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聖国のジルフリーデ 〜勇ましき姫と気高き女騎士と、男勝りな女戦士と妖艶な女盗賊は、媚薬の罠に乱れ喘ぎよがり狂うも、心だけは屈しない〜

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過去編 孤高の戦姫は、獣欲の爪に敗北する

 
前書き
◇登場人物

・ロザヴィーヌ

 本章の主人公。愛称は「ロザ」。某国の王女にして槍術に秀でた才媛であり、帝国の侵略によって属国となった祖国を奪還するべく、「反逆者(レジスタンス)」を率いて戦い続けてきた。仲間達が倒れ独りになっても諦めず、敵の本拠地まで乗り込むほどの勇敢さを持っている。さらに、緑色の髪をポニーテールに束ねたその美貌は、10代とは思えないほどの色香を纏っている。年齢は16歳。身長158cm。
 スリーサイズは上から94、52、88。カップサイズはF。
※イラストはスマートフォンアプリ「カスタムキャスト」で作成。

・ババルオ
 本章のラスボス。アンジャルノン将軍をも従える帝国の上位貴族であり、某国を征服し暴虐と凌辱の限りを尽くしていた。でっぷりと肥え太った肉体を持つ醜男であるが、その外観に反して高い戦闘力を有しており、愛用の鉤爪があれば女の肌を傷付けず服だけを切り裂くことも出来る。さらに逞しい逸物の持ち主であり、今まで何百人もの某国人の女性を慰み者にしてきた。
 最近は、媚薬の原液を使った怪しい薬液を手に入れたらしい……。

・ベルグ
 ロザヴィーヌとは昔馴染みの上級騎士。彼女に槍術の基礎を授けた武芸の達人であり、一騎当千の実力を誇る猛者だったが……。年齢は18歳。
 ※原案は影騎士先生。


・カスタムキャスト製おまけのおまけ:メイド編
 

 
「奴を捕らえろッ!」
「観念しろォッ、この敗北者の雌がァッ!」

 絢爛に飾られた廊下を駆ける、一つの影。漆黒のローブに身を隠したその「刺客」に、帝国兵達が次々と襲い掛かる。
 だが、彼女(・・)に止まる気配はなく。自分を捕縛しようと迫る男達が「間合い」に入った瞬間、その懐から素早く「得物」を取り出してきた。

「ぐぉあぁあッ!?」
「がはぁあッ!」

 突き出された鋭利な「槍」は、彼女を組み伏せようと飛び掛かってきた帝国兵達を瞬く間に迎撃し、その鮮血で廊下を染め上げていく。
 そんな一方的な「突撃」が続き――やがて、1人の兵も残らなくなった頃。大きな扉を前に足を止めた「刺客」は、そこでようやく漆黒のローブを脱ぎ捨てた。

「……帝国貴族の近衛兵にしては、随分と手応えのない連中だったわね」

 緑色の髪を、ポニーテールに結い。紫を基調とする戦装束から滲む豊饒な肢体とその色香で、数多の男達を惑わせてきた槍使いの美少女。

 某国の戦姫――ロザヴィーヌ。

 彼女はこの某国を侵略し、暴虐の限りを尽くす帝国軍に反旗を翻した、「反逆者(レジスタンス)」唯一の生き残りであり。数多の屍を越え、この国の命運を背負い某国各地を転戦してきた、「最後の希望」であった。
 王家の象徴である、紫の戦装束を身に纏い。彼女は得手とする武具を、今日という日のために練り上げてきた技を、磨き続けてきたのである。

 この国を蹂躙し、重税を課して民を苦しめ、国中の女を犯し続けている、強欲にして好色なる人面獣心の怪物――帝国貴族ババルオを倒し。愛する祖国に、かつての平和を取り戻すために。

「若くして亡くなられた母上の分まで、私に愛情を注いでくれた父上を討ち……この国を踏み躙り。女と見れば、欲望を満たすための道具としか思わない。そんな男にいつまでも、玉座を渡してはおけないわ」

 やがて、ポニーテールと乳房を揺らしながら。父の形見でもある愛用の槍を握りしめ、ロザヴィーヌは勢いよく扉を開く。

「帝国貴族ババルオッ! この国を我が物顔で牛耳り、民を苦しめ暴虐の限りを尽くし! あまつさえ、民草のために身を粉にしてきた先代国王を『弱者』と切り捨て、抹殺したあなたの所業! 断じて許すわけにはいかない! 亡き真の国王に代わり、このロザヴィーヌが誅殺に参った! 観念して裁きを受けなさいッ!」

 そこから間髪入れず豊満な乳房を弾ませながら、謁見の間へと駆け込んだ戦乙女は――槍の切っ先を、玉座へと向けるのだった。

「……全く、騒々しいことこの上ないわい。大人しくその白い股を開き、儂の逸物で喘いでおれば良かったものを」

 だが。某国各地の軍事拠点を潰され、王城に突撃され、近衛兵達まで倒されたというのに。
 女傑の甘い匂いに股間を膨らませ、玉座に踏ん反り返っている諸悪の根源――帝国貴族ババルオは。全く取り乱す気配もなく、頬杖をついて座している。

 その肥え太った髭面の男は、帝国製の煌びやかな装束に身を包んでいるが……その装束が泣き出しかねないほどの醜い顔の持ち主でもあった。
 鼻は豚のように低く丸く、唇はでっぷりと太く前面に突き出ており、贅肉のあまり首は胴体とほぼ一体化してしまっている。繋がった太眉の下にある細い目は、粘つくような眼差しで眼前の美少女の肢体を見つめていた。

「破廉恥な……! あなた如きに明け渡すような純潔など、持ち合わせてはいないわッ!」
「やれやれ、小煩くて敵わんわい。……儂がこの状況になっても、取り乱しておらん理由がわからんのか」
「……!?」

 その下卑た視線と物言いに怒るロザヴィーヌは、ババルオの言葉に不審なものを感じ、周囲を見渡す。だが、罠や伏兵の気配は全く感じられない。

「……必要ないからだよ。儂1人さえ、残っておればな!」

 それまで気怠げに座していたババルオが――突如目の色を変え、立ち上がってきたのはその直後であった。両手の袖から伸びる鉤爪が、天井のシャンデリアの光を浴びて妖しい輝きを放つ。

「なっ――!」
「まずは、その要らん服を剥ぎ取るとしようか。これから娼婦に堕ちるお前には、無用の長物だからなァッ!」

 その贅肉だらけの外観からは、想像もつかない速さであった。一瞬にして玉座から飛び出し、ロザヴィーヌの間合いへと接近してきたババルオは、己の鉤爪を一気に振るう。
 間一髪。その一閃を回避した戦姫は胸を揺らして、反撃へと移った。

「くぅっ……このおぉッ!」
「近衛兵さえ倒せば後は楽勝、とでも思ったか? 残念だのう、ロザヴィーヌよ!」

 だが、槍の切っ先がババルオを捉えるよりも速く。その体躯に反した流麗な蹴りが、槍の柄に命中し狙いを逸らしてしまった。

「あっ……!?」
「女を犯し続けるには腰を振り続けねばならんし、体力も要る。ただの好色漢が、この国の女共を何百人も抱けるとでも思ったのかのう?」
「くっ……はぁあぁあーッ!」

 その「いなし」に瞠目しつつも、ロザヴィーヌは素早く体勢を切り返し、第2の刺突を見舞う。

「そうやって、武器だけで戦おうとしてるうちは『達人』にはなれん。武器を握る儂自身も、武器となるのだよ」

 だが。今まで、幾多の帝国兵達を一瞬のうちに仕留めてきた、必殺の一閃は。

「あっ……!?」
「これで分かっただろう。儂はただの動けるデブではない、超動けるデブだ……未熟者めがッ!」

 容易くそれを見切ったババルオの鉤爪に、あっさりと弾き落とされてしまった。そして、丸腰となってしまった無防備な彼女を、欲深き強者の刃が襲う。

「……っ、あぁああッ!」
「ん〜、いい匂いだ。やはり戦装束に封じられた女の匂いは、熟成されていてたまらんのう。ガキの分際で良く育った乳も尻も、そそるわい」

 だが、ババルオの鉤爪は彼女の薄皮一枚傷つけることなく。その戦装束を――戦姫としての誇りだけを斬り裂き、瞬く間に彼女を生まれたままの姿にしてしまった。
 シャンデリアに照らされた白い肢体が、淫靡な輝きを放ち。16歳の若さに反した色香を、さらに強調している。

 まだ男を知らない処女は、その責め苦に耐えきれず――苦楽を共にしてきた武具を落とし、秘部を隠しながら膝をついてしまう。それが、戦士としての彼女の限界であった。

「女が男と真正面から戦う時点で、すでにハンデは生じておるのだ。今のお前が本気で儂と渡り合うつもりでいたのなら、飛び道具(・・・・)の一つでも用意しておくべきだったな」
「ううっ……!」
「……それにしても、服を剥かれたぐらいで戦意喪失とは情けない。だから言ったであろう、お前は股さえ開いておればよかったのだと」
「くっ……!」
「まぁ、結果として収まるところに収まったのだ。別に構わんよ。……やっと、これ(・・)を使えることだしな」
「……!?」

 そんな彼女を、下卑た笑みを浮かべて見下ろしながら。鉤爪を袖の内側に収納し、懐から何らかの「液体」が入った「瓶」を取り出したババルオは――口元を、歪に歪めていた。

「これが何だか分かるか? 媚薬の原液に粘性を加えた、性奴隷調教用の薬液(ローション)だ」
「……ッ!?」

 これから始まる「宴」に、期待と股間を膨らませて。

「一度、やってみたかったのだよ。正義の勇士を気取り、民のためと無駄な努力に邁進するお前の誇りを……根刮ぎ踏み躙るような『調教』をな!」
 
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