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撮って! 私はヌードの蝶

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女子高生ヒロインのヌードを撮ることになった純情少年。

 
前書き
女子高生のヌードを撮るためのプロセスとは。 

 

ふと、少年の頃に読んだ漫画(単発読み切り)を思い出した。

高校の写真部に所属する、昆虫写真専門の男子が主人公である。

そこへ定例のコンテストのテーマが女性ヌードだという告知がある。
一般人対象のコンテストに高校生も参加していた、という設定だろう。

少年誌に掲載でも、きちんと芸術としての裸は描かれ、
ライバルの金持ち部員がスタジオを借り、プロのモデルを雇って撮影している場面が当たり前に出てきた。

一方、主人公には同級生の彼女がいる。彼が撮るなら、ヌードに抵抗はない。
それなのに、昆虫写真専門の彼は、彼女の肌を正視できないのである。

当時は、こういうのが純情とされていて、女性の裸を怖がる男子は「あるある」だったのだ。

いきなりヌードが無理なら、段階を踏んでみようと、彼女はビキニ姿をさらす。
それでも彼は見るのがやっとで、シャッターを切るどころではない。

コンテストの締め切りが迫り、ヒロインは奇策に出る。

昆虫しか撮れないなら、自分が昆虫になればいい──背中に大きな羽をつけ、触角つきの帽子をかぶったバタフライ・ガールとなって彼の前に立つ。

「これなら撮れる」

目の前にいるのは「蝶」なのだ。
優雅に舞う蝶。立て続けに落ちるシャッター。作戦成功。

やがて、蝶になったヒロインは舞いながら衣装を外していく。
ストリップといえばそれまでだが、彼女は幸せそうに裸になっていく。

ハイになった主人公は、もはや彼女が素裸で羽を背負っているのにも気づかないで撮り続ける。

芸術的なポーズ。満足そうなヒロインの笑顔。いやらしさはない。

ついに完全に脱皮して、人間の女性としてレンズに全裸をさらすことになっても、シャッターは落ち続けていた。

ヒロインの羞恥にまったく言及しないストーリーだった。
ビキニで撮影が可能だったら、その場でオールヌードになって構わなかったに違いない。

好きな相手に裸を見せるのは、とっても嬉しいことだと、
恋する少女の気持ちを代弁した作品だったということか。
当時の純情少年だった私には、とうてい信じられなかったが。
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