー」 

 最初に恥ずかしがっていたのは、芝居だったようで、麗子は激しく悶えてきた。これも、芝居なのかも。俺の心には、少し怒りが込み上げてきた。麗子を抱き上げ、乱暴気味にベッドに転がして、覆いかぶさっていった。麗子はしがみついてきたが、キャミソールをはぎ取り、花の刺繍で縁取られたパンティを尻からゆっくりとずらしていった。全裸を見ると、腕で隠すようにしていたが、あふれるような乳房、意外と腰はくびれ、白い肌に黒い陰毛がくっきりとしており、そのキワは剃ったみたいで、手入れしているようだ。

「裸にしてみると、いい身体しているな。思いっきり、責めて、辱めてやるからな」

「あぁー そんなぁー 麗子を思いっきり愛してぇー」

 俺は、両脚を持ち上げて、腿から中心に向かってじわじわと舌を這わしていった。縁をゆったりと舐め、時たま陰芯に差し込んでは抜いて、又、縁を舐める。麗子は、首を振って、我慢ならないようだ。俺は、覆いかぶさって、軽く2回抜き差しした

「いゃー そんなの もっとぉー」と言って、腰を振ってきた。

「もっとなんだ。言ってみろ」といじめ始めた。

「うぅー そんなこと 恥ずかしいわ うーん、もっと奥までー」

「駄目だ、欲しかったら、お前が跨ってきて自分で入れろ」

「えぇー そんなこと出来ないわ お願いよー」

「出来るよ 麗子 愛して欲しいんだろー」

 麗子はそれでも首を嫌々しながら、跨ってきた。自分で俺のものを触って入れた。髪の毛を振り乱しながら、上下に動いてあえぎだした。でも、俺は、麗子の身体を振り降ろして

「今度は、四つん這いになって、ベッドの横から尻を突きだしてみろ」

「そんな恥ずかしいこと出来るわけないわ どうしてー」

「大丈夫だょ 二人だけだし、麗子は可愛いから、思いっきり突いてやるから」

 麗子は、入れて欲しくて、プライドも忘れてしまったように、尻を突き出す姿勢をしだした。それでも、俺は、あそこの周りをなぞるようにして入れなかった。

「早くぅー お願いよ」

「欲しかったら、欲しいって言ってみろ 入れて欲しいって」

「あぁーもう嫌だ、私 お願いします、麗子に入れてください」

 立ったまま、ようやく、そこに突き立てて行った。征服するかのように・・。麗子は大きな声を出していたが、泣いているようにも聞こえた。しかし、この後、身体の関係を理由に強引に結婚をせまられていった。

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 式を上げてからも、俺は、夜の生活も優位に立つようにしていて、麗子に正常位で終えることはしなかった。お互い、子供はまだ望んでいなかったので、予防だけはしていた。

 俺は、しばらくして、昇進し全店の統括部長になった。しかし、中野社長以下数人の重役は原料不正を続けていたが、俺は気づかない振りをして、他の業務に力を注いでいた。店の客足は確実に落ちているのに、新店オープンとかで誤魔化していた。半年程過ぎたが、俺は新商品開発、店のオペレーション改善とか、仕事に没頭していた。麗子のことも、抱かない日々が増えて行った。

 家に帰っても、麗子は留守のことが多くなり、朝も寝ていたり、食事も全く用意しなくなっていた。おそらく、男友達と夜遅くまで遊びまわっているみたいだ。派手な下着を付けて出掛けるので、身体の関係もあるかも知れない。そのことを、それとなく言うと、パパのお陰で昇進出来たんだから、まるで結婚してあげたんだからと言いたげに上から言ってくる。もう、夫婦間の触れ合いも会話も無い状態だった。

 もう駄目だと思った。離婚しよう。結婚したことを後悔した。俺は、白瀬理恵のことを想い出していた。彼女とならうまくいっていたかも。その夜、麗子は酒の臭いをさせながら、帰ってきた、離婚の話を切り出すと、顔を真っ赤にしてヒステリックに叫び出した。

「どうして、あなただって、もう私としようとしないし、ほったらかしじゃない。寂しいから、昔のお友達と会っているのよ。私と別れたら、パパだって・・。あなたの立場なくなるわよ。ねぇ、お願い、私いいお嫁さんになるから、考え直して」

「もう、遅いんだよ。もう無理だ。決めた」

 1ヵ月後、俺は家を出た。麗子は、自分の父親には、俺が夜の時ひどい仕打ちをして、麗子をいじめると説明していた。まるっきり、嘘ではないので、俺は、なんにも弁解しなかった。しばらくして、突然、俺に職場移動の辞令が出た。うちの中で売上が一番悪い店の店長で、、あと半年のうちに売り上げを倍にしなければ廃店というノルマ付きだ。

 仕打ちがひどすぎると思ったが、中野社長は社内には、「彼の能力ならばなんとかしてくれるだろうから」と説明していた。社内のみんなから同情とか励ましの声をかけられ、理恵も心配して寄ってきて何か言おうとしているのをさえぎって、独りで飲み歩いていた。

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俺は、後悔していた。あの時、昇進に眼が眩んで、麗子を選んでしまったこと。弱気になって、中野社長一派の不正を正せなかったこと。

「お前が後悔する前に連れて行ってやる。夢をみてこい」と黒猫がしゃべった。「なんだ、こいつは」と俺は、そのまま眠り込んでしまっていた。
 
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