あいつの女ということに強引にさせられて
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4-7
3月になって、いちごが
「お姉ちゃん 慎吾君 受かったってー 京都行ちゃうんだよー」
「そう 良かったじゃぁない」
「だけど もう 直ぐ お別れだよー」
「お別れったって そんなに遠くじゃないから 会いに行けるわよ」
「だってさー 離れていると・・ 大学入ると 又 新しい女の子と知り合いになるでしょ クラブとか 飲み会とか 私のことなんか忘れられたら、どーうしょ」
「そんなの気にしてたら・・ いちごのこと 忘れるような子だったら いちごのほうから振りなさいな もっと いい男の子みつかるかもよ」
「簡単に言うね ウチ 慎吾君が好き」
「だったら、いちごも勉強して、同じ大学に行くのね」
「冷たーい 言い方 塾でも 受かるかどうか 50%だって」
「そこまで行ってるんだったら 大丈夫 いちごなら 頑張れー」
いちごは週に2回、電車で塾に通っていて、その日は帰ってきても、遅くまで勉強している姿を見ている。私は、同じ部屋なので、いちごが気にしないように、付き合ってと本を読むようにしていた。だから、きっと、いちごは合格すると信じていた。
いちごが春休みになって、数日前からお母さんの部屋に、白地に大きなバラの図柄のノースリーブのワンピース、ローズピンクのカーディガンが掛けてあるなと思っていたら、やはり、又、泊りがけで旅行するから、留守をお願いねと言ってきた。歳の割には、若いづくりな洋服で・・今度は、数人の友達と伊勢のほうに行くと言っていた。誘われたから、仕方なくて断れないのよって、いい訳がましいことを・・。
私は、もう、どうでも良かった。好きにすればいいやと。だけど、出掛ける日の朝、その洋服の横に、花柄が透けて見えるようなスリップが掛けられているのが見えた。やっぱり、あんなのを着て、男の人と出かけるんだと思いながら、私は仕事に向かった。早く、家を出たいと・・顔もあんまり見たくない・・。
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