異世界から戦女神の神殺しがやって来たようですよ?
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セリカ・シルフィルと箱庭
落石にあって俺は死んでしまった。そしたら神様っぽい人がいる神殿に俺は何故かいたんだ。
「ハローハロー私はお前を殺した神様だ」
「ちょっ、おまっ!!」
「お前にはアニメと小説の世界に転生してもらいます」
なにこいつ。死ねばいいのに。確実に死ぬぞ。
「お前に力をやるから安心しろ」
「力?」
現状、どうしようもない。貰えるだけ貰おう。
「何個貰えるんだ?」
「ふむ。お前に与えるギフトは11個だな」
神様はダイスを振って決めやがった。
「神話武具など全てのアイテムなど全部。もちろん、壊れたら自動補充可能で改造したり作れたりする力もだ」
「おい」
「王の財宝。中身はさっき言った奴だな」
「…………」
「不死不滅を自由に与える力と神眼。無限に強くなれる天賦の才。この天賦の才には神器を扱えるようにする力も含めてくれ。これで6つだな。ところで、転生する世界は?」
「問題児たちが異世界から来るそうですよ? だ」
原作知ってるけど、かなりやばいよな。
「そっか。じゃあ基礎スペックは戦女神のセリカ(アストライアの肉体)で。神霊・聖霊などと話せて使役する能力。全状態異常や呪い、即死などを完全無効。相手や自分のギフトをコピーして複製したり、対象に付与する能力。神のギフトを任意に殺す力」
「それで10個だな。全部纏めて一つのunknownにしておくぞ」
とりあず、これで死ぬことは無いだろう
「あっ、それから男にしてくれ。後は俺は黒ウサギ達と同じ頃に流れ着いた事にしてくれ。記憶は魔王に襲われた後に思い出すように」
「了解した。保険を打って、魔王とは合わないようにしておいてやる。たっく、どんな化け物だよ…………」
「サンキュー」
そして、俺は問題児たちが異世界から来るそうですよ?の世界に転生した。
さて、意識を取り戻したら辺りは荒廃しまくってるじゃありませんか…………うわぁ、マジでやばい。というか、この身体って死んでるよな。凄い勢いで再生してるし。
「いっ、生きてますかっ!!」
やって来たのは紫色の髪の毛にうさみみをした女の子。
「お~黒ウサギか…………取りあえず、この剣を抜いてくれ」
「わっ、わかりましたっ!!」
黒ウサギが剣を抜いてくれたので、身体が一瞬で再生する。
「痛かった…………」
「いや、普通は即死でありますよ!!」
「大丈夫だ」
「まっ、まさか…………記憶が?」
「ああ、魔王の襲撃のせいか、戻った。俺は黒ウサギと一緒にこの世界をさまよってた時にこのコミュニティに拾われたんだな」
「はい…………セリカ様。生き残っているのは子供達と私達だけです」
予想通りだな。これから頑張って再興しないとな。というか、セリカって…………まさか、そのままなのか?
「ジンは?」
「ジン君も無事です」
「そうか…………取りあえず、案内してくれ」
「分かりました」
さて、どうなる事やら。あっ、ちゃっかり刺さっていた剣は回収した。
黒ウサギに案内してもらいながら、ついでに自分の身体を確認しながら進む。剣の刀身で自分の姿を写したら、完全にセリカ・シルフィルだった。
「黒ウサギ」
「なんですか?」
「あれか?」
指差した先に子供達とジン・ラッセルが家の前に居た。
「はい、そうですよ」
「黒ウサギ…………セリカっ!! 大丈夫だった?」
「ああ。俺は大丈夫だ。ついでに記憶も戻ったからな。ギフトゲームだって参加出来るぞ」
「本当ですかっ!!」
「ああ。問題無いだろう取りあえず、これからどうするかだな。俺は魔王に借りを返すつもりだ。そして、世話になった仲間を助け出す。お前達はどうする?」
俺はジンと黒ウサギを見つめながら聞く。
「もちろん、黒ウサギは皆さんを助けたいと思っています。それはもう、本気でやり返したいとも思っています」
「僕もそうです。だから、僕達を導いてください」
「俺がか?」
「はい。セリカが一番年上ですから」
原作とは大分変わるだろうが…………これがセリカそのものの設定で身体なら女は必須だが…………まあ、なんとかなるか。
「まぁ、良いぞ」
「本当ですかっ!!」
「ああ。それじゃあ、明日から行動する。お前達は寝ていろ」
「はい…………」
皆が寝に行く。俺は一人でこの身体スペックを確認する。先ずは全力で動く。やはり、違和感が有るが、天賦の才の御蔭でだんだんと身体が馴染んで来る。
「落雷」
魔術・電撃を使って落雷を起こす。魔術の知識は有るので問題無いな。しかし、魔力消費が多い。ならば、性魔術もまだできないだろうから、聖杯を自身に叩き込んでおくか。これで魔力問題は改善できる。
「後は飛燕剣を試すか」
剣はダーインスレイヴを選択して呼び出して試して行く。訓練を開始して数時間が経過した。御蔭で身体スペックを確認した。というか、常に上昇しているのでまだまだ伸びるだろう。
「身体はいいみたいですね」
「ああ。御蔭さまでね。そうだ、黒ウサギ…………」
「なんですか?」
「俺は性魔術で肉体を維持しているんだ…………だから…………」
「嫌ですよっ!!」
「ちっ。なら、取りあえず水樹を手に入れるから…………いや、ギフトゲームでお前の身体を賭けるか?」
「セリカはさっきの動きからして、かなり強いですよね。まぁ、本当に危なければ考えますが、今は嫌です」
「まあ、こっちも冗談半分だ。本当に危なかったら頼む」
「分かりました。その代わり、かなり働いて貰いますよ。先ずは先程言ってたように水樹言ってたですね」
「だな。先ずは水か…………いや、入手するのは問題無いが、目立つのは困るな…………黒ウサギ、姿を変えられるギフトを探してくれ」
「残念ながら、ギアスロールでは本名が記されますので無理です」
「ちっ、まあいいか。ちょっと、このまま水神を倒して来る」
やっぱ、無理だったんだな。仕方無い、行くか。
「黒ウサギ、今からちょっと言って来る。ここを守ってれくれ」
「分かりました。お待ちしております」
俺はそのまま水神と戦う為に世界の果てへと向かった。
世界の果てに存在するのは様々連中だ。
『人間だ…………』
『人間が来たぞ…………』
森の賢者どもか。丁度良い。
「おい、お前達。この中で土の関連の者は居るか?」
『わしがそうじゃ』
現れたのは巨大な人面樹。
「ギフトゲームをしよう。俺が欲しいのは死んだ大地を復活させるギフトだ」
『ふむ。残念ながら我らごときの力では無い』
「そっか。なら、良いか。俺は予定通りに水神に喧嘩を売りに行く」
『そうか』
「じゃあな」
俺はさっさと水神の元へ向かった。そう、世界の果てだ。
「ふむ。これは絶景だな」
世界の果ての水が落ちる光景は素晴らしい。これはかなりいい。
「水神、居るか?」
「ここにおる。ギフトゲームの挑戦者か?」
いきなり現れた白き蛇の神。
「ああ、そうだ。こちらが求めるギフトはでかい水樹だ」
「ならば、我が一撃に耐えてみせよ」
「ふむ。では、一撃を互いに与え合いにしよう。こちらも神器を賭けるから、そちらは…………水の精霊もつけてくれ。賭ける神器は賢者の石」
「よかろう」
そして、俺の前にギアスロールが現れた。
『ギフトゲーム名:“水神の試練”
・プレイヤー:セリカ・シルフィル
・ゲームマスター:“トリトニスの滝の主”白雪姫
・プレイヤー側のクリア条件:“トリトニスの滝の主”白雪姫と交互に攻撃し合い、勝利する事。
・ゲームマスター側の勝利条件:プレイヤーが勝利条件を満たせない場合。プレイヤーが降参した場合。
・報酬:プレイヤーは“水樹の苗”、“水の精霊”
※舞台補足
・参加者はトリトニスの滝から半径1km以上離れてはならない。
・主催者はトリトニスの滝から半径1km以上離れてはならない。
宣誓 上記尊重し、誇りと御旗の元、“ノーネーム”はギフトゲームに参加します。
“トリトニスの滝の主”』
「それじゃあ、どちらからいく?」
「お前からで構わんぞ」
「では…………これで行くか。来い、ミョルニル」
ミョルニルは、北欧神話に登場する神トールが持つ鎚だ。俺はそれを王の財宝から取り出して、長い時間をかけて魔力を込める。
「馬鹿なっ!!」
そして、水神に向かって飛び上がりながらミョルニルを叩き込む。膨大な神の雷撃を込めたミョルニルを叩き込むと、水神は悲鳴を上げる。それもそのはずだ。何故なら天に昇る程、大量の神の雷を受けたのだから。それに、この身体と雷は非常に相性が良い。
「さて、次はお前の番だ」
「ぐ…………貴様、神格持ちか…………?」
「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれないな。詳しくは記憶に無いのでわからんがな」
このスペックは女神の物だが、どうなってるかはわからん。
「よかろう。我の負けよ。持っていけ」
「ああ」
「精霊の子供だ。後は自分で育てよ」
まあ、今は力無くても構わん。何故なら、元からお土産だからだ。
「ああ、また遊ぼうぜ」
「ふん。今度は負けぬ」
俺は水神を倒すと同時にギフトを一つだけコピー複製した。得たギフトは水流を作り出すギフトだ。
本拠地に帰ったら、黒ウサギが心配そうに門の前で立っていた。
「ただいま」
「お帰りなさいませ。守備はどうですか?」
「ほら、水樹の苗だ」
「わぁ!! こんなに大きな水樹の苗なんて凄いですよ、セリカ様kつ!!」
感極まったのか、抱き着いて来る黒ウサギの頭をこれ幸いと撫でてやる。
「はっ!? 黒ウサギはなんてはしたない事を…………」
「真っ赤になってないで水路が枯れる前に水樹を設置して来い。それとジンを呼んでくれ」
「はい! 黒ウサギにお任せ下さい!!」
超特急で走りさる黒ウサギ。その場で座って仮眠を取ってるとジンがやって来た。
「セリカ、呼びました?」
「ああ。お前に土産だ。確か、精霊使役者だっただろ」
「はい」
「水の精霊の子供だ…………名前はなんだ?」
水滴みたいな小さな精霊だ。
『アクア』
「なら、アクア。お前はこれからジンと契約して彼を主とし、彼を支えろ」
『わかった』
「良いの? この子はセリカが手に入れてきたのに…………」
「俺一人じゃ限界はすぐに訪れる。お前を少なくとも戦力に叩き上げる。その為の力だ。働いて返してくれればそれでいい」
「わかった。アクア、よろしく」
『はい。よろしくお願いします、マスター』
晴れてジンと精霊のアクアは契約を交わした。元々ペストを貰うつもりだから、これぐらいは別に構わない。
「さて、じゃあジン。もう一つお仕事だ」
「え?」
「これをアクアにお前が与えろ」
「何ですか、これ?」
「秘密だ」
「はぁ…………」
不思議がりながらもジンは俺が与えた水をアクアに飲ませる。
『ふにゅうううううううぅぅっ!! ちっ、力が…………湧いてくるぅうっ!!!』
飲ませたのは生命の水。エリクサーと呼ばれている物だ。水の精霊にとってはブーストアイテムだろうと思ったが、かなり強力になったようだ。
「えっと、何を飲ましたの?」
「後で教えてやるから前もこれを飲め」
「はっ、はい…………かっ、身体が熱い…………」
「よし、アクアにも飲ませろ」
「うん」
飲んだのを確認した俺は王の財宝からフラガラッハを召喚する。
「ジン、アクアが飲んだのはエリクサー。お前が飲んだのはアムリタだ」
「え?」
「よかったな。これでお前は不死だ」
「ちょっ!!」
「そして、俺と黒ウサギで今からお前に訓練を施す。何、何度死んでも大丈夫だ。治癒術も使えるし、安心して死んでくれ」
「ちょっ!?」
「さぁ、楽しい訓練の始まりだ。お前は精霊使い。まずは避けて生き残る事だけを考えろ」
「ひっ、ひいぃいいいいぃいいいいぃぃぃっ!!!」
それから数年の間、ノーネームの本拠地にジン・ラッセルの悲鳴響き続けた。
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