私が好きになった人は・・だった そして、親友の女の子とも・・
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5-10
お盆明けには、コウはインターシップという形で2週間ほど会社に行くというので、自分のマンションに帰っていた。私は、お休みの日に莉子さんに、宇都宮の街をぶらぶらしようと誘われていたのだ。
別に、これって見るとこも無いんだけどと、二荒山神社から公園を歩いたりしていた。お昼は餃子が有名と言われたけど、私、あんまり好きじゃぁなかったけど、結局、水餃子を食べた。そして、お茶を飲もうと歩いていると、莉子さんに声を掛けてきた女の人が居て
「莉子さんでしょ ご無沙汰です」
「あっ あー 由里子ちゃん? 大人っぽくなったんで ちょっと わからなかった」
「えぇー いろいろとネ お化粧も変えたんです」
「由里子ちゃん アナウンサーになるんだって? すごいわねー」
「そんなことないですよー でも、なりたいのが夢でしたらー」
「美人だからねぇー 応援してるわよー」
「お願いします ねぇ コウも実家に帰ってきてるんですかー」
「まぁネ 今は、インターシップで東京に勤めてるけど・・今は 居ないわよ!」
「そーなんですか 東京の会社・・ でも、お会いしたいわぁー 私 今 局にご挨拶に行ってきたんです これから、東京に帰るんで、実家に寄れないんですけど、コウによろしくいってくださいネ 一度 会いたいって 来年から宇都宮でマンション 独り住まいになるんです」
「そうネ 言っておくわ がんばってネ」
別れた後も、何となく、莉子さんはイライラしていた。
「お友達ですか?」と、私が聞くと
「違う! 高校の後輩なんだけど・・」
「きれいな人ですねぇー アナウンサーになるんだ」
「フン 東京のTV局 受かんなかったから、ようやく地方のネ 昔から美人で通していて、お高いつもりなんだっぺ」
そして、カフェで落ち着いた後も
「ミミちゃん さっきの人 コウちゃんと付き合ってたこともあるんだよ でもね、どっちからなんか、半年も経たないうちに別れちゃった 会ったこと コウちゃんには内緒ネ コウちゃんも 今は 嫌っていると思うから」
「はい そーなんですかー 私なんかと違って きれいな人なのにねー」
「だっぺ? だけどもー ミミちゃんはコウちゃんの理想の女の子だよ きっと」
「だと 良いんですけどねー」
「だよ 間違いないよ あのさー コウちゃんと もう したの?」
「エェー ・・・ いえ・・・そんなー」
私は、どう答えたらいいのかと・・下を向いていた。
「あっ 赤くなってるぅー まぁ いいやー 詮索はしないでおこうカナ ミミちゃんみたいな可愛い娘 ほっておく訳ないと思うけどなー」
「あのー 莉子さん ご結婚 いつなんですか?」
「うん コロナで披露宴 中止なのー 式だけは真岡の神社で挙げる予定」
「そーなんですかー なんでもコロナのせいで犠牲になっちゃってるんですネ」
「そうよ タイミングが悪いわネ でも、ミミちゃんも出てネ 私の妹になるんだっぺ?」
「ええ 出たい! あー でも 私 まだ あの人と・・ 約束なんて・・してないんです」
「うふふっ コウちゃんは そのつもりよ 言わないけど そーいうところはハッキリしないんだからー ミミちゃんも そのつもりあるんだっぺ? たったら迫んなきゃー ずるずるするよ」
「莉子さんも迫ったんですか?」
「ふふっ ここだけの話だけどネ あの人に跨ってた時にね 燃えあがってきた時 結婚約束してくれないと、これ以上はしないよって・・ それで、言わせたっけっ」
「ぅ~ん まぁー そんなーぁ」と、私はあの時の自分の姿を想像してしまって恥ずかしくなっていた。
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