IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
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【第168話】
前書き
総集編後半
次は誕生会
帰還後、旅館で待っていたのは俺の処遇だった。
他の皆の作戦は、独断専行した俺を拘束だからだ。
と言っても、この処遇は俺自身が考えた結果なのだが……危うく夏の補習を受けさせられそうになったのが俺にとっての一番のイレギュラーだったかもしれない。
とりあえず三日目の模擬戦に勝てば補習は勘弁してやるとの事で、内心誰が相手でもこれは負けられないと心に誓った――。
夕食後は俺は旅館を抜け出し、景色のいい岬へと向かう。
だがそこには既に先客が二人居た。
織斑先生と篠ノ之博士だ。
……篠ノ之博士と俺の相性は最悪と言っても過言では無いだろう。
俺自身も、世界にISを発表後に適当にコアを作って失踪――世界に迷惑をかけておいてやってることが子供じみた彼女が好きじゃない。
……篠ノ之に関しても嫌いにはなりたくないのだが、専用機をもらった経緯が納得出来ない。
俺自身の特異性で、俺は専用機を手にしたが……いつでも返す事自体は構わないとこの時までは思っていた。
今は――ムラクモと対話をしたため、そんな気持ちなんかはその辺りに捨てた。
話は逸れたが、そんな篠ノ之のおねだりに応えるように最高性能の第四世代と呼ばれる機体を用意、勿論一年からの非難の声が上がるが篠ノ之博士の言葉で皆が押し黙る。
何にしても、彼女に嫌われれば不味いと直感したのだろう。
俺にはそんなこと関係無いから文句は言った。
女尊男卑とはいえ、これに関しては俺自身も黙ることは出来なかったからだ。
それに、頭が良いのならこの時は伝えれば理解してくれる、または何故篠ノ之に専用機を用意したのかをちゃんと納得出来るように説明してくれるとこの時は思ったからだ。
だが結果は無駄だった。
この姉にしてこの妹ありと言える結果にしかならなかったからだ。
そんなこんなで何度も衝突した俺と篠ノ之博士の和解は有り得ないだろう。
話を最初の岬の話へ戻す。
風に乗って二人の話し声が聞こえてきた。
白式のコアがかつての白騎士のコアであること等、聞いてるだけでも不味い内容だった。
ムラクモも、白式の事を白ちゃんと言っていたのだがこの時は、白式と言いにくいから白ちゃんと言っていたと思っていたのだが……。
流石にこれ以上聞くのは色々不味いと思い、岬を後にする俺。
この後に、篠ノ之博士はPPS、俺の事等を織斑先生と話したらしい――この事実を何故知ってるのかと言うと、当の本人――織斑先生から聞かされたからだ。
織斑先生にはあの場に俺が居たのはバレていて、白式のコアが白騎士のコアだという事実を伏せれば旅館を抜け出したことも目を瞑ってやろうという司法取引的な事をしたからだ。
内容的に言える内容ではないから言うつもりは無いが。
岬を後にした俺は、岩場近くて鈴音を見つけて声をかけると、彼女はびっくりしたように反応し、それが俺だとわかると安堵の表情を浮かべた。
IS学園の子と知ってナンパする人が居たりすると聞いたからだろう。
昼間は旅館の従業員やら先生等がいるから問題ないが、こうして夜に抜け出す生徒までは面倒を見きれないからだ。
鈴音と出会い、一夏の居場所を聞かれるが俺は知らなかった為、コア・ネットワークを使用して探すのはどうだと提案したのだが、やはり代表候補生が私的に使うのには抵抗があるとか。
後は最近一夏以外にも気になる男子が出来たとか言っていたが……中学時代の友達だろう。
あまりその頃の話は聞かないのだが……一夏が時折口にする弾という男だろうか?
……まあ、追々わかる事だろう。
その場で鈴音と別れ、暫く歩くと衝撃砲の音が聞こえたが、一夏が何かデリカシーの無い事をしたのだろう。
砂浜に座って満天の星空を眺めていると突如未来から声をかけられた。
未来が旅館を抜け出すのは少し珍しいとは思いつつ、少し歩かないと提案され、砂浜を二人で歩いた。
月明かりに照らされた砂浜を歩く、まるで恋人達が夜中のデートをしてるみたいで不意にその事を口にするとバカと言われてしまった。
子供の頃から、こんな感じの話をすると大抵未来は俺の事をバカと呼ぶ。
……まあ、確かに恋人同士じゃないのにこんな話をする俺がバカなのかもしれないが。
そんな話をし、中学時代に俺が偶然訊いた未来に好きな男子がいることを話すと、途端に表情が不機嫌になり、誰から訊いたのと問われて素直に偶然立ち聞きしたって伝えるとホッと安堵した様な表情に変わる未来。
そんな彼女を不思議そうに眺めていると、何かを決意したのか未来が口を開き、出た言葉が俺に対する好意――つまり、告白された。
俺の中では突然の出来事で、まさか未来の好きな相手が俺だとは思いもしなかったからだ。
……だが、翌々思い返してみるとその傾向は昔からあったと今は思う。
最近に関しても、ラウラとのキスでおもいっきりバカ呼ばわりされたり、セシリアをエスコート(実際はエスコートされてた気がしないでもない)した時も、彼女に対抗して反対側の腕を取って組んだりしたし。
そんなこんなで告白を受けたが、彼女自身が俺が誰を選んでも恨まないと告げた。
――中学時代なら、俺は迷わずに付き合っただろう。
セシリアやシャル、ラウラに訊かれた時はお茶を濁したが正直、未来に好きな相手がいると訊くまでは俺も好意を寄せていたからだ。
……今は、一度気持ちに踏ん切りをつけたし、他の三人の事も正直気になってる。
……八方美人みたいで自分に嫌悪感抱いてるが、いつかはちゃんと答えを出さないといけない。
話は戻して、旅館へ戻ろうとすると未来は砂浜に流れ着いた流木に足をとられ、転けそうになるのだがそこを上手く抱き止めると俺と未来の顔がすぐ近くに。
流石に告白された直後もあり、俺も顔が赤くなると未来が俺に断りを入れてから自身の唇を押し付けるように重ねてきた。
俺にとっては四回目のキス、だが未来には初めてなのか今思い返すと少し唇が震えていた気がした。
永遠ともとれる甘美な時間は、セシリアの声で一瞬にして崩壊する。
冷や汗をだらだらと流す感覚に襲われ、振り向くとそこに居たのはセシリア、シャル、ラウラと妹の美冬だった。
流石に頬ぐらいは叩かれる気がしたのだが、そんなことはなくそれどころか俺がこの場に居るセシリアやシャルともキスをしたという事実が【何故か】皆が知っているという。
美冬曰く、昨日の同じ時間帯に母さんに皆が言ったらしい?
場に居なかったからどんな事を話したのか知らないが、考えると頭が痛くなった。
その後は互いにライバルだが俺が誰を選んでも友情だけは変わらない――とか何とか、普通ならあり得ないのだがやはりIS操縦者で共に戦ったからか絆が厚い様だ。
そんな話をしながら遠くから聞こえてくる衝撃砲の音に、まだ一夏が終われてるのかぐらいにしか思わず、抜け出したのがバレる前に俺達は旅館へ戻った。
三日目、早朝に親父や母さんがアメリカに戻るとの事で朝から美冬達の部屋へと潜入するはめに。
部屋に潜入するなり、既にラウラにバレていたのかラウラの布団を捲ると簡単に捕まって拘束されたのだが、シャルが起きて俺だとわかるとラウラも謝りながら開放してくれた。
その後は美冬を起こし、騒ぎに気づいた未来も起きて未来のバッグに入っていたBB弾の入った袋を渡された。
何でも私立高校に入った時に誘われた部活で貰ったとか何とか。
都市伝説化している【謎のバトルフィールド】の話だが、絶対あり得ない内容だ。
参加するだけで金が貰えるとか怪しさmax過ぎる。
とりあえず受け取ったBB弾を駆使して音を利用し、一階へと向かう俺と美冬。
この時、朝からBB弾巻き散らかせてすみませんと心で謝罪しつつ、必要悪だと思い切り、先生方をかわすのだが一階では織斑先生と母さんが話をしていた。
流石にこれはかわせないと思い、堂々と出ていき美冬は親父と母さんとの暫しの別れに涙を流した。
織斑先生が母さんに何かを頼んでいたようだが――多分、IS関連の道具とかだろう。
その後、試験用ビーチにて撤収作業を行った。
鈴音のIS用の装備を片付けさせられたが、色々話を聞けたのは良かったかもしれない。
中国も装備は案外外注が多いとか。
それとやはり爆発もあるらしい。
撤収作業自体は早くに終わり、空いた時間を模擬戦に――。
因みに俺対篠ノ之。
勝負自体は俺の投剣術に翻弄され、篠ノ之は手も足も出ずにやられたのだがその模擬戦に一夏が乱入、まさかの二連戦になるのだが一夏自身のエネルギーの無駄遣いが仇となり、結局は圧勝だった。
そんな一夏に、俺は今のままならお前は誰も守れないという言葉を告げた。
正直、一夏は【守る】という行為や言葉を神聖視しているように思える。
だが現実はそんなに甘いものじゃない、守るには強くならないといけないが今の一夏に強さは無いだろう、人としても。
もちろん、これは俺にも言える事なのだが。
その後は織斑先生から説教され、反省文提出を余儀なくされた一夏。
まあ自業自得だからな。
――1025室――
「……っと、今回はこんな感じのまとめかな。 ……まとめにしては御粗末かもしれないが」
学園へと戻った俺は、今回起こった出来事をPCにまとめていた。
単独行動をとった反省文も既に書き上げ、とりあえずこれで夏はまったりと過ごせる事に安堵した。
因みにまとめたとは言っても、福音やムラクモの事などはある程度言葉を濁すように書いてるため、多分問題は無いだろうが――。
コンコンッ――そんなドアを叩く音が聞こえ、振り向くと返事を待たずにドアが開かれた。
「おにいちゃーん。 そろそろ始めるよ~?」
「……せめて返事ぐらい待てよ。 美冬?」
「へへっ、いいじゃん。 兄妹なんだし♪」
屈託の無い笑顔で応える美冬を、俺は苦笑しながら見て誕生日プレゼントの入った小袋を手に取る。
「じゃあいこっ?」
「……あぁ」
短く返事をし、俺は自室を後にする。
これから俺と美冬、未来の誕生会が始まる。
何だかんだで16歳になるのだと考えると、また一つ大人になるんだなと改めて思った……。
後書き
遅れて申し訳ない
仕事が全く合わなすぎて
例えるならド素人がフルマラソンを完走するような
研修がたったの十分で正社員並にしごかれ、訳のわからない専門用語を言われて意味を聞くと舌打ちされる始末
先輩方の丁寧な研修は何処に
正直他に仕事探す方がいいぐらい
因みにこれを書き上げた現在も疲れすぎて飯が食えない
三日間食えずとはかなりヤバイ
飲み物は何とか飲めるため、それで凌いでるが1日で五キロやせた
後、IS五話は何だか安いキャバクラみたいな話?
品位が無い気がした。
仕事の愚痴ばかりですまぬでござる
ボランティアの方が正に合うな
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