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わあ、小宮さんがイケナイ事してる。

作者:美月空
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嫉妬、嫉妬、嫉妬。

 
前書き
続編かけました!!!
やったー! 

 
何の気遣いもなしに抱かれたあの日以来、小宮が俺に近づくことはめっきり減った。
仕方なくこっちから話しかけようとしても、他の奴に話しかけてそれを阻止したり、目を合わせないように断られたりと――甚だイラつく奴である。

「あーマジむかつくあいつ!!」
隣に座った、クラスメイトであり幼馴染の網条良介(もうじょうりょうすけ)にそのことを愚痴る。

「そうなのか?俺、最近は結構しゃべるようになったけど」
「はぁ!?避けられてるの、俺だけ?亮介ってあいつから苦手視されてたろ?」
「そうなんだけどさ…普通に話しかけてくるし、いい奴だし」

いい、と聞いて、俺の身体が跳ねる。

「っあんな奴のよくねぇし!」

いきなり声を荒げた俺に対し、眼鏡の奥の瞳を丸くした良介は「お前、顔赤いぞ?大丈夫か?」と忠告してきた。

「…ぇ、あ…歌いすぎた、かな?ちょっと冷やしてくる」

カラオケボックスを出て、溜息をつく。

「何で、避けるんだよ…」
「あれ、かみっきーじゃん!良介たちと来てんの?」

聞いたような声。その方向に目を向けると、クラスメイトの女子(派手組)が笑いながら話しかけてきた。

「おー、さっき振りー。パーティークラスだな、この人数。何人いるんだ、これ?」

「女子が14人と男子が1人だよー。ちょっとハーレム作ろうかと思って」
「いやハーレムってw…で、その幸せな奴って誰よ?」

自然に、小宮が顔をのぞかせる。

「――ッ!?」
そして、また目をそらす。

(んなんだよ、クソ…)
そう思いながらも、引き攣る笑顔を浮かべて「ああ、小宮だったのか。羨ましい奴だな?」と言葉を紡ぐ。

「…」

(無言かよ。マジでムカつく)

「あ、時間なくなっちゃう。じゃ、うちらも歌うわ!また明日ね、かみっきー!」
「おう、明日なー」

敢えて、小宮から顔を背ける。
しかし彼は何も反応せず、女子と一緒にカラオケ店内に入っていった。

「……あー、クソ…。何なんだよ、これ…」

たぶん、この感情は――俺のこの心は、女子たちへの嫉妬。

(俺、いつの間に小宮のこと好きに――) 
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