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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》

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第一巻
  【第二十七話】

 
前書き
前の話の続きのオリジナル

後二話程続くので苦手な方はスルーで

駄文ですから 

 
 呼び止められ、俺と未来はその場から振り向くと――。

 イギリスの代表候補生でクラスメイト、そして最近よく俺のISの訓練に付き合ってくれているセシリアがそこに立っていた。


「ヒルトさん、昨日から自宅に帰っていたのでは――」

「あぁ、時間も空いたから幼なじみの未来と買い物に――と、紹介まだだったな。 ……未来、彼女はセシリア・オルコットさん。 俺のクラスメイトでイギリスの代表候補生だ」

「は、初めまして。 いつもヒルトがお世話になってます」


 深々と頭を下げ、未来は挨拶するとセシリアを真っ直ぐと見た。

 お世話になってるのは本当の事だから仕方ないが……。


「んんっ! ……それでセシリア、彼女は飯山未来、俺の幼なじみだ」

「そうですか。 ……初めまして飯山さん、わたくしはセシリア・オルコットです。 よろしくお願いします」


 同じく、セシリアも頭を下げるのだが此方は貴族らしく、気品が溢れてる感じだ。

 そしてセシリアのお辞儀が済むと、開口一番――。


「ひ、ヒルトさん? その……飯山さんは……ヒルトさんの恋人……なのでしょうか……?」

「いっ!?」

「ふぇっ!?」


 セシリアから突発的に出た言葉に、未来はあたふたし、両手をバタバタ振りながら――。


「ち、違いますよっ!? ひ、ヒルトとはただの幼なじみで腐れ縁なだけですからっ!?」


 ――と、見事に全力否定されてしまった。

 そして、セシリアの方はその言葉を聞いたからか、先程の少し沈んだ表情から、安堵した様に息を吐き、笑顔へと変わっていた。


「そうですか。 うふふっ、ライバルは少ない方が安心いたしますし――」


 ライバル……?

 一体何のライバルなんだ?

 そんな風に考え込んでいると、未来が此方の左腕を取り――。


「じ、じゃあオルコットさん。 私たちはこれで――」


 ――と、俺の左腕を引いてその場から移動しようとする未来。


 咄嗟の事に、俺はなすがまま引かれ――。


「ち、ちょっと待ってくださいな!」


 そう言って、セシリアは此方へと向かって来ると、俺の空いた右腕を取り、腕を絡ませてきた。


「せっかくここで出逢えたのですから、わたくしもご同行なさってもよろしいかしら?」


 組まれた腕に伝わるセシリアの乳房の感触が、俺の思考を惑わせた。

 な、何でセシリアは俺の腕に絡ませて押し付けてくるんだ……。

 凄く柔らかい感触が肘から伝わって――。


「むぅ……! ヒルト、デレデレしないっ!!」


 そう左隣で腕を引いていた未来の言葉にハッとしながらも、次に未来が左腕に腕を絡ませて、セシリアよりも豊満な乳房の感触が腕を包んでいた。

 な、なんだ……?

 今日は何かえらく胸に縁が――。

 ――てか、周りの人が皆こっちに視線送ってて何か気恥ずかしい……。


「と、とりあえず二人とも落ちついて。 ――セシリア、一緒に行きたいのか?」

「え、えぇ。 この辺りの事はまだあまり知らなくて……。 ですから、お二人にご同行して案内をしていただければと」

「なる……。 いいんじゃないか?」

「ちょ、ちょっとヒルト……?」


 くいくいっと引っ張られ、未来に耳打ちされる。


「ちょ、ちょっと、こっち来て?」

「……? わかったよ。 ――わ、悪いセシリア。 ちょい未来が話あるからここで少し待っててくれないか」

「……。 ……えぇ、わかりました。 ここでお待ちしてますね?」


 そして、腕を引っ張られたまま移動し、すぐそこで未来が口を開いた。


「お、オルコットさんも一緒なの……?」

「……? 嫌なのか?」

「い、嫌とかじゃないの……。 せっかく久しぶりに二人きりで出かけて遊べると――」

「ん? ……また今度、二人で行けばいいだろ? それに、まだ彼女はここに慣れてないんだ。 そんなセシリアをクラスメイトとして放っておくことも出来ないしな、これが」


 そう伝えると、未来は一瞬悩む表情をするが、すぐに納得したのか――。


「……わかった。 なら次は二人で……ね? 約束だから……ね?」


 次に二人で出かけるのに満足したのか、未来の表情が和らいだ。

 だが、約束と強調しているため、忘れないようにしなければと思った。

 話を終えた俺達は、待たせていたセシリアの元へ戻っていった。

 未来は俺の一歩後ろをついてくる形で歩いてきた。


「待たせて悪かったな、セシリア」

「いえ。 それで――一緒に行ってもよろしいかしら?」

「あぁ、構わないよ。 ……ってもまあ近場で買い物だからあまり面白くないかもしれないが」

「い、いえ。 わたくしと致しましてはヒルトさんと一緒に買い物が出来るだけで――」

「そ、そっか」


 ――セシリアの言葉、深い意味は無いんだよな?

 少し考えていると、未来が口を開き――。


「じ、じゃあ行こ? ヒルト、オルコットさんも」

「ええ、ではヒルトさん。 エスコートをお願いしますね」


 そう此方を上目遣いで見、セシリアは伝えると先ほどと同じく、此方の右腕に腕を絡ませてきた。

 ――そして、それを見た未来が。


「お、オルコットさん!? さっきから気になってたんですが、何でヒルトと腕を組むのですかっ!?」


 未来も自然と俺に腕を絡ませ、先に腕を絡ませてセシリアを見て少し怒っているようだ。

 俺としては――このセシリアのおっぱいが当たる感触が堪らないからいいが。


「あら? せっかくですからヒルトさんにエスコートしてもらおうと――」

「そ、それと腕を組むのとどんな関係があるんですかっ!?」


 ま、まあ確かに関係はなさそうだが…。


「ふふ、英国紳士は女性をエスコートするのは普通の事。 ……ですから、ヒルトさんには紳士としてエスコートするのは当然の事なのです」


 俺、日本人なんだけど。

 髪の色は白銀だが――。

 それよりも、先程よりも密着してないか、セシリア?


「だ、だからって――」

「あら? 飯山さんには、わたくしとヒルトさんが腕を組むのは何か問題があると?」

「うっ……!? も、問題ありますっ! ひ、ヒルトも困って――」


 そう言うや、未来は俺の顔を見て――。


「ひ、ヒルト!? でれでれしないのっ!!」


 い、いや…流石にこれは……。


「もぅっ! ヒルトのバカっ!! 私にもエスコートしてよねっ!?」


 ――何でそうなるんだっ!

 左腕に絡ませた腕を強く抱き締めると、強調された豊満な乳房が当たる。

 その柔らかさに、何だか考えるのもバカらしくなってきた――。

 ――うん、本日はいい日だ、主に胸的な意味で。

 若干歩きにくいが、俺は二人の女の子――未来とセシリアに腕を組まれて店を巡って行った――。

 ――若干どころか、周りの視線が俺に突き刺さっているが。 
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