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エロゲー世界に神様転生って勝ち組じゃないのか?

作者:笠福京世
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幕間18 担当アイドルとのSEXコミュニケーションは敏腕Pの仕事

 
前書き
ゲッベルス幕間の導入部

幕間(エロ)はできるだけルビを少なくと言ったがアレは嘘だ。
時系列は第31話の後、連続投稿が終わった後に並び替え予定。 

 

――――ドクツ解散コンサート前、ベルリン総統府――――

「あらあら……なるほど。
 ということはデーニッツの匂いの正体は伏見だったのね」

「ゲッベルス総統代理にはご迷惑をおかけします」

ゲッベルスの通信相手は、軍令部の遠藤中佐だ。
軍令部総長の射精管理役(マネージャー)を自認する秘書官は、
自分を置いて欧州星海域外交に旅立った伏見空の性処理(コンディション)を心配していた。

「いえいえ、こちらこそ伏見が来てくれたお陰で大助かりよ!
 懸念だった無条件降伏の発表にも目途が立ったわ。
 まさか軍事だけではなく飛びっきりの才能(魔法少女の卵)を隠してたなんて反則よね」

「はっ! はあ……?」

たしかに軍令部総長の伏見は軍事のみならず外交に組織改革にと様々な舞台で活躍している。

しかし講演会(コンサート)に向けて女装アイドル(男の娘)としての洗脳調教(レッスン)を受けているとは、
つゆにも思わず遠藤中佐は曖昧な返事をする。

「私はこれでも欧州星海域では名の知れた敏腕P(アイドルマスター)なのよ?
 伏見の射精管理(プロデュース)についてはしっかりと責任を持ちます」

「はい。よろしくお願いします」

「あと今は北京星域への秘匿量子通信の軍用回路がありませんから
 満州映画協会のネコヒラ社長に言付けを願えないかしら?」

「満州映画協会というと、100005(おまんこ)プロですか?
 どういったご用件で?」

満州映画協会は民間の芸能事務所(プロダクション)だが元々は陸軍の諜報機関(プロパガンダ)だ。
軍令総長の伏見からは何一つ聞いていない件なので遠藤中佐も警戒する。

「総統代理としての軍事や政治の話じゃなくって、
 宣伝相としての芸能分野の話ね。
 宣伝省が満州映画協会所属のアイドルを一人お借りしてるのよ。
 その件の契約と確認だから中身を見て貰っても問題はないわ」

「わかりました。誰にお渡しすれば?」

「満州映画協会のネコヒラ社長か理事長の珍粕辛比古(ちんこうP)に渡して貰えるかしら?」

「お引き受けします。
 対ソビエトの防諜もありますので申し訳ありませんが、この辺で――」

通信が終わると仕事の合間のティータイムだ。
お気に入りの林檎紅茶に口をつける。
ゲッベルスは香りを付加した紅茶(フレーバーティー)を好んでいる。
伏見が猫平内務長官から預かったお土産もジャスミン茶だった。
さきほどの話を思い出し、ゲッベルスは微笑みを浮かべる。

「ようやく体調(コンディション)が優れず、 洗脳調教(レッスン)の成果が上がらなかった理由がわかったわ」

伏見の体調不良は射精管理の問題ではなく、
固有結界「無限の鍛練」(愛さえあれば、何でもできる)内での監禁調教(レッスン)が原因だ。

この時空のゲッベルスは自分以外の固有結界(Magisches Geheimnis)の使い手に出会っていない。
だから固有結界の危険性についての理解が薄い。担当アイドルもレーティア唯一人だ。
固有結界(パロディ)時空は常人なら一時間耐えればマシなSAN値直葬(イヌカレー)空間なのだから――。

伏見空が耐えうるのは単に“魔法少女”(魔女の卵)の才能に近いものを、
エロ主の転生特典(チート)として偶然身に着けているに過ぎないのだ。

「当然、担当アイドルの射精管理(マネージメント)敏腕P(わたし)の仕事の内ね。
 性的(SEX)コミュニケーションはプロデュースの基本よ!
 レーティアには紳士的行為(πタッチ)までしか許されなかったから、
 どこまで制限解放されてるか愉しみね。よし調べなくちゃ!」

――――その夜、ベルリン星域ミュンヘン地区――――

監禁調教(レッスン)で男性としての自尊心(プライド)を大いに傷つけられた伏見空は、
ベルリン総統府を抜け出してミュンヘン地区の裏通りにいた。

海軍大学の先輩エル・ロンメルの家主の居ない住み家を訪れ、
総統救出の報酬を約束通り受け取った帰りだ。
ふと一軒の醸造所レストラン(ビアホール)が目に留まる。

日本語に訳せば「たぬき亭」だろうか、
二階には6923とガムテープで作った数字が窓ガラスに貼られていた。
気になって階段を上がろうとするとテナント募集の張り紙がある。
今は寂れてしまって誰も利用していない空き事務所の様だ。

ベルリン総統府に帰って休めば明日も地獄の特訓の日々だ。
憂鬱な気持ちを美酒を飲んで振り払おうと醸造所レストラン(ビアホール)の扉を開ける。

前世から食べ歩きが趣味だったので物おじせず、
空いていた奥のカウンター席に腰を下ろす。

せっかくドクツに来たんだからとアプフェルヴァイン(りんご酒)を注文する。
すると隣の席のナイトドレス姿の黒髪ロング美女が声をかけてきた。

これはラッキースケベの予感がするぞ!!

…………

……………………

…………………………………………

と思っていた時期が僕にも昔はありました。

「――ということで私とレーティアは、
 この二階にあった国営の芸能事務所6923プロからスタートして
 総統選挙を勝ちぬきドクツ第三帝国を始めた(START!!)ってわけね!」

隣で飲んでる黒髪ロング美女の正体はゲッベルス総統代行だった。
一時は僕を追って来たのかと焦ったが、彼女も彼女でお忍びだったらしい。
とは言っても周辺で飲んでいるのは護衛役(エージェント)みたいだが……。

「アイドル総統、始まりの事務所(START!! & START!!)にしては随分寂れてるね。
 宣伝省で聖地化(観光地化)したりしなかったの?」

「それが苦い思い出(黒歴史)なのよ。
 オジャルマル共和国の国営プロダクションだから政党思想(推しメン)が最悪だったの。
 レーティアも政策(音楽性)が合わないっていつも言ってたわ。
 結局、他のアイドルが党首に選ばれたから、VTVN先生のいる事務所に移籍したの。
 発明芸術家のVTVN先生が音楽プロデューサーになってくれて後は快進撃よ!!」

「へー。レーティアが無名アイドルからドクツの総統(フューラー)になったのは、
 世界的に有名だけど、そういえば総統選挙については何も知らないな」

僕がドクツ海軍大学を卒業して帰国した後の話だ。
当時は満州事変後で中帝国との最前線で、
部下と一緒に泥沼の戦場で奮戦し日々を生き抜いていた。
原作ゲーム知識としても特に描写もない部分だし情報が一切ない。

ちなみにオジャルマル共和国は第三帝国の前のドクツ国家の名称だ。
第一次世界大戦で敗戦国となったドクツ帝国はベルサイユ条約に調印し解体。
農地改革で領主貴族(ユンカー)を追い出して生まれたのがオジャルマル共和国だ。
ドクツ第三帝国は、ドクツ帝国から数えて三番目だから第三帝国なのだ。
もちろん統一宇宙史のテスト(センター試験)には出ないので受験生(がんばれ)が覚える必要はない。

総統選挙(アイドルアルティメット)凄いお祭り(大イベント)だったのよ!
 当時は予備役(失業中)だったデーニッツ提督やロンメル提督と出会ったのも総統選挙の最中ね」

「なんでアイドル選挙で予備役(失業中)とはいえ軍人と出会うのさ?」

「当時のオジャルマル共和国は世界恐慌の不景気(ワルプルギスの夜)のせいで、失業率が凄かったの!
 もしもC級アイドルにでもなれば最低限の生活は保障されるから、
 みんな生活の為に藁をもつかむ思いで候補者(アイドル)になったのよ」

「へー。たしかにロンメル先輩なら男性アイドルとして十分やっていけそうだね~」

「マインシュタイン元帥、当時は国防軍大将も元アイドルよ」

( ´∀`)Σ⊂(゚Д゚ ) なんでやねん! あたまおかしいやろ!

「それがオジャルマル共和国の国防予算(おこづかい)って、すごーく少なくてね。
 もし国防軍出身の軍人が総統になったら国防予算(おこづかい)は思うが儘でしょ?
 だから当時の軍人の殆どが何かしら芸能業界を一度は経験しているのよ」

マジっすか!?総統選挙(アイドルアルティメット)って凄いな……。
総統となったレーティアが軍部から絶大な支持を受けていた理由も納得だ。

普段の制服(スーツ)姿とは違い胸の谷間が、
随分と強調されたナイトドレス姿の美女(ゲッベルス)
外遊(出張)先の文化、芸術、歴史を話の種(つまみ)に現地の美酒を愉しむ。

これで明日からの地獄の特訓(レッスン)さえなければ最高の夜だ。
精神と時の部屋(イヌカレー空間)のお陰で時間の間隔も狂ってしまった。

潜水艦内(Uボート)で毎晩いちゃらぶ(SEX)してたのがつい先日のような……一か月以上も前のような……
ツインテールのセーラ服姿のデーニッツと学生同士の恋人プレイしたら燃え上がったなぁ……
何だかムラムラしてきた。目の前のおっぱいは紳士的行為(πタッチ)の対象範囲だよね?

プロデューサーによる担当アイドルへの紳士的行為(πタッチ)は、
セクハラやパワハラで訴えられる危険性もあるが、アイドルからなら問題はあるまい。

これはあくまで合法的に胸を揉む口実であり、
自らをアイドル(男の娘)だと認めたわけでは決してない。

「……πタッチしてもいいわよ? 溜まっているんでしょ?」

心の声がバレた!!視線か?挙動か?女の勘ってやつか?
これが武術の達人が言う「先の先」(ホンモノ)なのか。
この北郷一刀流皆伝(海のリハク)の目を以てしても見抜けなかったとは……敏腕P恐るべし!!

「本気にするけどいいの?」

悲しきかなは男の性、目の前の大きな餌(おっぱい)には食いつかざるを得ない。

「ええ、いいわよ。けど、ここでは駄目よ。
 性的交流(コミュニケーション)を図るなら、ちゃんとした高級ホテル(レッスン場)でね」

「それって誘ってるの?」

「そうよ。性的交流(コミュニケーション)を深める練習(レッスン)に誘ってるの」

場末の醸造所レストラン(ビアホール)には似合わない高嶺の花の美女。
照明が落とされた暗いカウンター席に、うっすらと揺らめく桃色の空間が広がる。

敏腕P(アイドルマスター)と呼ばれる人種は、
 担当アイドルには手を出さないって思ってたけど?」

「ええ、普通は薄い本の中だけよ。
 貴方と個人的な付き合いはするつもりは無かったのだけど、
 体調不良(BADコンディション)みたいだから心配になってね。
 担当アイドルの射精管理(マネージメント)なら敏腕P(わたし)の仕事でしょ?」

どこか含むところを見せながら、
胸元が大きく見開いた目の冴えるような水色のドレスを身にまとうゲッベルス。
バーテンダーさん、もうちょっと明かりを、明かり上げて欲しい(ライトアップ!)

射精管理(マネージメント)ね……」

(;゚д゚)ゴクリ…

わざっと、その豊満な肉体を隠しもせずに見せつけ、長い脚と、
たっぷりと重みのある二つの乳房を頼りげな肩ひもだけで支えた姿で誘惑してくる。

ゲッベルスの肉体の魔力にしどろもどろになってしまいそうだ。

「それに私の大事なレーティア(最高のアイドル)が貴方のことを随分と気に入っているのよ。
 今後もアイドル同士が共演(交際)するに相応しい相手か、
 身体の相性(セックスアピール)を含めて力量(アイドルランク)を確かめるのは当然よね?」

敏腕Pがマイクを手に取るような素振りをみせて、
芸能記者がアイドルにインタビューを行うような雰囲気で訊ねてくる。

アイドル(男の娘)向きの細い体格と思ってたけど、
 意外と引き締まった逞しい身体付きをしてるのね。
 そそられちゃうわ。何かスポーツでもやってたのかしら?」

「あ、はい。北郷一刀流。皆伝です」

「剣術? あ、ふーん(察し)」

「今でも型稽古(トレーニング)はやってます」

「婚約者がいるって聞いたけど?」

「あ、はい。います。けど夜の生活については理解してくれてます」

「ふーん。もしものときは……
 色々考えなくちゃいけないかも、ね」

「どういう系統(タイプ)が好きなの?」

「……そうですね……やっぱり僕は……
 王道を征く、正統派美少女系(メインヒロイン)ですか?」

「なるほど。狙う目標(ランク)が高いのね」

「でもサブキャラも好き(ピンキリ)ですよ」

「じゃあ可愛い子に誘われたヤっちゃうタイプ?」

「(攻略対象外でも)やりますねぇ!」

「やるんだ(軽蔑)」

「(幕間はヒロインに限らず)やります。やります」

「週何回くらい?」

「(更新は)週何回って決めてるわけじゃなくって……できれば頻繁に」

「筆が乗ったらってやつ?(下半身的な意味で)」

「はい。筆が乗らないと無理です(幕間の更新は)」

流し目で、上目遣いに見つめるゲッベルスは相手を観察する。
童貞じゃないだろうけど、どこか童貞(ホモ)臭い反応ね。

(遠藤秘書官は夜は女泣かせって言ってたけど……本当かしら?)

「それじゃあ、これを飲んだらホテルに行きましょうか?」

「う、うん。僕が探しとくよ」

マジデ(((´ω` *)(* ´ω`)))マジデ

一方は、軍No3の軍令部総長でありながら艦隊提督と前線外交という
三足の草鞋を履きこなす大日本帝国海軍の俊英、伏見空大将。

一方は、女の身でありながら天才アドルフの敏腕Pとして、
総統選挙の立役者となった眉目秀麗な策士、ゲッベルス宣伝相。

「――全てアイドルと、そのプロデューサーに、乾杯♪」

「では僕は、今宵の密会(アイドルアルティメット)に」

「ふふ、お上手ね……」

鈍感な伏見とて、これが単純な誘いではないことは薄々気付いている。
しかし戦士(おとこ)であれば、必ず勃起(立た)ねばならぬときがある。

(こりゃあレーティアの魅力にイチコロになっちゃうのは当然ね)

アドルフに仕えたその日から女としての悦びを捨てたゲッベルスだったが、
酔わされるような色気は健在だ。
総統選挙では選挙参謀だったが候補者としても、
十分にトップアイドル級(Aランク)の才覚があった。

実戦のブランクはあるが、それなりに経験も
――積んできたという自負もある。

ゲッベルスは勝ち誇るような笑みをたたえて、
つつつ……とグラスの縁を指先なぞる。

(まあいいわ。夜は長いんだもの。
 じっくりと貴方の器を見定めてあ・げ・る)

「少しだけ化粧直しをしてくるわ」

油断したゲッベルスはグラスにカクテルを残したまま席を離れる。

ゲッベルスが飲んでいたカクテルの名前は、
「ロングアイランド・アイスティー」だ。

ウォッカベースのカクテルで紅茶を一滴も使わずに、
見た目および味を紅茶に近づけた点が特徴のカクテルだ。
アイスティーという名称に騙されると痛い目に合う悪魔的カクテルで、
アルコール度数は20度ほどある。

伏見は何かあったときの為に持ち歩いている。
護身用の戸塚軍医特製秘密道具を取り出すと――。


ざわ…     ざわ…     ざわ…     ざわ…
    ハァ…     ハァ…     サラ…     サァ…
ざわ…     ざわ…     ざわ…     ざわ…
    サア…     スッ…     シュ…     ハァ…


そう。おわかりいただけただろうか?

伏見空の器は大きいようで、だいぶ小さい。
エロ主という人種はエロのためならクズにでもゲスにでもなれるのだ。

「おまたせ! アイスティーって名前なのに結構キツイはね」

化粧室から戻って来たゲッベルスは、
艶めくグラスの中の茶色い液体を唇で舐めて飲み干す。
あくまで主導権を握っているのは自分だと過信が、
致命的ともいえる隙を生み出した。

「最上階のホテルが空いてたんだけど……いいかな?」

「あー、いいわねー。気が利くところはポイント高いわよ?」

ほろ酔い気味のゲッベルスは屈託のない笑顔で微笑む。

ついにR-18二次小説の舞台で、夜のアイドルアルティメットが開幕。

サービス♪ サービス♪ 
 

 
後書き
筆が乗った理由は『えろかみ大帝国』(負け組)が、面白いから刺激された。

えろかみ大帝国の世界設定を共有した原作ゲーム本編の前日譚。
レーティアと二人のプロデューサーが総統選挙を戦うスピンオフ作品、
『エロゲー世界に神様転生したのに負け組じゃないの?』(作:のぶほし様)は、
WEB小説投稿サイト「ハーメルン」で絶賛連載中。応援してあげてね。

二週間近くストロングゼロを飲み続けて創作活動に励んで生み出された結果。
幕間(エロ)は、頭を空っぽの馬鹿にしないと書けない。ハッキリとわかんだね。 
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