| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

【第七十七話】

 
前書き
短いです

そして十二時アップの予定が崩れて申し訳ないです 

 
――第三アリーナ観客席――


「あー、頬がじんじんする…」

「ヒルト…大丈夫…?」


そう心配するシャルル、心配してくれるのは有り難いのだが、実はまだシャルルに引っ張られた右耳も痛かったりする。

――まぁ、千切れてないから気にしないけどな、これが。


「頬が真っ赤になってますわね…痛みはありますか、ヒルトさん?」


シャルルと同じく、心配してくれるセシリア。


「痛いってよりもじんじんするのが…」

「アンタが悪いんでしょ、買い食いしてるとかリンリンって言うから!」


いや、リンリンってマジで言ってないのに…。

――てかリンリンって言ったのはのほほんさんだろ、だいぶ前だが。


「はいはい、悪かったよ。とりあえず機嫌直せよ、な?」

「……ったく、しょうがないわねぇ。後で何か奢りなさいよ?」

「わかったよ――とりあえずさ、セシリアから聞いたんだが俺らの次の相手のパッケージ装備知ってるんだよな?」


そう告げると、何かを思い出すような仕草を取り始める鈴音。

その様子を、俺とシャルル、セシリアは見ていると――。


「……ごめーん、忘れちゃった」

「……覚えてないのかよ…」

「いいじゃん、明日の試合になればわかることなんだし」

「いや、そんな行き当たりばったりだと今日の一夏達みたいに敗退するからな」

「あ、そういえば一回戦突破してたわね。ヒルト、デュノア、おめでとう」


――と、今思い出したかのようにお祝いする鈴音に、シャルルも苦笑した。


「あ、ありがとう…凰さん」


「ふふん、デュノアも何か奢りなさいよ」

「え、えぇっ!?」


まさか奢りなさいよと言われるとは思わなかったのか、シャルルは素でびっくりした様子だった。


「おいおい、勝つ度にお前に奢ってたら破産するって、俺もシャルルも」

「それもそうね、じゃあアンタ達が優勝したら奢りなさいよ。アンタ達なら優勝してもあれには関係な――」

「鈴さんっ!そ、それはヒルトさん達には内緒ですわよっ!?」


そう慌てて鈴音の口を塞いだセシリア。

普段の彼女では考えられない行動に疑問をもった俺は――。


「何が内緒なんだ、セシリア?」

「は、はいっ!?わ、わたくし、その様な事を申したかしら?おほほほほ…」



……明らかに目が泳いでるセシリア。


「…まあいいさ、いつか解ることだしな、これが」


疑問に思いながらも、俺は再度トーナメント表に視線を移す。

第三アリーナでは現在も試合が続いているが、今は未来がどの辺りにいて、誰と組んでるかが問題だ。


「未来は――Aブロックの第四試合か、このまま勝ち続けたら三回戦で俺達と当たるのか…」


そして、ペア相手の名前を見てみるとそこに書いてあった名前が――。


「……ラウラとペアかよ」

「え?ほんとなの、ヒルト?」


そう身を乗り出し、トーナメント表を見るシャルル。

さらさらとした金髪からは、シャンプーの香りがした――。


「……鬼門だな、未来とラウラペアは。――ラウラに美冬やセシリア、鈴音にやった事に対してのつけを払わせるつもりだったが……むぅ」

「そうだね。ヒルト、どう戦うの?」

「……それは明日、宇崎と栗原ペアに勝ってからの話だな。勝たなきゃ戦えないんだし――しかし、厄介だな…幼なじみが相手ってのはやりにくい…」


――そんな風に呟いていると、セシリアが口を開いた。


「やはり、ヒルトさんにとっては未来さんと戦いにくいのはその……特別な人…だからなのですか…?」

「ん?幼なじみ同士だと呼吸がわかるんだよ、小さいときから常に一緒に居たからな。だからやりにくい…更に言えば未来は強いから、わかってても翻弄されるしな、これが」

「そう、なのですか…?」


――と、何故かまだ不安げな表情のままのセシリア。


「まあ何にしても、負けたとしてもせめてラウラには一矢報いるさ、これがな――本当は、こんな方法しか取れないのは嫌なんだがな」


そうこうしている内に、Aブロック第三試合が終了した。


「……次がラウラ、未来ペアの試合か。対戦相手は……四組の子達か」


――複雑だな、未来の応援はしたいが、だからといってラウラが美冬達にしたことをまだ許したわけではない。

――せめて、謝ってくれればとも思うのだが……。 
 

 
後書き
次回は未来視点で


遅くなるかもしれないので、その時は申し訳ないです 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧