IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
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【第367話】
前書き
手当ては一体誰が
――1025室内――
幸いにも誰にも出会す事無く部屋へと戻った俺は、現在部屋で氷袋を当てて殴られた箇所を冷やしている最中だ。
咥内を切ったものの、出血は治まった為もう血の味はしないが暫く食事をするのが難儀になるだろう――と、ここで室内にノックの音が響き渡ると、ドア越しから声が聞こえてきた。
「ヒルト、私だ。 部屋に居るか?」
ラウラだ――とはいえ、今の状態を他の子に見られれば騒ぎになりかねない為、俺は――。
「鍵なら開いてるから入ってきていいぞー」
喋る度に痛みが走るが、我慢できない訳じゃなかった。
とはいえ、鏡を見たら少し青アザになっていた為、冷やさないと大変だが――絶対明日、原因を訊かれるし……教師陣に。
俺の返事を訊き、遠慮無く部屋へと入ってくるラウラ――寝るときは無断侵入なのに、こういう時に律儀にノックする辺り、案外可愛く思える。
そんなラウラが、俺を見た瞬間ギョッとした表情になると共に慌てて傍に駆け寄ってきた。
「ひ、ヒルト!? い、一体どうしたというのだ!? 誰かに殴られたのか!?」
冷やした氷袋を退かして青アザを触ると、痛みが脳天を突き抜けていく。
「イテテッ……さ、触るならもっと優しく頼むよ、ラウラ」
「す、すまない……。 し、しかし……一体誰がこのような事を……待っていろ、今衛生兵を!」
ラウラの言う衛生兵というのは保健の先生だろうが、流石にそれは不味いと思い、慌ててその手を掴むと。
「衛生兵はいいってば。 別に大した怪我じゃないし……咥内を切ったけどな」
「な、なんと……。 咥内……か」
何故か頬を赤く染めるラウラに、疑問符わ浮かべているとラウラは――。
「……ヒルト。 その……だな、私の唾液には微量だが……医療用のナノマシンが含まれているのだ」
「医療用のナノマシン? ……って事は、ラウラの唾液飲めば咥内を切った傷も癒えるのか?」
「そ、そぅだが……そ、それよりもだな。 その切った箇所を直接舐める方が効果的なのだ」
軽くもじもじしながら言うラウラ、その言葉の意味を理解し、俺の顔も真っ赤に染まっていくのを感じた。
「そ、それってつまりさ……ディープキスって事か……?」
「………………」
静かに頷くラウラ――勿論ラウラとは何度もキスをしているものの、やっぱり恥ずかしい気持ちもある。
――とはいえ、合法的にキスが……いやいや、不純な気持ちでするのは……。
「……ヒルト、切った箇所、痛いだろ? 食事だってまともにとれないと私は思うのだが……」
――確かに、正直暑いスープとか絶対飲めば悶絶しそうだしな……。
「わかった。 ……何だかんだで結構キスしてるよな、俺とラウラ」
「う、うむ。 ……ヒルト、膝に跨がってもいいだろうか?」
「あぁ、対面してる方が俺としてもその……キス、しやすいし」
鼻の頭を指でかくと、微笑を浮かべてラウラは膝に跨がる。
彼女の重さが直接足にのし掛かるが、やっぱりそれほど重さを感じない。
首に腕を回すとラウラは瞼を閉じ、ゆっくりと顔を近付けてきた。
それを見た俺も同様、瞼を閉じるとそのままラウラと唇を重ねる。
「んっ……ふっ……れろぉ……っ」
何度か軽くキスを交わしつつ、ラウラは俺の咥内へと舌を侵入させると先ずはゆっくりと俺の舌を絡めてくる。
多分だが、先ずはこうやってラウラの唾液を俺の咥内に移してるのだろう――そう思うと、俺も積極的に舌を絡ませていく。
お互いの口元が唾液で濡れるのも構わず、激しくキスを交わすと今度は歯列をなぞるように舌を這わせていくラウラ。
軽く薄目を開けると、眼前いっぱいにラウラの顔が見える――片目が眼帯で隠れてるのが気になった俺は、キスを続けながらラウラの眼帯を外していく。
特に抵抗無く、それを受け入れるラウラ。
今度は俺の舌を、自身の唇で吸うとチュプチュプと室内に水音が響き渡り、思わず欲望の塊が突起してしまった。
――段々とキスが上手くなっていくラウラ、頭がボーッとする中、再度咥内に舌を侵入させれ咥内ゆっくり舌で舐め、傷のある箇所を探し始めた。
――が、口の中に溜まった唾液で蒸せそうになり、一旦肩を叩いてやめさせる。
ちゅぽん……と、音をたてて唇が離れると、溜まった唾液をそのままごくんっと飲み干す。
「わ、悪い中断させて。 ……唾液溜まりすぎた」
「そ、そうだったのか……。 で、では続きを……んむっ……」
一呼吸入れてから直ぐに唇を重ねてくるラウラに驚きつつも、咥内を舌で舐めてくるその舌の長さにうっとりし、また自然とラウラの舌を絡ませる様に動かす。
さっき以上に互いの口元が唾液によってねっとりと濡れ、色々な意味で理性の限界を越えそうになると少し唇を離す。
だがラウラは、それが不満だったのか舌で俺の唇を舐めると俺も舌を出して互いの舌を再度絡ませながら合間合間に言葉を紡ぐ。
「んはっ……、ラウラ……レロッ……、あんまりやり過ぎたら……んちゅ……くちゅっ……理性……もた……れろぉ……ない……」
その言葉に、一旦絡ませた舌を解放するラウラ――正直、突起し過ぎて制服のズボンがパンパンにテントを張っていた。
「そ、そうか……。 ついキスをするのに夢中になってしまったが。 ……ヒルト、今日一日待てば咥内の傷も完治するだろう」
「そ、そっか。 ……はは、ラウラ……かなりキスが上手くなったよな? 正直、理性もたないよ……」
そうラウラに告げると、クスリと悪戯っぽく微笑むと、ガチガチに突起した欲望の塊をソッと制服のズボン越しに手を重ね――。
「その様だな……だ、だが私は嬉しく思う。 ――こうして、ちゃんと私を女として認識してくれてるのだからな」
そう言いつつ、上下にゆっくりと擦るラウラの手の動きに、びくびくと反応し、表情が歪む。
「……しかしヒルト、一体誰に殴られたのだ――まあ、誰かはわかってはいるのだが、一応ヒルトの口から訊きたいのでな」
「……っ、……い、いち……か……」
「……成る程。 幾ら教官の弟とはいえ我が嫁に対するこの仕打ち、万死に値するな」
冷たい言葉とは裏腹に、擦る手の動きを止めない事に、正直気持ち良く、このままだとトランクスが大変な事になってしまうと思った俺は。
「ら、ラウラ……手、止めてくれ……! で、出そうになる……!」
その言葉に、ラウラは目を丸くするが――。
「ふむ。 ……せっかくだ、ヒルト……飲ませてくれるか?」
「は……? ……っ!? ば、ばか……! な、何を言ってるんだよ……!」
「むぅ……夫婦なのだ、本当ならもうとっくに私達は初夜を共にしているのだぞ?」
そう言うラウラ――とりあえず擦る手首を掴み、動きをやめさせると刺激が無くなった事に安堵しつつもモヤモヤした気持ちが複雑に交差し、絡み合う。
「ち、ちゃんと付き合って無いんだし――て、てか、バレたら大変だろ? ラウラは代表候補生なんだ、国家の尊厳にかかわるぞ?」
「……むぅ。 ……しかし、この状態だと辛くは無いのか?」
そう指摘するラウラに、ギクリとする――正直、ラウラの飲む発言ってのは……その、精飲という奴だろう――つまり、思いっきりラウラにフェラチオされるって事だ。
正直、誘惑に負けそうになり、喉まで出かかった言葉を、唾と共に飲み込むと俺は――。
「ま、また今度頼むよ」
――口から出た【また今度】という言葉に、しまったと思ってももう時既に遅く、ラウラは――。
「ほ、本当なのだな!? い、今私はちゃんと訊いたぞ! ……こほん。 ならば今日は許そう……正直、ヒルトの【コレ】をそのままにしておくのは心苦しいが、次の機会に私が慰めてやろう」
そう言って、ツンッと制服のズボン越しに指でつつくラウラ――少しの刺激すら、非常に不味いのだが、それ以上に妙な約束をしてしまった思いが心を支配していく。
「ま、まあその話は置いといて――とりあえずラウラ、青アザの事は今はラウラだけの秘密にしてくれるか?」
「……それが嫁の頼みというのであればな。 ……だが、理由は何にせよ、織斑がヒルトを殴って怪我をさせた事は私は許さないだろう」
「……ははっ、まあアイツも子供みたいなものだからな。 俺も人の事言えないが」
そんなやり取りを続けつつ、ラウラは眼帯を装着すると青アザになった頬に触れ――。
「しかし、この青アザだと他の生徒にバレるのでは無いだろうか?」
「あ、それは一応美冬に頼んで化粧して隠してもらうつもりだよ。 一応美冬には説明しないと、美春に言うとどうなるかわからんから言えないが……」
「ふむ。 ……わかった。 とりあえず今日は夕食は摂らない方が良いだろう。 傷に障るやもしれん。 摂るなら何かゼリーみたいな物だけにするのだ、いいな?」
「了解」
「……で、ではな。 そろそろ戻らねば……今日はシャルロットと共に他の生徒と食事を摂る日なのでな」
「了解。 ……色々悪いな、ラウラ」
「気に止むな、私とヒルトは夫婦なのだ。 嫁が傷を負ったとなれば夫が手当てするのが普通というものだ」
――最初に衛生兵って言ってた気もするが、多分気のせいだろう……そういう事にしておこう。
ラウラはそういうと部屋をそのまま立ち去った――と同時に、俺は美冬に時間指定でこの時間に化粧道具を持って部屋に来るようにとメールを打つと、急いでシャワールームへと駆け込んでいった。
五分後、スッキリした表情で出てきたのは言うまでもない――。
後書き
ラウラでしたー
一応原作死に設定である唾液にナノマシン活用
そしてさりげなくエロが加速していく――作品に合わないかもだが
リクエストのセシリアはまた今度(何
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