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ドウテイ

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マキ再び


私さ、恭二がやりたいんならぜんぜん平気。
でも、ももちゃんと別れるなんて絶対にだめ。
ほんとにイイ子なんだよ。
あんな子いないって。
一回離したら一生後悔するって。
さっさとお見合いでもして直ぐ結婚しちゃうって。
それにさ、人前で自分の彼女いじめるのってダメしょ?

おっパブ行きたいとか?

そうそう。

恭二が彼女いるのは知ってたけど、飲みにつれてきたわけよ、
「こいつ、もも」
みたいな感じで‥。

みんなびっくりよ。
たぶんギャルっぽいコだと思うじゃない?
恭二だし。
なんていうかな、自然なのよ、みんな「ももちゃん」「ももちゃん」
みたいな感じで超仲良しなるし。
恭二にもったいないって。

彼女は黙った。

君のせいじゃないって。マキ‥
恭二と三人で話しようよ、これから。

え?
今日?

放置良くないよ。
ちゃんと話して、言いたいこと言って、元に戻らなくてもそうしなきゃ。

俺は恭二に電話をしたが出なかったので、今日三人で会おうとメールした。
しばらくして電話がかかってきた。

今日はバイト早番のロングなんで19時までムリだな。
色々と質問されたが会ってからという感じで逃げた。
恭二は前にバイトしていた新宿の居酒屋を指定した。


マキがこのままで行けない。
シャワー浴びたいし着替えたい。
化粧も直したい。
でも家には帰りたくない。

俺はため息をついた。
じゃあ俺んち行く?
取り合えず冷え切ったパンケーキと水っぽいコーラを平らげ、店を出る。
バスに乗り、来た道を戻る。

マキと二人がけの席。
マキ寝てないよね?
さっき言い忘れたけど、俺たち付き合おうね。

誰にも見られていないのを確認してキスした。

百均でクレンジングとか化粧品とか下着とかそんなものを買った。
服も見たいといったのでスーパーの衣料コーナーを覗いたがマキの気に入るものはなく、
赤いTシャツを1枚買った。

何かずいぶん前って感じだよね。
懐かしいこのイス。
マキはAVチェアに座って俺を見上げた。
この前の映画半分だよね。
今度又見直そうね。

でも途中で止めないでよね…。

マキがシャワーを浴びたいと言ったので干してあったバスタオルを取り込んだ。
バリバリに乾燥していた。
しばらくして、カズ君バスタオルもう一枚!
マキが頭にバスタオル巻いて顔だけドアからこっちを向いて呼んだ。

おいおい女って2枚もバスタオル使うのかよ。
洗ってるやつとかあったっけ?
唯一大きめのスポーツタオルがあったので渡す。
ダメだよこんな小さいのじゃ見えちゃうよ!

逆にしろよ。

マキは頭にスポーツタオルを巻いて、からだにバスタオルを巻いて出てきた。
なんて無防備な女なんだろう。
それともこれが普通なのか。

俺は冷蔵庫から500のお茶とカップを出し、
氷いる?とマキに聞いた。

いらない。
マキはお茶をカップに注ぎながら、
この前、やす君のアパート行ったのよ、みんなで。
そしたら、おっきなポットに入った麦茶出してくれたわけ、
グラスは無くてカップでね。
私喉渇いてたからマグに注いでごくごく飲んだら、
信じられないってコウジとかマミが。汚くて飲めないって。
そんなの平気じゃないっていったら。
こんな男の不潔な手で作られた麦茶なんか飲めないって、

絶対抜いた後も手洗ってないって。
マキは自分で言って吹いた。

カップだってこいつと間接キスだぜって。
マミは彼氏のでも嫌なんだって。
グラスはギリ大丈夫だけどカップは嫌だって。

(やす、その時どうしてんの?)

やす君涙目。
てめえら勝手に来ておいてなんだよ!って
そしたらコウジが、でもよ!お前、
マキがお前のカップで飲んでんの見て興奮してるだろ?って。

あたし平気っておかしいかな? 
この前さ、全部新しいので出してくれたじゃない?
私、今まで雑に扱われてきたから結構感動しちゃって。

カズ君は平気?

(マキの?やすの?) 

どっちも。

そんなこと深く考えたことないよ。
やすんちの麦茶だってぜんぜん飲める。
グラスとカップの違いにいたっては理解不能。
だってみんな外でメシ食ったりしてるじゃん。

じゃあ何で私には新しいの出したの?  

大事にしたいから。

マキが黙った。
マキが何か言いかけたが、マキはバスタオル一枚だし、
このままいたら、また何かしちゃうし。
俺シャワー浴びてくるわって離れた。

ユニットバスにはクレンジングとかマキの歯ブラシが置かれていた。

大事にしなくちゃ。

髪を洗い、冷たいシャワーで体を流すとスッキリした。
出ようと思ったところでタオル忘れてることに気付く。

マキちゃんタオル取って。

タオルって何処?

マキ着替えちゃってる。
マキが使ってたやつ。
変態なの?
うん。
マキ、バスタオルもって来る。
頭拭いて!。
拭いてくれる。
抱きつこうとして拒否。
ダメだよ!びしょびしょじゃない?
バスタオル。マキの匂い。
マキ、肩にスポーツタオル掛けてテレビ見てる。
ドライヤーもって来るね。
半分自然乾燥するから先使って。
全裸でからだ拭く。
頭を振ってマキにしぶきを飛ばす。
大丈夫?おかしくなちゃった?
うん。

なんだかんだでグダグダしてたら5時半になった。(すごいことをする)
マキは髪をセットして化粧をした。
そんなに見ないでよって言われる。

鏡も買ったほうがいいね。
うん。

電車で行くことにする。
自然と手をつなぐ。
ぴったりとした赤のTシャツ。
顔を見るつもりでも自然と胸に目がいってしまう。
電車の中、立ってマキと向かい合わせ。混んできたのでマキを抱き寄せる。
マキとの距離が縮まってる。
これが付き合ってるって言うこと?
おっぱいあたってるし、俺にからだあずけてる感じ。

マキ・・・

 
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