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『外伝:青』崩壊した世界に来たけど僕はここでもお栄ちゃんにいじめられる

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傾国の乙女に甘やかされて堕とされる話

 
前書き
続きです。 

 
「あ、あのぅ…。」
「うん?どうしたのかなマイマイ。」

ニコニコと笑顔のユゥユゥ。
対して僕は不安げな顔で、彼女の視線を避けるように身をよじる。

「その…やっぱり…ちょっと恥ずかしいよ…。」
「マイマイは言ってくれたよね?なんでもしてくれるって。もしかしてそれは嘘だったのかな?」
「あ、いや…その…。」

あの後、結局射精はさせて貰えず生殺し。甘い言葉を囁き続け、時節彼女の指が乳首をなぞり、背中を撫で上げ、玉袋をくすぐり亀頭を責める。

その後、温泉から上がり泥酔にも似た感覚でうまく動けない僕はユゥユゥのされるがままに。
今僕が身に付けている、いや、着せられたのはこれは服なのかと疑ってしまうほどに透けているチャイナドレス。

「ふふ。マイマイの見られちゃいけないトコ、ぜーんぶ見えるね♡」
「…。」
「ほら隠さないで。ユゥユゥの言う事、なーんでも聞いてくれるんでしょ?」

服を着ているのに見られたらいけないところを見られている羞恥心。
そのせいで、下着としての役目を果たせていない布面積のが極限まで少なくされたそれを内側から押し上げてしまう正直者な僕のおちんちん。

僕は今、視姦されている。
世界三大美女に数えられている楊貴妃に、オモチャにされている。

「ねぇ、これ。どうしたのかなぁ?」
「…っ。」
「マイマイのぷっくりした可愛い乳首、こんなにかたくなって触って欲しいよぉって言ってるみたいだね♡」
「そんな…こと。」
「ううん、そんなこと、あるよ。」

頬杖をついてニコニコしながら観察していたユゥユゥはスっと立ち上がり、僕の方へ近付く。

「素直に言えたら、マイマイが触って欲しいとこぜーんぶ触ってあげるね♡」
「…っ。」
「嘘なんかじゃないよ?ユゥユゥはあの二人…葛飾北斎やアビゲイルみたいなんかに意地悪しないし嘘もつかない。当然、いじめたりなんかもしないよ?」

と、僕の耳元で甘い言葉を囁く。
それと同時に彼女の手が太ももを伝い、おちんちんを掠め、それから腹部から上がっていき乳首をくるくるとなぞり出す。

焦らされている。
僕を、そう言わせるようにしている。
ユゥユゥが言ったように、僕はお栄ちゃんやアビーにいじめられているから分かる。
ここで僕が触ってくださいと言っても、絶対に触ってくれないし永久に焦らして遊ぶパターンだ。
それよりもまず、

「どうして…お栄ちゃんとアビーの事を…?」

何故彼女が2人のことを知っているかだ。

「ずーっと、観測(みて)たからだよ。マイマイのあんなことこんなこと、フォーリナー達と交わってたトコもぜーんぶ♡」
「…!」
「それでね、可哀想って思ったの。手足を縛ったり、射精おあずけされたり、それこそ人間以下の扱いを受けてたり。だからね、あたしがたくさん甘やかしてあげようって思ったの。」

乳首をいじることをやめると、彼女は僕の下半身へと手を伸ばす。

「や、やめっ…!」
「ううん、やーめない♡」

優しくゆっくりと握り込み、そのまま前後に、いたわるように優しくしごいていく。
気持ちいいけど、もどかしくてたまらなくなり身をよじらせるも、彼女は辞めない。
それどころかそんな僕を見て楽しんでいる。

「マイマイ、気持ちいい?」
「きもちよく、なんか…!」

下着越しにしごかれ、シルクの柔らかな感覚に包まれ嬌声をあげそうになる。

「…っ、…んんっ♡」
「へぇ…がまんしてるんだぁ♡でも強がっててもユゥユゥには分かるよ。気持ちよくって仕方ないんだよね?出したくってしょうがないんだよね?ほら、腰も引いちゃってるよ?」
「う、うる…さ」
「ねぇ、イキそう?イキそうだったら素直に言って欲しいな…。」

正直、もう限界だ。
でもここで彼女の思うがままにさせてたまるものかと、僕は必死に抵抗する。
耳元で囁かれようが、おちんちんをしごかれようが、
耐える。必死で耐えるんだ。

と、そう決意を固く誓ったその時だ。

「はい、あーん♡」
「!?」

油断していた口元に、
またあの何かライチのようなものがねじ込まれる。
腰に意識して力を入れていたせいで、思わぬ不意打ちに対処出来ない。
僕はそのまま怪しいライチの口内への侵入を許してしまった。
そしてまた来る、泥酔にも似た奇妙で気持ちのいい感覚。

「あ…う」
「ねぇねぇマイマイ。どうかな?射精、する?」
「…うん。する。」

頭がぼーっとして、身体が熱くなって、難しいことが考えられなくなって嘘がつけない。
僕はそのまま、ユゥユゥの言うことに頷くことしかできなくなる。

「じゃあお願いして欲しいなぁ♡僕射精したいよぉ♡って。ユゥユゥのお手手でイキたいよぉ♡って。ほらぁ♡」
「…。」

そう、言ってる。
ユゥユゥが、そう言ってってお願いしてる…。

「うん…しゃせぇ、ぼくしゃせぇしたいよぉ♡ユゥユゥのおててできもちよくなりたいのぉ♡」
「よーく、できました♡」

と、しごくスピードが一気に速くなる。
くすぐったくない、もどかしくもない。
ただただ気持ちいい。このまま一気に天国に行けそうなくらい。

「あ、ああっ♡あっだめっでちゃう…っ♡」
「ダメじゃないよ。ほら、しこしこ♡しーこしーこ♡」
「は、あぁんっ♡もうだめそれいじょうはもういっちゃ」

頭の中が、真っ白になる。
ショーツ越しに射精したそれは、染み出してユゥユゥの手を汚してピタピタと高級そうな床に滴り落ちた。
それを見て彼女は…

「ふふ…出ちゃったねぇ♡マイマイの精液、こんなにドロドロだよ?」

笑っていた。
笑って、僕の方に手のひらを向けてどれだけ出したかを見せつけてくる。

「じゃ、ぐちゅぐちゅして気持ち悪いから、パンツは脱いじゃおっか♡」
「…うん。」

局部を隠すには頼りないショーツを脱ぎ捨てる。
精液の糸がつぅっと伝い、切れ、まだ勃起の収まらないそれはチャイナドレスの前をこれでもかと押し上げてる。
それを見て、ユゥユゥはまた笑う。

「そうだよね、1回じゃシ足りないもんね。」

両手を広げ、慈愛に満ちた笑みで、

「ほら、おいで♡」

僕をその胸へと招き入れる。
迷うことなく飛び込む僕。
ほんのり暖かくて、いい匂いがする。
柔らかな感触に包み込まれて幸せになる。

イキたい、またシてもらいたい。
ユゥユゥにまた、優しく手でシてもらいたいんだ。

「いいこいいこ♡よーしよーし。」

ユゥユゥは撫でてくれる。
よしよしってして、僕はもっと幸せになる。

「こらぁ♡ダメだよマイマイ。おちんちんこすりつけないでってばぁ♡」

気がつけば彼女の太ももに、自分のおちんちんを挟もうとしてる。
だって、きもちよさそうだったから。
むちむちしたそこに挟み込んだら絶対気持ちいいはずだから。

「切なそうな顔したってダメだよ。って言いたいけどしょうがないなぁもう…♡」
「あ、あうっ♡」

そう言って仕方なさげに言うと、その太ももで僕のものを挟んできた。

「あっ、ああぁ…っ♡」

気持ちいい。
太腿の柔らかな感触に挟み込まれ、甘い声を漏らしてしまう。
いけないことだと思い、逃げようとするもユゥユゥがそれを許さない。
首に手を回して抱き寄せ、そこから僕の唇を奪った。

「んん…っ♡ん…♡」
「はむ…ん。ふふっ、マイマイってば蕩けた顔してる。ユゥユゥの腿コキ、そんなに気持ちいいんだね。」
「きもひ…いいれす…。」

呂律が回らない。
気持ちよすぎて口が閉まらず、端からはヨダレを垂らしている有様。
こんな顔してびくびくと腰が引けている間抜けなこの姿、到底人には見せられない。

でも、もういいんだ。

「いいよ。もっと甘えて。今までたくさんいじめられた分、ユゥユゥがいーっぱい甘やかしてあげるから。」

僕は、ここがいい。
ユゥユゥと一緒にいられるここがいい。
ここでたくさん甘やかしてもらって、幸せに過ごすんだ。
えへへ…嬉しいなぁ。ユゥユゥはにこにこしてる。
きっと僕自身の言葉でここにずっと住むと言えば、もっと笑ってくれて、もっと甘やかしてくれる。

「あえぇ♡えへっ…♡あのねユゥユゥ、ぼくねぇ…」

いじめられるなんて、もういやだ。
僕はここで一生ユゥユゥに甘やかしてもらうんだ。
ずっと、ずっと、
ほら、ユゥユゥも幸せそうだから。

「…。」
「なぁに、マイマイ?」
「…。」
「マイマイ…?」


ふと、我に返った。
あの謎の泥酔が切れたと言うべきか。
あれを食べさせられてから、僕はどうにも言動と思考がおかしくなる。

「…帰らなきゃ。」
「え?」

一瞬、ユゥユゥの顔が曇る。

「マイマイ…?なに、いってるの?」
「ごめんねユゥユゥ。僕、帰らなきゃいけないんだ。」

彼女から離れ、少しずつ、一歩一歩ゆっくりと下がっていく。

「帰るってどこに?お家?ここがマイマイのお家だよ?」
「ううん、違う。僕が帰らなきゃいけないところは…」

ユゥユゥが悲しそうな顔をする。
でもごめん。キミが何を考えているのかは分からないけど、僕は堕ちるつもりもないしここに住むつもりもない。


「お栄ちゃんのところだ。」

葛飾北斎。僕のお栄ちゃん。
それが僕の帰るところ。
あんな辛い日々を体験して、もう二度と離れるもんかと誓ったんだ。
それを自ら破ろうとするなんて、そんなのマスターもといマゾ犬失格だ。

「なんで?どうして!?あたしじゃだめなの!?」
「…ユゥユゥはダメなんかじゃない。でも、僕にはお栄ちゃんがいる。一番大事な人なんだ。」
「いちばん…だいじ…?」

ユゥユゥがしゃがみこみ、両手で顔を覆って泣き始める。
僕だって人間だ。
そんなことされれば良心はかなり痛む。けど、

「ごめん。僕はキミの大事な人にはなれない。」

ここは逃げることにした。
これ以上ここにいたらマズイ、と何やら第六感みたいなものが警笛を鳴らしてるんだ。
それにさっきから何かを肌で感じる。

熱いような、禍々しいような、
ともかくそんな、あまり良いものとは言えない空気。

そうして僕は踵を返し、宮殿から脱出しようとした

「あーあ。言う通りにしていれば良かったのに。」

その時だった。

「あつっ!?」

突然、青い炎が立ち上り僕の行く手を阻む。
他の出入口もそうだ。
ともかくこの部屋全てが、青い炎の壁に囲まれてしまっていた

「これは…。」
「帰るところ?ふふ、随分と面白いご冗談を言うのですね、舞様。」
「!!」

振り向くとそこにはユゥユゥ。
いや、よく分からない。
確かにユゥユゥなのだろうけど、先程とは明らかに何かが違っていた。

「私こそが、あなたの帰るべきところ。もう自ら苦しむ必要などないのです。」

口調は変わっている。そして見た目も大きく変わっている。
だけど、これは楊貴妃であって楊貴妃ではない。
僕が今まで接してきたのをユゥユゥとするならば、今目の前にいるのは”楊貴妃”。
歴史に名を刻んだ、傾国の乙女として知られた楊貴妃だ。

「どうにも怪しいと思ったんだ!僕をどうするつもりなの!?」
「どうする?決まっているでしょう?甘やかして、私に堕ちてもらう…と言いたいところですが、それはあくまで第2の目的。本来はと言いますと…。」

青い炎と裾をゆらめかせ、彼女は妖艶に笑って答えた。

「いわゆる、”取り立て”ですよ。」
「取り立て…?」
「そう。考えても見てください。見ず知らずの者が、自分の力を強引に無断で借りて使われたら、舞様はどう思われるでしょうか?」
「どうって…まさか!?」
「ええ、そのまさかです。」

楊貴妃の質問。そして僕は這いよる混沌との決戦を思い出す。
そうだ。あれに代償がないわけが無かったんだ。
僕は払うべき代償をずっと先延ばしにし続けてきただけ。
そしてそれが今、こうして取り立てに来た。

「天子様の代理でこの楊貴妃が来ました。無断で天子様の力を使ったのです。利息も込みでその見目麗しい身体でたっぷり支払ってもらわないといけませんよ。ねぇ?」
「…!」


青い炎が揺らめく。
そこから出てきた金魚のような炎の精が僕を囲むと、たちまち火柱に飲み込まれた。

「取り立てなんて…少し強引じゃないか!!」

しかしやられるままにはいかない。
お栄ちゃんの大筆を描き、くるりと回転し炎を振り払って僕は楊貴妃を睨みつけた。

「では、他にどのようにして返済していただけると?」
「確かに無断で借りたのはすごく失礼だったと思う。それは謝るよ。でもあの時はそうするしか無かったんだよ!」
「謝るだけで済むのなら、私がここに来る必要も無いのですが。」
「…。」

何も、言えない。
僕は楊貴妃の言う天子様に大きな”借り”を作ってしまった。
這いよる混沌の弱点、それは生ける炎の焔。
やつを倒すためにはそれを借りるしかなかった。
他に方法が無かった。
世界を救うために仕方がなかった。
そう言うのはずるいかもしれないけど、本当にそうだったんだ。

「それに、興味があったのです。」
「興味…?」

ふわり、とユゥユゥが浮き上がり、僕の方へとやって来る。
そうして細い綺麗な指が僕の顎に添えられ、くいと上を向けられた。

「ええ、あなたに。葛城舞という存在に。」
「…!?」

僕に…興味?

「その顔、その美貌。いいえ、外見だけではありません。邪神の精神支配すら払い除ける強固な意思も、あなたのすべてが私を虜にした。」

彼女の瞳が、僕を映す。
奥で青い炎がごうごうと燃えているような、その煌びやかで吸い込まれそうな双眸が、真っ直ぐ僕を見つめている。

「もしかしたら、取り立ての方が建前なのかもしれません。あなたが欲しいのです。舞様。欲しくて欲しくて…ずっと、観測(みて)おりました。あなたの全てをこの楊貴妃のモノにしたいのです。」
「っ!!」

大筆を振るう。
その一撃は当たらず、彼女は空中でふわりと一回転し、少し離れた場所に着地した。

「反抗、するんですね。」
「当たり前だ!」
「ですがそれももう、既に手遅れ…。」

彼女がそう言うと、ぼくの持っていた大筆が燃えた。
思わず大筆を手放し、次の武器を描こうとペンを手に取った瞬間、

「!!」

ペンが燃えた。
さらに着ていた服も燃えて灰になり、あっという間に丸腰にされた僕。
そして足に力が入らなくなり、その場にぺたんと座り込んでしまった。

「どう…して…?」
「言ったでしょう?もう手遅れだと。」

変だ。
立てない。それどころか指一本思うように動かせない。
気だるくてこのまま寝転がってしまいたいと思えてしまう。
それどころか、

「不思議そうな顔をしてますね…ええ。もうこの夢の世界は舞様のモノではなく、私のモノ。」

あの変なライチを食べずとも、身体がポカポカと暖かくなり、彼女に全てを任せたいと思うようになってしまっている。

「あ…あ…。」
「最初から疑うべきでしたね。あなたがああして私に甘えている間、この夢の世界の主導権は全て私が頂いてしまいました。」
「あ…うう」
「いってしまえばもう思いのまま。舞様はもう、この私の前では赤子同然なのです。」

何か言わないといけない。
でも、言葉が出ない。
どうやって話すんだっけ?そもそも話すって、どうやればいいんだっけ?
わからない。はなしかたが、きおくが、どんどんわすれていく…

「ご安心ください。じきに喃語しか話せなくなるので。それにこれから先、言葉は不要となります。あなたはただこの楊貴妃に身を任せ、甘えているだけで良いのです。」

近付いてきた楊貴妃はトン、と僕を押して仰向けに倒れさせる。
そのまま馬乗りになると、彼女は両手を頬に添え、恍惚とした表情を浮かべながら僕を見下ろして言った。

「それに舞様、仰ってくれたではありませんか。”なんでもしてあげる”と…。」
「…!!」

今になって気付く。
自分が言ってしまったことの取り返しのつかなさが。
色んなことを忘れながら、頭の中が空っぽになりながら、僕は自分のしでかしたことを後悔する。

「ふふ…とても悲しそうなお顔。ですが安心してください。舞様はもう泣いたり、悲しんだり、何かを耐えることは無いのです。ここでずぅっと、一生、この楊貴妃と共に文字通り夢のような日々を過ごすのですから。ね?」

まだ人並みの知識があるうちに見えた最後の光景は、
支配欲と独占欲の混ざった、天使のような悪魔の笑みを浮かべる楊貴妃の顔だった。

 
 

 
後書き
死んでません。
BADENDでもありません。まだ続きます。
 
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