IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
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第一巻
【第十三話】
前書き
ここから後三話程はオリジナルです
下手くそな駄文ですので苦手、読みにくい等々あるかもしれないので飛ばしても問題ないです
――放課後、第三アリーナ――
時は流れ、既に放課後。
妹に、土日は先輩に教えてもらうとメールしたら見事にメールで怒られた。
まぁ…土日限定とはいえ、勝手に決めた事だからな。
それはそうと、噂が噂を呼んだのか、第三アリーナの客席には教師陣や学年の女子がびっしりと客席を埋めていた。
「お兄ちゃん、周りは気にせずにこのまま歩行訓練続けるよ?」
「わ、わかった…」
ガション…ガション…。
重厚な金属音が、アリーナを木霊する。
今、俺と美冬は打鉄を身に纏い、基礎的な内容を訓練している。
本来なら歩行とかはIS触れた時点で記憶に刻み込まれるらしいのだが、俺にはそれもなく――皆がスタートラインに立つなか、俺の現状はスタートラインすら立ててない状況だ――てか、野球なら二軍かも怪しいレベルだ。
ガション……ガション……。
ゆっくりと歩くと、それと同時に金属音が鳴り――。
「あ――うわっ…!?」
ズドンッ…!
歩行にもたつき、足をとられて前のめりに盛大に転けたと同時に客席からドッと女子一同の笑い声が聞こえてくる――。
「有坂くんだっさーい」
「歩行何て基礎中の基礎でしょ?それにすらもたつくなんて…凄く笑える♪」
「初の男子IS操縦者だから期待して見に来たけど。……これじゃあセシリアの一方的な勝ちは決まりだねぇ」
ISのハイパーセンサーが周りの客席に居てる女子の声を拾い続ける。
正直…この状況が凄く惨めだ……。
才能、無いのだろうな…俺。
「お兄ちゃん、周りの声気にしないで?言いたい人には言わせておけばいいよ。……私は、お兄ちゃんはずっと凄いって思うよ…?」
「くっ…歩行すらままならないのにか?」
若干皮肉めいた言葉が俺の口出る…しかし妹は――。
「凄いよ?私たちはIS触れた時から既に基礎は覚えてるし、その前にISに関する知識やその他色々を教えてもらってるから…。でもお兄ちゃんは、少し教えただけでもう歩行が出来るんだから」
ぐぐっと、身体を起こし、ふらつきながらも俺は再度立ち上がった。
「――今は惨めかもしれないけど…皆を見返そう?お兄ちゃんなら大丈夫だよっ」
相変わらず気持ちをのせるのが上手だな、美冬は。
「わかったよ、千里の道も一歩から…強くなるために近道なんか無いしな、これが」
美冬の方へ向き、ニッと笑顔を向けると俺は再度歩行訓練を続ける。
アリーナを後10往復……まだ俺の特訓は始まったばかりだ。
――二時間後――
既に辺りは暗くなり始め、客席には誰もいなかった。
ガション、ガション、ガション。
軽快な音を鳴り響かせながらも、俺はアリーナの往復をひたすら続けていた。
「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」
打鉄自体に重さは感じないが、身体を動かしての訓練の為、俺は既に息が上がっていた。
「お兄ちゃん!残り一往復だよっ!頑張って!!」
「はぁっ…はぁっ…くっ!」
最後の力を振り絞り、歩みを続けていく。
ガション、ガション――アリーナ内には俺が歩行する音以外は聴こえない ――。
「くぅっ…これでラスト…!」
アリーナの壁をタッチ――それと同時に前のめりで俺は倒れた。
「お、お兄ちゃん!?大丈夫!?」
慌てて飛んできた妹を、俺は身体を起こして見上げる。
「はぁっ…はぁっ…時間はかかったが…何とかこなしたぞ…っ。基礎中の基礎だけどな…」
「うん……うん……!お兄ちゃん、お疲れ様っ!!」
見上げた美冬の目にはうっすら涙が見える。
「美冬…明日もよろしくな?……IS返して戻ろうか」
「そ、そうだね。じゃあ私は向こうのロッカーで着替えるからっ」
美冬はそう言うと、俺が着替えた反対側のロッカーへと飛んでいった――。
さて、いまいち空の飛べる感覚を掴めない俺は階段使って戻るかな、これが。
しかし、浮遊感は少しはあるのだが何故俺は飛べないのだろうか。
うまくイメージ出来ないからかな……。
背中に羽根がはえたとか足の裏からロケットの炎を出す感じとか……。
出したことないからまったくわからんが……。
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