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KANON 終わらない悪夢

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125あゆ目覚めの兆し


 お姉ちゃんズが病棟から連れ出した美少年達は、教団に入金もしておらず、治療とか巫女?に選ばれるはずも無い少年だったが、祐一が美少年にだけでも目覚めるように徴発した男の娘だったので美形揃い。
 艦娘みたいなデッカイオッパイの二人が『『YOU来ちゃいなYO』』と悪魔の囁きをして連れ出し、美人のお姉さんと出来るかも?とホイホイ付いていったら、ノンケの子が多かったのに、弟の方の男子高校生で現人神様にバックリ食われてしまった。
 両親や家族が治療(おちゅうしゃ)を依頼して入金していても、現人神様はホモーじゃなかったので一旦断られていた。
 それなのに順番は抜かされるわ、男の娘もヌかれて貴重な子種まで飲まされ、下の口からもゴックンさせられて「ボク、男なのに赤ちゃんできちゃうよ」とか言わされるお粗末な事態に。
 委員長の遺伝上の父親で、PTA会長の戸籍上の夫も、妻と娘からの緊急通報の電話で「それは気持ち良い事ナノデスカァ!?」と叫んで、車で3時間の距離を駆け付けてしまうぐらいの騒ぎになり、入金済みの信者からも息子を掘る?ように依頼される事態にハッテンしていた。

 大躍進集会午後の部
 佐祐理の執り成しもあって、弟だいしゅきブラコン姉の舞@ヒキニート性欲の化身は、午後には佐祐理との結婚式だけでなく、祐一とも結婚式をして、幸せなキスをしてデロンデロンに溶けていた。
「ユ、ユ~イチ、お姉ちゃんね、お姉ちゃんね…(///)」
 人類の敵は、何か目の幅で泣いて感激し、涙や鼻水で見苦しい感じで、結構ブサイクになっていた。
「早く変わりなさいっ、べ、別に祐一と結婚式したかった訳じゃないのよ? 他の子とも式するんだから、姉として確認しておかないといけないんだからねっ(///)」
 教団美容部も元はブサイクな子(美汐、チョロインさん)を美人に化粧できても、ノーメイクでも顔立ちが良過ぎる舞を塗り固めても、それ以上の美人には仕立てられなかった。
「ゆういちちゃん、おねえちゃんうれしい」
「ボクも結婚式するぞ、ミャハッ」
 ツンデレの怒りの姉とか、幼児の水の精霊とか、一人ミュージカルが可能な喜びの舞とか、胴体の人格で頭は良くても嫉妬の塊で元祐一クンロボのAIとか、一通り出てきて弟クンとの結婚式をした。
「妬ましい……」
 忌み子川澄舞は、天野の家にも入れないし、月宮の里にも入れないので、そこで結婚式に参加するなど不可能。
 倉田家は川澄親子を捕らえた家で、妖狐本人に託されたので預かっていたが、母親はすでに死んでいて、一応生き返らされてはいるのだが、死のケガレを持つ物として親子とも追い出されている。
 本家や倉田神社本殿に入るなど決して許されない身だが、現人神の姉でツクヨミで、仮のイザナミで滅びの巫女として、佐祐理の指摘によりイワナガヒメ(ブサイクじゃない)としても扱われ、倉田家内部と教団だけで結婚式ができた。
 倉田の政治家パーティーでも、舞は披露宴に参加できない。

 教団内の神仏習合したグチャグチャな思想では、現人神様の姉で、神とのハーフで神人で、いつものように「忌み子」と呼ばれないので、案外この場所が気に入ってしまった舞。
 天孫降臨とか色々やらかして、人類を滅亡させようとする姉だが、それが役目なのだから仕方がない。
 この世のケガレと汚さと、人の心の醜さの全てを見せられて育ったので、そいつらを絶滅させて、あの世に送るのが舞の役目。
 それでも記念の場所である、倉田家と教団は、残してやっても良い「かな?」と思い始めた。

憂遇(うぐぅ)
 今回も巨大セットと合体させられたまま、別の花嫁に殴られたり足踏まれたり、憂遇な状態で過ごした若教主様。祐一の初恋の女の子でもある、本物の沢渡真琴さん。
『止めなさい、栞。あはは~』
 もう少しで栞に、巨大セットごと奈落の底(舞台の)に叩き込まれる所だったが、ワイヤーアクションしているおかげで落ちずに済んだ。
 佐祐理も、真琴が投げ捨てられそうなのは止めようとせず、先日の意趣返しにデッカイ月人に腹パン堕胎しようとしたのだけは本気で止めた。
「鵜遇っ」
 他の花嫁で巫女も、真琴の腹にワンパン入れてから通過しようとしたので、お腹の子供のためにも佐祐理が庇ってやって、午後の部では協定を守った。
 教団が祐一用に差し出した、美女全員と「寝る」権利を貰った佐祐理。
 舞が托卵して、祐一が色々と苦行している間、ブサイクとかBBAの撮影は教団に任せて、女同士の恋愛なんかもお楽しみになったらしい。

 境内
 昼休み以降も、舞が引っ張り出した月宮製の鎧武者に憑依したまま、ウサギ跳びからランニング、腕立て腹筋などなど、自分の霊体と、魔物を改造した化け物との連携を高めようとしていた、復讐希望の少女三人。
 当然このまま「シュゴトーシン」と呼ばれるロボを持ち逃げして、北方四島経由でサハリンにでも上陸して故郷を焼いて、大陸側のウラジオ近くの街を雷槌で消し炭にして、ペトロパブロフスクを暴風雨でめちゃくちゃにして凍結させて、誰ひとりとして生き残りが居ない街を三ヶ所作るつもりでいた。
 まだ水の上を走れないし、黄金聖闘士とかゴシックメイドみたいに光速移動(テレポート)出来ないので、舞にも止められ「一分で全滅するぞ」と言い渡されて、境内に張られた結界からも出してもらえず、出ようとしたら鬼武者に締め上げられて止められた。
悪魔(ジヤボール)っ」
『うへへ~、悪魔だの怪物だの忌み子は言われ慣れてるからな~、もし3人がかりでもアタシを倒せたら出してやってもいいぞ~?』
 結婚式の方は他の人格に任せて、ゴーレム操作担当のヒキニートの舞は、珍しく明るい場所で活動して、他の少女達が乗った守護闘神を締め上げていた。
「3人デモ?」
 よろよろと立ち上がり、三体で同時攻撃するために襲いかかろうとする少女たち。
 孤児院で日本人共に取り囲まれた時も、3人がかりで打ちのめして、虐めをやろうとしたのを後悔させて、血の粛清を実行してきた3人。
 決意とか呪いのレベルが違うので、そいつらは精神を病んで、今は病棟の住人になっている。
『おお、良い面構えだ。アタシの本体と殺し合ってた頃みたいだ』
 本気で同時攻撃を仕掛けてきた3人を、わざわざ呪いの障壁だけで吹き飛ばしてやり、力の差を見せつける。
『これが呪いの障壁、こいつを出せたら爆撃も怖くないぞ? やってみろ』
「ウッ、チクショー」
「ニエット」
『まあ、そう慌てるな、2,3日もしたら、さっき見た怪獣とか、紙の化け物みたいになれるから。そうしたら復讐とか余裕だぞ』
「ふDJ;SGでFGるJで;あせFじゃサ」
『悪い、ロシア語全然分からんから。でも急がないと、夜の祐一に抱かれてからだったら、復讐とか家族とかド~~でも良くなって、次の日もオ**コして貰うためだったら、どんなことでもするメス犬になるからな』
 それは舞の各人格も同じで、運命で約束の少年である弟君と結ばれて、毎日交尾するためなら、嫌いな主人格がいる体で同居して、他のバニシングヘクサとかペンタの兄弟姉妹とも同居して、脳みそ壊れるまで、純ケツの妖狐である弟と交尾するのが人生の目標になってしまった。
 あれほど嫌悪し、毎晩殺し合いを楽しんで、敵で自分の体を傷つけることが快楽になっていた魔物達も、全ての怒りと呪いを忘れて、祐一との恋愛と交尾を楽しむ心と体に落ちぶれ果ていた。

 集会場
 午前と同じく、結婚式後は病棟の子どもたちと、車椅子に乗せられたあゆが舞台に上がった。
「ご来場の皆様、この少年少女たちも現人神様に救われ、命を永らえたのです。黒い病魔が体から逃げ出し、ケガレを祓われる所をご覧になられたと思います」
 集金トークと信者の煽りが出来るので、猊下に頼まれて司会を譲られていたザコちゃんの分体。
 巫女姿で羽根背負って、額にCD付けてキラキラ光ったり、歯医者で診察するぐらいの反射板で、月光だか日光を表現している。
 猊下もおなじみの説法をする時ぐらいは出て来たが、元から人前に出るのが怖いので、速攻で逃げた。
「そして、現代のイザナミとして選ばれた運命の少女、月宮あゆ様です」
「「「あゆ様~~~!」」」
 ジジイババアの声援と祈りを一身に捧げられるあゆ。別会場を合わせると、午前午後で延べ数万人の信者の祈り、月宮一族全ての祈りを受ける。
「先程お話したこの世の終わり、破滅から救って下さる現世へ光臨なされた天使。私達の祈りで天使様を目覚めさせることさえできれば、この世は救われるのですっ! さあっ、祈りを捧げましょう」
「「「「「「「「「「あゆ様っ! あゆ様っ! あゆ様っ!」」」」」」」」」」
 あまりの騒ぎと祈りの集中で、今回は少しだけ眠りから目覚めて瞼を開いたあゆ、しかし眠気に誘われるように、騒ぎの中でも再び眠りに落ちた。

(あっ、ああああああああああああっ!)
 今までに一度もなかった展開に驚き、目を覚ました天使の人形。
 午前中のように自暴自棄になり「どうしてっ、どうしてええええっ?」とか叫んで、人類とか他の巫女を抹殺しないよう、大した期待もせず半分寝ていたが、あゆのために作り直した体が目覚めるのは非常に珍しいことで、毎回必ず「自分の大切な者」を対価として殺さなければ、生命の管理システムに奪われた少女を取り返す手段がなかった。
 それが、肉体を浄化して空に戻し、最低限のか細い命の炎だけに戻し、どうでも良い信者からの祈り、その数とか物量だけでも、あゆが目覚めるのを初めて見せられた。
「こうして祈りを蓄積していけば、いつかあゆさんは目覚めるわ、余りお綺麗すぎて、天使の人形君の趣味じゃないかも知れないけど、目覚めてからはナニをしても大丈夫よ。破滅の天使、殺戮の悪魔に戻しても構わないのよ」
(ああっ、あああああああああ…)
 人生(クラナド?)と言う凄まじい破滅ゲーム、自滅して、失敗して、生き恥を晒して、泣いて叫んで、何一つとして欲しいものは手に入らない、クソゲーオブイヤーを毎年でも受賞できる超クソゲー。
 不要なガラクタだけが積み上がって、それがまた邪魔をして来て、崩れ去って砕けて、全てが水泡に帰するゴミゲー。
 そのマゾゲーのクリア方法を委員長が解読して、一瞬だけ成功させてくれた。天使の人形の感謝は、恋愛のレベルを超えて信仰に到達した。
(ありがとう… 本当にありがとう……)
 床に這い蹲ってorzでガチ泣き号泣、どこかの陸上関係者みたいに泣く天使の人形。
 その姿が見える舞も、弟が出した魔物で分体が、ここまで感激して泣くのを始めて見た。
(僕は君の子供になりたい、そのお腹の中で育てて)
 イザナミ指定したのは、あゆのはずなのだが、早速浮気と言うか、艦これの艦娘のょぅじょに母性を感じる「ばぶみ」を委員長に感じて、その知識や知能も優秀な遺伝も欲しくなり、「今度はこの人の赤ちゃんとして生まれたい」とまで思い始めた。
 ヲタクの究極にキモい妄想で、アイマスシンデレラガールズに出てくるロリを見て「次はどの子に産んでもらおうかな~」という、「ばぶみ」を超えるキモ過ぎる表現が存在するが、天使の人形の委員長信仰もそのレベルに達した。

『委員長、お前を殺す…』
 姉で嫉妬の舞に見られ、偽マコピーより上位のsatsugaiリストの筆頭に書き込まれた委員長。
 直刀か日本刀を持っていれば、迷うことなく秘剣流れ星とか無明逆流れで トランスアキシャル面とかラジアル面から委員長を切断して、人体の秘密展の展示物に変えていた舞。
 自分の弟クンを産み直したり、子供を作って生むのは自分の役目なのに(舞の妄想)、名雪とかマコピーや秋子まで抜いて仏恥義理で赤丸急上昇の敵。
 もしこれが弟くんの要望で「舞お姉ちゃんが、おかあさんだったら良かったのにぃ、ボクを産み直してぇ、おっきなオッパイで育ててぇ」とか、一般女性が聞くと一瞬で百年の恋も冷めて、ダッシュでトンズラするような、究極キモ過ぎる発言でも、実の姉でブラコンおとうとだいしゅき姉なら全然オッケー。
 もしそう聞かされたら舞もガチ泣きして、「ついに自分の愛が弟に通じた」とまで思い込める、キモ過ぎる愛情を持っている姉。
 さすおにのキモウトすら裸足で逃げ出すようなブラコンで、「弟のママでおかんさんになって、弟クンを産み直して育ててあげたい」という、究極キモ過ぎる愛というか呪いを持つお姉ちゃん。
 一弥きゅんを生き返らせて、現世に取り戻したい佐祐理ママとは、完全に違う系統の歪みすぎた愛情。
 親族で血族の「次は秋子さんがママになってね」とか「今度は名雪がお母さんだよぉ」とか「マコピーの子供になって生まれてくるからね」なら許せた舞(何故?)。
 恋敵が減って、血縁者に「ばぶみ」を感じて、恋愛ではなく母親になって欲しいのは許せた模様。
 しかし男女の愛情を超えて「ボクのお母さんになってよ」と聞かされるのは自分の役目なのに、その役目を自分から奪い取ったクソ女は許さなかった。
 
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