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無限の赤龍帝

作者:メア
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ライザー戦開始





 さて、戦いが始まる。俺は母さんにこのミスティルテインを渡したのだが…………ふと思い出した。

「なあ、これって神殺しが付与されてるヤドリギだよな」

「そうじゃよ」

「ライザー、死ぬんじゃね?」

「死ぬな」

「「あっ、はっ、はっ、はっ」」

ロリっ子の母親と笑い合う。

「まずいかの?」

「マズイな。代わりにこれでいいんじゃね」

「ほう、メデューサの瞳か。だが、色々と面倒じゃの。もう、このままでよいわ。むしろ、手持ちでどうとでもなるしの」

「わかった」

そんな会話をしていると、俺達は移動された。

『この旅のゲームは城攻めでございます。ユーリ・ナベリウス様の陣地は城の城門近辺。ライザー・フェニックス様は玉座の間でございます』

外にすると中が有利すぎるから、門に侵入したところからスタートか。

「別に城の外からでも構わんがの。城ごと破壊すればよいだけじゃし」

「ダメだろ」

「…………だめ…………」

「ふむ、致し方ないの~」

作戦タイムがどんどん過ぎて行くが、作戦すらたてない。そして、開始時間がになったが、俺達はそのままだべっていた。

「行かぬのか?」

「そうじゃの。では、行ってくるとするか。お主らは適当に遊んでおれ」

九重の言葉に母さんは立ち上がって城へと向かっていった。

「さて、見ものだな…………」

「遊び…………行ってきても良いのか?」

「いいんじゃないか?」

「じゃあ、九重は試して来る」

九重はとてとてと尻尾を揺らしながら、向かって行く。

「リタ」

「任せて」

リタが九重の後を付いて行く。

「どうする?」

「…………護衛…………?」

「まあ、そうだな。白音、鳥を取って来て」

「…………ん」

一瞬で消える白音。後は俺とユーリのみ。

「んじゃまあ、暇つぶしにイチャイチャするか」

「…………する…………」

それから、俺はナベリウスを膝の上に乗せて、ディープキスして、お互いの口を舐めあったりしたり、一緒に携帯ゲームしたりしていた。




白夜叉



 う~む。城攻めとは久しぶりじゃの。しかし、どこから進むか悩むのう。目の前には城の壁が有る。

「ん」

「なんじゃ、来おったのか」

「うん。力を試してみたいのじゃ」

「そうか。では、リタは護衛かの」

「はい」

二人がおるなら適当かつ、派手に宣戦布告の狼煙を上げるかの。

「では、付いて参れ」

「はい」

「うん」

私は拳を引いて、目の前の壁を小突く。すると轟音が轟く。

「さて、道が出来たの。逝くぞ」

「「こくこく」」

大穴が空いたのだから、ゆっくりと場内へと歩いて侵入する。

「ふむ。早速来おったの。どれ、お前達にここは任せるぞ」

「うん。任せて」

「では、私はサポートに回ります」

我はゆっくりと扇子を開いて若い者達を見学しておるとするかの。

「ほれ、きたぞ」

双子の姉妹で、チェーンソーを使ってるやつらがこっちへ来よる。ポーン8名の投入か。

「狐び~むなのじゃ」

九本の尻尾からそれぞれ金色の奔流が発射されおった。それらは全て城の内部を破壊しながら進んでおる。

「「ちょっ!?」」

「火力が違いすぎるの」

「ですね」

九重がやったのは狭い廊下で点では無く面での攻撃。それも大量の魔力を圧縮して放った砲撃じゃ。そうじゃな、ドラゴンショットならぬフォックスショットじゃな


「えっと、ここから…………乱射して…………止めは、インディグネ…………」

「いや、オーバーキルだよ」

「そうじゃな」

雨あれれとビームの次に砲弾を叩き込まれたポーンどもは既にリタイアしておるようだの。

『ライザー・フェニックス様、ポーン8名。リタイアです』

「九重、強いのじゃ…………いや、敵が弱すぎるだけか?」

「そうじゃの。これはチュートリアルという奴じゃしの」

「それは白夜叉様ですから…………いえ、否定はしませんが」

しかし、弱すぎるの。

「まあ、良い。リタよ、道を作れ」

「一直線でですか?」

「一直線じゃ」

「御意。おいで、ブリューナク」

光輝く槍がリタの手に現れおった。そして、投擲体勢を取る。

「貫け、ブリューナクっ!!」

投擲された槍は天井を吹き飛ばして上階へと進んで行きおる。破壊力もなかなかで、結構消し飛びおったな。

『ライザー・フェニックス様、ルーク2名。リタイアです』

「うむ。よくやった」

「ありがとうございます」

「では、私は逝くぞ。お主らは適当に探検でもしておれ」

私は飛び上がって上階へと進んで行く。下の二人も本当に探検に行きおったようじゃ。さて、なんとかは高いところが好きと言っただけあって、玉座は高い所に有った。というか、なぜにテラスが全開じゃ?

「きっ、貴様…………」

「見つけたぞ焼き鳥よ」

焼き鳥の側には女が一匹。

「ライザー様――――」

「ユーベルーナ、さが…………」

「――――っ!?」

「遅いの。喰らえ」

私が召喚した龍が女を城の上部ごと食らいつく。バリバリと喰らておるの。

「くそっ、くそっ!?」

焼き鳥は無駄に炎を龍にぶつけおる。

「かっ、かっ、かっ。その程度ではこやつを傷つける事などできぬわ」

『ライザー・フェニックス様、クイーン1名。リタイアです』

「おっ、オノレ…………」

「身の程知らずの雑魚が、私の娘候補に手を出そうとなどするからじゃ」

扇子を閉じると同時に龍を消す。必要も無いからの。

「なっ、何者だ…………」

「私の名を問うか。だが、答えてやらぬな。塵芥に名乗る名など無いのでの」

「きっ、貴様っ!? ふざけるのも大概にしろっ!! 俺は名門であるフェニックス家の人間だぞっ!! それを貴様ぁああああっっ!!!」

「はっ、たかが焼き鳥風情が吠えよるわ。貴様など、せいぜい三流以下じゃな。フォレス・ガロのゴミと同程度か」

「何だか知らんが、無性に腹が立つぞっ!!! この野郎っ!!!」

炎の翼を展開して、こちらへと突撃してきよった。

「ほう…………来るか。よかろう、遊んでやる」

「なめるなぁああああああああぁっ!!!!」

放たれる炎は扇子のひと振りで弾き飛ばすのじゃ。それから、接近して扇子で軽く上から叩いてやる。

「あがっ!?」

それだけで、床を突き抜けて地中にめり込みおった。

「踏ん張りがたりぬの」

「まだだ、まだ負けんっ!! 俺は不死だからなっ!! 貴様が死ぬまで何度でも復活して嬲り殺してやるっ!!」

瞬時に戻って来た焼き鳥。

「ふむ。では、やってみるがよい。ほれ、飛んでこい小童」

取りあえず、今度は上へと扇子で叩き上げてやった。




白音



 命令通り、私は焼き鳥を取りに来た。なんだか、邪魔なのが二人いる。城壁の近くにいるから、本陣の強襲でも考えてたみたい。

「シーリス、カーラマイン、本陣はまだですの?」

「はい。もうまもなくかと」

「待て。そこに隠れて居る奴、出てこい」

「…………隠れていない」

普通に城壁を歩いていただけだし。

「我が名はカーラマイン。ライザー様の騎士だ。貴様は?」

「イッセー先輩のルーク」

「何?」

「え?」

「違いますわよね?」

「…………」

不思議がってる。小首をかしげて悩んだ後、理解した。

「訂正。ユーリのルーク」

「そっ、そうですわよね」

「…………という事になってる」

「ちょっ!? どういう事ですの!!」

「ユーリの眷属は全てご主人様…………イッセー先輩の物。ユーリ自身も含めて…………全部のっとてる」

「なっ、なんて身の程知らずな悪魔ですかっ!! シーリス、カーラマイン、やっておしまいなさいっ!!」

「「はっ!?」」

「…………」

「何だ、何か言いたそうだな」

「…………そこはあらほら…………何でも無いです。装着。来てください」

エクスカリバーをグローブとして作り変えた神器を右手に装着する。左手にはティルフィングをグローブとして持っている。ティルフィングは鞘から抜くたびに必ず一人の命を奪い,三度まで望みをかなえるが,やがて持ち主も破滅するという物らしい。これをエクスカリバーと融合させる事で呪いを無効化しているらしい。三度だけて有るけど、一日三回になってるのでお得。ご主人様にチャージしてもらえばもっとお得。

「訳のわからんことを…………まあ、良い」

「ただ、滅ぼすまで」

突っ込んで来る人と衝撃波を打ってくる。早いけど…………対した事無い。射線も問題無い。

「…………衝撃波なんて対した事有りません」

衝撃波を片手で弾いて、もう一人のナイトが振り下ろして来た剣を掴んで砕く。

「なっ」

「これはお返しです」

えぐり込むようにしてお腹を殴ると、穴が空いて光となって消えました。そして、何度目かのアナウンスが流れて来ます。

「普通に近づくのは面倒です」

城壁を殴って破壊し、出来た瓦礫を投げつけます。

「くっ!?」

「だっ、大丈夫ですの!!」

「ひっ、姫様っ、お逃げ…………」

瓦礫を衝撃波で防いでる間に透明になって接近し、背後から首を掴む。

「…………はい、終わりです」

聖なるオーラで一瞬にして首を切断する。爪の切れ味はエクスカリバーやティルフィングと同じなので、良く斬れます。

「そっ、そんな…………ありえませんわ…………」

「…………次です」

「まっ、待ちなさい。わっ、私はこう…………んぐっ!?」

降参なんてさせません。私が受けた命令は連れて来いですから。よって、グレイプニルで猿轡をしてから、同じくグレイプニルで拘束する。

「んん~~~っ!!(私をどうする気ですかっ!!)」

「焼き鳥だから…………食べる?」

「んんんんんっ!!!!!(いやぁあああぁあぁぁっ!!!)」

ミッションコンプリート。褒めて貰えます。






 
 

 
後書き
どう考えても楽勝ムード。フェニックス家は悲惨であります。 
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