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エロゲー世界に神様転生って勝ち組じゃないのか?

作者:笠福京世
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第08話 二方面同時奇襲作戦 ターン08

 
前書き
こっちは原作沿い(再構成)だからNINJAの方より元々のプロットができている……。
筆で進んだので本日より一週間ほど0時に毎日更新を予定しています。 

 
一週間後、宣戦布告当日、早朝――

「どうぞ……」

御前会議の場では、帝が自ら立てたお茶を帝都に残る長官達にふるまっていた。

「にが……。あ、いえ、結構なお点前で……」

「そういえば伏見ちゃんとお見合いをしたとか?」

「ぶっ! あれは親族に頼み込まれて嫌々……」

「ふははははっ、山下くんも素敵な着物姿だったと聞いたが?」

「宇垣殿、そのような話をどこでっ!?」

「まあまあ。ところで猫じいは今日も休み?」

「はぁ……いえ、ドクツ第三帝国との経済協力ために現地にいらっしゃるとか」

「そういえばヨーロッパ星海域最大級のイベントがありましたよね。ドコミ……でしたっけ?」

「帝……それは公私混同ということで問題になるのでは?」

「いいのいいの、だって猫じいだし。それより……」

帝が姿勢を正し、改めて一同を見る。

「皆さん、準備は整いましたか?」

「はっ、既に宣戦布告の手筈は整っております。
 予定時刻までに必ず全ての手続きを確実に行ってみせます」

「陸軍は、いつでも作戦可能であります」

「海軍もすでに準備は整っております」

「軍令部も問題ありません」

「……はい。では、本日、我が国はガメリカ、エイリスの両国に対し、宣戦布告を行います」


――――第三艦隊、旗艦三笠――――

「遠藤中佐、時間は?」

「……はい。ガメリカ、エイリスの両国への宣戦布告の連絡は、
 本日のひとまるまるまる(10時)です」

「その時刻と同時に第三艦隊を中心とするマニラ2000方面軍は
 両国の支配エリアに一気に侵攻する。
 この最初の一撃だけが奇襲のチャンスだ。敵が準備を整えていないところを叩く。
 宣戦布告前の軍事行動は一切禁じる。以上。何か質問は?」

「おっけー、れっつらごーです」

「では。小澤少将は艦に戻り時間まで待機。作戦中のBLのデータ検索は禁止な。
 柴神様には作戦通り遊撃をお願いします。目標は資源の保管が確認されている第2戦域を」

「相分かった」



第三艦隊を中心とする方面軍は定刻通りマニラ2000に侵攻。

遊撃にあたった柴神様の零号艦隊は無傷で戦域を占領し貴重な資源を確保。
植民地で雇われ軍人として防衛の任務についていたララー・マニィを捕虜とする。

第三艦隊、第五艦隊、臨時艦隊は中央戦域に侵攻し、
休暇で植民地のマニラ2000にバカンスで訪れていた
イーグル・ダグラス太平洋艦隊司令官率いる艦隊群への奇襲に成功。
第二巡洋艦隊、第三駆逐艦隊を撃沈するが、
大破したイーグル・ダグラスの旗艦が放った徹甲弾が第五艦隊に命中し大損害を与える。
小澤祀梨少将は脱出し一命を取り留めたが第五艦隊は首都のドッグで長期修理となった。


――――軍令部総長室――――

原作エロゲーでは省略されていたが戦争となると、
花形の艦隊戦のドンパチだけで終わりではない。
艦隊による戦闘が終われば、書類を相手にした戦闘が始まるののだ。

当時の戦闘状況を伝える資料としては、戦闘詳報の他、戦時日誌、行動調書などがある。
これら各部門からの報告書は最終的に軍令部に集約される。
軍令部では戦闘詳報を分析した戦訓を海軍長官に提出する。
海軍長官が職責として戦闘詳報、戦訓を公表する。
艦隊司令部はその戦闘詳報、戦訓を詳細に調べ、次の戦いに生かすべく活用する。

ちなみに史実の日本海軍では戦闘詳報などの前線の戦闘記録を
専門に分析する部署が設置されることは無かったそうだ(汗)

それって会社で言うと下っ端の社員にイチイチ規則といって細かな報告書を提出させる割に
その報告書を会社の上層部(経営層)が活用せず……そりゃあ、そんな会社は潰れるわ。

というわけで正規艦隊の提督と掛け持ちで、
軍令部付きの情報参謀として小澤祀梨少将を引っ張って来たのは、
情報は集めるだけではなく分析して活用する部署がないと意味がないからだ。
才能がある女性を文字通り(BLに)腐らせておく必要はない。

「駄目だ。人手が足りん。提督が足りん。幕僚も足りん。
 分かっていたけど満州会戦の被害がでかいんだ。
 主要な提督が幕僚がまとめて戦死したから組織がズタボロだ。
 仕方ないとはいえ、対ガメリカ開戦も早すぎた」

二方面同時奇襲作戦は成功しマイクロネシア、マニラ2000は占領。
しかし戦闘詳報を読み解くと多くの問題が浮かび上がる。

まず敵戦力の見積りを誤った。
対ガメリカ開戦時の奇襲作戦はを念入りに準備し計画したにも関わらず情報戦でのミスは大きい。

マイクロネシアでは戦力が過剰で、マニラ2000は戦力が僅かに足りなかった。
お陰で小澤少将に任せた第五艦隊が長期的に動けなくなったのが痛い。
また東郷長官が率いた方面軍の一部が宇宙統一時刻06時ジャストに宣戦布告前の軍事行動を行った。
さらに民間人である東郷長官の娘さん(真希ちゃん)が総旗艦の長門に乗り込み密航。
作戦中に発見される事態が発覚するという一大事が発生。
原作イベントとはいえ警備とかどうなってるわけ??
東郷長官も内輪で有耶無耶にせずに厳罰も覚悟でしっかり報告を軍令部に行ってくるから対応し難い。
娘さんが特別な力の持ち主ということで、めんどくさくなって平賀博士の研究室に丸投げした。

色々と頭が痛い中で占領したマニラ2000では植民地支配に抵抗する反乱が発生。
今までガメリカに対して拠点を構え抵抗を続けていた反乱軍が日本軍に牙をむき破壊活動を行っている。
鎮圧は可能だが早期の安定化のため治安維持に優れた山本無限中将の第二艦隊を首都から呼び出す。

ハワイからは偵察艦隊の進攻が予測されるがマイクロネシア方面軍は無傷なので問題ない……はず。
敵が空母艦隊だった場合は打撃を避けるのは難しい。
未だに日本帝国海軍が第一世代艦艇で占められているということ……状況は厳しい。

エイリス帝国からの進攻はヨーロッパ星海域にコネクションを持つ僕が前線外交で凌ぐしかない。
先にマニラ2000を占領した南方艦隊を編成しラバウルを落としてハワイ攻略の足掛かりにする計画は、
レーザー兵器を無効にするというミノフ杉花粉の存在がありミサイル艦の開発と配備が間に合わず頓挫した。

各国の動静を見守りながらになるがガメリカに対する早期侵攻による序盤圧勝というプランは破綻した。
義眼の策謀家もしくは愛妻家の後方勤務のエキスパートが片腕に欲しい。
忙しくって性欲発散もできない日々が続く……。 
 

 
後書き
最終的な主要(艦隊)提督の人数は30~40前後が目安。
提督になれなくても幕僚で活躍する人物もいます。

かなり絞ったつもりだけど、ちょっとキャラが多過ぎるね(白目) 
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