男女美醜の反転した世界にて
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反転した世界にて9
翔子は、拓郎が発した言葉を、ありとあらゆる見地から吟味し、噛み砕いた。当然、それはただ言葉を言葉として解釈するのではなくて、その時の拓郎の表情や仕草、言葉を発したタイミングやら何やら、いわゆる、『空気』と呼ばれる要素をも加味したうえでの検証だ。
数秒間は、脳の思考回路がただそれだけのために稼働してしまって、絶妙な沈黙が二人の間を通り抜ける。
「……――、うん」
翔子は頷いた。
拓郎は顔をほころばせる。苦笑いか、照れ笑いか。笑うということに慣れていなさそうな拓郎の、心からの笑顔だ。
――ジュンと、身体の奥底が熱を持って潤っていくのを、翔子は感じた。
「……」
「……」
――拓郎の家までの道のりに、言葉はなかった。
というか、何をしゃべっても駄目な感じがしたのだ。思いついた単語は、全てが卑猥で下ネタなベクトルに変換されてしまう。元来、“スケベなことばかり考えている女子”としてクラス内では通ってきているだけに、何を言っても、拓郎にそのように受け取られかねない。
――そんな風に受け取られたら、軽蔑されてしまうかもしれない。などと、今更ながらに、余計な心労を胸の内に募らせていたのであった。
「……っ、……」
「……(汗)」
だから、出来るだけクールに。全然期待なんかしていないし、家に上がっても、そんなことは一切致しませんし、欲しがりません。
私、淑女ですから。送り雌豹になんてなりませぬし、お茶を頂いて、何気のない雑談に華を咲かせて……、御夕飯なんかごちそうになっちゃったりして、ついでにお風呂まで借りちゃったりして、そして……。
そ、して……――、
「~~っ! ……~っ!!」
「……(苦笑)」
泥沼だった。
思考ですらこれなのだから。口を開いたりしたら、何をのたまってしまうか知れたものではない。って、いうか。別にエッチなことなんて考えてませんし。ただ単に、拓郎くんの家に誘われたってだけで、そんなあらぬ妄想をしてしまうほど、色狂いなんかじゃありませんから――……。
以後、思考のループ。
せめて、この動揺と緊張と欲情だけは悟られまいと、肩に力を入れて気張る翔子だったが。
そんな努力は、しかし後の展開と、苦笑を堪えている拓郎の様子を鑑みるに、徒労でしかなかったのであった。
◇
「……っ、――! ……~~!?」
「……」
電車から降りても、一言も喋ろうとしない白上さん。っていうか、なんだかいろいろと妄想をしているのがバレバレだったり。
僕も大概、緊張してはいるのだけど、隣でこうまでガッチガチになられていると、相対的に冷静な気持ちになれる。
――電車に乗ってから、今、僕の家にまで向かう道のりの間。白上さんは僕の手をずっと放そうとしない。それどころか、指と指を絡ませ合って、いわゆる“恋人繋ぎ”と呼ばれる形になってしまっているのだけど、多分、白上さんは気づいてはいないんだと思う。電車の中でまでこんなだったので、ちょっとだけ周囲の視線が恥ずかしかったりなんだったり。
「……、……っ」
「……」
一歩一歩を踏みしめるたびに、手と手の間に僅かなズレが生じて、入り込んだ空気がスースーする。
二人分の手汗が、二人共の手のひらを豪快に湿らせているのだけど、手を離そうという気にはまるでならなかった。
「……」
「……」
不思議なことに、全然嫌じゃない。
白上さんの方はそれどころではなさそうだけれど。なんというか、この雰囲気というかおもむきというか情緒というか。ただ手を繋いで、帰路を歩くだけのこの行為が、嬉しい。
幸せ、なのだと。そんな言葉が、自然と頭の中で反響した。
――はっとする。
「……っと? あ、赤沢くん?」
唐突に僕が足を止めてしまったものだから、気づかずに歩いていた白上さんが、僕の手に引っ張られるような形になってしまって、つんのめりかけてしまう。
「……」
住宅街のど真ん中。
あの日、“僕が足を躓いて、思い切り頭を打ち付けてしまった”その場所だった。
普段であれば、何も気になることなどない、こんな風に足を留めてしまうほどの価値はない、そんな地点にて。
僕は足元に転がっている石ころから、目が離せなくなった。
「どうか、したの?」
「……ん、いや」
訝しげに訪ねてくる白上さん。どうかした、ということはない。
実際のところ、なにか深い意味があって足を止めてしまったわけではない。本当に、ふと、『あの時、多分この石ころに蹴躓いたんだろうなぁ』と、その程度の感傷を覚えていただけのことだった。
――だから、その後の行動にも、やっぱり深い意味はなくて、
「――ていっ」
コツンッ、と。つま先でその石ころを蹴っ飛ばす。
カン、カンッ、コロリと。軽快な音を響かせながら跳ねたその石ころは、道の端、排水溝の中へと吸い込まれていくようにして、消えていった。
……。
「……行こう」
「あ、うん」
僕の奇行は、しかし白上さんにとっても、何気ない動きでしかなかったようで。
緊張をほぐした様子はなく、さっきまでと何も変わらない、ガチガチに肩を強張らせたまま、白上さんは僕の横に並んで歩き出した。
◇
「――着いたよ」
「――んぁっ!? う、うんっ!」
急に息を吹き込まれた風船のように、白上さんは僕の声に反応して背筋をピンと伸ばす。
――思えば、誰かを自分の家に招くという経験は、初めてのことだったのだけれど。例によって、傍らでカチンコチンになってしまっている白上さんの姿が反面教師となって、僕の方は意外なくらいに落ち着いた対応ができた。
「上がって?」
「は、はい……」
玄関のカギを開けて、白上さんを招き入れる。
逡巡、白上さんは外と玄関の境目で僅かに躊躇したかと思うと、恐る恐る、その一歩を踏み出した。
恐る恐る、ではあったのだけれど。しかしそれは、慎重さとはかけ離れたもので。
――僕の靴を踏んでしまわないように、白上さんはやや大股になってその一歩を踏み出したのだけど。
その着地地点にも、また別の靴が出しっぱなしになっていた。咄嗟にとしてしまった白上さんは、ガクンとこけてしまい――、
「うぉっ?」
「あ、危な」
ぼすっ、と。咄嗟に身を乗り出した僕の腕の中に、すっぽりと白上さんの身体が収まってしまう。
「……」
「……」
丁度、玄関の高低差のせいで、白上さんの頭を胸元で抱きとめる形になってしまった。
「……」
「……っ!」
ギュッと、腕に力を込めてしまったのは仕方のないことだと思う。細くて柔らかくてあったかくて。
上昇した体温から発散されるかのようにして、シャンプーの香りと汗の匂いとが、鼻から脳へと伝わって、痺れてしまう。
「はっ……、ふっ――」
ビクンと、白上さんの肩が震えて、呼吸が荒くなった。
じんわりと、胸部に熱を持った吐息が染み込んでくる。呼吸のたびに、徐々にの腰に回されている腕にも、力が込められていくのを感じた。
鳩尾の当たりに押し付けられた極上の柔らかさが、ついぞ僕の理性を全面的にノックアウトする。回した手の甲をくすぐる、白上さんのポニーテールの尾先がくすぐったくて、気持ち良くて。
――取り繕うのも、ここらが限界だった。
「嫌だったら、言ってね――」
「え……、んむっ!」
一言は多分余計だったと思うけど、それが最後の理性だったように思う。
白上さんのうなじに添えた右手をそのままに。左手で、その細い輪郭の顎をくいっと指先で持ち上げて、
その一連の動作の流れるままに、僕は白上さんの唇に、自分の唇を重ねてやった。
「ふっ、……ちゅ、んぅ……」
動揺と緊張が、一瞬強張った白上さんの身体からダイレクトに波及してくる。けど、此処で唇を離してしまうようなことはしない。
だってそれ以上に、白上さんの全身からは、喜色の震えが伝わってきたのだから。
「~~っ、チュッ……んむぅ……」
唇を押し付け合うだけで、済むはずもなかった。既に僕の欲情は限界をフルスロットルで振り切っている。僅かに開いた隙間に、唇を押し込むようにしたのち、舌を滑り込ませた。
白上さんは抵抗することなく受け入れてくれた。
ぬるぬる、ぐちゃぐちゃと、口の中を味わっているうちに、固く閉じられていた目元から徐々に力が抜けて、やがてとろんとした薄目に変わっていく。
扇情的だった。――そう思っていたのは、僕だけではないようで。
「ちゅる、……ぷはっ、あむっ!?」
「んぅ~っ! チュ~ッ、ちゅろ、ぷちゅる~……っ」
息継ぎのために口を離したのも束の間、二度目を求めてきたのは、白上さんの方からだった。
「レロ、ちゅろ、ぶちゅ、ちゅ~~っ、ちゅる……」
さっきよりも情熱的に。僕の腰に回されていた腕が、いつの間にか僕の後頭部をホールドするような形に動かされていた。多少身をよじらせたくらいでは、外れそうにはない。
無論、外そうという気は、これっぽっちもなかったわけだけれど。もっともっと、と、どれだけ強く抱きしめあっても、どれだけお互いの口内を蹂躙しても、全然満たされることのない劣情と情欲が、次から次へと溢れ出していく。
……――ああ、クソ。
このまま押し倒してしまおうとした刹那、頭の片隅に残った理性が、此処ではだめだと遅すぎる警告を発した。
無粋な、と、咄嗟に思ってしまいながらも、僕は一旦白上さんの抱擁から、身体を背けるようにして、唇を離す。
「ふぁ……あっ……、あわわっ!?」
途端に、がっかりしたような……という表現ではちょっと生易しいくらいに、顔を青白く染め上げてしまう白上さん。
「う、あ、ご、ごめんなさ……、あ、あたし……っ」
なにに対するごめんなさいなのか。もう少しだけ踏み込んで思考すれば、その謝罪が、曰く“なんとなくイケそうだと勘違いして、調子に乗ってしまってごめんなさい”とか、そういう方向性の詫びであったことは、想像に難くないはずだったのだけど。
今は、今だけは、そんな些事に構っていられる余裕は、僕にはなかった。
「――部屋」
「うぇ?」
「部屋、来てよ」
◇
小動物みたい、とは、常々思っていたけれど。僕のベッドに腰を掛けて、肩を震わせて僕を見上げる白上さんの姿は、なんだか餌を待つ大型犬を連想させるものだった。
まだ、先ほどの後悔を引きずっているのだろう。どこか委縮して、肩身を狭めている白上さんは、なんだか叱られて小さくなった、しつけの良いゴールデンレトリバーって感じ。
「そんなにならなくても、いいのに」と、僕の言葉は、しかし字面通りには受け取ってもらえなかったようで、
「は、はひぃっ! や、その、はいぃっ……」
オーバーリアクション。
多分、僕が何を言っても、白上さんが抱くプレッシャーを、解きほぐしてあげることは出来ないだろう。
「ああ、もう……」
可愛いなぁ、もう。
――我慢など、出来るはずもなかった。言葉で駄目なら、態度で示すしかないのだ。
少しだけ前かがみになって、白上さんの顔を見つめる。
咄嗟に、逸らされてしまいそうになるのを、両手で頬を覆って阻止。再び、無防備なその唇を奪ってやった。
「ちゅ」
「んぅっ!? ……んちゅ、んふっ……」
目論み通り、ということになるのだろうか。キスをしてあげると、白上さんの強張った方からも、ほんの少しだけ力が抜けていくのを感じる。
――接吻の間、今し方頬を包み込んでいた僕の手が、白上さんの上半身に掛けられて、制服のチャックを外していく。ほとんど、無意識にも近い行動だった。
「ぷぁ……ちゅ、ちゅぅ、ちゅるっ……」
白上さんは気づいているのかいないのか。服の中へ中へと侵入していく僕の手を、これっぽっちも拒むことはない。
くちゅくちゅと、突き合う口元から零れる唾液の混ざり合う音。それから、少しずつ荒くなっていく吐息だけが、部屋の中に響いていた。
「――へぁ?」
「……ごくっ」
息を呑んで、僕はそれを眺める。
Yシャツのボタンを外しきった途端に、ぼよんっ、と擬音すら聞こえてきそうな勢いで飛び出す乳房。
健康的な小麦色の肌。肋骨の浮かび上がったその更に上の胸部から、張り出すようにして突き出す豊満な乳房。その頂上にピンク色の乳頭がピンと張りつめていた。
「ご、ごめんね、その、見苦しくて……」
「見苦しい?」
一瞬、なんのことかわからなかった。
あまりにも綺麗で、エッチなその身体に、僕の脳みそはとっくにノックアウトされていたからだ。まともな思考は、もう期待できない。
だから、白上さんの少し卑屈な態度すらも気にすることなく、むしろ興奮しながら、
「こんなに綺麗なのに……」
「ふぁっ!? な、なにを……」
心からの感想と共に、僕は両手で二つの豊潤な果物を鷲掴みにした。
「や、はっ、ちょっと、くすぐったいよ……」
僕が何をしているのか、何がそんなに楽しいのか、と言わんばかりの、不思議そうな白上さん表情。
――この世界の女性的には、“おっぱいは揉まれるモノ”ではないのだろうか。いや、元の世界でだって、『女性にとって、自分のおっぱいが揉まれるものだ』なんて自称してしまう女性がいたとはあんまり考えられないかもだけれど。
正直どちらでもいい。
これは愛撫じゃないのだから。眼前いっぱいに広がるおっぱいに、しゃぶりつかずにはいられないというだけのことなのだから。
「あむっ。ぺろ、ぺろ……。すごい、やあらか……」
「あは、や、は……や、そんなとこ、な……ぁは、ふぁ……んっぁ……」
執拗に揉みしだいては、舐めて吸って甘噛みしているうちに、段々と白上さんの反応にも、違った色が浮かんでくる。
遠慮気味に身をよじらせて、小さく喘ぐ白上さん。
「ひぅっ!?」
コリっと、甘噛みをした歯から滑るような感触。固く充血し、桜色の染まった乳首を、なお一層手と舌を緩めることなく攻め続ける。
甘い。のは、間違いなく錯覚だろうけれど。しかし、このままずっと貪って痛くなるような魔力は、紛れもなく本物だった。
「うそ、……なんで、……わたし、胸で……気持ちい……」
やっぱり、乳房よりも乳首の方が反応がいい。
大きな仕草で、柔らかな乳房を揉みしだいていた指先を、先っぽの方へと集中させる。
指の腹で滑らせてみたり、人差し指と親指でつまんでみたり、指先ではじいてみたり――。その度に、その都度に、
「やば、赤沢、くん……待って、こんなの、や、んぁあぅっ!? ――い、くぅ……っ!」
「んむ、いっへお」
やがて、白上さんの腰から力が抜けて、ずるりと滑り落ちるようにして、背中からベッドに倒れ込んでしまう。
ぷるるん、と、皿にあけられたプリンのように震えるおっぱいが、何とも言えない迫力を帯びて僕の眼に飛び込んできた。
――僕の眼に映ったのは、それだけではなくて。
「――はぁ、はぁ……あ、はぁ……」
「うわぁ」
スカート越しであるにも拘らず、その部分、白上さんの一番女性的な部分が、水を溢したかのような染みを作っていたのだ。
「めちゃくちゃ濡れてるじゃん……。白上さん、エッチすぎるよ」
「う、ぁ……、や、ごめん」
「謝ることないのに」
本気で、恥ずかしがっているのだろう。その気持ちはわかる。
誰だって欲情しまくっているところを見られたりしたら、恥ずかしいに決まっている。
僕だって、ズボンの中は大変なことになっていた。ガッチガチになっているのに、制服の固い生地に邪魔されて、擦れて痛い位なのだから。
フェアじゃないな、と。なんとなくそんな風に直感して、僕は自ずとベルトに手をやって、パンツと一緒にズボンをずり下ろして見せる。
「あ、赤沢くん……」
その間、白上さんは全身から力を抜き切ったその姿勢のまま、今にも泣き出してしまいそうな視線で以て、しかし片時も目を逸らそうとすることなく、僕が自身の逸物を取り出すまでの動作を眺めていた。
「……ぁ、ぅぁあ……」
目を丸くして、感嘆とも呆然とも取れるような息を吐きながら、僕の逸物に無遠慮な視線を突きつける白上さん。
やっぱり、めっちゃくちゃ恥ずかしい。
恥ずかしい、けど。欲情の方が上回る。
コレを白上さんに押し付けたい、触ってほしい、かき回したい――、そんな原始的ともいえる感傷が、全身を貫いている。
「僕は、こんなんなっちゃってるわけだけど」
「わ、私……は……」
じゅわりと、スカートの染みが一回り大きくなった。
そしてそれが答えだった。
呼応するかのように、僕の逸物がドクンと鼓動を打つようにして震える。
――遠慮、という言葉を僕は忘れてしまっていたらしい。
文字通り、白上さんのおっぱいの上に、のしかかるようにして、滾る男根を白上さんの目の前に押し付けた。
「は、ふぅ……」
熱いため息を溢す白上さん。
不快感は、感じられない。
それどころか、俄かに鼻息を荒くして、亀頭をじっと興味深そうに見つめている。
何の指示もしていないのだけど、白上さんはグイッと体の位置と首の位置を変えて、顔を突き出すようにして僕のソレに口を付けた。
「ん、ぷぁ……、あ、赤沢くんの、おち○ちん……」
鼻頭に擦れて、頬を滑って、と。その度に、僕は込み上げてくる尋常ではない快感に身体を震わせた。
暫しの間、うまくソレを口に含むことが出来ずにいる白上さんは、やがて両手を使うことを思いついたのか。
投げ出されていた両の腕で、僕の太ももを抱きしめるようにしたあと、第一関節からその先を、器用に折り曲げて、竿の部分を指先で掴んだ。
そして――、
「あむっ」
「――~~っっ!!」
ずるりと。亀頭全体が、ひんやりとした粘膜に包み込まれる感触。裏スジに当たる歯の感触ですら気持ちがいい。
一瞬で腰が抜けてしまいそうになるのを、必死で堪える。尻の部分を、ふんわりと支える乳房の上でバランスを取るようにして、僕はベッドの背に立てかけている腕に一層、力を込めて踏ん張った。
「んぐ、んぅむぅ……、きゅっ、ぷ……」
この姿勢だと、一度口の中に入った亀頭を外へと出し入れするのは難しい。
白上さんは、口の中で飴玉を転がすかのようにして、舌の奥にまで吸い込んでみたり、頬に押し付けて形を確かめたりして、とにかく夢中になっている様子だった。
その何気ないアクションのたびに、洒落にならないほどの快感が腰を通って全身に伝わってくる。直接しゃぶられている竿の部分もそうなのだけど、加えて、そんな風に舐め舐めしている白上さんの表情が、これがもう可愛いのエロいのなんのって。
「! ……んふぅ……、んぐ、んぐぅっ……」
ゆっくりと、僕の方も腰を動かしてみる。まるで、白上さんの口内を犯しているような感覚に、背徳的な劣情が湧き上がってきた。
嫌がっては、いない。どころか、嬉しそうに目元を緩ませて、より激しく、両手の指先の動きも使って、僕の逸物を受け入れてくれる。
「ぐちゅ、んむぐ、じゅちゅ……――、ん」
「ぐぁ……っ!」
くっと、白上さんとしては、何気なく顔を起こしただけなのだろう。
けれど、タイミングよく、僕が腰を突き出した途端のことだったので、鈴口が予想外に喉奥へと押し込まれてしまう形になってしまった。
「ごめん、出る――っ」
「んぐぅっ!?」
ドクン、と。全身が一度だけ鼓動した直後、白上さんの口の中で弾けるようにして、精液が吐き出されていく。
「あ、ご、ごめ……くぅ……」
「んんっ……んぐ、ん……ぐぉ……」
意識を喪失しかねないくらいの快感。
だけど、それよりも罪悪感がやや勝った。まさか、こんな風に果ててしまうとは。射精の直前に、白上さんの喉から引き抜く準備は出来ていたはずなのに、この体たらくだ。
ツーッと、白上さんの鼻からも精液が流れ出した。それくらいに、精液の勢いが強いのだ。
――にも関らず。ドクドクドク、と、流れ出る勢いは収まらない。
「んく、ゴク……ゴク……ごく……っ」
白上さんが苦しげに喉を震わせる。
――だが、彼女はついぞ。数時間にも感じられるほどの数十秒間の間、白上さんは僕の竿から口を離すことなく、先端から流れ出る白濁液を飲み干した。
「――、ぷはっ……。……は、……けふっ」
「――~~っ」
ぼたぼたと、滑り出てきた亀頭の先から、吸い出しきれなかった精液が零れ落ちて、白上さんの顔を汚していく。
幾本も連なって糸を引く唾液と精液が、いやに扇情的だった。
「だ、大丈夫……?」
「ん、えへ……、おいし……、けぷ」
「っ……、エロ過ぎるよ、白上さん……」
――気づけば、先ほどまでは“染み”でしかなかったスカートの湿り気が、もはや世界地図とでも言うべき大きさにまで変わっていた。
触れてみれば、それは滑り気と生温かさを帯びている。
くっと、指先を押し込んでみると、柔らかく沈んで、じゅわりと先っぽを湿らせた。
「はくぅ……!?」
「……今度は僕の番だ」
スカートを剥ぎ取る。まるで洗濯機から取り出した直後みたいな重さのソレを、後ろに投げ捨てて、僕は曝け出された白上さんの下半身と相対した。
淡い青色をしたパンツは、しかし、白上さんの肌にぴったりと張り付いてしまって、どちらかというと肌色にまで変わってしまっている。
パンツ越しであるにも拘らず、陰毛と恥丘が完全に浮かび上がってしまっているのだ。
「めちゃくちゃ濡れてるよ……、ツン、と」
「はぁぅうっ! だ、めぇっ!」
乳房を愛撫していた時の比ではない。
ほんの少し、局部に指先が触れただけでも、跳ねっ返るかのように背筋を反りあげて反応する白上さん。
「……ひゃ!? や、嘘、こ、こんな恰好……」
「いや?」
「い、いや、――はぁぅっ!?」
さっきのお返し、ではないけれど。僕は白上さんの太ももをこちらに引き寄せて、そのまま足を思い切り開かせてやる。
浮かび上がった腰を、お腹の辺りで支えるようにすると、丁度僕の顎の下あたりに、白上さんのおま○こがやってくる態勢になる。むわりと、湿度を帯びたチーズのような臭いが、鼻についた。
超絶、興奮。
ひっくり返ったおっぱいが、微細な動作にすら反応して波を打っている。
――さらにその下、白上さんの表情はというと、
「は、はっ、こ、こんなの……、や、ハァっ……」
「全然、嫌そうに見えないよ」
極度の羞恥と、極限の期待感で、白上さんの顔はもう、ぐっちゃぐちゃだった。
パンツの中身と同じくらい、真赤に充血して、淫靡で淫らで、可愛らしい。
さて。まずはパンツ越しに。次から次へと溢れてくる愛液を舐めとるようにして、舌先を滑らせてみる。
「ひっ、きゅぅぅ!?」
感極まって、苦しげなくらいの喘ぎ声だ。パクパクと、布を一枚隔てて、割れ目が蠢いているのが見て取れる。
僕の肩に掛けられている白上さんの太ももに、ギュッと力が込められて、その先がバタバタと暴れ出した。
「ダメ、やら、これっ、もうっ……」
「ぺろ」
「ふぁぁぅ~っ、ん、ゅぅっ!!」
制止の声など、聞こえない。ココはこんなにも期待を露わにしているというのに、まだ恥ずかしがっているというのか。
なにも考えられなくなればいい。――と、そんな風に思考したわけではないけれど、そんな気持ちを抱いていたのは間違いなくて、僕は先ほど白上さんにされたのと似たような形で、恥丘の部分を口で覆い塞いでやった。
「な、舐め!? そんな、とこ……やぁっ!」
出るわ出るわ。回されている腕の中、白上さんのお腹が痙攣するのに呼応して、愛液やらなにやら、白上さんのエッチな汁が垂れ流しになっていく。
しょっぱい、のは、汗なのか。おいしいともまずいとも言い難い、生温かい液体だけれど、その下から伺える白上さんの蕩けた顔が、何よりも極上のおかずだった。
快感に打ち震える顔、なにかを堪えるように噛み締められた口元、ポロポロと目元から溢れ出る雫。
――今、僕は白上さんを好きなようにしているんだという、支配欲ともいうべき感情が、僕の背中を押しだして、狂わせていく。
「――舐めるだけじゃ、足りないかな」
「た、たり、ら、なく、ない。……、や、やぁ……、これ以上されたら、ホント……、だめ」
存外に、まだ呂律はしっかりとしていた。
そのことに少しだけ、ほんの少しだけだけど、ムッとした気分になってしまう。――ああ、僕は相当なムッツリスケベなもので。
どうせだったら、徹底的に完璧に、可憐で活発なこの女の子を、淫らにめちゃくちゃに、犯してやりたいなと思った。
「これ邪魔」
「はうぅっ……!?」
濡れて張り付いてしまっているパンツを脱がすのは、ちょっとしたひと苦労だった。
しかし、白上さんが抵抗することはなかったが故に、一度引っ掛かりを外れてしまえば、あとはスルリと太ももを滑って、脱がしきれてしまえた。
――スカートの方は洗濯機から取り出した後のような体裁だったけれど。こちら、パンツの方は、僕の唾液と白上さんのおびただしい体液に浸されて、水から取り出したかのようにびしょびしょになっていた。
ポタポタと、液がしたたり落ちるのも気にせずパンツを放る。
「――っ」
「う、うぁあ……」
やばい。無修正マ○コ、ヤバすぎる。
サーモンピンクのヒダがひくひくと痙攣して、その奥の、より一層紅く充血した具が、パクパクと何を期待しているのか蠢いている。引いて、押し出されると同時に、どっと白く半透明に濁った液体が、玉の滴を作りだす。
それが、やがて桜色の肛門を伝うようにして流れ出ていって、僕の鎖骨の辺りを濡らしていくのだ。
「や、っばい、コレ……、まじで、エロ過ぎるよ、白上さん……」
「ご、ごめんなさい……、ゆ、許して……」
精一杯顔を背けて、恥ずかしさに打ち震える白上さん。
恥ずかしがることなんてないのに。いや、そんな風に羞恥を露わにする白上さんも、それはそれで胸にクるものがあるけれど。
――けど、そんな姿よりも、もっとめちゃくちゃになった白上さんが見たい。
「――あ」
「許すも、何も」
「……う、うぁ……」
ぬるりと、思ったよりも抵抗なく、僕の下は膣内へと沈み込んでいった。
先ほどから激しく痙攣していた白上さんの腹筋が、より一層硬直したのを感じ取れる。
僕は、添えていた腕を、撫でるようにして少し上の方へとずらして、人差し指から薬指までを、秘部へとあてがった。
「ふぁっ、あっ、……指ぃ、赤沢くんの、指が、ベロが、あ、あぁっぅっ!」
中指の腹で、そのこりこりとした感触を楽しむ。無論、舌先の動きは緩めずにだ。人差し指と薬指で以て、割れ目をかき分けるようにして開いてみる。
分泌された愛液が、一際大きな水たまりを作っていく。
「じゅる~っ、ゴク……、ゴク」
「吸……!? う、そ、ふやあぁっ~っ! あぁぅあっ……!」
卑猥な水音を立てながら、溢れ出す愛液を飲み干していく。
味なんてわからない。ただただ、白上さんが色に狂っていくのが楽しくて、それだけに夢中になる。
「あが……、や、これぇ、やば……、あか、さわく……んぁああぁぁうっううっ……っ!」
「ひもひいい?」
「うん、ぅんっ! もっと、もっと舐めてぇっ、ふぁぅぅぅうっ!」
既に、白上さんの羞恥は欲情に塗り替えられていた。
期待に応えるべく、僕はギアを少しずつ上げていくようにして、舌と指の動きをより激しいものへと移らせていく。
「あか、あかさ、く、わ、わた、も、らぇ……、いぅ、イゥぅうっ! ……んん~ぅうっ!!」
――なぜか、言葉にならない白上さんの矯正が、絶頂を催しているのだなと感じ取ることができた。
見たい。イッた白上さんが、どんな顔を見せてくれるのか、どんなふうに溺れてしまうのか。
それだけを考えているうちに、もう僕の思考には、白上さんを気遣うような感情が残る余地はなく。
「!! んぁぅん! ~~~~~ぁっぐうぅううぅうっ!!」
先ほどまでとは、また違う。痙攣の振れ幅と、分泌される愛液の量が、何倍にもなっていた。
極限にまで反りあがった白上さんの首筋が浮いて、頭頂をベッドに押し付けるようにしている。
そうなると当然、持ち上げられた陰部が、僕の口に強く押し付けられてしまうわけで。そんな風になるということは即ち、敏感な部分に触れる面積がまた広がってしまうということで。
「うぉ、すご、すごいぃっ、まだ、まだイッれぅ、わたし、まだイぐぅ……~っ!!」
「うん、好きなだけ、逝っていいよ、白上さん」
「おねが、やぁ、ゆる、許し、ぁ、んぁぁあああぁあっ!」
終わりの見えない絶頂。
数十秒か、数分か。白上さんは甲高い嬌声を我慢することなく喘ぎまくった挙句、全身を喜びに打ち震わせてくれた。
「ふああぁっ……あ、あぁ……、~~、あ、はぁ……」
「はぁ、はぁ……。ホントに、白上さんって、エロいなぁ……」
ずるりと。
僕が少しだけ身を引くと、力の抜け切った白上さんの腰が滑り落ちる。
――ちょっと、やりすぎたかなと。思わなくもなかった。
あさっての方向へと向けられた白上さんの視線――、いや、その虚ろな目は、やはりどこを見ているというわけでもないのだろう。だらけきって投げ出された四肢は、硬直しているのか弛緩しているのか、こうして眺めているだけでは判別がつかない。
呼吸も、ままならないのだろう。ひくひくと、小刻みに胸を上下させていて、質量の薄い吐息が吐き出されるたびに、蚊の鳴くような嬌声が、聞こえてくる。
「ぁ……、ぁはっ、……あ、ぁ……はぁ」
しかし僕は、鬼畜だった。自分でも反省せざるを得ないくらい、僕は白上さんに対して容赦がなかった。
――力の抜けた白上さんの両足は、持ち上げると相応な重さを感じさせた。
けれど抵抗はなく。広げられたその中心部、今もじゅくじゅくに湿りきっているその場所が、いとも簡単に曝け出される。
「……挿れるよ」
「……、……」
コクリと、白上さんが頷いたように見えたのは、幻視だったようにも思う。
――しかし少なくとも、白上さんの身体は、僕の逸物を何の支障もなく受け入れていった。
「ン、ぐ……」
「んぉ……ぁ、あかさ、くん、の……ナカにぃ、……ぃっ!」
狭い。圧迫感。何より、熱い。
ずるずると飲みこんでいくのに、腰を引こうとするときゅ~っと締まる膣内。
すぐにでも射精してしまわなかったのは、先ほど白上さんの口を犯したおかげだと言える。でなければ、僕は挿入したその場で果ててしまったに違いない。
そう直感的に察してしまえるくらい、白上さんの膣中は、快感の坩堝だった。
「すごい、白上さんの中、気持ち良すぎ……」
「っぁ、……た、くろぉ……」
「!」
不意打ちだった。頼りなく僕の背中に回された両手。
その下で、白上さんはまるで懇願するかのようにして、僕の“名前”を呼ぶ。
「しらかみさ……、いや。翔子」
「うんっ……、たくろう、来て……」
お互いが、お互いの名前を呼ぶ。
――お互いがお互いに、理性を保っていたのは此処までだった。
後はもう、本能だけ。
「あぐ、んぁ、あぁっぅっ~! たくろ、たくろぉっ~っ!」
お互いに貪り合うようにして、抱きしめあって腰を打ち付けあう。
今、僕は白上さんのどの部位を舐めているのか。どの部位に口をつけているのか、どの部位に顔を埋めて押し付けているのか。全然わからない。
「ん、んぐ、んん、……たくろ、たくろ、たくろぉ~っ、!」
「翔子、すごく、気持ちいいよ」
「わ、わたしも、きもちよすぎて、も、なんだか、わからなくて、んぁぅぅうっ……」
二人とも、身体の至る所をまさぐった。
頬を、首元を、鎖骨、肋骨を、乳房を、乳首を、ウエストを、お尻を、太ももを、おま○こを。
逸物と秘部とが接合する、境い目の部分を弄ると、翔子は全身を跳ねっ返らせて喜んだ。翔子に身体中を撫でられるだけで、快感と喜びが僕の全身を駆け巡った。
――果てるまでの時間は、やはりそう掛からなかった。
ギュッと、痛いくらいに抱きしめられた身体と、締めつけられた膣内に、僕もついぞ耐え切れなくなって。
「~~~っ!」
「たくろっ―――っ~~~っ!!」
さっき翔子の口内にぶちまけられた時と、全然遜色のない量で以て、翔子の膣の中で、僕は果てたのだった。
「うぇ!?」
「はっ、たくろぅ、たくろぉ、たくろ~~っ……!」
――このときばかりは、しかし、女性の、“この世界の女性の性欲”ってやつを、甘く見ていたと言わざるを得ない。
イキながら、絶頂に全身を震わせながらも、腰を動かすことをやめない翔子。
――そしてそんな淫靡な姿の翔子に反応して、再び漲り始めて固さを帯びていく僕の逸物も、まあ、相当なものだと。我ながら感心してしまう。
「今度は、翔子が上ね」
「ぅうんっ、んぅ……――、たくろぅ、好き」
「僕も、大好きだよ翔子」
明日は学校はお休み。
僕たちはいつまでも、飽きることなくお互いの身体を吸って舐めて擦って貪って、蹂躙し合うのだった。
◇
「狼!」
「いやぁ、あはは……」
事後。
ふと時計を見てみれば、日付が変わって間もなくといったところ。
つまり数時間単位で、僕らは欲望が赴くままに、身体を貪り合っていたわけなのだけど。
……しかし、翔子にとっては、“貪り合っていた”というよりも、“搾り取られた”という印象の方が強かったようで。
「あんな、清純そうな赤沢くんが、あの赤沢くんが……。こんなだったなんて……っ!」
「こんなって、どんなさ」
「こんなは、こんなよっ!」
「いやだった?」
「……すっごく、嬉しい」
ギュッと、翔子の腕に力が籠められる。
この体制――、翔子の胸元に顔を埋めている姿勢でそんな風にされてしまうと、その柔らかな桃源郷にて窒息死してしまうんじゃないかと心配になってしまわなくもない。
――まあ、そんな風に死ねるのも悪くないかな、と、刹那の思考を振り切って。
這い出すようにしておっぱい天国から顔を上げて、翔子の顔を見つめる。
「名前」
「あう?」
「元に戻ってる」
「う、うん……た、た……」
最中はあんなに連呼してくれたのに。
「たく、ろう……」
「なに、翔子?」
「~~っ!!」
これもある意味、開き直りってやつなのかも。
恥ずかしくないと言えば嘘になるけれど、しかし、一度口にして出すことを知ってしまえば、あとはもう意外となんとでもなる。
その辺りは、やっぱり女と男で違うのだろうか。……いや、でも男女の価値観が反転したこの世界で、その差が一体どれほどのものかと考えても、一向に答えは出てこないような気がしてならない。
そもそも、男女差ですらないのかもしれなくて。つまり、ムッツリスケベも一度開き直ってしまえば、オーラルになってしまえるのだと、適当にオチを付けておくということで。
――ともかく今は、こうやって照れ臭そうに名前を呼んでくれる翔子の様子を、楽しませてもらうことにする。
「あ、あのさ」
「ん~?」
それにしても、やっわらかいなぁ。翔子のおっぱい。
こんなにエロくて素晴らしくてなによりやわらかすぎるおっぱいが、しかしこの世界だと“醜いモノ”として扱われているだなんて。この世界の男共は、人生を損しているとしか思えない。
「た、たた、拓郎は、さ……」
「なに?」
「私のどこを、好きになってくれたの?」
「……」
改まって何を訊いてくるかと思えば。
ちょっと戦慄。
なんで、今。何故今更、それを聞くんだと。
答えに窮してしまうじゃないか。
「……ドキドキ」
「口に出さんでも……」
「で、でも知りたいよ……女子だもの……」
「むぅ」
それも、しょうがないと言えばしょうがないのか。
――ふとした感傷。
不思議な気分だ。唐突だけど、何の脈略もないかもだけど。
――僕は元の世界に帰ることはないだろう。と。
今日、あの時、あの石を蹴飛ばしてやった、あの瞬間に、僕の世界観は確定してしまったのだと――そんな、なんの根拠もない確信。
都合の良すぎるこの世界で、都合の良すぎる考えだけれど、しかし僕は恥ずかしげもなく、なんの負い目も抱くことなく、この世界に居座ってやる――と。
「拓郎……?」
「ん、あ、えっとね……僕が、翔子の、ね……」
――正直に言ってもいいものか。
男なら、外見よりも内面を重視してもらう方が嬉しかったりしてしまうものだけど。元々ブサイク男子な僕からすれば、外見を褒められたって何ら嬉しくなかったりするのだけど。
でも、気になってしまう。
――翔子なら、なんて答えるのだろうか?
「容姿がさ」
「……へ?」
「僕のドストライクなの」
「……本気?」
「うん」
例え嫌がられたって、離れてやるものか。
僕はもう、決めてしまったのだから。
――男女美醜の反転した世界にて。僕は翔子と共に生きていくって。
~Fin~
「……と、見せかけて」
「ど、どしたの、拓郎?」
後書き
お疲れ様でした。一応、これを以て本編は終了とさせていただきます。
次回(!)は後日談です。
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