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私が好きになった人は・・だった そして、親友の女の子とも・・

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9-9 休止章

 コウが渡米するという1週間ほど前の日曜日に彼のマンションを訪ねていた。もう、11月の末になっていた。あの日から、私は、何も考えられず、どうしたら良いのかもわからない日々が続いていた。今日だって、何を期待していたのかも・・・ただ、私が卒業する2年間、待っていてほしいという彼の言葉が欲しかった。

 部屋に入ると、すぐに抱きしめられて唇を合わせていたのは、いつものことだった。

「だいぶ 荷物まとめているのね」

「あぁ 3日後には、出て行く 荷物は実家で預かってもらうし、アメリカに飛び立つまではホテル暮らしだよ」

 買ってきた牛肉弁当をふたりで食べながら、これがふたりで食べる最後の食事なのかと思いながら、私は、コウがなんとか声を掛けてくれるのを待っていたのだが、食べてる時も何の話も無く、言ってよー 2年間はお互い、愛を確かめあって辛抱しようよ とか。だけど、食べ終えてしばらくすると、私をベッドに連れて行って、渋る私を押し倒して、ワンピース胸のボタンをはずしてきた。

「嫌! こんなのー ちゃんと話合ってぇー」

「ミミの身体を覚えておくほうが大切だろーぅ?」と、コウは手を止めないで・・私の服を乱暴に脱がしてしまって、そして、コウが無理やり私に・・・。

 私は、何の反応もしないで、コウの好きなようにさせていたのだが、まったく快感を感じることも無いままに終わった。涙を滲ませながら、服を着て、コウのところを飛びだすように出てきてしまった。

 あの人は、結局、私の身体にしか興味ないのだと、空しい思いで歩いていると、又、涙が・・。そして、私の初恋は終わったと思った。高校の修学旅行から3年半かぁー そして、見つけだしてから2年半かーと。

 家に帰ると碧が早速、私の側に来て

「期末試験終わったらと、璃々香ちゃんから家に招待されたよ! ちゃんと付き合うこと、お母様に紹介しておきたいんだって」

「そう 良かったネ 碧 真面目に高校生らしいお付き合いしなさいネ」と、私は碧が羨ましかったのだ。

 コウが飛び立つ日、私は空港に見送り来ていた。岬には、すべて話していたので、岬も付き添ってくれていた。

 そして、コウの姿を見つけたのだか、私は、遠くから見つめるだけで、寄って行こうとしなかった。足も前に出なかったのだ。

「ミミ どうしたの? ほらー コウさんもミミを探しているみたいだよー 携帯も切ってるのー? ほらっ 行きなよー」

「・・・うぅうん もう 良いの ここで見送る もう 私 終わったの」

少しのすれ違いだったのかもしれない。だけど、その時、私はもう糸が切れてしまってるので戻ることは無いと。結局、身体で愛し合っていただけなのを結ばれていると勘違いしていただけなのかも知れないと思うようになっていた。壊れる時って、あっけ無いのよね・・。

 岬は、私を慰めるつもりで、前もって浅草にホテルを予約していてくれた。窓からスカイツリーも見えて、屋上にはバーラウンジがあって、もっとよく見えた。
 私達は、夕食の後、そのラウンジでカクテルを楽しんだ後、ほろ酔い気分で部屋に戻って、一緒にお風呂に入った。仕切りはガラス張りで、浴槽は少し大きめなのだ。

「ミミ 私がいるから、これからも寂しくさせないよ」

「岬が好き 岬と居ると安らぐ 私をいっぱい愛して、夢中にさせてちょうだいね あの人のことを忘れさせてー」 

 そして、二人で絡み合って、そのままベッドで朝まで愛し合って快楽に浸って歓びの声をあげていったのだった。 
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