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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》

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【第289話】

 
前書き
何故こうなった

若干微エロ 

 
――大浴場――


 結局あの後、シューター・フローを何度か実践させられ、累計八十回を見事に突破した。

 そして現在は大浴場で汗を流してる最中――もちろん、大浴場には俺一人。

 既に洗髪も終わり、まったりと湯船に浸かっていた。

 一夏と入れば寒いだじゃれを聞かなきゃいけないし、更にあいつは裸の付き合いがーとかでやたら煩い。

 因みに、楯無さんとの訓練終了後は何やらIS関連装備の会社の人と会うらしい。

 ――夏場も、あいつにはそういった類いの話が沢山あったってぼやいてたな。

 肩まで浸かり、腕を伸ばしてると不意に大浴場と脱衣所を繋ぐ開き戸が開く音が大浴場に鳴り響き、反響する。

 ――まさか、一夏じゃないだろうなと思い、警戒しながら正面を見てるとタイルを歩く音が聞こえ――。


「ふむ。 ヒルト、共に風呂に入りに来たぞ」

「……ラウラ……」


 身体にタオルを纏ったラウラが現れた。

 これまで、風呂場には現れなかったのに何故だ――。

 まじまじと見ていると、ラウラは恥ずかしいのかもじもじしながら――。


「あ、あまり見るな馬鹿者……。 は、恥ずかしいのだぞ、私は……」

「……それが毎回全裸で俺のベッドに入るやつの言葉か」


 直ぐ様突っ込みを入れると、少し剥れた表情になるが、それも気にせず、巻いたタオルを取る仕草を取り始める――。


「…………ッ!?」


 流石に慌てて壁側へと向く――幾ら何度か見たからといっても、流石に直視する訳にはいかない。

 背中でラウラが湯船に足を浸ける音が聞こえ、波紋が広がると――。


「も、もう大丈夫だ」

「ん……」


 そう言ったラウラに促され、見るとちゃんと身体は前だけだがタオルで隠していた。

 ……湯船にタオルを浸けるのもあれだが、この場合は仕方ないだろう。


「んで、何で風呂に入ってきたんだ?」

「………………」


 返答は無く、何故か頬を紅潮させながらまじまじと湯船の中を見るラウラ。

 視線を追うと、それは俺の下腹部に――。


「ぅおいっ!? 何まじまじ見てるんだよッ!」

「う……。 そ、それはやはり興味があって……ゴニョゴニョ」


 思わず両手で隠すと、ラウラは視線を逸らした。

 ……いや、突起した状態のとかもトランクス越しには見られてるから今更だが、それでもやはりまじまじ見られるのは恥ずかしいので……。


「ぉ、女の子がまじまじと見るな。 ……てか、見ても仕方ないだろう……」

「そ、そんな事はない。 ……その、や、やはりイメージトレーニングは必要だし……ゴニョゴニョ」


 顔を赤く染め上げながら指で弄ぶラウラ。

 タオルが擦れ、あわや乳房が見えかけるので慌てて視線を逸らした。

 ……流石に、この状況で突起はまずい。

 そう思い、瞼を閉じ、何度も深呼吸していると首に腕を回され――。


「ちょっ!? な、何だよラウラッ!?」

「………………」


 熱っぽい眼差しが真っ直ぐと俺を捉え、湯船の中で密着してくるラウラ。

 既にラウラのタオルははだけていて役に立たず、流石にこの状況下での理性崩壊はまずいので――。


「ら、ラウラ。 まずは落ち着け。 ……な、何でこんなことを――」

「……ヒルトの部屋に織斑が居るからだ」

「ぉぉぅ……。 確かに居るが、一応学園祭までだぞ?」


 とりあえず、ラウラの髪を左手で撫でつつ、右手は腰に回すと少しぴくっと反応を示した。


「……そ、それでもやはり……ヒルトと二人きりになれる時間は少ないのだ……。 だ、だから今日は危険をおして大浴場に来た……。 ……迷惑……か?」


 まるで捨てられた猫が寂しそうな眼差しで飼い主を見るような――そんな目で見るラウラに――。


「め、迷惑じゃないが……その、俺にだって理性ってのがある。 ……女の子なんだ、例え俺でもあまりこういう事するな……。 ……襲われるぞ?」


 そう言うと、やはり顔を赤くするラウラだが――。


「べ、別に……ヒルトなら……。 か、構わない……ぞ?」

「…………ッ!?」


 心の中で失敗したと思った時は既に遅かった。

 その一言で、理性はまだ保ってはいたのだが欲望の塊が一気にバベルの塔の如く構築され、ラウラの下腹部に当たってしまうと――。


「んッ……! ……ふふっ、何やら私に何か【硬いモノ】が当たるのだが……?」

「……け、携帯電話……かな? あはははは……」


 何とか笑って誤魔化そうとするも、ラウラの瞳がいたずらっぽく輝き始め――。


「ほぅ? ……携帯電話なら、手に取らないとダメだな」


 そう言って首に回していた左腕を解放し、下腹部へと伸ばしていく――。

 ラウラが俺の欲望の塊に触れる寸前に、俺は慌てて――。


「す、ストップ!」

「む? ……どうした?」

「そ、その……流石にダメだ。 ……け、携帯じゃないし……勢いでこういうのは――それに、そろそろ上がらないと一夏が来る……」


 下半身に血液が集中しまくってるせいか、若干逆上せそうな気もしてきた。

 ……上がる前に、水風呂に入らないと……。


「……織斑が来る前に、事を済ませば――」

「だ、ダメだって……。 そ、それ以外なら構わないから今回は……」


 流石に風呂場でラウラと淫行したと周りにバレたらまず見えるのが【死】。

 てか学園にバレたら退学だし。


「……わ、わかってくれ。 ラウラだって今退学になるわけにはいかないだろ? 俺も退学になったら、今度こそ標本にされちゃうし……」

「そ、そうだったな。 ……す、すまない。 ……つい、寂しくなって……」


 流石に俺が退学になると言うと、以前言った俺がここに来る前の話を思い出したのか少し青ざめるラウラ。


「わ、わかってくれたか? さ、寂しい思いをさせたのは悪いが……今は我慢してくれ」

「わ、わかった。 ……ならせめて、き、ききき、キスを……」


 そう言って唇を指差すラウラは、軽く顔を少しあげると瞼を閉じた。


「き、キス!? ……うぅ……どうしても……か?」

「…………」


 静かに頷くラウラ――こうなると、頑固になるので意を決して軽く触れるだけのキスを交わした。


「こ、これで良いだろ……?」

「むぅ……もっと長くしてほしかったのだが……。 ……まぁいいだろう。 ……ふふ♪」


 少しは満足したのか、笑みを溢したラウラは――。


「わ、私が先にあがろう。 あいつと鉢合わせするのも嫌だしな。 ……光学迷彩を使うが、ヒルト――」

「わかった。 黙ってるから安心しな」


 そう言うと部分展開を行い、徐々にラウラの姿が消えていく。


「……行ったかな? ……水風呂入ってこいつを静めないと――」

「……むぅ。 ……こ、こんなのが私の中に入るのか……」

「どわぁッ!? ま、まだ居たのかよッ!? は、早く着替えて戻れってば!!」


 居なくなったと思ったのに、実はまだ居たラウラ(光学迷彩で姿は見えない)。

 慌てて湯船に入り直すと――。


「で、ではな。 ……逆上せるなよ、ヒルト?」

「……逆上せたら、ラウラのせいだ」


 そう言い返すと、大浴場と脱衣場を繋ぐ開き戸が開く音が聞こえた。

 ……やっとラウラから解放された俺は、猛り狂った欲望の塊を静めるため、水風呂へと直行して入り直した……。 
 

 
後書き
風呂場の話を入れようと思って書いたらこうなった

反省はしてるので反論はどしどしくださいませ 
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