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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》

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【第189話】

 
前書き
とりあえずウォーターワールドに入場

ヒルト視点に戻ります 

 
――ウォーターワールド園内――


 入場を前に、ちょっとした問題(ナンパ)が起きていたが、それも何とかセシリアの登場によって事なきを得た。

 ……本当なら、こういう場合は俺が助けるのが普通なんだけど、もう少しで当日券を買える位置にいるのと板挟み状態で俺自身も歯痒かった。

 入場してから、美冬や他の皆もあそこで飛び出さなくて正解だよと、フォローしてくれたのだが……結局正解ってどれが正しいのか、難しいと改めて思う。

 ……世論は女尊男卑でも、今なおナンパがあるのはやはり出会いを求める人が多いって事なんだよな……。

 少子化、加速しそうな気がしてならない。

 とりあえず今はその事をこの辺りに捨て置き、辺り一帯を見渡す。

 家族連れ、友達同士にカップルと、沢山の人が現在ウォーターワールドで遊んでいた。

 流れるプール、波の出るプールにウォータースライダー、そして向こう側には何かのイベントを催すのか、障害物レース的なコースが設置されていた。


 ……何かしらイベントでもあるのだろうか?

 特にアナウンスも無いが――後にあるのかもしれないな。

 そのイベント会場を見ながら、俺は持ってきた浮き輪に空気を入れようとその場に屈み、空気を入れ始めた。

 まだ、美冬たちは着替えてる最中なのか姿を現さないが――。


「お兄ちゃん♪ おっまたせ~♪」

「よぅ、遅かっ……た……な?」


 背後から俺を呼ぶ声に反応し、振り向いた先にいた美冬はいつもの印象とは違っていた。


 栗色のロングストレートから一変、サイドポニーに変えたその髪型から受け取れる印象は元気一杯の太陽が似合う女の子に思えた。

 後、水着もいつもの選ぶ色ではなく――ビキニ事態はいつもの事なのだが、鮮やかな黄色を選んでいたのが意外だった。


「へへっ。 新しい水着だけど似合うかな? ……それとも、何処か変?」


 そう不安そうに表情を変え、前屈みで俺を見つめてくる妹の美冬。

 両腕で強調されるように胸の谷間が作られていて、思わず視線を逸らしつつも――。


「い、いつもとは違う色なんだな? ……似合ってるぞ?」

「むぅ……。 似合ってるなら目を見ながら言ってよ、お兄ちゃん!」


 そんなわざとらしい声をあげつつ、腕組みをする――その両腕に、美冬の豊満な乳房が乗ると周りの男も思わず視線がそっちに移った。


「……!! ……お兄ちゃんのせいで見られちゃったじゃない……バカ」


 ……まさかの責任転嫁、胸を隠すように抱くと、気恥ずかしさが混じった眼差しで睨んできた。


「……ったく、俺のせいかよ? ……あのさ、幾ら妹でもそんな胸を直視出来るわけないだろ? ……まあでも? 水着もその髪型もさ、いつもの美冬と違って似合ってるよ」

「……ッ!? ……ば、バカ……。 ……えへへ」


 言って恥ずかしそうに顔を逸らすが、視線は此方に向けたままはにかむように笑顔を見せた。

 ……てか、美冬に気がいってたが他の四人はどうしたんだろうか?


「なあ美冬? 他の皆はどうした?」

「え? ……んと、セシリアとシャルが今髪型変えてたからそろそろじゃないかな? お兄ちゃんが実はポニーテール好きって言っちゃったから」

「む? ……確かに好きだが――」


 そう言ってる途中で、さっきと同じように後ろから声が――。


「ヒルトさんっ。 お待たせしましたっ!」

「ふふん。 待たせたわねヒルト? まあ? これだけ可愛い子達が遊んであげるんだから少しぐらい待たせても文句は無いわよね!」


 先に現れ、声をかけたのはセシリアだった。

 美冬の言っていた通り、髪型をポニーテールへと変えていたセシリアの印象は普段の気品ある姿を一変させるにはインパクトのある印象だった。

 ……てか、何気に臨海学校の時の水着とは違い、更に布面積が小さく、その豊満な乳房が横からも下からも上からもはみ出していて、唯一隠されていた箇所が大事な部分だけという――。

 てか、眼福の極み――所じゃなく、これは記憶にも記録にも残したいぐらいの凄まじさだった。

 スタイルも、心なしか前より引き締まっている気がしなくもない。

 一方の鈴音は、臨海学校と同じ水着で目新しさが無いものの、セシリアよりも引き締まった身体は……多分一夏に見せる為に色々努力したのだろう。

 ……その成果をまさか俺が先に見るとは思わなかったが。

 ……確かに鈴音は貧乳なのだがその分、健康的な足がある種の魅力と言っても過言ではないだろう。

 まあ、胸は大きくしようと思うなら胸筋鍛えるなりすれば少しは大きくなるからな。

 まじまじと眺めていると、若干抗議の視線を送りながら二人は――。


「ひ、ヒルトさん? 女性の身体をそんなにまじまじと見るのはマナー違反ですわよ? ……け、決してヒルトさんに見られるのがイヤという訳ではありませんが……せめてもう少し自重してくださいな……」

「そうよ! あんまり見ないでよ、スケベ!!」

「……おいおい、水着なんて見られるために着るもんじゃないか。 今更恥ずかしがるならセシリアのその水着、サービスし過ぎだろ?」

「ぅ……」


 事実、セシリアの水着が結構布面積が小さい為に周りの視線がセシリアへと釘付け状態なのだ。

 流石に恥ずかしいのか徐々に頬が桜色に染まっていく。


「……とりあえず、泳ぐまではタオル被ってろよな。 ほら」

「……ぅ……。 ……ヒルトさんを悩殺するつもりでしたのに……」


 ……聞こえたが、どう反応すればいいのか解らずに視線だけを逸らす。

 とりあえずタオルを羽織ったセシリア――それを見た周りの男も蜘蛛の子を散らすように去っていく。

 ……一部カップルは、これが原因で喧嘩してるが、それは男のが悪いわけでセシリアが悪いわけじゃないため、気にしないでおこう。

 後はシャルとラウラの二人だが――。


「ご、ごめんっ。 髪を纏めてたら遅れちゃったよっ」

「……ま、周りの視線が凄く気になるのは私だけだろうか……? こ、こんな事ならバスタオルを羽織ればよかった……」


 遅れた事を謝りながら、駆け足でやって来たシャル。

 一方のラウラは、やはり自分の水着が注目されてるのに落ち着かないのか辺りをキョロキョロと見回していた。

 ……駆け足でやって来たシャルの胸が軽く弾むと、周りの人達から小さな歓喜の声が上がり、流石に耳に届いたのかシャルは顔を真っ赤に染め上げていた。


「お、お待たせ……。 うぅ……何だか視線が突き刺さってる気がするよ……」

「……確かに、明らかに俺ら目立つもんな」

「嫁に見られるのは構わないのだが。 ……他の男に見られるのがこれほど苦痛とは……」

「ははっ、それだけラウラが可愛いって事だろ?」

「……はぅ……。 ……またヒルトに可愛いって言われた……」


 そんなやり取りをしながら、俺は二人の水着姿を眺めた。

 やって来たシャルの水着は、前に俺が選んだライムグリーン色のビキニだ。

 俺自身、シャルにはこの色がとても良く似合うと思っていたが――やはり似合うな。

 もちろん彼女の専用機カラーのオレンジも、彼女らしさをアピールするには良いのだが。

 それはそうと、シャルも髪型を変えていて、ポニーテールと思いきや美冬の対になる様に反対側にサイドポニーに髪を纏めていた。

 これはこれでいつものシャルとは違う印象を与えるので、俺にとってはとても新鮮だった。

 一方のラウラは、この水着しか持ってない(厳密に言えばスクール水着もあるが、俺はそんな性癖は持ち合わせていない)為、臨海学校の時と同じ水着で、来るときには既にシャルによって手入れされていたアップテールが非常に似合っていた。

 だからだろう、セクシーランジェリーみたいな水着にラウラの幼い容姿とその体型のギャップ故、周りの視線がラウラに集中するのも。


 ……だからだろう、俺に殺気や嫉妬の隠った突き刺さる視線を受けるのは。

 ……まあ、わからなくは無いがな――妹を含めてこれだけ容姿が整い、スタイルが良い子が揃っていれば。

 鈴音とラウラは、胸は小さいが俺から見れば整ったスタイルの為、全く問題はない。


「さて、まずは何をするかな?」

「ん~、ウォータースライダーとか? えと、確かカップルで滑れる奴が――」


 美冬が思い出す様に言ってる途中、するりと俺の腕を取り、絡ませてきたのは――。


「ではヒルトさん。 わ、わたくしと二人でウォータースライダーに行きましょうか?」


 そう言うセシリアは、熱っぽい視線で見つめながら、わざわざ腕に胸を押し付けてきた。


「ちょ、ちょっとセシリア!? 抜け駆けはズルいよ! ぼ、僕だって……!」


 セシリアの行動に嫉妬したシャルも、空いた俺の腕に抱きつくと肘に直接乳房の感触が伝わってきた。

 それと同時に、周りの忌み嫌う視線の集中砲火が俺に突き刺さってくる。


「ふ、二人ともズルいぞ……。 わ、私の嫁なのだ、私だって……」

「ちょ、ラウラ……?」


 腕を絡ませる事が出来ないラウラは、空いた手を自分の両手で包み込むように握った。

 表情を伺うことは出来ないが、多分皆と同じように赤いかもしれない。


「……し、仕方ないから? アタシも皆に習ってあんたの手、繋いであげる。 ……だ、だからって勘違いしないでよ? わ、私が手を繋ぎたくなった訳じゃないから!」

「は? 何の言い訳だよ鈴音――」

「うっ、煩いわよバカヒルト!」


 強引に空いていた手を繋ぐ鈴音。

 ……てかこの状況はなんだ?


「むぅ……皆がお兄ちゃんの手に群がってたら私は何処に――あっ。 ……えへへ。 えいっ!」

「ぅおいっ!? 何故前から抱きつく、美冬!」

「へへっ、お兄ちゃんの空いてる箇所がここしかなかったもーん」


 前から抱きついてきた美冬は、わざわざ密着してきて自身の胸を押し付けてくる。

 押し付けられた乳房から覗く谷間は、妹ながらも絶景――ってか、これ動けないし色々不味いよな、更に突き刺さる視線だけで周りの男から殺されそうだ。

 まだウォーターワールドに入場して一時間もたたずにこの状況――これから先、俺はどうなるのだろうか……? 
 

 
後書き
うーん

迷走してる?

てかリア充ヒルト?

妄想爆発?

ぎゃふん 
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