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ちょっと変わったお姉さんと少年のお話

作者:でんのう
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ちょっと変わったお姉さんと少年のお話

(今日こそアンアン言えよ!この不感症女!)
 少年が心の中で女を罵る。ペニスを2度、3度、赤貝色の割れ目と真珠のようなクリトリスに擦り付けてから、大きく膨張した亀頭を膣口にゆっくりと挿入させた。
「ん」
 女が首を下にして、根元まで挿し込まれていくペニスを観察する。

 少年の彼女は、少し…変わっていた。
 歳は5、6歳は上だろうか。長い髪を後ろで結え、眼鏡をかけている。すこし肉付きのいい身体と、大きな胸。
 顔の形は整っており、きちんと化粧して着飾れば世間の男は放っておかないだろうが、その外見はいたって地味というか、ずぼらだった。
 外見から見る限り、彼氏がいるような華やかさは一切ない。
「そりゃあ、僕は彼氏だとは思われてませんからね」
 エプロン姿の少年が、はーっとため息をついた。
 少年は、さっきからその彼女…女の部屋を熱心に片付けている。
 3日も開けると、女の部屋の床は新聞の切り抜き、読み散らかした雑誌や本や紙の束、食べ散らかしたお菓子、カップラーメンの空き容器やチューハイの空き缶…等々が散らばっていく。

「こんちわ。入りますよ」
 女のマンションに少年がやってきて、部屋のドアを空けたとき…、その一言目は大きなため息から始まった。
「はーーっ」
 少年が部屋を見回し、がっくり脱力する。
「な、なんですかこれは」
 片手で額を抑えながら苦い顔をする少年に、部屋の真ん中でノートパソコンのキーボードを一心不乱に叩く女が言った。
「私の部屋だ」
「いや、そうじゃなくて」
「私は特に問題ないが、少年が気にするというのであれば…、そこにゴミ袋と掃除機のパックは買ってある」
 女が部屋の隅に転がる、缶ビールやチューハイも一緒に入ったままの買い物袋を指さした。
「はいはい」
 少年があきらめ顔でカバンからエプロンを取り出し、床に散らばるゴミをよけつつ買い物袋に向かった。

 小1時間後、部屋はあらかた片付いていた…女が座る座卓の上を除いて。
 洗濯機の回る音、炊飯器から吹き上がる蒸気の音。トントントントンと野菜を刻む音。
「もう少しでご飯できますから、お風呂にでも入っててください。その間にそのテーブルの上も片付けちゃいます」
 まな板の音をBGMに、すこし高い、明るい声がキッチンから響く。
「ん、ああ。この論文を1章書き終わってからだな」
「何分で終わるんですか?」
 少年の声がすこし険しくなる。
「うむ、638分と35秒くらいだろう」
 パソコン上のエディタの文字数と現在時刻をちらっ見ながら、画面から目を離さずに女が答えた。
 少年は鍋の火を止めるとずかずかと部屋に入っていく。女を羽交い絞めにしてパソコンから引きはがすと、CTRL+Sボタンを押すなり、ノートパソコンの画面を閉じた。
「おい、何をする少年?」
「そこまで待ってたら夜が明けちゃいます!いいからさっさとお風呂に入ってきてください!…あの、匂いますよ、ちょっと」
 女の後ろから、髪の匂いを嗅いだ少年がふんふん小さな鼻息を立てた。
「ああ、そう言えばこの前少年が来てからまだ入って…」
「あ”~っ!!」
 女を引きずって脱衣場に連れて行く。引きずっている間に、女のTシャツを、ジーンズを、手際よく脱がす。
「風呂は39度、すこしぬるめです! ちゃんとシャンプーとリンスとボディーソープを使い分けて綺麗に洗ってくださいねっ!」
「んー、今日はおま●こも綺麗に洗っておいた方がいい日かな?」
「!!」
 片足立ちになっている女からパンツをも脱がそうとしていた少年が一瞬硬直し、顔を耳とを真っ赤っ赤に染める。
「お、大人の女性が!そ、そんなはしたない言葉を、くく口にしちゃいけま…!」
「この前、腐った生魚を食べたような顔をしていたではないか。今日もそうだと悪いかなと、ふと思ったんだ」
 顔を赤くしたまま、少年が浴室のドアを開ける。浴槽にはお湯がなみなみと注がれ、ラベンダーの香りのする湯気が充満していた。
「僕はそこまでは面倒見きれませんっっ!自分の大事なところは、自分で洗ってくださいっっ!」
 このままいくと逆ソープランドになりかねない少年が、パンツとブラジャーも剥ぎ取り最後に眼鏡をそっと外すと、浴室に女を押し込んだ。

「ふぅ…ごちそうさまでした」
 風呂から上がり、ジャージとTシャツに着替えた女が夕食を終えて、顔の前で手を合わせる。
「お粗末さまでした」
 少年は食器をてきぱきと片付けると、空になったグラスに麦茶を注いだ。重ねた食器を両手で持ち、台所に向かう。
「いやぁ、少年はいいお嫁さんになるぞ」
 麦茶を飲み干した女が爪楊枝を咥えながら、キッチンにいる少年の方を向いた。
「僕はお嫁さんにはなれませんよ」
 皿や鍋を洗いながら、カウンター越しににっこりとほほ笑む。
「これ片付けたらドライヤーと櫛を持ってきますから」
「ああ、すまんな」
 ノートパソコンを広げ、またカタカタとキーを叩きはじめた。

 …少年と女が、どういう関係でこうなったかは、ひとまず置いておく。
 週に2、3度、女のマンションにやってきてはこうやって身の回りの世話を焼く少年。
 パソコンに向かう女の髪をドライヤーで乾かし、綺麗に梳く。
「ちゃんと手入れすれば、艶々になるんですよ」
「私は別に気にしてないが」
「あなたが気にしてなくても、周りが気にするんですよ」
 長い黒髪が、艶を帯びてさらさらと流れる。
「さて、風呂に入って、ご飯を食べて、…あとは?」
 キーを打つ手を止めて、少年に尋ねる。
「僕も…お風呂入ってきます」
 髪の手入れが終わった少年がちょっと顔を赤くし、女から離れた。

 少年にとって、この女は、「初めての」女であった。ただ、それは少年の行動や性癖に色々なゆがみを与えてしまったようだ。
 少年と女の立場は奇妙だった。彼氏が彼女を、まるで娘や老人相手のように甲斐甲斐しく世話をする。彼女はそれを当然と受け止める。少年の炊事・洗濯・掃除のスキルは、めきめきと上達していった。
 女にとっては、少年が「初めての」男というわけでもなかったようだが…元の彼氏達はたぶん離れていったんだろうと思われる。…女の部屋を見、その言葉を聞く限り、ではそう思わざるを得なかった。

 少年がバスタオルで頭を拭きながら風呂から戻ってくると、女は眼鏡を外し、全裸でベッドにあおむけになっていた。
「あの、ちょっと…」
 視界に飛び込んできた全裸の女から顔を背け、視線を外す。
「どうせさっき1回脱がせたんだ。この方が面倒臭くなかろう」
「いや、もうちょっと雰囲気ってものを…」
「セックスに雰囲気も何もあるか。ペニスを勃起させて、オマンコに入れて、動かして、射精するだけだろう」
「あの…もうすこし言い方ってものが…」
 少年は首にタオルをかけると、テレビ台の近くに置いた自分のカバンの奥をまさぐった。
「違うのか?」
 女が、やぶにらみの目で少年を見る。
「まぁそうなんですけど…その眼、怖いからやめてください」
「ああすまんな、今日は眼鏡顔射から始めるのか」
 枕元に置いた眼鏡をかけ直し、キリリ。まじめな顔をする。
「だーかーら!」
 呆れた声を出しつつ、少年が振り向く…。少年のしなやかな肢体が伸びるハーフパンツの股間が、ふくらみを帯び始めていた。
「なんだ、君は正直者だな」
 左手の指で眼鏡をずり上げるなり、少年の股間を射すくめる。
 視線の先に気付くと、あっと言いながら股間に手を当て、それからもじもじと答えた。
「あ!、まぁ…はい」

 女は自分の指で前戯を済ませていた。右手の指が自分の愛液で濡れている。
 自分で性器を湿らせて硬くなった少年のペニスを受け入れる。性行為の最中も、普段の時と表情はほとんど変わらない。何かを考えているような、上の空。
 やがて若い少年が、果てる。それで終わり。
 少年はあまり遅くまではマンションにいられない。ピロートークなどしている暇はない。
 2人の性器や肌をウエットティッシュで拭いてから、少年はシャワーを浴び、服を着て、部屋を出ていく。
(これ、オナニーとあんまり変わらないんじゃないかな)
 愛情とか、性愛とか、そういう言葉の当てはまらない機械的なセックスに、すこし戸惑いと苛立ちを感じていた。

 ベッドに、服を脱いだ少年が上がってくる。
 少年の当面の目標は、このマグロ女を少しは感じさせてやること、その1点に絞られていた。
 AVを見たり、動画を見たり、雑誌を読んだり…すこしずつ性知識を蓄えていった。
(今日こそは…この女をあんあん言わせてやるんだ!)
 少年が女の顔を真剣に見つめ、その視線を少しずつ下に動かしていく。
 十分に濡れて潤んだ赤貝色の割れ目が、陰毛の茂みの下で艶々と輝いていた。
 少年のペニスは、もう肉がはちきれそうなぐらい、カチカチに勃起していた。
 亀頭は完全に露茎し、その色は可愛げのある薄桃色から、熱を帯びたサーモンピンクに変わっている。
 縦筋の刻まれた鈴口がかすかに開き、透明な粘液がしずくを作っていた。
 ひく、ひく、ひく。高鳴る少年の鼓動に合わせ、わずかな上下動を繰り返す。
「うん、準備完了したようだな」
 女は目の前で真上に屹立しているペニスを見ながら、自分の膣口を指でまさぐり、濡れ具合を確かめる。
 指先に、粘り気を帯びた体液がまとわりついた。
「私も準備完了している」
「挿れますよ」
「ああ」
 少しの間をおいて少年は女の上にのしかかり、赤貝色の割れ目の中でひくつく膣口に、そのはちきれんばかりの肉の棒をあてがった。

 少年が、女の上で懸命に腰を動かしている。
 女は、眉を動かさず、口も開けず、黙って少年の動きに身を任せている。
(このっ!このっ! 少しは感じろっ!この不感症女っ!)
 少年がペニスを激しく突き立てた後、腰を5-6回、「の」の字に大きくグラインドさせてから。またピストン運動を開始した。
 ちらっと、女の表情を見上げてみる。
「ん…?」
 表情は、ほとんど変わらない。いま自分の股間が感じているのがどういう感覚なのか、表現を探してるような、そんな表情。
 ちょっと視線を上に向け、何かを考え続けている。…もしかしたら感覚ではなく、さっきの論文の内容を考えているのかも知れない。
「どう? 気持ちいい? す、すこしは感じてる?」
 腰をがくがく前後に動かし、息を切らしながら女に尋ねる。
「うむ。よくわからない」
 女は表情を変えずにあいまいな返事をする。
「くそっ!くそっ!」
 前後運動を止め、もう一度大きく腰をグラインドさせた。
「あ…」
 女が軽く目を閉じた。
(やった、少しは感じたか?)
 腰の動きをピストン運動に戻す。ペニスの往復運動のストロークは長くなり、腰の動きも速くなってきた。
(このっ!このっ!このこのっ!)
 ペニスを、奥に!奥に!深々と突き刺して、子宮口に押しつけるように、腰を強く突き立てる。
 ぺちゃぺちゃぺちゃぺちゃ…と、接合部から滲み出し初めた女の体液で、激しくする白く泡立ってきた。
「ぬ、濡れてきたんですね?も、もっ、もっと気持ち良くして…」
(もっと…もっと…もっと!)
 上下左右に揺れる大きな乳房を見ながら、ひたすらに下半身を動かし続けていた少年が顔を上げ、女の表情を見る。
「んん…、んっ」
 女は目と口を閉じ、股間からこみ上げてくる…何かを感じ取っていた。
(よし!今日こそは絶対あんあん言わせて…)
「ん?ん…っ」
 少年がピストン運動のピッチをさらに上げた直後…、女が自分の腰を動かしはじめた。
 ペニス全体を肉壺で舐め上げるように、腰が動物的に蠢く。本能的に男の射精を促す、ぬめるような動き。
(あ、あれ?)
 少年の想定外の刺激がペニスに加わった瞬間、まだ限界に達していなかったはずの少年の射精欲が一瞬で限界を突破した。
 下腹部からペニスの先端にかけて、快感と灼熱が一気に突き抜ける。
「あ」
 膣奥に突き刺さっていた少年の腰の動きが止まった。限界までガチガチに膨張したペニスが、不随意な痙攣を開始していた。
「あれっ?あっ、あれっ?」
 少年の声は上ずり、少女の喘ぎ声にも似たボーイソプラノの疑問形を連発する。その間にもペニスは脈動を繰り返し、精液が女の胎内に、どくっ、どくっ、と発射されていく。
「なんで?え?えっ? …あっ、ああっ」
 少年の下半身は、脈動するペニスと、皺の無いすべすべした睾丸をびくびく動かしながら、女の膣口を何度も突き上げていた。
「ま、まだなのに、まだダメなのに…あ、ああっ、…あっ、あ」
 目を見開き、口を「あ」の形に大きく開けていたその表情が、徐々に射精の快感に侵され…甘く蕩けていく。
 女と繋がったままの下半身が、ぶるぶる小刻みに震える。射精が終わり、全身の強張りが解けた少年の頭が、がっくりとうなだれる。
 豊満な女の胸の谷間に顔を埋め、しばらく肩で息をしながら、か細い声を出した。
「ごめんなさい…」
(今日も、気持ちよくさせられなかった)
 少年はくやしさと情けなさでいっぱいになる。
「ごめんさない…ごめんなさい」
 胸の柔らかさと、女の心臓の鼓動を感じながら、首を小さく左右に動かした。
「いや、謝らなくていい、結構良かったぞ」
 女が胸にしがみついている少年の頭を静かに撫でた。
 少年が顔を上げ、涙をこらえながら悲しげな顔をする。
「ぜんぜん、感じてなかったじゃないですか」
 胸に顔を戻し、深いため息をつく。
「いや、これでも感じてたんだぞ、少年」
「…?」
 もう一度顔を上げ、ちょっと不思議そうな顔で女を見やる。
 目は無表情なままだが、口角がちょっとだけ上がっていた。
「別に絶頂まで行かなくても、女には女の性行為の悦びがあるのだ…。ま、射精してしまえばそれで満足する男子には、分かりにくいだろうがな」
「はぁ…」
 少年の表情が少し柔らぎ、次に不思議そうな顔になった。
「それよりも少年よ。君の『あ』を見せてくれないか」
「あ?…え、あ、はい」
「あ」…少年は射精の瞬間にそう声を上げる癖があった。
 女に言われ、まだ硬さを失ってないペニスを、繋がったままの膣からゆっくりと引き抜く。
 ちゅぷん、ぺちん。少年のペニスが膣から抜けて跳ね上がり、臍にぶつかって跳ね返る。若いしなやかな肉体の音。
 ぬらぬらした愛液と、愛液の泡で艶光りするペニス全体が…、薄桃色のゴム膜に覆われていた。
 ひく、ひく、と動くそのペニスの先端に、…少年が放った真珠色の塊。
 若干の薄黄色を帯びた白濁の体液は、コンドームの先端の精液溜まりでは収まり切らず、少年の亀頭の半分くらいを乳白色に満たしていた。
 まだ硬く勃起したままのペニスから、精液をこぼさないよう、慎重にゴムを外していく。
「はい…」
 先端から4cmぐらいまでの場所まで、たっぷりと精液が溜まったコンドームを、女に手渡した。
「凄いな、いっぱい出ている」
 女が受け取ったゴムを目の前に掲げ、率直な感想を述べた。
「ちょっとだけ黄色い。しかし今日は格別に濃い」
 精液溜まりを光に透かし、その白濁りの具合を確かめる。
「ちょっと失礼する」
「あっ!?」
 射精直後の、まだ興奮の醒めてない亀頭。その鈴口からぷっくり溢れ出た大きな白い滴を、指で掬い取る。
「濃い…すごい生臭い、君のいのちの匂いだ」
 指で白濁をねちゃねちゃとこねまわし、その青臭い匂いを嗅ぐ。
 女の瞳が蕩け、口角がさらに上がる。表情が、セックスの最中には見せなかった微かな恍惚を帯びた。
「…すこし、しょっぱい」
 白く泡立った指先を唇でねぶる。その言葉とは裏腹に、目がすこし見開き、お菓子を摘み食いしたようないたずら顔になった。
 指先に残った精液をを舐め、ちゅぱっと音を立てて口から離すと、舌で唇の回りの涎を舐め回して綺麗にした。
「…あ!」
 その女の口唇の動きを見ていた少年のペニスが、また硬さを取り戻しはじめた。
 女は、コンドームを少年の目の前に差し出し、はっきりとした恍惚の表情を浮かべた。
「こんな薄っぺらいゴム1枚に堰き止められている少年の数億の精子がだな、私のお●んこに入ると…」
 女が、さっきまでペニスに掻き回されていた、泡と体液にまみれた赤貝色の膣口を指さす。
「ここ…で私の卵子と出会って、10月10日後には、私は少年の赤ちゃんを産んでいるというわけだ。これぞまさに生命の神秘。素晴らしいと思わないかね」
 指先を少し上に向け、臍の下あたりを指さすと、女が瞳を輝かせてにんまり笑った。
「思いません」
 少年がぼそっとつぶやく。
「でも少年は、私を孕ませたい、孕ませたいって言ってるぞ」
 そう言いながら、勃起したままの少年のペニスの根元にきゅっとしがみついた睾丸を、3本の指先で撫で回す。
「あっ、あのっ!」
「そうか…そんなに私を妊娠させたいんだな、なあ少年よ。君も私の子供が見てみたいだろう、な?」
 ペニスの先端に向かって話しかける。
「あの…すいません、僕のおち●ちんに話しかけないでください」
 自分の股間を見つめ、ペニスと会話してる女のうなじを見ながら言った。
「僕のおちん●んは喋りませんよ」
「いいや、確かに言っているぞ。『僕はあなたを妊娠させたいです!、子宮口に向かってどぴゅっ!どぴゅっ!と元気いっぱいの精子をぶちまけて、受精させたいです!』、と」
「言ってません」
「少年の同意は取れてるぞ。君もこんなにもうん、うんと頷いてるじゃないか、そうか、そうだろう。そうに違いない!」
 また、ひくひく揺れるペニスに話しかけた。
「そこに話しかけないで下さい!僕の頭はこっちです!」
 少年が声を上げる。
「いいや、私はこっちに用があるんだ。今日ならたぶん、私は確実に妊娠できるぞ、きっと。頑張りたまえ、少年!」
 ペニスをじっ見つめて真剣な表情で話しかけながら、亀頭をちょん、とつついた。
「あの…ですから!」
「私はどちらかと言えば、君の下半身と精液に興味がある。君本人はまぁその…」
 言いかけた女が、突然身を起こして少年の顔に近づき、手で顔を寄せてキスをする。
「あの…ぅん…っ」
 少年の全身の力が抜ける。女が絡ませる舌と唾液の中に、かすかに精液の粘り気が混じっていた。
「ふう…。あー、いや、すこしは興味があるかな。君の顔と言葉にも」
 唇を離して、まっすぐに少年を見つめると、胸で強く抱きしめた。
「もがもがっ!」
 胸に強くうずめられて息ができなくなった少年がもがく。
(分からない!この人の事がよく分からない!)
 ちょっと変わった女の彼氏になった少年は…今日も幸せだった。
 たぶん。
 
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