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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》

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【第666話】

 
前書き
遅れて申し訳ないです

色々場面飛びますが、よろしくです 

 
 テーマパーク内で昼食を摂り終えた三人、セシリアは二人きりなら弁当を用意して互いに食べさせあって甘い一時を過ごせたのに――と、思わざるを得ない状態だった。

 ソフィーは三人でも問題ないらしく、ニコニコ笑顔でヒルトと談笑をしている。

 アレ以降一度もヒルトに抱かれていないのも、気持ちに余裕がないのだろう――。

 無論ヒルトにセシリアを抱く気持ちがないという訳ではない、しかし関係を持った人数が人数だけに性欲に関して言えば充実しすぎているのだ。

 それはさておき、三人に忍び寄る新たな影――変装した更識楯無その人だった。


「いやあ、両手に華だなんて羨ましいですなお兄さん♪ 実は本日、我がテーマパークではホラーアトラクションが三人組だとタダ! なんですよ~。 ではではお兄さん、無料チケットをどうぞ!」

「えっ!?」


 半ば強引に手渡されたチケット三枚、チケットには血塗れの殺人鬼やゾンビ等が描かれていた。

 返そうにもチケットを手渡してきた職員(楯無)は既に居なく――。


「ほ、ホラーアトラクション……か……」

「ほ、ホラー……ですの?」

「うぅ……あ、あたし……ホラー苦手だよぉ……」

「お、俺もホラー無理だ。 セシリアは……?」

「に、苦手ですわ! いくら非現実的とはいえあんな恐ろしい……!」


 セシリアもソフィーもみるみるうちに表情に陰りを見せていく、ヒルトもホラーはかなり苦手であり、可能なら避けたい。

 一方で未来とセラに合流した楯無は――。


「うふふ、これでヒルトくん達の邪魔が出来るわね♪」


 満足そうに頷いてはいるが、三人共にホラーが苦手という事に懸念していなかった。

 そんな楯無に対して未来は――。


「えっと……楯無さん? 満足そうですけどヒルト達みんなホラーって苦手ですよ?」

「……え?」


 きょとんとした表情の楯無に、未来は小さく息を漏らすと――。


「セシリアとソフィーからも聞いたことあるんですけど、昔からホラー要素が大嫌いらしいんです。 ヒルトに関しては小さい頃にやったホラーゲームの描写が怖すぎてそこから愛らしくデフォルメされた幽霊でも怖がるぐらいですし……」

「ヒルトにも苦手なものがある。 とても人間らしい。 私が守ってあげたくなる」


 さらっとセラがそう呟き、未来は困ったような笑顔を見せる一方で楯無はまさかヒルトがホラー苦手だとは思わず、目が点になっていた。

 そしてヒルト達は――。


「……チケットもらったけど、どうする?」

「わ、わたくしは断固辞退致しますわ!」

「あ、あたしも……。 で、出来れば辞退したいなぁ……。 そ、それに、ホラーハウスよりも楽しそうなアトラクションはいっぱいありますよ!」


 そうなのだ、わざわざホラーハウスで恐怖を感じるなら垂直降下型アトラクションや観覧車、3Dアトラクション等もあるのだ。


「うん、じゃあホラーハウス無しで別のアトラクションだな!」

「はい!」

「けってーい♪」


 二人して花開く笑顔を見せた。

 時間は三時を回り、ヒルト達はアトラクションを楽しみ、未来達は追跡しつつもアトラクションに乗り、はぐれたドボン太くんを着た皆は着ぐるみを返す暇無く、来園していただいてる子供達との触れあいに勤しんでいた。

 皆が楽しんでいるときも、遥か彼方上空ではエクスカリバーの矛先がある地点に狙いを定めていた。

 場所はヒルト達がいるテーマパーク――エクスカリバー内部で眠る少女の傍ら――。


「命令プロトコル、優先順位を切り替え。 モード・エクスカリバー起動。 エネルギー充填を開始」


 イギリスでは突如受け付けなくなった衛星エクスカリバーの対応に追われていた。


「エクスカリバーのエネルギー充填率が上がってきています! 緊急停止はまだですか!?」

「やっているさ! だけど! 遠隔操作が出来ない上にハッキングされて緊急停止も不可能なんだよ!」

「ならばせめてその砲口を日本から外すようにしないと!!」

「わかってるさ! クッソォォォ!!」


 慌ただしく対応に追われる一方で最新型のIS、ダイヴ・トゥ・ブルーを奪われ、対応に追われているのはマチルダ・フェネット。


「厳重に警備していたはずが、こうも易々と奪われるとは! 職員や警備のものが食べる食事に下剤を盛り込むなど……!」


 もぬけの殻となったハンガーを見てごちるマチルダ。

 監視カメラはハッキングされ、映像をループで流されて気付くのも遅れた。

 空間潜航が可能なダイヴ・トゥ・ブルーの追跡は困難であり、マチルダはギリッと奥歯を噛み締めるしか出来なかった。

 陽は黄昏、暁に沈む夕日はテーマパークを赤く染め上げる。

 それはまるでこれから起きる惨劇を表すように、真っ赤に――。

 そんなことは露知らず、ヒルト達三人は観覧車に乗っていた。


「うわぁ……♪ スッゴく綺麗だよぉ……♪」

「そうですわね……」


 夕日が照らす風景に見とれている二人を見て、ヒルトは――。


「ドラマとか漫画だとさ、こういうとき『二人の方が綺麗だ』っていう場面だろうな」

「あははっ♪ 確かにあるあるだよね♪」

「そうですわね。 ……とはいえ、言われてみたい気持ちもありますが」

「ははっ。 今更言わなくても二人とも綺麗だし、可愛いんだから」


 そんなヒルトの言葉に二人して真っ赤になる。

 何気無くヒルトはそういうのだから心臓に悪い。

 エネルギー充填率――120、カウントダウン開始。

 観覧車がゆっくりと頂上に上っていく――それと同時に迫る惨劇の時間。


「エクスカリバー、砲撃カウントダウン開始を始めました!」

「間に合え! 間に合え! 間に合えェェェッ!!」


 9・8・7・6・5・4・3・2・1。


 観覧車が頂上に達した瞬間――カウントダウンの数字は0を示し、砲口から圧縮された粒子砲撃が地表目掛けて放たれた。


「エクスカリバー、地表に向けて砲撃しました!」

「クッソォォォ……! チックショォォォ!!」


 放たれた圧縮粒子、観測出来る場所、IS学園では――。


「わわんっ(何か光ってるわわんっ)」

「ホーホー(我もラブリーに光りたいフクロウ)」


 いぬきちとふぅくんがその光を見て、暢気に会話をし――レゾナンス屋上では――。


「え……? 赤い光……一夏さん……」


 赤い髪が夕日に照らされてるのは五反田蘭だった。

 空から降り注ぐ赤い光を見た蘭は言い様のない不安を感じていた。

 レイアート・シェフィールドが一報を受けたのは直ぐの事だった。

 専用の航空機での移動中にその一報は届く。


「会長! 緊急連絡です! イギリスの衛星エクスカリバーが地表に向けて発射されました!」

「何ですって!? 何故発射されたの!? あれの本来の目的は昨今飛来する予定の隕石迎撃用の――」

「な、何者かによってハッキングされたとの報告が!」

「……学園に向かってる場合じゃないわね。 緊急会見を行い、対策を練ります。 イギリスの主要人にも連絡を!」

「わ、わかりました!」

 エクスカリバー発射による混乱――時間はエクスカリバー発射カウントダウン二秒前に戻る。

 現場のテーマパークは賑わいを見せていた。

 観覧車に乗っていたヒルト達三人も頂上に到達――そして、閃光が外の景色を焼いた。


「「!?」」


 降り注いだ閃光は大地を抉り、テーマパークに降り注ぐ。

 閃光の中心に居た人間は訳もわからないままその命を散らせ、閃光はテーマパークを凪ぎ払うように突き進み、周囲を紅蓮に焼いていった。 
 

 
後書き
生活きついから若干生活保護も考えてたり……

ダブルワーク出来なくはないけど、1日体力勝負後はヤバい

賃金上がらず支払いのみがあがる日本がヤバい、台風でも仕事なのもおかしいが

後は土曜出勤もいらんし 
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