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Fate/imMoral foreignerS

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始まりから夏休みまで
  彼女の本性が垣間見れた話

 
前書き
こんにちは、クソ作者です。
本来ならば主人公の彼がメスになるまでだいぶあるんですがもうなんかメス堕ちさせたいので次回から前立腺開発してメスにさせたいと思います。
なのでそういった描写が苦手な方は読まない方が身のためです。
ではどうぞ。
 

 
あれから時は過ぎ、夕方。
今日は金曜日だしもちろん登校日。でも僕は今日学校には行ってない。
なぜならば

「ほら♡まだだせるだろ?」
「無理…無理です!もうでないからぁ!!」

昨日の夜から引き続き、なんだかんだでずっとセックスしているからだ。
あの葛飾北斎と。

「も、もう無理…っ!」
「あっ!どこいくんだいますたあ殿!」

一瞬の隙をついてベッドから抜け出し、重い身体をひきずって冷蔵庫まで行く。

朝とか昼とか小休止を挟んだもののそれ以外はずっとやりっ放しだ。
もう、僕の身体がもたない。
冷蔵庫を開け二リットルのペットボトルをらっぱ飲みし、乾いた身体にどんどん流し込む。

「っ…はあっ…。」

冷えた水が喉を通り、お腹に入っていくのが分かる。
セックスはスポーツだ。なんていうけど実際そうだ。ここまでやればさすがに疲れる。

「…。」
「な、なに?」

何やら視線を感じて振り向いてみると、北斎ちゃんが頬杖をついてにやにやしながら僕を見ていた。
何もしないのが逆に怖い。

「いや、いじめがいのありそうな可愛いケツだと思ってナ。」
「…!!」

反射的に両手でお尻を隠す。

「うーん…そういやますたあ殿はケツで自慰する"あなにい"とか前立腺に興味あったよナァ?」
「ありません!!そんなのありませんから!!!」

確かにスマホでそれは調べたことがある。
でもほんの…ほんの数十回程度だ。
興味なんて全然ないしやろうとすら考えてない。

「どうだい?次からは趣向を変えてますたあ殿の前立腺開発ってのは?」
「しません!なんだったら普通にセックスする方がマシだよ!!」
「ホー、言ったナ?」

しまった。
まさかこれは…誘導尋問だったのか…。

「じゃあやろうか、フツーのせっくす♡」
「!!」

ベッドから出て、僕の足首を掴むと北斎ちゃんは女の子とは思えないパワーで僕を引っ張っていく。

「ま、待って!お願い!やりますから!!やりますから今は休憩させて!!お願いします!!」
「ふふん、そうやって嫌がるフリして誘ってるんだろぉ?ますたあ殿のコトはなぁんだってお見通しサ♡」

なんにも見通せてないよ…。
このままだと僕はまたベッドに引きずり込まれて朝が来るまでヤリ続けるやつだ。
そんなのはごめんだ。なんとかして回避する方法を探さなくては…!
と、そう思ったときである。

「おーい葛城ー!いるかー!?」
「!」

ドンドンドンと強めにドアを叩く音と共に、聞き覚えのある声。
これは友人の声だ。

「おや、お客さんかい?」
「出てくるから待っててね!いい!?絶っっ対にそこから動かないでよ!?」
「はいはい。」

全裸のまま出るのはよくない。
とりあえず昨日の晩からそのままのワイシャツと下着を手繰り寄せ急いで着る。

「葛城ー!!」
「はーい!今出るよー!!」

玄関まで駆け、ドアのチェーンを外して扉をあける。
そこには僕のFGOが出来なくなった際、治せないかとあれこれしてくれた友人の姿があった。

「おはよ…友作くん…。」
「なんてかっこしてんだ葛城…。」

よく見ればボタンをかけ間違えてるワイシャツ。
下はズボンをはいておらず、さらには急いでいたせいで若干息切れている僕。
うん。完全に『ついさっきまでヤッてました』って人のそれだ。隠しきれてないね。

「てか今日どうしたんだよ。何の連絡もなく休むからさ。」
「あ、あーちょっと熱っぽくてさ…。」

少し演技っぽく頭をおさえ、ふらつく。

「大丈夫かよ?飯は?」
「うん…食べる気しなくって…。」
「それはダメだろ。なんでもいいからとりあえず食わねぇと…。」

そういい、彼は玄関に上がろうとするが止める。
今部屋に上がられたら確実にマズい。

「なんだよ?」
「いやほら、うつしちゃうかもしれないし。」
「平気だって。飯作ったらすぐ帰るから。」
「だ、大丈夫だって!自分で作れるから…!」
「って言っといていつもコンビニのサラダで済ましてんだろ?友達なんだからたまには作らせろ。」

なんとかして食い止める。
そしてそんな必死な僕を見て友作くんは

「葛城。」
「な、なに…?」
「お前隠し事してるな?」
「…!!」

明らかに図星なリアクションをとってしまい、友作くんは確信したように笑みをうかべた。

「べ、別に隠し事なんて…」
「さっきから挙動不審なんだよ。熱だから家に入れたくない?だったらもうちょい普通にしてんじゃないの?なぁ葛城。」
「あ、あの…それは…。」
「ともかく入れろ。大丈夫だって!変なものあっても俺はそれくらいじゃ驚かねぇから!」
「でもダメだよ!!ダメなものはダメなんだって!!」

無理矢理入ろうとする友作くんをなんとかして止めようとするが、あっちは部活は入ってはいないものの力仕事のバイトをしているせいか体育会系のがっしりした身体付きをしている。
痩せっぽちの僕がどう頑張っても止められる相手ではない。
押さえ続けてはいるも、彼は確実に一歩一歩部屋に侵入している。

「入れろよ葛城…!そこまでされたら俺もムキになって入りたくなっちゃうだろ…!!」
「ぜ…ぜったいだめぇ…っ!!」

僕の努力もむなしく、友作くんは靴を脱ぎ始め、部屋への第一歩を踏み出した。
だめだ。それはだめだ

「うるさいねぇ。そんなら上がらせりゃいいだろ?」
「……。」
「……。」

僕の努力は水泡に帰した。
そこにはTシャツを着たお栄ちゃんが仁王立ちで立っていたのだ。
なんてことしてくれるんだとうなだれる僕。
そして、

「え…あ、ああ…え?」

目の前の状況に思考が追い付かず、言葉が出てこない友作くん。

「ますたあ殿のお友達かい?」
「あ…はい、そうです。鉢庭 友作(はちにわ ゆうさく)と申します…。」

どうして敬語になるのさ。

「飯、作ってくれるんだろ?」
「あ、まぁ…はい。」



それから、友作くんはご飯を作ってくれたのだがやはり現実に葛飾北斎がいるということがまだ受け入れられないんだろう。
混乱のあまり、彼は砂糖と塩を間違えると言う初歩的かつ大惨事なミスを犯してしまい結局料理はナシとなった。
そのかわり。

「いやーうまいねェ!この"ぴざ"っていうのは!」

デリバリーでピザを頼んだ。
最初は北斎ちゃんの口に合うかどうか不安だったけども、気に入ってくれたらしい。

「ますたあ殿は食わないのかい?」
「いや、僕はもうお腹いっぱいだから。」
「なんでい。とんでもなく少食じゃないか!」

一枚食べたしポテトも食べたからもういいんだよ。

「で、本題に入りたいんだが…ひとついいですか。」

と、仲良く食べてると友作くんが口を開いた。

「なんだい?折角のぴざの礼だ。なんでもお答えするヨ?」
「まず聞きたいのはあなたは本当に葛飾北斎か、ということなんですが…。」

友作くんの疑問。
それに対して北斎ちゃんは当たり前のように答える。

「うん。おれァ確かに葛飾北斎。正確にますたあ殿が持つ北斎だ。」
「ますたあ殿…葛城の事ですか?」
「うん…そうなんだと思うけど…その…。」

僕が状況を説明する。
この北斎はゲームから、すなわちFGOの僕のカルデアからやって来たこと。
どうやって来たかは分からない。ただ会いに行きたいと思ったら気付けばここにいた。

「嘘みたいな話だよね。信じられないでしょ?」
「ああ、しかし夢じゃないし嘘でもない。ここにこうして、葛飾北斎は存在している…。」

と、大体のことを話すと友作くんは腕を組んで考え始める。

「葛城がFGOを出来なくなったのと、何か関係でもあるのか…?それとも…。」

独り言をぼそぼそと呟きながら、友作くんはパンクしそうになっている頭の中を整理してるんだろう。

「葛城。」
「なに?」
「これはあくまで俺の推測なんだが、葛飾北斎はお前のFGOのデータを触媒にして召喚されたんじゃないか?」
「データが…触媒?」

数日前からFGOが出来なくなった。
いくらタップしても反応しないし、更にはアンインストールも出来ない。
それが北斎ちゃんがこちらにやってきた理由と関係あるんじゃないかと、友作くんは結び付けたのだ。

「だが大事なのはそこじゃない。問題は"何故召喚されたか"だ。」
「何故って、おれはますたあ殿に会いてぇから来たのサ。それ以外の理由もねぇヨ?」
「それは分かってます。あなたは自分から"来た"のではなく、誰かに"連れてこさせられた"可能性も否定出来ないんです。」

確かに、北斎ちゃんは会いたいと思ったら来れたと言っていた。
自分の力で来たわけではなさそうだ。
でも、

「連れてこさせられたって…誰に?」

問題は北斎ちゃんをこちら側に呼んだ者が何なのかだ。

「漫画や小説じゃないが、魔術師…とか?」

それはいくらなんでも現実から離れすぎてはいないだろうか?
とはいっても、今目の前で北斎ちゃんがいること自体が現実離れしているのだけれど。

「もしくは…聖杯?」

魔術師が呼んだ。もしくは聖杯があって、それが彼女を呼び出した?
現実は既に侵食されている。
もう何があったとしてもおかしくはないのかもしれない。
けど、

「ところでますたあ殿。腹も膨れた事だし、ご友人が帰ったら早速シようじゃないか♡」

真剣な話をしているのに僕にすりより腕を絡ませてくる北斎ちゃん。
Tシャツが大きいせいか片方の肩が見えていて非常に妖艶である。

「シ、シようって何を?」
「なーにとぼけてんだい?んじゃあそんな忘れっぽいますたあ殿に教えてやるヨ。」

僕のすぐ横まで顔を近付け、吐息まじりにそっと囁く。

「せ っ く す だ ヨ ♡」
「っーーーー!!!!」

耳元で囁かれる甘い言葉。
声が鼓膜を震わせ、脳を痺れさせ、僕は思わず声にならない声を上げる。

「お?ますたあ殿。まだ何もしてねぇってのにこっちは随分と元気じゃないか?」
「ち、ちがっ…!」
「…大変…仲がよろしいんですのね…。」

目の前で繰り広げられる僕へのセクハラに、友作くんは混乱しすぎて思わずお嬢様言葉になりかけている。

「じゃ、じゃあ俺邪魔そうだし帰るわ。」

雰囲気を察したのだろう。
友作くんは椅子から立ち上がると荷物を持ち、早歩きで玄関へと向かっていく。

「お願い待って!!!」
「なんだよ!?」

北斎ちゃんから抜け出し、帰ろうとする友作くんの足にしがみつく。
帰すわけにはいかないからだ。

「お願い!!人助けだと思って帰らないで!!なんならここに泊まってもいいからぁ!!」
「お、お前アレだろ!?北斎さんとこれから魔力供給すんだろ!?幸せじゃん!!」
「あれは幸せなんかじゃない!!地獄だよ!!体験したことないからそう言えるんだ!!」

好きな人で脱童貞できた?なら幸せじゃん。
そう思う人もたくさんいるだろう。
でもあれは違う。

「はは、なんたっておれとますたあ殿は昨晩からブッ続けで魔力供給してんのサ。」
「えぇ…。」

ドン引きするよね。
そりゃもうするよね。

「そ、そっかそっか!じゃあタクヤと平野には風邪だって嘘ついとくから!んじゃ!」

と、一瞬の隙をついて友作くんは抜け出し、玄関までかけていくと

「待って!!お願い!!助けて!!!」
「じゃあな葛城!!土日はゆっくり過ごせよ!!!」

最後にそう吐き捨て、慌てるように出ていった。
バタンと勢いよく閉まるドア。
希望の扉は閉ざされた。
むなしく手を伸ばしているぼくはそのままの姿勢で固まり、そして…

「ということでますたあ殿。邪魔物もいなくなったワケだし…。」

肩にポンと置かれる手。
なんでだろう。すごく怖い。
好きなキャラクターとえっちができるってヲタクくんなら誰でも夢見るであろう展開だけどやっぱりすごく怖い。


「続きをシようじゃないか♡」
「…!!」

振り向けばそこには彼女。
だめだ、このままでは北斎ちゃんにいいようにされてしまうだけだ。
そうだ!僕はマスターなんだ。
ならこっちの方が上ってところをちゃんと見せないと…!!

「あの…ほ、北斎ちゃん!」
「?」
「その…セックスとかそういうの以外にさ…もっと互いを…色々と知るべきじゃないかな!」

語尾を強めて言う。
僕がそんなふうに言うと思わなかったのだろう。
北斎ちゃんはやや驚いている。

「どういう…意味だい?」
「その…好きな人とセックスできるのはすごく嬉しいよ!でもさすがに限度があると思うんだ!」
「…。」

北斎ちゃんは黙る。
よし、きっとこれは効いてるんだな。

「それに、ずっとセックスばっかりなんてやってたら…折角のそれも嫌になるよ。そう思わない?」
「おれは…思わねぇヨ…。」

うつむき加減な北斎ちゃんだが、ここは心を鬼にして、ちょっと可哀想だけどびしっと言わなければ。

「でも…少しくらいは…いいだろ?おれはますたあ殿の為になることといやぁこんくらいしか出来ねぇ…だから」
「だからもなにもないよ!!」

少し強めに怒鳴ると、北斎ちゃんは肩をびくりと震わせる。

「ナァ…ますたあ殿。」
「なに?」
「そこまで怒鳴って…おれとそんなにシたかねぇって…ますたあ殿は、おれのことが嫌いなのかい?」

嫌い?
逆だ。むしろすごく大好きだ。
でももうセックスは嫌なんだ。
だから僕はあえて言わせてもらう。

けど、
この一言がまさかあんな結果を招くことになるなんて、
このときの僕は、思いもしなかった。

「嫌いになるかもしれない。もしこのままの状態で、北斎ちゃんがまたセックスしようって言うのなら。」

ショックを受けたような顔をする。
ただ僕は伝えたかったんだ。
きっとセックス以外にも仲良くなれる方法があるんだよって。
だからまずはそれをやめさせようとした。
でも、僕の圧倒的な人とのコミュニケーション不足がここで災いした。

僕は人のことを一切考えず、ただ"嫌い"と言ってしまったのだ。
もっと他にも、言い方はあっただろうに。

「ナァ…今…"嫌い"って言ったのかい?」
「それはあくまで例えであって…もしかしたらのはな…っ!?」

言い切る前に押し倒される。
すごい力だ。一切の抵抗も許されないまま、僕は床に寝転がされた。

「嫌いってなんだ?ますたあ殿はおれが嫌いなのか?ナァ、どうなんだ?」

光のない目で僕の瞳を覗き込む。
押し倒され、手首をがっちりと捕まれた僕は動くことが出来ない。

「き、きらいなんかじゃない…むしろだいすきで」
「じゃあなんで嫌いなんて言ったんだ!!」
「…っ!」

今度は僕が怒鳴られ、肩をすくませる。

「おれはただ…ますたあ殿に今までもらった恩を返したくて…!」
「お、恩って…。」
「必死で調べたんだ。どういうのが好きか、どういったのが良いか、ずっとずっとますたあ殿の事だけ考えてきたんだ。なのに…それなのに…!」

掴む手に力がこもり、痛みが走る。

「北斎ちゃん…い、いたいよ…!」
「痛い?そりゃ痛いだろうナ。でもますたあ殿に嫌いって言われた時、おれもそんくらい心が痛かった。それに…。」

腕を掴んでいた手がゆっくりと離れる。
やっと自由になれた、と思ったのも束の間

「あ…かは…っ!」
「こんくらい…息が詰まるほど苦しかったサ。」

その両手は今度、僕の首を掴んだ。

「ほ…ほぐさい…ちゃ」
「さっきから北斎北斎ってなんだい?昨日の夜みたいに"お栄ちゃん"って呼んどくれ?それとも嫌いだから呼べねぇってのかい?」
「ち…ちが…っ!」

言葉を発しようにも、絞められた首からは掠れたような声しか出ない。
苦しい。頭に酸素が送られてこなくなって、すごくぼーっとする。

「おねがい…やめ…て…っ。」
「嫌いなら好きにさせればいい。おれがますたあ殿のことだけ考えてたように、ますたあ殿もおれのことだけしか考えられないようにすりゃいい。なんだ、簡単なことじゃないか。」

こっちの話など一切聞いていない。
薄れ行く意識の中、ただ北斎ちゃんの顔だけがハッキリと映る。

目を細め、にんまりと笑っている。

「ああ…やっぱその表情が最高サ…♡絵に描いて額縁に飾りてぇくらいに。」

僕の苦しい顔を見て、笑っている。

「ナァ、もっと見せとくれ?ますたあ殿の苦しい顔、見れば見るほどおれのまたぐらがアツくなって濡れてくるんだ。」
「や…め……。」

腕を掴み、首から離そうとするもとんでもない力でおさえこんでおり、平均以下の腕力しかない僕ではびくともしない。
さらに時間がかかればかかるほど酸素はなくなり、そして余計に力も入らなくなる。
目の前がまっくらになる。

そこで僕は、ついに意識を手放した。




 
 

 
後書き
(死んで)ないです。まだ終わりません。
次回からが本番、北斎ちゃんが葛城くんの性癖を丸裸にし、自分の歪んだ欲望を全力でぶつけにかかります。
最初はかろうじて残っている理性で必死に抗う葛城くん。だがいじめられていくにつれて心の奥底に秘めている"メス"としての本能が次第に覚醒していき、彼は禁断の領域へと突入する…。
にしても首絞めはやはりニッチ過ぎましたね。
 
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