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インフィニット・ゲスエロス(リバース)

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★その隻眼に映るものは(クラリッサ)(裏)【夜の部】

 
前書き
修行中でつたないですが、更新。

※この話は、ゲスエロス本編の閑話3の続きになります。 

 
夜もふけ、部下達に指示した仕事を確認し帰らせると、クラリッサはそっと眼帯に手を当てた。

ただ、それだけで彼女の精神は年若い隊員や敬愛する隊長に見せる愉快なモノから、眉ひとつ動かさず引き金を引くことの出来る冷徹なものへ切り替わっていく。

別に先程までの『自分』が偽りである、という訳ではない。

『ある男』を参考に、軍務に従事する時の自分と、それ以外の時の自分という、二つのパターンを切り替えることで、過剰なストレスを体に与えない、一種の防御機構を自らの心につけているだけである。

ちなみに、こういったストレス軽減法は形は違えど各国軍人によく見られるものである。

よく、『銃を握ったら性格が豹変する』というフィクションがあるが、実際にある物品や仕草等をトリガーとして、精神構造を切り替える人間は存在する。

通信室での秘匿回線を使ったやりとりや、表沙汰に出来ない、所謂『存在しない』仕事を処理して、もう暗くなった廊下を歩く。

そして、与えられた一室のドアを解錠し、馴れた手つきで回した。

明日は休みだ。簡単に夕食でも作るか。

そう考えたクラリッサの脳裏に、声が届く。

「よう、邪魔してるぜ」

その言葉に一瞬、身構えるも、声の持ち主を判別し、直ぐに、緊張状態を脱した。

「…………仕事帰りの女に夜這いとは感心せんな」

「夕食作ってただけだ、気にすんな」

昼間の対応とは異なり、怜悧な口調で言い放つクラリッサに、気にすることなく太郎は返す。

太郎はそう言って、先程まで読んでいたであろう、栞のついた本をキッチン近くのテーブルに置き、湯気のたった鍋のつまみを、目の前で弱火から切った。

そして、なんでもない風にクラリッサの食事を準備する。

食事は熱々のポトフに、スライスしたパンというシンプルなもの。

だが、一口食べただけで、彼女は相変わらずの彼の拘りに苦笑を浮かべる。

「ウインナーやパンは手作りか。よくやるもんだな、太郎?」

「ふふ、あの店に通いつめ、数ヵ月、やっとものにしたぜ!」

軽く皮肉を織り混ぜた筈の言葉は、そう口にする太郎の、屈託のない笑みで霧散した。

無意識に手を眼帯に当て、心を戻す。

そうでなければ、氷漬けにした筈の『軍人』である自分の心まで、溶かされてしまいそうだったから。

当たり前のように目の前で同じ食事を用意し、食べ始める太郎は、ビールを二人分注ぎながら、クラリッサに問いかける。

「忙しそうだから飯用意してやったんだが、大変そうだな」

その問いにため息をつきながら、クラリッサは返した。

「その通りだが深くは聞くな。もう私の中ではオフなんだよ」

その言葉に頷き一つ返して、次は戸棚からアイスペールとウイスキーを出す。

(その銘柄は…………)

確か私が、冗談半分で飲みたいと言っていたボトルだ。

「そんなモノどうしたんだ」

「別に。俺が飲みたくなったからお裾分けでもしてやろうとな」

そのとってつけた理由に苦笑する。

普段、5ユーロのサンドイッチセットで済ませる男が、理由もなく1000ユーロを越える酒を買うとか信じると思ってるのか。

太郎の思惑を感じながらも、嬉しさで高鳴る胸が腹立たしい。

「ふん、なら遠慮なくご相伴に預かろうか」

そう言うと、クラリッサは空にしたビールグラスを太郎側に押し出した。

飢えを満たし、簡単にシャワーを二人で浴びた後、下着姿で何となくテレビをつけて見る。

テレビでは良くあるデスゲームみたいなモノがやっており、丁度クライマックスでヒロインを生かすために主人公が死ぬシーンが放映されていた。

「あの主人公をどう思う?」

「事前準備と対策が足りないな。勇気は買うが、まだ終わりが見えていないデスゲームで無責任に死ぬのはどうかと思う。ヒロインどうすんだよ」

その返答に思わず苦笑する。相変わらず、太郎は『太郎観』としか言えない作品の見方をする。

「お気に召さないか?」

「このような作品を好む人を否定したい訳じゃないがね。最近『とりあえず上から神様目線でデスゲームすれば良いか』という作品を見続けたせいか、どうも好きになれない」

そう言って物語に没頭し、眉間に皺を寄せる太郎の胸になだれかかり、クラリッサは一口サイズに切ったジャーキーを太郎の口に入れた。

あ、多分今、太郎は『この場所に俺がいたら、余裕でデスゲーム主催者始末できるのに』とか考えてるな。

口だけモグモグ動かしながら、目は画面から離さないそれを見てクラリッサは『それ』を可愛らしく感じた。

暫くそのままクライマックスシーンまで見る二人。

終わったあと、クラリッサは太郎の首に手を回しながら、囁くように聞いた。

「ねえ…………もし私が軍人辞めたいとか言ったらどうする?」

そう尋ねたクラリッサに、間を置かずに太郎は答えた。

「そうだな…………その時は俺が仕事を斡旋してやるよ」

そう口にする太郎に、体の向きを替えて顔を向き合わせながらクラリッサは続ける。

「永久就職の?」

「永久就職の」

そう、二人で同じ言葉を口にした後、二人はどちらともなく唇を合わせた。

最初の態勢としてはクラリッサがやや上方だったため、クラリッサは太郎の腰に手を回しながら、唇と舌で太郎の口内を攻めた。

ちゅっ……ちゅぷ……

互いを高めるために、互いの口内を責めるという強引なキス。

互いの思いやると言うよりは、互いの愛を『ぶつける』キス。

互いが互いの口を蹂躙していると、感じる浮遊感。

長身のクラリッサを寝ている体制からホールドし、立ち上がる太郎の力強さに、思わずキスを中断し、両手で太郎を抱きしめ直した。

「ごーいんね。我慢出来ないの?」

「ああ、割りと…………な」

クラリッサの臀部に熱い塊が押し付けられているのを感じ、その情熱的な肉体の反応に少し赤面する。

そして、太郎の耳元で囁いた。

「お酒のお礼、口でしてあげるわ」

ベットに座ったクラリッサの眼前に、黒い肉棒が突きつけられる。

常人離れした大きさに経験していても多少の躊躇いがあるものの、気づけばクラリッサのほっそりとした手は、太郎の肉棒を握りしめていた。

「熱い…………」

鉄の塊と言っても過言では無いそれに、少しだけ気後れするものの、このままでは埒が明かない。

まずは、先端をペロリ、と舐めあげた。

そして、その熱さと味を舌で感じた後、クラリッサはゆっくりとペニスを飲み込み、喉元まで咥える。

(まだ余る……か、逞しいな)

そう考えながらクラリッサはゆっくりと口を左右させる。

チュッ、チュパ……チュパ……チュッ、んむ。

太郎の両足に手をつけ、舌を絡めながらゆっくりと口全体でペニスをしごいていく。

んっ、うむっ、うんっ、んんんっ。

口をすぼめて、膝まずいて太郎の肉棒をほうばり、太郎の反応を見ながら、クラリッサは奉仕を続ける。

(ふふふ、隊員のあいつらが見たら驚くだろうな)

もっとも、彼が来るまでは、自分がこんなに男性に入れ込むなんて思わなかったが。

そんな下らない事を考えながら、口は休まず太郎の肉棒をしゃぶり続ける。

そして数分後、亀頭の付け根を舌でほじっていると、太郎の肉棒が大きく震え始めた。

「ぐっ…………クラリス…………もう!」

その反応を見て、限界が近いのを理解しつつも、クラリッサは刺激を与えるのを止めない。

むしろより積極的に鈴口をほじり、亀頭をねぶり、しゃぶるストロークを早める。

その動きに、遂に、太郎の肉棒が限界を迎えた。

ごぽっという籠った音と共に、大量の精液がクラリッサの口内を蹂躙する。

(あったかいの…………出た…………)

その濁流に口を離す事なく、まるで好物のように飲み込んでいく。

ごくり…………ごくり…………

そう聞こえるかのように、白い塊を飲み込んでいく。

そして、全てを飲み干すと、まるで確認しろとでも言うかのように、クラリッサは空っぽになった口内を太郎に見せた。

そして、太郎がそれを確認したのに合わせ、太郎を挑発するかのように言う。

「まさか、これで終わりじゃないわよね?太郎」

その挑むような声に込められた淫靡な期待に、太郎は的確に返した。

「壁に手をつけクラリス。今度は俺が、お前を天国に連れていってやるよ」

クラリッサに、それを拒む気は欠片もなかった。

パン……パン……パン……パン……

クラリッサの寝室に、柔らかいものがぶつかる音が連続して響く。

クラリッサの綺麗な白い尻肉を、その中の膣口を、太郎の肉棒でほぐしていく。

「ひぐっ、いぐっ、いくっ、いぃ!」

回数をこなし、クラリッサの体を隅々まで開発してきた太郎は、知っている。

クラリッサが肉付きの良い尻をつかんで行うバックがお気にいりなのも。

どこを肉棒でつけば悦ぶかも。

そして、軽くなら尻を叩くのも喜ぶのも。

言うのもなんだが、ややSの気がある太郎にとって、クラリッサの相性は抜群だった。

(つーか、普段から俺に無茶ぶりすんのも…………)

夜にそのネタで俺に苛められたいからじゃないかと太郎は疑っている。

「クラリス、今日も散々俺を『使って』くれたな…………お礼に俺も、『使ってやるよ』」

「うん…………良いよ、好きに使って?」

そう言ってクラリッサの体にのし掛かる太郎にかえされたのが、上記の言葉だ。

パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!

叩きつける勢いが増したのも、仕方がないだろう。

軽く痙攣し言葉もないクラリッサの膣がキュッと締まる。

その心地よさに身震いしながら、クラリッサの唇に、そっと唇を寄せる。

二つの唇が重なると同時に。

太郎の肉棒が、クラリッサの子宮に大量の精液を吐き出していた。

「…………ウソつき……」

「何がだよ?」

腕枕のなか、太郎の体にしなだれかかるクラリッサにそう問いかけると、クラリッサは太郎の首もとに吸い付く。

出来るキスマークを眺めながら、クラリッサはポツリと言った。

「避妊薬、つかったでしょ?」

「ああ。それが?」

クラリッサと遊びで済ませるつもりは欠片もないが、今は妊婦を三人(強制的に)抱えてドイツにこっそりいる最中だ。いくらなんでも、これ以上は無茶できない。

「そもそも、俺の知り合いの医者が軍医やってるから、という理由で俺はドイツ軍のISの教師してること、俺からも説明しただろ?」

本来なら身元不詳の『ファントム』というコードネームで世界のIS企業や軍を渡り歩いていた俺が素顔を晒し、ここまで肩入れしているのも、そもそもそれが原因である。

「知ってるけどさあ…………」

そう口では言っても、納得できないのか口を尖らせるクラリッサに対し、太郎は苦笑で応えた。

全く、任務外では随分可愛らしくなったな。

かつて、プライベートでも『鉄の女』であった彼女の変化に可愛らしさを感じる。

だが、太郎の下半身は『それだけ』ではなかったらしい。

むくむくと、欲望が生理的反応をもってもたげる。

それを阻む気は、太郎には欠片もなかった。

「え?何してるの太郎、ベットに潜りこんで…………え?今の拗ね方が可愛いから二回戦?ちょっと、太郎!ダメ!ダメってばぁ…………」

勿論太郎に、止める気は欠片もなかった。

クラリッサの寝室に、嬌声が再び響き渡った。





 
 

 
後書き
じ、時間があるときに加筆します 
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