IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
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【IS外伝9】
前書き
一年以上ぶりの更新で申し訳ない(;´д`)
ある日の週末、午後の授業も終わったIS学園では部活動に勤しむ子や代表候補生を目指して訓練をする子、それ以外では学園生活を満喫する子等様々な女の子達が居る。
そんな中で今日は一人の女の子の小さなお話。
「んーっ! 疲れた―っ!」
ツーサイドアップの金髪が風に靡き、腕を伸ばすと小さく柔軟体操をするのはエミリア・スカーレットだ。
元一年四組で、クラス統合されて今は全員が一年一組の生徒。
部活はマーチングバンド部で、装飾の施された衣装、スカート丈は短く、少し派手な動きをすれば色々と男子の視線を釘付けにするような刺激のある格好だ。
容姿も幼いながらも整っていて、スタイルも程々に出るところは出て、引っ込むところは引っ込むというアイドルと遜色ない位に維持されている。
「なーう」
「あ、猫ちゃんだー」
いつの間にか住み着いている子猫に近づくエミリア、学園には気付くと様々な動物達が居る。
子猫は人に慣れてるからか逃げることはせず、エミリアに頭を撫でられると嬉しそうに鳴き声を洩らす。
「いぬきちちゃんも可愛いけど、子猫ちゃんも私の癒しだねーっ♪」
「なーご♪」
笑顔のエミリアは暫く子猫と遊んだ後に、一路寮へと戻る。
「わわんっ」
「あ、いぬきちちゃんだー。ヒルト君は一緒じゃないんだねー、エミリア少し残念」
そんなことを言いながら今度はいぬきちを抱き締めてモフモフし始めたエミリア、いぬきちはそれに応える様に尻尾を振っていた。
「可愛いなー、いぬきちちゃんたまにはエミリアと一緒に寝ない? そうしたらヒルト君も来てくれるかもだし♪」
「わふん?」
「何てね、いきなり連れて行ったらヒルト君がびっくりしちゃうかな?」
「わわんっわわんっ♪」
頭を撫で、いぬきちを下ろすといぬきちはエミリアの周りをくるくると周り始めた。
そんないぬきちに笑顔を向けると手を振って寮へと入っていった。
いぬきちはいぬきちでそのまま寮の側の街灯周辺を元気に走り回るのだった。
一度自室に戻り、私服に着替えたエミリア。
自室の投影ディスプレイを起動させると早速ISニュースにチャンネルを合わせると投影ディスプレイには織斑一夏特集が映し出された。
「いつも織斑君の特集しかしないね、この番組」
小さくごちるエミリア、同じクラスだが最初ほど織斑一夏には興味がないエミリアはそのままチャンネルを変えていくのだがどこも織斑一夏ばかりでゲンナリしていた。
「ヒルト君の方がカッコいいのに………」
青みがかった白銀の髪に180に届きそうな高身長、容姿も整っていて身体つきも運動してるからか筋肉もついている。
最初こそランクの低さもあったが、最近ではその活躍ぶりに女子人気も上がってきている。
エミリアだけではなく、好意を抱く子にとっては複雑な想いだがそれでも悪く言われるよりは良かった。
「ヒルト君、今何してるのかなぁー?」
そんなことをごちるエミリア、一方でヒルトはというと灯台に居た………。
「風が気持ちいいな、たまには一人で居るのも悪くないってな、これが」
ポロっと洩らした独り言、いつも誰か側に居ることも多い。
それが嫌なわけではないのだがやはりヒルトもたまには一人になりたいときもある。
風に靡く白銀の髪をかきあげながら回遊する遊覧船を眺めていた。
「………きっと女の子に囲まれてるんだろうなぁ。………むぅ」
一人小さく頬を膨らませるエミリア、誰の物というわけではないのだが、ヒルトが女の子に囲まれてるのは面白くない。
無論それは他の女の子達も同じ気持ちだ。
「………勉強しよっと」
頭を振り、室内に音楽を流して今日学んだ授業のお復習を始めた。
一日の過ごし方はその日その日によって区々であり、人によって変わる。
エミリア・スカーレットの一日はまだまだ続いていく………。
後書き
ちょっと行間摘めて書いてみました。
ガラケーの時は読みやすさ重視で行間開け気味でしたけど多分これからはこんな感じになるかもです。
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