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『外伝:青』崩壊した世界に来たけど僕はここでもお栄ちゃんにいじめられる

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返り討ちにあってしまった話

 
前書き
どうもこんにちは、クソ作者です。
この話ではついに舞くんの元にフォーリナーが三人も揃っちゃうお話になります。多いですね。(まぁ今後の展開でさらに二人来てフォーリナーは計五人になるんですけどね。)
さて、甘やかされて夢の世界に閉じ込められた舞くんはどうなるのか、それでは本編へどうぞ。 

 
「ああ、そうなんだ。電話に出られねぇくらい具合が悪くてナ。今日は休ませてもらっていいかい?」


夕暮れ。
マイの働いている酒飲み処、『蜘蛛の糸』に電話をかけ、今日はマイは休むと伝える。
店のお偉いさんはマイが言っていた通り優しく、理由については詳しく聞かずゆっくり休めと言われた。

「さて…。」

受話器を戻し、振り返る。

「…。」

そこにいるのはそふぁに寝転がったマイ。
ただ寝ているのならいい。しかし、一向に起きないときた。

「おーい、仕事休み入れといたぞー。」

ゆすっても、耳のそばで大きめの声で呼んでも、乳首やちんちんいじめても、果てはあなるにでぃるどぶち込んでも全く起きない。
マイは1度寝たら中々起きないのは昔から知ってるが、めざましが鳴っても起きないとはどういうことだろうか?

こうして起きなかったのは、あびいに色々やられた時がそうだったが…

……。
いや、待て
また”ソレ”か?
そう思った時だ。

「お栄さん!!大変!大変なの!!」
「お。」

噂をすればなんとやら、
どこからともなく、大層慌てた様子であびいがやってきた。

「大変ってなんだい?こちとらマイが起きなくて一大事なんだ。」
「それよ!舞さんが起きないことに関係するの!!ともかく着いてきて!!」

マイが起きない。
そう伝えるとあびいは説明する間も惜しいのか、おれの手を引っ張って”跳んだ”

「…。」

気がつけばそこは夢の世界。
時空間を自在に行き来できるあびいにとって、夢と現実を超えるなんざ朝飯前だ。
おれ?おれはどうするのかって?
おれァマイのさあばんとだ。
ますたあの夢にお邪魔するくらい、別にできないことじゃねぇヨ。

「ほら見てお栄さん!知らない間に”アレ”が建ってたの!」
「ホー、ありゃ随分と立派な宮殿サァ。」

あびいが指さした先にあるのはなんとも豪華絢爛な宮殿。
マイの気配はそこからする。なら、行くしかねぇ。

「気をつけてお栄さん!そこには門番が…!」
「門番だァ?」

ずかずかと入り込もうとしたおれにあびいがそう警告してくれる。
すると突然、青い炎がたちのぼる。
何事かと思えば人型を形作り、複数のそれがゆらゆらとゆらめきながらおれを囲んだ。

「へぇ、そう簡単には通さねぇってのかい?」

人型の炎は何も答えない。
ただ、俺の言ったことを肯定するように頭の部分がゆらめいた。

「じゃあ、火消しをしてから通らせてもらうヨ!!」






数分前…。

煌びやかな宮殿。青い炎をゆらめかせる炎の精こと私の召使い達。
豪華絢爛な場所と言えど、これは全て私の望むものには程遠い。
しかし、今手に入った。
私の望むものが。欲しくて欲しくてたまらなかったものが。

彼が生ける炎の能力を使ったことで、私と彼は会わなければならないという"縁”が生まれた。
待った。ずっと待った。
会えるその時が来るまで、私は彼をずっと待ち続けていた。
彼がこの崩壊世界なるものに落ちてきた時も、
己の身一つでこの世界を駆け抜けてきた時も、
自分と同じように傾国と呼ばれ恐れ敬われてい時も、
待った。待った甲斐があった。
夢で繋がり、まさにその時が来た。

今彼は、全ての知識を焼却され、赤子同然となった。
言葉も忘れ、理性も消え去った。
見た目はそのままでいい、こんなに立派な男性が赤ん坊みたいに甘えてくる方がよほど興奮する。
さて、今私の膝の上で幸せそうに眠っている彼は、そろそろ起きるだろう。

「舞様。そろそろ起きてくださいませ。」

頭を撫で、優しく声をかけると舞様はゆっくりと目を開ける。
さぁ、どのようにして私に懐いてくれるのか。
赤子に理性などない。だから、全力で甘えて欲しい。
さぁ、はやく、さぁ、さぁ、さぁ!

「きゃん!!」


………




…え?

「わうわうわう!!」

起きるなり、四つん這いなった舞様。
なるほど、はいはいかなと思いましたがそんなことはなく、忙しなく動き回りわんわんと吠えた。
そんな…これでは赤子などではなく

「仔犬…。」
「わう!わんわん!!」

落ち着きのない挙動。
舌を出し、少々やかましく吠える。
そう、赤子特有の喃語ではなく、わんと吠えている
それはまさに仔犬。
彼は…舞様は、
人間の赤子ではなく、犬の赤子になったと…?

「くぅ…くぅん」
「あっあぁもうちょっと待ってください!待ってくださいってば!!」

私に身を乗り出し、頬をぺろぺろ舐める舞様。
仔犬とはいえ見た目はそのまま。
背の高い舞様がこうして乗りかかってくれば、体格的に小さい私が耐えられるはずもなく、押し倒されてしまう。

「あぁもうくすぐったい!こら!めっ!大人しくしなさい!!待て!待てです!待ってください!!」

私が何度言えども、仔犬と化した舞様はお構い無しに私の顔中をべろべろと舐め回す。
これは計算外だ。なんとかしないと…。

「ええっ!?ま、舞様!?」

彼は純新無垢な仔犬となった。
そう、思ったのが間違いだった。
だって彼は

「はっはっ♡ふーっ♡ふーっ♡」

おちんちんを勃起させ、腰を振って私の下半身に擦りつけている。
人間としての知性も、理性も全て私が焼却した。
それがいけなかったのかもしれない。
彼は今犬として、いや、動物の本能に従って私と交尾しようとしている。

「あ、あの…舞様?」
「わう!!うううう…!!」

強めに吠え、歯を見せて唸る。
先程の忙しなくも可愛らしい姿はどこへやら、
今私を押し倒しているのは、まさに獣。

だが、多少予想外のことは起きてはいますがこれも計算のうち…

「ふふ…いいですよ。たくさん甘えたいのですね。」

優しく抱擁し、なだめるように語りかける。
獣のようなむき出しの欲望など、包み込んでしまえば無力も同然。

「…おや?」

と、舞様のお顔を胸にうずめさせ、よしよしと頭を撫でていたその時、召使い達に動きがあった。
おそらく、私に感づいてやってきた侵入者…もとい葛飾北斎だろう。

「大方舞様を取り戻しに来たのでしょうが、それも無駄なこと。彼は今こうして、私に甘えっきりなのですから。」
「ふーっ♡ふーっ♡がぶっ!」
「えっ、あっ舞様それは…っ♡」

一度顔を離した舞様。
すると大きく口を開け、私の乳房にかぶりつく。
そうして乳頭を舌でいじり回しながら、器用にちゅうちゅうと吸い始めた。

「そうですか…気が立っていたのはお腹が空いていたからなのですね?」
「…ん、んっ、んっ、」
「分かりました。ここは夢の世界。あなたの思うがままに…。」

おっぱいが飲みたい。
ならばその願望は叶えて差し上げましょう。
そうすると乳頭から滲んでくるのは乳白色の液体。つまりは母乳。
それがでることが分かると舞様は無我夢中で飲み始めた。

「ではよろしいですか?舞様。」

姿勢を変え、舞様は私のおっぱいを堪能したまま膝枕をする体勢になる。
そこから彼のそそり立つモノ、肉棒を優しく掴んで上下にゆっくりとしごく。

「授乳手こき、でしたっけ?食欲と性欲、同時に二つ満たせる画期的な体位と言えますね。どうです?舞様。」
「んっ、んっ、んっ、」
「…きいておりませんね。」

嬉しそうにたくさん飲んでおられているようで、こちらの事など気にもかけない。
無視されるのは少し嫌ではありますが、私にこれでもかと甘えてくれているのでなんの問題もありません。

「ん、んんっ♡んう…♡」
「舞様もみるく出ましたね…♡それではもっとたくさん出しましょうか♡ほぉら、ぴゅっぴゅ〜♡」

衰えることの無い"ソレ"
いくら出そうがどれだけ刺激しようが、それは萎えることなくピンと上を向き続けている。
やはり彼の性欲は、常人のものとは比べ物にならない。
底無しの性欲。疲れることを知らないスタミナ、快楽を得ることへの貪欲さ。観測(みて)いた時から気にはなっておりましたが、日々こんな彼を満足させている葛飾北斎とは一体何者なのでしょう。

「みてください。あなたの精液で手がどろどろですよ?」

精液に塗れたその手を舞様に見せつける。
しごけどしごけど止まらない射精。
粘度の高いそれは手に、指に絡み付き、いやらしく糸を引く。


しごくたびにぐちゅぐちゅといやらしい音が聞こえる。
精液がローション代わりになって、ますます舞様はどくどくと射精した。

「ぷぁっ、はっ、ふーっ♡ふーっ♡」

乳房から口を離した舞様。
お腹は膨れたのでしょうが、やはりまだ満足いっていない様子。
食欲は満たせたとて、性欲はまだまだ。
下半身もびくびくとしており、その期待の眼差しで私をじぃっと見つめている。

「ふふ…まだまだ物足りないのですね?」

一旦膝枕をやめて、舞様から離れる。

「底無しの性欲も、理性の無くなった心も、全て私が受け止めましょう。」

燃える身体。
青い炎は服を焼き、私は一糸まとわぬ姿となる。

「…!」
「ほら、見えますか舞様?」

裸となった私に、私の身体に、視線が釘付けとなる。
そうして仰向けになり、足を開いてみせた。

「"ココ"に、あなた様のおちんちんを入れるんです。さっきの手でするよりも何倍も…いえ、何百倍も何千倍も気持ちいいですよ?」
「はっ、ふ、ふーっ♡ふーっ♡」
「興奮しておられるのですね?ほら、いいですよ。この楊貴妃の胸に飛び込んできてください。」

両手を広げれば舞様は一目散に飛び込んでくる。
仔犬のように…いえ、実質仔犬なのですが舞様は愛らしくじゃれついてくる。

「はっ♡はっ♡はっ♡」
「ふふ…先程まであんなふうだった舞様がこうなると、身体中がゾクゾクしますね。」

胸に顔を突っ込んで自ら挟まれに来る舞様。
そしてさっきからずっと勃ちっぱなしのそれは、先っぽから透明なおつゆがダダ漏れ状態に。

「わう、くぅん…♡」
「ええ、分かっていますよ。舞様が欲しているもの、ヨダレを垂らすほどに焦がれているもの。さぁ、欲しい物は目と鼻の先、私がリードしますので、舞様はゆっくり、腰を動かしてくださいね?」
「わん!」

私の言うことが理解出来ているのか、押し倒した形になった彼は自分のものを私の場所へとあてがう。
根元を持ってあげ、そのまま優しくリードする

「わう!!」

はずだった。

「おぉ”っ♡♡♡♡」

舞様がとった行動は、無遠慮に、一気にその大きないちもつを押し込むこと。
予想だにしない衝撃と快楽で、汚い喘ぎ声を吐き出し思わず意識が飛びそうになる。

「あっ、ああ…くぅん…♡」
「きもち、いいですか…♡」

だらしなく開いた口元からはヨダレとともに嬌声が漏れ出る。

「どうです?楊貴妃の腟内(ナカ)は?さぁ、もっと動いて存分に堪能して下さい…♡」

舞様は遠慮せずにいきなり動き出す。
腰を前後に動かし、自分の気持ちいいようにただひたすらに快楽を貪るのみ。
たまらない。
この男を我がものにしたと思うと、身体中がまたゾクゾクと感じてしまう。

「は、はー…♡ふーっ♡ふーっ♡」

舞様は遠慮なしに腰を打ち付け続ける。
どちゅどちゅという、肉のぶつかり合う音に水気が混じる音。
舞様はそれでまっすぐこちらを見ている。
きもちよくなりたい。もっと欲しい。
彼の眼差しが私にそう訴えている。
きもちよくなりたい?ならしてさしあげましょう。
もっと欲しい?私は元飼い主のようにおあずけなどしません。好きなだけ貪ってください。

そして、楊貴妃に身も心も全てを委ね堕ちていってください。
それが、あなたの幸せなのですから。

「では、これも。」

舞様の首へと手を伸ばす。
服は焼き捨てた。だが、舞様の首には何故か不思議なことに首輪が残っていた。
ここは夢の世界。彼の首輪に対する強い思いがこうして焼かれてもなお存在させ続けているのでしょうが、それもここまで。

「焼いてしまいましょう。これであなたは自由な仔犬。葛飾北斎に束縛されて生きる可哀想な忠犬からは卒業です…♡」

指先にボッと青い炎が灯り、首輪を焼き切る。

つもりだった。

「がぶっ!!」
「あ痛っ!?」

今まで夢中になっていた舞様が、
突然私の手を噛んだ。

「え、ま、舞様?」
「うううううううう…!!」

おかしい。変だ。
あれだけ甘やかしたのに、あれだけ与えたのに、
私の目がおかしくなければ、
彼は今唸り声を上げ、私に向かって”威嚇”している…?

「舞様、何をおぉお”っ”♡♡♡」

腰のピストン運動が一気に早くなる。
乱暴に突き入れられるその肉棒。
腟内が蹂躙され、強引に快楽が引き出される。
それだけじゃない。

「まっ、まいさま…♡おねがいですそれは待っあっ♡あああっ♡♡♡」

抱き寄せ、乳房へとむしゃぶりつく。
乱暴に母乳を吸われ、がじがじと甘噛みをしながらこちらを見ている。

なぜ?どうして?
なぜ舞様は怒っている…?
私はただ甘やかしただけ。怒らせることなどひとつもした覚えがない。
なのに、なぜ?

「ああっ♡く…うぅっ♡♡」

そんな真面目なことを考えるも、やってくる絶頂に全部掻き消されてしまう。
持ち直そうとしても、絶頂は立て続けにやってくる。

「ま、まいひゃま…ま、まっへ…これいひょうは、らめ…れす♡」

乱暴にやっている。
そう言ったが舞様はそうでありながらこちらの気持ちよくなる場所、やり方を理解しているように突く。
理性や記憶なんてとうに焼却したというのに…

もしかして…身体が覚えている…?

「ふーっ♡ふーっ♡」
「…とま…った?」

もう何度目か分からない絶頂を迎えた後、舞様は急に大人しくなる。
大人しくなったといっても、まだ私の中に入れられたままのそれは怒張したまま。
おそらく休憩なのだろう。
なら今のうちに体勢を立て直し、舞様を大人しく…

「お…おおおおっ♡♡♡」

ずるりと抜かれ、カリ首がひっかかって汚い喘ぎ声を吐き出す。
もう、外見を取り繕ってる暇もない。
作戦変更だ。逃げよう。

「もう…むり…。」

快楽で痙攣し、足腰は立たない。
だから這ってでもその場から逃げ出す。
かつては傾国の乙女と呼ばれた私ですが、今ではこのザマ。
当時の人が見たらあまりの光景にショックを受けることでしょうね。

と、そこから逃げ出そうとした際、

「…。」
「え…ま、まい…さま?」

のしかかられ、手首をおさえつけられる。
完全に動けなくなった私。
首筋から感じるのは、ふーふーという舞様の荒い吐息。

嫌な予感がした。

「あ、あの、舞様?少し休憩してからにしませんか?舞様?聞いてますか舞様?」

お尻にあてがわれる舞様の大きなソレ。
もうその時点で、嫌な予感は的中したも同然。

「まっ、待ってください!お待ちください舞様!そこは入れるところではございま…」

位置を微調整し、ここだと分かると舞様は躊躇うことなく

「ひぎ…あ、がっ…♡」

本来入れるはずの場所ではないところ、アナルへとねじ込んできた。

「あ、あ…ああっ…ぐ、うぅっ♡♡♡」

異物が入り込む不快感。
狭いところを無理矢理広げられ、なんとも言えない感情が込み上げる。

「け、けいこくの…おとめであろうわたしが…こん、にゃの…あっ、ああああああっ♡♡♡」

そっちの都合など知らないと言わんばかりに舞様は腰を動かす。
腸内をずるずると蹂躙する規格外の肉棒。
これはいけないこと、正しいことではない。
なのに…それなのに…

「おひりが、きもちいいなんて…そんにゃの…そんなのへんたいみたいじゃないれすかあぁぁぁぁっ♡♡♡♡」

呂律の回らない言葉でそう叫ぶ。
間違っている。こんなの絶対うそだ。
途中まで計画通りだった。

舞様を夢の中へと招き、無害な少女を装いながら媚薬効果や酩酊にも似た症状を起こすライチによく似た果実を食べさせ、正常な判断力を奪う。
それからゆっくりと確実に堕ちてもらう。
甘やかし、甘やかし、甘やかして、
私に依存させ、さらには葛飾北斎や自分の生い立ち、それらに関する記憶を全て焼却。

全てを忘れ、本能のままに生きる赤子同然にしようとした。
そこまでは、上手くいってたのに…
どうして、どうして…

「どうしてわんちゃんなんですかあああああああああああーっ♡♡♡♡♡」

今ここにいるのは、
1人の男性を甘やかす傾国の乙女ではなく、
犬と化した男にアナルを貫かれ、絶頂している下品な女だ。

「ぐ、ぐぅ…っ♡なんれ…なんれよぉっ♡♡どうひてこんなめにぃぃ…っ♡♡」

作戦どおりにいかなかったこと。
そしてアナルでイッている自分が情けなくて、涙が出てきた。
歯を食いしばって耐えているのに、またお尻でイッてしまう。
嫌なのに…悔しいのに…!!

「おうおう、随分と面白い事になってんナァ…。」
「…!!」

誰かの声が聞こえた。

この空間にいるのは私と舞様。そして火の精の召使い達。
お尻を蹂躙され、こっちは大変なことになっているのにそんなお気楽なことを言っているのは一体誰なのでしょうと思い、ゆっくり顔を上げてみれば

「なっ…!?」
「で、お前さん誰だい?」

目の前にいたのは、葛飾北斎。
舞様のサーヴァントだ。

「ど、どうしてここに!?」
「おれァマイのさあばんとだ。だからマイの夢の中を自由に行き来できる。」
「そうではなく…!!」
「あぁ、”門番”かい?全部蹴散らしたヨ。」
「!?」

道理で…。
さっきから召使い達の気配がしないし、助けに来ないと思った。
この人が…全て倒してしまった。
しかし待って欲しい。

「そんな…ありえません…!数百を超えるほどの彼らをたった一人でたお…んぎぃっ♡♡♡」

彼女と話していても関係なし、舞様はひっきりなしに腰を動かしている。
また奥深くへと入り込み、真面目なところだと言うのに情けなくイッてしまう。

「ホー、アナルでイッてんのかい。」
「イッて…ませんんんんっ♡♡♡♡それよりどうか…たすけてくださいいぃ♡♡♡ほ”く"さ"い"さ"ん”!!」
「ンー、どうするかね。」

と、顎に手を添えてわざとらしく考え込んでいる。
この人…まさか私を弄んでいる…?
そう思った時だった。

「…おすわり。」

彼女が、ただその一言を発した。
するとどうだろうか、

「…。」

私に覆いかぶさっていた舞様は自分のものを引き抜き、なんと言われた通り座った。

おかしい、ありえない。

「どうして…?」
「何がだい?」
「記憶も、理性も全部焼き払ったのに…サーヴァントのことなんか覚えてるはずないのに…!!」
「へぇ、そういうことしたんだナ。おれのマイに。」
「っ!!」

いけない。
余計なことを口走ってしまった。
北斎が私を睨みつける。
普段なら返り討ちにできなくもない。けど今は状況が悪すぎる。
足腰が立たない。力が入らない。
このままでは、やられてしまう。

「全部話せ、夢の中に押し入ってマイに何した?」
「え、えへへ…な、なんだっけな〜?ユゥユゥ、よく思い出せないや…。」
「…。」


このままではいけないと思い、第一再臨に戻ってやり過ごすことにする。
北斎の目が明らかに危ない目だ。
下手すれば殺られる。
ここは愛嬌を振りまいてうまく誤魔化して…

「…マイ。」
「?」
「犯せ。」
「えっ!?わ、わわわわ!!待って!!待ってください!!全部話します!!話しますからぁ!!!」


……数分後


「なるほど。人のますたあ手篭めにして赤ん坊みたいにあやしてやろうと。」
「…ごめんなさい。」

慌てて言い訳を述べた。包み隠さず全部話した
北斎は怖い顔のまま、腕組みをしてこちらを見下ろしてただずっと黙って聞いていた。
説明していた際、生きた心地がしなかったし時間も無限に感じられた。

「しかしマイは赤ん坊じゃなく仔犬になったと。」
「はい、そうなんです…。今思えばそこから全てが狂ったんじゃないかと…。」
「なに被害者ぶってんだ…。」

北斎はしゃがみ、舞様を撫でる。
その際、舞様はとびかからない。襲いかかろうともしない。

「わう」
「おーよしよし。」

唸らないし吠えないし、本当に躾の行き届いた忠犬っぷりを私に見せつけた。

「おれに関する記憶もない。人間として備わってる理性もない。だったらこれはなんだと言やぁ、本当に”身体に染み付いちまってる”のかもナァ?」

観測(みて)いたから分かる。
彼は今日までこうして、以前居た世界でも葛飾北斎から”躾”をされてきた。
犬らしく振る舞うこと、葛飾北斎は絶対的なご主人様であること。
だから、彼は理性と記憶を焼かれて犬同然になったし、飼い主のことは忘れなかった。
そしてその飼い主からもらったもの、主従の証である”首輪”は最高の宝物。
奪う者がいるなら、容赦なんてしない。

「さて、それじゃあ人間に戻ろうか、マゾ犬。」
「えっ、どうやって…」

彼はもう何もかもを焼かれている。
煤となったものはもう、元には戻らない。
なのに北斎はさも当然のようにそういい、手に取った筆で舞様の額をとん、とつついた。
すると

「…。」
「おはよう、マイ。」

おすわりの体制からあひる座りになり、舞様は目をぱちくりさせ、北斎をゆっくりと見上げる。

「お栄ちゃん…?」
「心の底から犬になった気分はどうだった?」
「そっか…僕…確かユゥユゥに…!」

人間らしい仕草。そして人語もなんの問題もなく話せている。
まさか、あの一瞬で葛城舞の全ての記憶を復元したとでも…?

「ユゥユゥ!その格好はどうしたの!?」
「マイマイがやったんですぅ!!ばかぁ!!」

振り返り、犯された本人に心配されるのはあまりいい気持ちがしない。
ともかく、このまま舞様に犯されるという恐れは消えた。
作戦は失敗に終わってしまったけれどしょうがない。

また改めて来るとしよう。

「それじゃあ、マイマイの記憶も戻った事だしめでたしめでたし!あたしは帰るね!ばいばーい!」

覚束無い足取りでなんとか立ち上がり、服をまとって愛嬌たっぷりのスマイルで手を振って別れを告げる。
うん、これでいい。終わりよければすべてよしなんて言うもんね。
ハッピーエンドで良かったね



















「どこへ、行こうとしてるのかしら?」
「ふぇ?」

次の瞬間、足に何かヌルヌルとしたものが巻き付き、凄まじい力で引っ張られる。
足元を見ればそれは触手。吸盤の並んだ蛸足。
今ほとんどの力を使えない。
ただされるがまま、逆さ吊りになってしまった。

「な、なんでぇ!?今すごくいい感じに終わりそうだったのに!!」
「だめよ。悪いことをしたらおしおきを受けなきゃ。」

スカートをおさえ、北斎に叫ぶ。
しかしこの触手の主は彼女じゃなかった。

「こんにちは。フォーリナー楊貴妃さん。ずっと前から舞さんを観測(みて)たみたいだけど、舞さんはお栄さんの所有物(モノ)なの。泥棒は良くないわ…。」
「…!」

舞様の…マイマイの連れているもう1人のサーヴァント。
あたしと同じフォーリナークラスのアビゲイルだった。

「ほぉ、楊貴妃!あの世界三大美女の!」

真名を知るなり、北斎は顔を輝かせ紙と筆を取り出した。
そうだ。彼女はれっきとした絵描き。きっと描かせろと頼み込んでくるはず。
なら、描かせる代わりに助けて欲しいと取引をもちかければ…。

「じゃああびい、楊貴妃殿を触手でブチ犯しとくれ。」




……

…え?いまなんて?

「ええ、わかったわ。」
「えっ、ま、待って!待ってください!!」
「あ、それとついでにマイも頼むヨ。」
「!!!???」

ブチ犯す?あたしを?楊貴妃を?
絵を描くんじゃなかったの?

「あの楊貴妃殿が蛸足に犯されるサマを拝めて絵で描けるんだ。こいつァ二度とねぇ機会だからナァ!」
「お仕置きも出来てお栄さんも絵が描ける。一石二鳥ね。」

そうやって笑顔で仲睦まじく話している2人だけども、話している内容は恐ろしいこと極まりない。

「ひ、ひいぃぃっ!!」

宙吊りのあたしにうねうねと迫る触手。
そして隣には

「何で僕もなの!?僕拐われてたんだよ!?ねぇお栄ちゃん!!アビー!!」
「おれを覚えててくれたとはいえ、簡単に楊貴妃殿に堕とされてたんだ。飼い主としてそんなダメ犬にしつけた覚えはねぇんだけどナァ…ってなわけでマイもお仕置きサ♡」

何故かお仕置きされるマイマイ。

「さぁ、お仕置きの時間よ…♡」
「いや…たすけ」

アビゲイルが掲げた手を振り下ろしたと同時に、
触手が一斉に群がってきた。








「あえっ♡えへへへへっ♡めしゅいきもっ♡せーしもとまんないよぉ♡♡♡」
「もういやぁ…イキたくないのぉ♡まえもうしろも、もう…イクのやらぁ…♡♡」

どれくらい、経っただろう。
時間の経過など気にしていられないほど、あたしとマイマイは犯された。
穴という穴を犯され、やめてと懇願してもやめさせて貰えず、
イッてもイッてもやめさせてもらえず、条件をクリアすればやめさせてあげると希望をチラつかせてきたと思えば、実はそれは無理難題な絶望だったり、さらには北斎が満足のいく絵を描くまでいつまでも続けさせられた。
そうしてやっと、

「…どうだい?」
「最高よお栄さん!!楊貴妃さんのイき狂う顔も素敵だけど、やっぱり舞さんの泣いてる顔がたまらないわ!」
「だろう?あびいも趣ってやつがよく分かるじゃないか。」

開放された。
びくびくと痙攣し、あたしとマイマイはよく分からないネバネバした粘液まみれになってその場に横たわっている。

犯されすぎたせいでまともな思考ができない。
でも、これだけはちゃんと考えられる。

「もう、ひとのものは…とりません…ごめんなさい…。」

大切なものは、もう二度と奪わないことにしようと。

 
 

 
後書き
めでたしめでたし(めでたくねーよ)
 
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