私が好きになった人は・・だった そして、親友の女の子とも・・
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春休みになって、碧もいつもは午前中はランニングしているんだけど、今日は出掛けないで、家でゴロゴロしていた。クラブ活動も自粛みたいなんだった。
「ミィ姉 公園行って バドの相手でもしてくれよー」
「えー お母さんから洗濯物頼まれているし、掃除もしなきゃぁなんないのよ お昼からならネ あっ そうだ 碧 あなたは お風呂とお便所とどっちがいい?」
「なんだよー どっちってー」
「だからぁー 掃除の分担よ どっち?」
「うー じゃぁー 風呂」
「わかった ちゃんと排水溝もやってネ」
思ったよりも素直にやりに行ったみたいで、だけど15分くらいで、もう、リビングでゴロゴロしていた。私は、洗濯機を廻している間に掃除機をかけて、それから干しに行って、二つのお便所を掃除していた。終わった時には、11時を過ぎていて、少し早いけど、お昼ご飯のかわりに焼きそばをつくった。
「なんだよー キャベツ・ピーマン・タマネギ・ニンジン 半分以上が野菜じゃーないかよー」
「文句言わないの! ゴロゴロしていて食べさせてもらうんだからー それに、スポーツマンは野菜をたっぷり食べなきゃーダメヨ」
「じゃー 肉は? スタミナつけなきゃー」
「そんなの もう 古い考え方 これからは野菜タップリという時代よ」
「誰がそんなこと言ってるんだい? そんなの聞いたことないよ」
「えーと 誰だったっけなぁー 大谷さん?」
「いい加減なー わかったーぞ そばが一つしか無かったんだろー」
「うふっ だから 碧のほうにはおそばがいっぱい入っているでしょ 私のは殆どが野菜なのよ」
「確かに・・ウィンナーも多い」
私達は歩いて20分ほどのところにある芝生公園に向かった。天気も良くて、10分ほど碧の相手をしていると、汗が流れてくるほどで
「ねぇ 少し 休憩」
「なんだよー まだ 始めたばっかーだよ」
「うん 少し 休もうよー」
「もうー 普段 運動しないからだよ それにミィ姉はあんまり食べないしー」
「ふふっ 太るの嫌だからネ」
「そんなだから 成長しなかったんだよ」
確かに、碧が中学の2年生の時には背を追い抜かれて、今は頭一つぐらい違う。まだ、彼は毎年伸びているみたいなのだ。私が、うなだれていると
「なぁー でもいいんだよ 眼がクリッとしていて、鼻も口も小さくて、アニメの女の子みたいだって、ミー姉は可愛いって、俺の友達の間でも言っているからーサ」
「そう 可愛い? 碧もそう思う?」
「あぁ まぁな ブスではない 胸はそれなりに成長してるみたいだし・・ ミィ姉 付き合ってる人 居るんだろー」
「エェー ええー まぁ」
「だよなー 最近、ミィ姉 下着変わったもんなー」
「あんたー! 何見てんのよーぉ 変態か?」
「だってよ 干してあるの見えるもん 刺激的だよ」
「碧 興味あるの? ミミちゃんのでも」
「そりゃー 色気のないもんよりな 前はキャラクターのパンツばっかーだったのに、最近はフリフリしたのが多いものなー 女の子ってーのが、女になったなぁーって 彼氏ができると違うのー」
「バカ そんなの関係無いワー! 大学生になるからよ」
「ふーん それこそ関係ないと思うけどなー 女は良いよなー そんなとこで楽しめるんだからー」
「碧 あなた 好きな子居るの?」
「うーん 好きかどうかわからないけど気になってる子は居る」
「だよねー 年頃だもんネ」
「えらそうにー ミィ姉は中学高校と男には興味無かったもんなー あのな 去年の地区の大会でな 初めて見た 手足が長くってスラーっとしてんだぁー 長い髪の毛でな その子 魅かれてしまった」
「そうなの 岬のとこの灯ちゃんみたいなの?」
「そーだなー 灯みたいな美人じゃぁないけど、髪の毛が長いだろー試合中も後ろにまとめたのが踊るようで見とれてしまった」
「ふーん 告白すればいいのに」
「そーだね でも 向こうは中学生で 今 3年なんだ」
「エェー 中学生? ・・・じゃぁ びっくりして、引かれてしまうネ」
「だよね でも、来年あたり 一緒に練習できればなぁーって思ってんだー」
「一緒にって・・ 碧 あなた男子校じゃぁない」
「だからー 夢の話なんだよ さぁー 休んだろー やるぞ」
その後、「ミィ姉 割と ドン臭いンだなー」と言われながら、1時間ぐらい、私はまともに碧に羽根を返せないでいた。
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