遊戯王シリーズ 18禁SS集
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5D's
Dr.アキの災難
医科大学を卒業し女医となった十六夜秋――。
今、彼女の前に意外な患者が現れる。
「アキ、俺のこいつを診てくれるか?」
「遊星!?」
患者は不動遊星であった。
「俺のこいつがどうも赤らんだように腫れてしまっている。一体どういうことだ?」
「な、何よもう……。久々に会ったと思ったら、どうしてそんなとこを患って来ているの?」
アキは顔を赤らめ目を逸らす。
「それを知りたくて診察を受けに来たんだ。医者なら患者の体は見慣れているだろう?」
「そんなこと言われても……」
確かにプロの医者なら、病気の疑いさえあればどんな場所でも診察しなければいけない。アキも研修時代や就任後の診察で経験を積んではいるが、『身内』のソレを診るのはこれが初めてになる。
赤の他人である患者達なら、あくまで診察のためだと分けて考えることができた。
だが、かつての仲間――しかも遊星のソレとなると、どうしても余計な意識を持たずにはいられない。初めて彼の一物を目にするばかりか、場合によっては触診さえも必要になるのだ。
「頼んだぞ。アキ」
「わかったわよ。全く、こんな再会なんて……」
せっかく会いにくるなら、もっとロマンチックな演出で驚かせて欲しかったが……。
仕方ないので、アキは遊星のモノを診察する。足のあいだに座り込むようにしながらじっくりと観察し、竿の裏側やお稲荷さん、亀さんの付け根に至るまでくまなく視診する。それだけでは症状を細かく特定することができず、結局は触診で根元から握った。
「どうだ? 俺のは治るのか?」
「ええ、塗り薬を出すから塗って頂戴。経過を見なくちゃいけないから、一週間後にまた来てもらえるかしら」
「ああ、さすがだアキ。立派な医者になったようだな」
「遊星……」
彼からの祝福の言葉に、胸の奥がキュっと引き締まった。
しかし、さらなる患者が現れる。
「久しぶりだな十六夜アキ! 真のキングとなった俺のこいつを診察できるのは貴様だけだ!」
「ジャック!?」
今度はジャック・アトラスだ。
「さあアキ! 女医となった貴様の力を見せてみろ!」
「もう、何なのよ一体……」
アキはジャックの股下に屈み込んで診察をこなす。やはり身内だと余計な意識をしてしまうので、触診のためとはいえ遊星以外の男のものを握っている自分を後ろめたく思う。
それにジャックも、身内の手で触ってもらったことをお得な経験として記憶に留め、夜のネタにでもするのではないだろうか。
まるでオカズを提供しているような気分がしてしまう。
「薬を出すから、飲んでおくこと」
「フン! どうやら貴様も真の医師としての実力をつけたようだな!」
一物をしまったジャックはコートをはためかせながら肩越しに言い残す。
「俺にはチャレンジャーとの戦いが待っている。またしばらく会うことはないだろうが、せいぜい達者でやっているのだな!」
そして、次の患者がやって来る。
「よおアキ! 鉄砲玉のクロウ様のご登場だぜ!」
「次から次えと……」
アキは仕方なくクロウのソレを握り、触診で皮の触感を確かめる。そのまま手を上下させながら疾患の有無を探っていると――
――ドピュゥ!
アキのその顔は真っ白な液体によって汚されるのだった。
「て、鉄砲玉のクロウ様の速攻だぜ!」
「ローズテンタクルス! ソーンウィップ!」
「ほげぇえええええ!」
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