私が好きになった人は・・だった そして、親友の女の子とも・・
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9-5
お盆も過ぎて、私は月末には、又、コウの実家に行くことになっていた。その前に璃々香ちゃんを家に招待していたのだ。あれから、碧も上手くデートに誘えないでいるみたいだったから、私が、誘ってみたのだ。私の手料理で天津飯をお昼ご飯に作るからと言ったら、食べたことが無いからと、喜んで行きますと言ってくれた。
11時に駅に着くようにと、私は碧に迎えに行けと送り出した。いつものように、ぶつぶつ文句を言っていたけど、本当は嬉しいと思っているはずなんだけど・・。
そして、迎え入れたとき、璃々香ちゃんはレースの7分袖で胸からスカートにかけてひまわりが刺繍してある白いフレァースカートのワンピースで・・白いストローハットを手に持って、パステルブルーのショルダーバッグとサンダル姿だった。私は、しばらく声が出なかった。この辺りじゃぁ見ない、そして、長い髪の毛が真直ぐだから、上品そうで可憐な雰囲気。
そして、ダイニングに案内すると、持っていた手提げ袋を
「美海さん 今日はお招きいただきましてありがとうございます お母様が手土産にって、持たせてくれましたので、とっても、おいしいチーズケーキです どうぞお召し上がりください」と、差し出してきた。
「えっ お母様・・・ えぇー ありがとう なんか 璃々香ちゃん・・って・・ 碧 あのね 私、作るから・・その間、そっちで璃々香ちゃんとゲームとか・・・碧 聞いてるの!」碧も、ボーッとしていたみたい。
「えっ あぁー TVゲームする?」
「私 やったことないです それに、私 天津飯って どういう風に作るのか 美海さんの側で見てていいですか?」
「えっ まぁ いいけどー」
その後は、私が作ってるのを黙って見ていて、3人で食べ始める時、私は見兼ねて
「そーだなぁー ナプキンって無いからー これでね スカート汚れるとネ」と、私はエプロンを引っ張りだしてきて、璃々香ちゃんの膝に掛けていた。
「あっ すみません わぁー でも、おいしそうー いい匂いがする」と、本当においしそうに食べてくれていた。
「璃々香ちゃん 中華って 普段、あんまり食べないの?」
「そんなことないですよ 時々 お父様が連れて行ってくださいます 私 蟹とカシューナッツの炒め物が大好物で でも、名前なんだか、覚えられなくってー」
「あっ そっ そう 天津飯は初めてって」
「そうですねー いつもは、ご飯のものお願いする前にお腹いっぱいになっちゃうからですかねー」
碧は戸惑ってしまったのか、普段に比べて、余計なことはしゃべらないで、無心に食べていた。そして、食べ終わって、私がもらったチーズケーキを用意している間も、たまに碧がぎこちなく話し掛けていたが・・。
「ねぇ 璃々香ちゃんは いつも お母様って呼んでいるの?」
「ええ おかしいですよね でも、私、ひとりっ子でね 小さい頃から・・ 昔、家には私の面倒を見てくれる人が居て その人がそう呼びなさいって だから、ずーと」
「そうなの そのお母様は? お身体弱かったとか?」
「いいえ お母様は化粧品販売の会社 経営してるので、忙しくて、あんまり家に居なかったんです お父様も電子機器の会社で・・・だから、家族が揃うって、あんまりないんですよ 外食する時も、お父様かお母様と二人っきりが多くて・・」
帰りも、碧に送って行かせたんだけど・・・碧が帰ってきた時
「どう 大丈夫だった?」
「なにが? ミィ姉と、色々と勉強の仕方とか教えてもらったんでと喜んでいたよ ミィ姉を崇拝してるんだって」
「あっ そう それはいいんだけど・・・ 碧 あの子のお家 もしかすると 私等と環境違うのかもねー 今まで、気づかなかったけど あの雰囲気・・・そういえば、最初、駅前で会った時、こんなとこ初めて入ったって・・・ 碧の手に負えないわよ」
「そんなことないよ ただ、今日は ちょっと びっくりした けど・・あのなー 今度、動物公園に行こうかって誘ったら・・・お母様に聞いてみないと・・って言ってた なんか、面倒臭いカナ」
「ちょっとー あなた よっぽど・・・覚悟しときなさいよ」
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