IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
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第二巻
【第四十四話】
前書き
超短い話です
ヒルトの男友達の考察もしてはいるものの、考えてるうちに何だかまとまらないから多分出すのは夏休み辺りかと
それか9月辺り
六月頭、日曜日。
四月ぶりに学園の外、自宅に帰ってきている。
そんな帰ってきた俺を見つけるや、直ぐ様俺の家にやって来た未来に苦笑しながらも、家へと招き入れた。
「ヒルト、四月ぶりねっ」
「だな。――相変わらずでかい胸だな」
「……っ。い、いきなりセクハラ発言やめてよっ!!バカヒルト……」
胸を隠すように抱く未来を見て、思わず笑ってしまった。
「むぅ…」
頬を膨らます未来を見て、相変わらず可愛いなと再認識する。
「わ、悪い悪い。何か相変わらずだなぁってな。――未来が変わってなくて安心するさ、これがな」
「そ、そぅ?――そういえば、セシリアさん元気?」
未来がセシリアの名を出すのは、前に遭遇して直ぐに仲良くなったからだ。
相変わらず、すごいと思う――。
「ん?元気だぞ、また一緒に買い物へ行こうってさ」
「そっか……。――うん、近いうちに行こうって伝えなきゃ」
伝えなきゃって、何か変な言い方だな。
自分で伝える方法があるみたいな――。
携帯の番号もメアドも教えあってなかったような――時間がなくて。
「そういや、前に言ってた約束どうする?二人で出掛けるって――」
「あ…ご、ごめん。今日は午後から色々用事があって……」
「あ~、なら仕方ないな。未来、気にするなよ?」
「ほ、本当にごめんね…?で、でもまた近いうちに会えるし――」
「近いうちに会える?何でだ?」
思わず出た疑問、今日は時間があったから戻ってきたが――また暫くは帰ってこれないんだけどな、俺。
「ふぇ?――そ、そんな気がしたってだけだってば!もぅ……相変わらず耳がいいんだから…」
多少未来の態度に疑問を持ったが、あまり気にしないようにしておこう――。
――と、携帯電話が突然鳴り始めたが――この音楽は俺の携帯ではなく、未来の携帯の音だ。
「ご、ごめん。ちょっと電話に出るね?」
そう言い残し、俺の部屋を出て電話に出た未来。
人の電話を聞く趣味はないから窓を開けて外を覗いてみると――。
「――未来の家の前に黒塗りの車…?」
……少なくとも、彼女の家の車はおじさんが仕事に使っているはずだから……。
――誰のだ?
「……考えてもわからんな」
そう呟くと、またパタパタと足音が聞こえてくる――。
「ヒルト、ごめん!もう戻らないと…。お母さんに呼ばれちゃって…」
「そうか、まあゆっくり話もしたかったが仕方ないか。じゃあな、未来」
「うん。また直ぐにねっ!」
そう笑顔でこたえた未来は、また慌ただしく部屋を出て自分の家へと戻っていった――。
「……戸締まりして帰りますかね、学園に――」
そう独り言を呟き、戸締まりをして家を後にする。
――何か、あの黒塗りの車……見たことあるようなないような…。
思い出せない…色々あったからな、今年は。
黒塗りの車を眺めながら、俺は学園へと帰って行った――。
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