IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
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【第115話】
前書き
オリジナルです
っても一部原作にあるエピソードの前話的な内容もありますが
――レゾナンス一階アクセサリーショップ――
時は流れ、現在午後十二時を回った所だ。
親父や母さんは買い物が終わったから後は二人でデートするとかで俺とは別行動だ。
――美冬や未来に一度連絡を取ったのだが、二人は俺の誕生日プレゼントを選んでいるらしく、今は忙しいらしい。
――二人が欲しいものを聞けば、俺としては選びやすいと思ったのだが――。
そして今、俺はレゾナンス一階アクセサリーショップの中にいる、隣には――。
「ねぇヒルト、これなんて美冬ちゃんに似合うんじゃないかなぁ?」
シャルがアクセサリーを見せてくる――ペンダントだ、飾りはいたってシンプルでありつつも、どこか女の子の心を擽る様な造形になっていた――と。
「ヒルトさん、これ等はどうでしょうか?未来さんに似合うのではなくて?」
そう言ったのはセシリアだ、そして見せたのはリングだ――可愛らしい動物が造形された物、よく見るとセシリアが見ている場所はそういった動物物のアクセサリーを中心に置かれていた。
「ふむ、こういうのは選んだことが無いからよくわからないのだが……これなんかどうだ?」
そう言ったのはラウラだ、そして見せてきたのはドクロのシルバーアクセサリー――こ、これは流石にダメだろ。
俺にも似合わないし、てか調子にのってるって思われるしな。
――まあこれまで、こういったプレゼントを選ぶという事をしたことが無いラウラなら仕方ないのだろう、いつか色々見せて教えるとするか……何か、それはそれで俺色に染めるみたいで変な感じがしないでもないが。
一通り見せられ、腕くみしながら俺は呟く。
「……なかなか難しいな、美冬と未来の誕生日プレゼントは」
去年はぬいぐるみにしたからな……高校生になったんだし、多少はアクセサリー系統の方が良いだろうし。
「む……そういえばヒルト、お前は美冬と双子だったのだな――という事は――」
「ん?という事も何も、その日は俺の誕生日でもあるさ、これがな」
「そ、それもそうですわね――ヒルトさん、もっと前以て教えてくださればちゃんとしたものをご用意出来ましたのに……」
そう言うセシリア、確かに前以て未来と美冬の誕生日を教えていれば選ぶのも色々と時間を費やせただろう――。
「すまんなセシリア、聞かれないと言わないからな俺――だが確かに前以て言えば三人とも未来と美冬の誕生日プレゼント、聞いて色々選べたはすだよな――って、シャルには先に言ってたっけ?」
「う、うん。ヒルトのお母さんが来るって連絡を受けた日に聞いたよ?」
そうシャルが言うと、ジト目でセシリアが――。
「……ズルいですわ、シャルロットさんばかり……」
そんな風に言い、頬を膨らませてジト目で睨むセシリア――。
「まあそう言うなよセシリア。ほら、色白モチモチほっぺつつくぞ?」
「~~~~!!」
そう言い、ほっぺをつつく仕草をするとセシリアの顔は真っ赤に染まった。
そんなセシリアを、内心可愛いなと思っていると今度はラウラが――。
「ヒルト、二人ばかりズルいぞ。私にも平等に相手をしろ」
「……んじゃ、なでなでしてあげよう」
「なっ……!?――むぅ……何だか子供扱いされてる気がするのだが」
よしよしと、さらさらの銀髪を撫でるようにラウラの頭を撫でると、若干膨れながら見上げるラウラだがその表情は困りつつも、なでなでしてくれる手が心地良いといったような嬉しさ8、困り具合2といった感じだった。
なでなでするのをやめると、若干名残惜しそうにラウラが俺の手を見るのだが――俺は柔らかな笑みをラウラに返しただけで視線をアクセサリーが陳列されている棚に向けた。
――適当にアクセサリーを見ていく――と、ペアリングを見つけたのでおもむろにそれを手に取ると――。
「……ヒルトさん、もしかしてそれは未来さんに贈るのかしら?」
「……そうなのヒルト?僕はペアリングよりも、こっちの方が未来さんに似合うと思うんだけどなぁ」
「ヒルト、浮気は許さんぞ」
……と、何やら三人から黒いオーラが見えるのは気のせいではないだろう。
ラウラ何か、出会った頃に戻ったかのような鋭い目付きで見ているため何事かと思ってしまう。
「……美冬にと思っただけだよ、兄妹で同じのが無いなって思ったからな。――それに、未来はペアリング何か受け取らないさ」
そう言うと何故かホッと胸を撫で下ろす三人。
「美冬さんにでしたら、わたくしは構いませんわよ?」
「うん、兄妹で双子なんだし、同じものを持っててもおかしくないしね?」
「うむ、私にとっても美冬は義妹だからな。ペアリングは許可しよう」
――何の許可でいつの間に義妹になったんだよ、ラウラ。
気づいたら付き合ってましたの【オペレーション・ナシクズシ】が何か発令される気がしなくもない、周りから崩していっていつの間にかラウラと俺が付き合っているという事実を周りが周知するという――何かの本で、そんなのがあった気がする。
とりあえず美冬にはペアリングを選んだ――後は未来だが……。
そう思い、再度陳列されている棚に視線を移し、ゆっくり眺めていくと――。
「……これにするか」
選んだのはシンプルなペンダントで、スライドすると中に写真を入れられるやつだ。
――未来なら家族の写真を入れるだろう。
そう思い、そのペンダントとペアリングを手に取った。
「ヒルト、決めたのか?」
「あぁ、ペンダントとペアリングに決めたよ――悪いな皆、付き合わせちゃって」
「ううん、僕なら大丈夫だよ?」
「えぇ、わたくしで良ければいつでも言ってくださいな。付き合いますので――ところでヒルトさん、少し聞いてもよろしくて?」
そう自身の胸に手を当てて訊いてきたセシリア。
「何だセシリア?」
「その……ヒルトさんが今欲しいものって、何でしょうか?」
「それは私も気になっていた。――嫁の誕生日でもあるのだ、何か形に残るものを私も贈りたい」
「そうだよね。――ヒルト、何か欲しいものってある?」
「……欲しいものか…これと言ってそんなに物欲無いんだよな、俺――でも、くれるなら俺は何でも嬉しいよ?流石に石ころをプレゼントとかだとどうしていいかわからなくなるからそれは勘弁な。――あ、店の外で待ってて良いぞ?会計済ませたら直ぐに合流するから」
「わかりました、では外で待ってますわね?」
「うん、皆と待ってるよ」
「わかった。私も待つとしよう」
そう俺は三人に言うや、三人とも店を出たので俺はレジへ向かった。
――その途中で、シルバーブレスレットを見つけたので足が止まる。
……そういや、シャルは何にも言わなかったがセシリアやラウラが合流した結果二人で出掛けるって状況じゃなくなったよな……一夏も途中入ってきたし。
――ちなみに一夏は鈴音に拉致された…午後も俺たちと合流しようとしていたのだが鈴音が――。
『アンタ、今日はアタシの買い物に付き合うって言ったじゃん!だから付き合いなさいよ!』
『いや、でもせっかくヒルトと合流――』
『人の恋路を邪魔するやつは、馬に蹴られて死になさいよっ!!』
――等と言いながら無理やり腕を引っ張って一夏を連れていってたな。
まあ、セシリアやラウラが合流したが……ってか、シャルばかり贔屓にするつもりじゃないが今日の詫びも兼ねてこれをプレゼントするかな……。
そう思ってシルバーブレスレットも手に取り、レジで会計を済ませると個別に袋に分けてもらって店を後にする。
「お待たせ。――さて、行くか」
「む?ヒルト、これから何処に向かうというのだ?」
ラウラが訊いてくるので、俺は答える――。
「実はな、シャルにケーキと紅茶を奢るって言ってたからな――セシリアもラウラも居ることだし、せっかくだから二人も来るか?」
そう言うと、セシリアとラウラの表情がぱぁっと明るくなり、一方のシャルはぶすっと頬を膨らませて顔を背けた。
「え、えぇ!是非ともお供させていただきますわ!」
「うむ、嫁のお前がそう言うなら私も夫として向かおう」
「…………わかった…」
明らかに不機嫌そうに返事をするシャルに、苦笑しつつもレゾナンスを出ようと促す。
「じゃあ行こうぜ?ちょいここから離れてるがな」
そう三人に言いながら、俺たち四人はレゾナンスを後にした――シャルが終始不機嫌だったのが気になったが。
後書き
まだ後一話か二話程オリジナル続きます
下手な駄文ですが良ければ見てやってください
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