無限の赤龍帝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
燿を賭けてのトライアスロン②
視界一面の溶岩。プロミネンスも多数発生している。そして、空には宇宙が広がって居るが……ここってアレですよね?
『熱量が凄まじいな。体外温度は8000万度を突破している』
『熱い?』
「いや、平気だが……」
並走している燿を盗み見ると、あちらは周りにフィールドみたいなのを形成して飛んでいる。
『あれは恐らくガルーダの恩恵だろうな』
「魔王のギフトか。そりゃ、こんな所でも平気だろうな」
しかし、こんな所でペストは出せないな。
『ええと、現在……御二人様が爆走中でございますが、こんな所……普通に通れるんですか? ここって、太陽ですよね?』
『うむ。わしが保有しておる太陽の1つじゃな。もちろん、仕掛けもあるがな』
「竜かな?」
「さあ?」
燿から飛んできた溶岩を巻き込んだ強風を弾き飛ばし、蛇腹剣……ヒートロッドを燿に放つが、回避されてしまう。こちらの攻撃は太陽の一部を裂いたが。
「むむ、出力では負けるか……なら、手数で勝負」
「にゃろっ! どんんどう撃ってやる!」
お互いに攻撃をしあいながら進んでいく。すると、土地が見えた。
「あそこが次のゴールか!!」
「負け無いっ!!」
加速して進んでいくと、そこには人影が2つと大きな人型の物体があった。
「「「「え?」」」」
俺達は驚きの声を上げる。それは相手も同じだった。
『言ったであろう、太陽だと』
『はい、一周しちゃいましたね~~』
「「……」」
つまり球体……次のステージへは別。さて、どうするか……宇宙を見るが星だけ。しかし、目立った物は無い。この乗り物だって、せいぜい、溶岩などを完全に防ぐ程度で、宇宙には乗り出せない。広大な面責を持つ太陽を全て調べるとか、運が作用するような事をこれにするか?
答えは否だ。ならば、それは見つけやすくて移動しない物……与えられた乗り物から判断して……まさか?
「くそっ、やっと着いたっ!!」
「はぁはぁ……」
どうやら、転生者が2人、ボロボロになりながらもやって来たようだ。いや、もう1人居る。匙が何とかたどり着いて……いや、力に溢れている。まさか、モンスター共から吸収したのか。転生者を盾にして。これはまずい。
「ご主人様は速く進んでください。それと、これを持って行ってください」
一つの槍を受け取った。
「燿もよ!」
「わかった」「うん」
俺は取りあえず適当に進む。燿も離れた。全員が視界から消えた所で、俺は考えた事を試す。
「オーフィス、ドライグ、全開でフィールドを形成してくれ」
『了解した』
『任せる』
そして、俺はそのまま溶岩の……太陽の中に突っ込んだ。
『おおっと、自殺でしょうかっ!!』
『燿も同じ事をしておるの』
『自殺志願ですよっ、御二人様っ!!』
どうやら、燿も俺と同じ結論に達したようだ。動かずに確定されている場所。つまり、太陽の中心部。膨大な熱量にまいりそうになるが、乗り物は予想通り耐えている。
「ならばっ、ドライグ!」
『おう』
乗り物を盾にして、ドライグがトランスファーで乗り物に魔力を送って、突き進む。すると、抜けられた。広大な空間に着いた。そこには、巨大な龍が存在していた。
「GAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!」
龍が吠える。凄まじい魔力を感じる。
「凄い」
「確かに」
燿も突入してきたようだ。
「ほっほっほ、よ~く来ましたねぇ~」
そして、突如として現れたかぼちゃのお化け。
「私目はジャック・オー・ランタン、どうぞよろしくお願い致します。では、白夜叉様より借り受けた龍の力をおみせしましょう」
その言葉と同時に龍がこちらへと襲いかかり、大量のプロミネンスが生まれて、全てを飲み込もうと襲いかかって来る。
「しゃらくせぇええええええええぇぇぇぇっ!!」
「この程度で、私が止められると思わないで」
力を全開にして、正面から突っ込む。プロミネンスをガン無視して、俺の拳と燿の蹴りが炸裂して、龍を膨大なエネルギーの放出と共に消し飛ばす。
「「オーフィスの力、甘く見るな」」
「ほっほっほ、化け物ですな~では、扉でございます」
そして、かぼちゃに作られた門が現れた。俺はそのまま中に飛び込んで、燿も空中で方向転換して、空気を蹴って加速して門を潜る。
『ラストステージに御二人様が到着したようですね』
『うむ。ラストにはボスが存在する。蛟劉、鵬魔王、十六夜じゃな』
『魔王様と魔王級のお三方ですが……これってクリアーさせる気、ありますか?』
『どうじゃろうな、相手をしなければいいだけじゃし』
さて、あの3人をまともに相手をしたら駄目だ。なら、本気を出して、突っ切るのがいい。なら、やる事は一つだ。
「行くぞ、ドライグ、オーフィス」
『おう!!』
『……やる』
「我、目覚めるは、王の真理を天に掲げし赤龍帝なり
無限の希望と不滅の欲望を抱いて我が道を往く
我、紅き龍の帝王と成りて、汝を真紅に光り輝く天道へ導こう」
オーフィスの禁手化の上にドライグの禁手化を重ねる。
「『うおぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉっっ!!』」
膨大な黒と赤の光に包まれて、鎧が融合して組み変わるっていく。両腕と両足の部分には真紅のガントレットとグリーブが現れて、黒い宝玉が生まれる。身体全体は黒い装甲に覆われて、胸の中心部には真紅宝玉が存在する。両方の肩には真紅の宝玉存在し、背中には巨大な翼が有り、黒い光を放出している。そして、俺の髪の毛は白く変色して、額に縦の黒い龍眼が存在し、頭部には真紅の角が2本生えている。顔には黒い血管みたいなのが浮き出ているだろう。どこかのオルタ騎士王みたいに。
『ちょ、アレって何ですかアレっ!!』
『やりおるの。全能力を強制的に覚醒させた上に無限龍と赤龍帝の力を合わせて混ぜ合わせよったか。しかし、無茶をしおるの。寿命がかなり縮まるが……いや、そういえば、あやつはアムリタやエリクシールとかふざけた物を大量に持っておったな』
『ちょっ、反則ですよね、寿命を縮まるようなとんでも攻撃を何発も使えるって事じゃないですか』
『有限ではあるがな。それにしても、わしの息子として満足できる素晴らしき力よ。使いこなせんじゃろうがな』
『ただの災厄じゃないですかぁああああああああっ!!』
黒ウサギの絶叫を無視して、突き進んでいる燿に向けて全力で進む。音速を超えて物理法則を書き換えて衝撃波を発生させないようにしてから光速へと至る。燿は既に3人と戦闘しているようだ。
「来い、ハイシェラ」
『ふむ。我の出番か』
『そうだ。どうせ使えきれん力だ。適当に放出してしまえ』
『……3人で攻撃しまくる。いっせーは操作』
「了解」
『では、パーティーと行こうかの』
宝玉から無数の高出力高火力のレーザーを放ち、腕がハイシェラの操作で、剣を振るう。振るわれた剣閃は膨大なエネルギーが圧縮された強大な刀身となって全てをなぎ払う。
『やっ、やっぱり、暴走状態なのですか?』
『いや、イッセーははなっから一部以外はコントロールしとらんな。肉体の大まかなコントロールだけして、攻撃をオーフィス、ドライグ、ハイシェラに完全におまかせモードという奴じゃ。どいつもこいつもはっちゃけておるわ』
「ちっ、やるじゃねえか……」
「これは本気ださな一方的にやられてまうな」
「そうね」
「よし、今のうちに……うわっ!?」
逃げようとした燿を容赦無く襲う。むしろ、殆どの攻撃が燿に向かっている。
「おいおい、日下部、逃がしてもらえないみたいだぞ」
「むしろ、あっちからしたら、燿ちゃんを落とせば勝ちやからな~」
「そうね。そして、もちろん……私達は貴方も一緒に狙うわ」
「あははは、そうだよね……よし、やろうか」
「じゃあ、一発目だ。受け取れっ!!」
俺はリタから受け取った槍を思いっきり投擲する。だが、それは簡単に回避されてしまった。だが、それでいい。開始の1擊なのだから。
それから始まったのは魔王級5人(8人)による戦いだった。血肉脇踊る楽しい楽しい戦いだった。だが、数時間の戦いは以外な事で決着がついた。
『あ、ゲーム終了ですね』
『そうじゃな』
「「「「え?」」」」
「おい、どういう事だ? 誰も通してねえぞ?」
『いえいえ、通ってますよ』
そして、映像を切り替えると、ゴールに立って、俺が投げた槍をブンブン振っているリタの姿があった。
「いつの間に行ったんや?」
『最初に投擲された槍はリタさんの身体の一部……小さな分体みたいな物だったようで……つまり、寄り代ですね。それが皆さんの戦闘域から離れた所に落ちた後、分体と本体が入れ替わって、後は頑張って走ってましたよ。透明になったステルス状態で槍だけ動いてましたから』
『幽霊ならではの方法じゃな。よって、勝者はイッセーチームじゃ』
「負けた……あっ」
「おっ」
俺と燿の前にギアスロールが現れた。それによって、燿は俺の所有物となった。
「まあ、負けたから仕方無い。それじゃあ、これからよろしくね」
「軽いな。まあいいが、よろしく」
「だって、別に強いのは確認できたから、私の主人としてはいいかなって。そんな事より、そっちの世界は天使とか悪魔とかいるんでしょ? 友達もっと作りたいしね。そっちに行くために必要なら、別に構わないってのが本音かな。あと、こっちにも休みなら戻ってこれるみたいだし。いいよね?」
「ああ、それぐらいなら構わないな」
「じゃあ、オーフィスもよろしくね。いっぱい遊ぼ」
『……我、燿と遊ぶ』
「じゃあ、解除するか」
俺は融合状態を完全に解除する。
『うむ……なっ、なんだこの感覚はっ!! うぉおおおおっ!!』
「ちょッ、ドライグっ!?」
膨大な光量と共に、現れたのは、真紅の龍角の生えた真紅の髪の毛に真紅の瞳、そして額には黒い竜眼をし、龍の尻尾が生えた美少女だった。肌は白く、裸体の全てを晒している。
「なっ、なんだこれは……俺はいったいどうなってるんだぁあああああああああああぁぁぁぁっ!!」
少女の様なソプラノボイスで、絶叫が轟いた。
後書き
(๑≧౪≦)てへぺろ
ドライグのイメージ映像はランサーに龍眼を足した感じです。瞳の色も変わってますが。
ページ上へ戻る