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紫天の主は管理局の少将

作者:メア
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管理局の闇(?)





高町なのは




 エーベルヴァイン少将に呼び出されて行ったら、とんでもない物を押し付けられて、大変なお仕事を任されてしまいました。

「なのはやはやてが渡された物はどんな効果があるの? 私が渡されたバルムンクは身体能力強化。それも速度がかなり上がる奴だけど」

「うちのエイボンの書はただの魔力増幅機やね。ただ、増幅効率が異常なくらい良くて、シグナム達にもリンクを通して魔力をかなり送れるから、私にはええしろもんや。なのはちゃんは?」

二人共凄い効果…………でも、なのはの方がすごいかも。

「あははは…………なのはは…………威力増強で、スターライトブレイカーが龍になるみたい。ダメージはもちろん、全味方を回復までついてるの…………」

「なんやねんその無茶苦茶な効果っ!! あいつはなんてもんをなのはちゃんに渡しとんねん!!」

「なっ、なのは…………お願いだから無闇に撃たないでね? 試し撃ちもダメだよ?」

「やらないよっ!! 二人共ひどいの」

『前科が有ります』

「うぅ…………」

子供の頃の話しなのに、非道いよね。そんな事を話しながら、廊下を進んで行くと、先から見覚えある人がやって来たの。

「よう、なのは、はやて、フェイト」

「何のようなん?」

フェイトちゃんは私の後に隠れて、はやてちゃんが前に出る。その男の人は男前のオッドアイだけど、目つきがいやらしくて好きになれない。幼馴染みたいなのだけど、はっきり行って、お近づきになりたくない人です。

「いや、仕事だってのになのはがなかなか来ないからな」

一応、一緒の職場…………戦技教導隊にいるSSランクの魔導師なの。だからか、私になにかとちょっかいかけてきて、頭を撫で用としたり、馴れ馴れしく近づいて来るの。フェイトちゃんが怖がってるのは、フェイトちゃんもその対象にされたから。というか、子供の頃のフェイトちゃんは変態さん達のせいで男性恐怖症に陥って、大変だった。

「それやったら、問題無いはずやで。なのはちゃんはうちらと特別任務やからね」

「三人でか?」

「そうやで。しかも、少将直々に指令を受けたからな。これからしばらくうちらは少将のお付きとして特別任務やから、忙しくなるねん」

「その命令を出したのは男か?」

「男やね。じゃあ、うちらは忙しいから行かせて貰うで。皆も呼び出さなあかんしな」

「おい、ま…………」

はやてちゃんに従って、さっさと離れて行く。フェイトちゃんは私にくっついたままだけど。

「ほら、もう怖いのはどっかいったで」

「うん…………ごめんね、なのは、はやて」

「大丈夫や」

「うん。落ち着いて仕事モードに変えようね」

普通の人には触られない限り平気なようだけど、触れられると駄目。完全な仕事モードに入れば多少は大丈夫。だけど、子供の頃にいやらしい眼で見てきた対象だけはまだダメみたい。これでも、エリオ君の御蔭でましにはなってるんだけどね。子供には触れられるようになったから。

「しっかし、高ランク魔導師ってのが達悪いよね…………なんとかできへんやろうか…………」

「機動六課に配属希望もしてるんだよね?」

「そうやで…………よし、弾いてもらうか」

「誰に?」

「もち、エーベルヴァイン少将にや」

「にゃははは…………」

「…………怒られないかな?」

「怒られるだろうね…………」

暗い顔のまま毒吐いてきそうだよ。

「あははは…………うん、大丈夫や。きっと助けてくれると思うで…………」

「そう…………かな?」

「今は取りあえず、仕事してポイント稼いどこうや」

「うん」

「それしかないよね」

私達は仕事の現場へと向かいました。私が受け持ってい教導隊の教え子達の教師はフードで身を包んだ小さな女の子がしっかりとしてくれているみたいです。どことなく、戦技や教え方が私に似ているそうですが、誰だろ?






 だるい。ねむい。仕事が大変だ。辞めたい。でも、やめられない。仕事に忙殺されるほど膨大でも無く…………樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)がパンクするほどならそれはそれでやばいのだが。シュテルもいないし、ディアーチェもフェイトの代わりに送った。レヴィはイクスヴェリアと常識を学ばせる為に街に出て遊んでるはずだ。

「いっそ、ゲームでもしながら仕事するか…………?」

流石に駄目だから、管理を任されているロストロギアの倉庫を見て、保存状態とか確認でもしていよう。そんな事をしていると、男が一人入って来た。

「何の用だ」

「お前か、俺のなのは達に仕事を押し付けたのは!!」

「お前のかは知らんが、仕事を押し付けたのは俺だな。それで、それだけか? それだけなら、邪魔だからさっさと帰れ。それとも、コーヒーでも入れてくれるのか?」

「ふざけんなっ!! 良いか、あの三人は俺の物だ。手を出してみろ…………潰すぞ」

「人間を物とか言ってる時点でどうかと思うが…………」

イクスヴェリアや紫天の物やシグナム達はプログラムなのでギリギリ納得はしたくないが、物として法律で認められているので問題無いが。ちなみに、人工知能にしても人権とは別に生存の権利などが与えれて居る。

「だが、その言葉は軍法会議物だな。階級が上の俺の部屋に怒鳴り込んで来ての恐喝。完全な犯罪だぞ、管理局員」

「てめぇ…………」

「と、言いたいが…………今はどうやら緊急事態のようだ。不問にしてやるからちょっと付き合え。SSランクの魔導師なんだろ? そのなのは達が危なくなるかもしれん」

「緊急事態だと? 何があった」

「良いから付いてこい。話すのも面倒だし、逃げられたら困るのでな」

「良いだろう」

俺は全自動車椅子で座ったまま部屋を出て、ある場所に向かう。ちなみに、歩くのが面倒なだけだ。この車椅子なら走行中も仕事が出来る。

「おい、まだか?」

「着いた。ここだ」

そこの扉には時空管理局遺失物管理部、保管庫と書かれている。

「おいおい、ここって…………」

「そうだ。ロストロギアの保管庫だ」

俺は厳重に封印されている扉に手を触れて、封印を解除して扉を開ける。ここは管理を任されている俺と特別の許可が有る者しか入れない。入れる権限を与えられるのは管理者の俺と最高評議会、三提督くらいだ。そして、下二つの場合は許可を出した事を事前にこちらに連絡しておかないといけないようになっている。もちろん、持ち出し厳禁だ。

「さて、気配を消せよ。ここからはねずみ取りだ」

「ねずみかよ…………」

「そう、ジュエルシードを持っていこうとしているな」

「ああ、成程…………それはなのは達にとって、危険だな」

「じゃあ、納得した訳で、行こうか。俺は戦力にならんからここでこの辺一体を封鎖しておく。お前は出て来た瞬間、確保してくれ」

「わかった」

それからしばらくすると、アタッシュケースを持った男が出て来た。そのアタッシュケースにジュエルシードを入れた事も確認しているので、間違い無い。

「行け」

「了解」

流石、腐っても戦技教導隊に居るSSランク魔導師。瞬く間に制圧してしまった。

「はっ、離せっ!! 私は…………二佐だぞ。これは軍法会議ものだぞっ!!」

捕らえられた奴が何か言ってるが、無視してアタッシュケースの中のジュエルシードを確認する。

「持ち出し厳禁だって事は知ってるよな? お望み通り軍法会議にかけてやるよ」

「だそうだ。それと、ムカつく事にそいつは少将でお前より階級が上だ」

「ふざけるなっ!! 俺は最高評ぎ…………」

「あっ、録音させて貰った。その続きを聞こうか。言っておくが、第一級捜査遺失物指定されているジュエルシードの持ち出しは極刑だ。今なら罪の軽減をしてやるぞ。死刑執行時は拷問をかけてやるよ」

「ひっ!?」

「てい」

口を開けた瞬間に自白剤を叩き込んで、情報を聞き出す。するとわかったのは最高評議会の使いを名乗る者が持ち出しを命令して来たようだ。だが、馬鹿じゃねえのか?

「やったね…………攻める手札が出来たや」

ここの鍵を外部に発行した時点でアウトだっての。

「よっと、現時点より、緊急特別自体とし最高評議会及び三提督のアクセス権限を凍結する。以降、定期確認時の映像閲覧のみ認める」

俺は早速三提督及び最高評議会に対して、文章を送って置く。これは本局の方にもこいつの録画した宣言とジュエルシード持ち出しの映像も含めて本局へと提出してしてやった。握りつぶせないようにして、本局の佐官以上専用ホームページにも緊急連絡として乗っけてやった。

「えっと、最後に、機動全課に告げる。これより一切のロストロギア保管庫への出入り許可を出さない。必要な情報及び、保管申請は現品を持って俺の所に来るように」

全課の課長、本部隊舎総部隊長、中枢司令部へと連絡を回す。

「おい、そんな事して大丈夫なのかよ?」

「俺の仕事が増えるだけだ。これでジェイルや最高評議会が苦労するなら構わんよ…………ふふふ」

「さて、そいつの身柄は証拠物件としてこっちで預かっておくから、中に入れるぞ」

「おい、まさか…………」

「時間凍結して、保管庫に保存だ」

「うわぁ、えぐいな…………」

「ほら、やるぞ。死なれてもせっかくの証拠なんだ、困るからな」

それから、時間凍結させた侵入者を放り込んでしっかりと封印しておく。もちろん、結界系の宝具を使った魔法でだ。魔力は大量の弾丸から魔力を抜いて使用する。その上からミッドチルダ、ベルカ、ハイブリッドと封印魔法と警報、宝具によるトラップをかける。これで空間そのものを完全に封印出来た。

「それじゃ、お前も帰れ」

「なのは達に関しては本人の意思だ。ちなみに俺は興味はあんまりない。それじゃあな」

俺はさっさと帰ってクレーム対応を人工知能任せにして、仕事に戻る。






 
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