中学剣道少女~恥ずかしい穴まで身体検査~
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第18話「私は堕ちてない!」
麗華の膣液はサンプルとして採取されていた。ステンレスのヘラによって、カップアイスについてくる木のスプーンのような形状をした、しかしスプーンよりも胴の長い、えんぴつほどの長さを持つヘラによって、秘所から液を掬い取られていた。
これが何の約に立つというのか、麗華にはわからない。
ただ、ヘラで割れ目を擦られて、膣分泌液を取られている。
(そろそろ、終わるだろうか……)
絶頂してしまった麗華はしばし放心していたが、すぐに意識が戻ってくる。ぼんやりとした中、自分の性器が弄られているのをなんとなく理解しながら、ただぼーっとそれを受け入れていた。
ひんやりと固い鉄の感触は、皮膚を痛めないよう気遣っている。ぬめりと滲み、溢れるものを乗せるようにして、講師はその綺麗な裂け目をなぞり上げる。
「……っ、あぁ……」
イき果てたばかりのソコは未だに熱く、敏感に蠢いている。一度の絶頂では満足できず、ヘラで採取されているだけでも、愛撫同然の刺激を感じた。
「うぅ……」
ヘラの表面に掬い取り、それを試験管へ移していく。単調な作業の繰り返しが新たに愛液を分泌させ、ベッドシーツにシミを広げていた。
「これくらいですかね。では、どうぞ」
採取を終えると、講師は試験管を医師に手渡す。その光景をぼんやりと眺めたが、しだいに意識は覚醒しきり、同時に羞恥心も蘇った。
(……そ、そうだ! 私は……私は! こんな人前で! こんな大勢の前で……!)
そう、麗華は衆人環視の前でオナニーに夢中になり、あまつさえ絶頂を迎えて果ててしまったのだ。今までとは違う。これまでも死ぬほど恥ずかしい記録を取られ、いっそ本当に死にたいほどの気持ちを味わったが、今回は自分自身で『夢中』になってしまったのだ。
(私が……私が……)
認めたくない。
しかし、今更事実は覆らない。
確かに嫌々やらされただけで、好きで自慰行為など披露しない。だが、いざやらされてみれば思わぬ快楽から抜け出せず、自制心を保てなくなり、狂った牝のように激しく秘所を弄り回してしまっている。
(い、いや! 落ち着け! それでも……それでも! やらされただけなんだ。好きでこんなことをしたわけじゃない。む、無効だ! 私は……私は堕ちてなどいない!)
麗華は自分を保つことに必死になっていた。
そんな心を知ってか知らずか、講師はウェットティッシュを持ってくる。麗華の濡れきった股元を拭き始めた。
「あ、あのっ! 拭くぐらい自分で……」
「遠慮せず、こちらにお任せ下さい」
講師はさも善意のように、秘所を拭く。股を広げた少女の園を大人が拭いているのだ。それはまるで、お漏らしをした幼児が親に下の世話をされている状況を連想させ、ありえない扱いを受けている気分に麗華は顔を歪めきった。
(子供じゃないというのに……)
やはり耳まで赤くなり、麗華は羞恥心たっぷりの悶えた顔つきとなっていった。
「では、さっそく映像をおさらいしましょう」
拭き終わり、講師は教壇に立ち戻る。
後に生態記録と称されることになる麗華の自慰動画には、何もかもが綺麗鮮明に映されていた。ためらいながらも手を触れて、しだいに激しく快楽を貪って、狂っていくまでの有様は完璧に録画されていたのだ。
(これが私なのか……?)
目を覆いたくなるような光景に、麗華は本当に両手で顔を覆っていた。
使われたカメラはそれなりに性能の良いもので、撮影した細部を大きく拡大する事ができる。乳房や恥丘を画面一杯に広げ、自慰にふけっている手の動きをアップで捉える。絶頂する瞬間のイキ顔さえも、表情を作る顔面の微妙な筋肉まで正確に記録している。
「今回撮影した映像ですと、ゆっくりだった手の動きがだんだんと激しくなっています。女性の快楽が高まるにはおよそ丁寧な愛撫が必要とされていますが、これが実際の自慰行為のサンプルとなるでしょう」
講師は語る。
「本来ならばこうした状況下ではなく、もっと自然な形での自慰行為を撮影したいところではありますが、それをやるには盗撮といった非合法的な方法しかありません。このような形でしてもらうことにはなりましたが、資料は資料として保存されます」
永久保存だ。
この記録は一生、十数年経って麗華が没後になった先の時代にまでも、ずっと使われ続けることになる。
そして、講師はさらに投影機を操作する。映像から切り取った画像がスライドショーのように展開され、麗華が絶頂へ向かうまでの表情の動きを、コマ送りのように映し出す。
(私が! 私があんな顔を……!)
麗華は歯噛みした。
決して認めたくなどない。
しかし、そこに映し出される麗華の顔は、まさに快楽に喘いだ牝が苦悶しているような、あまりにもふしだらな表情だった。
とても自分の姿とは信じられない。嘘だと思いたい。
「自分の絶頂時の顔をどう思われますか? 麗華さん」
「どうって、どう思えばいいんですか! こんなの……」
聞かれても答えようがない。
ただ、あまりにも快楽に歪んだ顔つきは、他人の顔だと思い込みたくて仕方がない。頑として受け入れたくない気持ちが麗華にはあった。
「あなたの顔ですよ? まぎれもない黒崎麗華の絶頂時の表情です。感想をお聞かせ下さい」
講師はあくまで感想を要求してくる。
「……こんなの落ちぶれています。自分がこんな顔をしていたなんて、あまり信じたくないくらいです! 私じゃない! こんなのは違う! 無効です! 指示通りにするしかないから、だからしただけです!」
「本人からすれば、やはり良い感想にはならないようですね」
感情を剥き出す麗華をよそに、講師はそれでも淡々と授業を進める。
「このように、性に対して一定の背徳感情を持つのが日本女性の生態ということでしょう。では諸外国はといいますと――」
映像の中で、外国人少女による似たような映像が放映された。金髪、黒人、白人、様々な人種の同じような映像が順々に流される。それらに応じて、講師は各国の代表的な女性の反応を語っていた。
どうやら海外でも麗華と同じ目に遭っている少女がいるらしく、中には堂々とイラつきを現しながら受け答えに応対したり、あるいは逆にケロっとして、全てを抵抗なく曝け出している姿もあった。
それらが流されている横で、麗華は大事な部分を腕で隠し続けていた。とっくに全てを拝まれ、それだけで死に至りそうなほどの羞恥に苦しめられてはいたが、やはり自然と隠してしまう。クセのようなものでもあるし、曝け出す時間を一秒でも減らしたい心理もあった。
「そして、これが麗華さんです」
再び麗華の映像が流されて――
『――っあ! あぁ! あ! あぁ……!』
映像の中、自分自身が激しく性器を愛撫して、狂ったように快楽を貪っていた。もはや自分ではない別の生き物だと思いたい程、人前だというのに夢中になりきり、クチュクチュと愛液の絡む音を鳴らしている。
『ひあぁ! あ――ああん!』
それが何度も目の前でリプレイされる。
『はぁ……はぁぁ! いい! 気持ち良い!』
牝犬のようになった自身の顔が、麗華の前で再生される。
『――――っ!!!! っああ! あぁああぁああ!!!』
自分自身のイき果てる姿を見せられるなど、羞恥的な一種の刑を味わっている気分で仕方がない。認めたくもない自分の姿を確認させられ、麗華はより反発した。
(私は堕ちていない! 堕ちてない! こんなことでは堕ちない! 堕ちないんだ!)
しかし、再び同じシーンが再生される。
『――――っ!!!! っああ! あぁああぁああ!!!』
映像の麗華は大きく背中を仰け反らせ、ソ潮の噴水を巻き散らしながら絶頂する。吹き出した膣液がレンズを汚し、画面全体に水滴とわかるような陰りが付着する。
(違う! こんなの……)
『――――っ!!!! っああ! あぁああぁああ!!!』
さらに再び再生され、自分自身の絶頂の喘ぎ声が頭に響いた。
(違う! 違う! 違う! 私はあんなに堕落しない! こんな人前で、あんなに乱れたりしない! 違う……違う……)
認めたくない。
ただそれだけの思いに、麗華は打ちひしがれていた。
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